9/21(祝月)『ベンガルの虎』本読みWS 第8回

↑南足柄で、公演に合わせて開催したレコード市で、これを発見しました。
『ベンガルの虎』と同じ1973年に発表されたラジオドラマ『ギヤマンのオルゴール』
で重要な役割を果たしたハニー・ナイツの『ふりむかないで』です。
嗚呼、1973年の唐さん!当時の唐さんの頭の中を想像するだけで、沸騰します。

今日は稽古休みで、南足柄市にいます。
神奈川県民ホール主催のロックを語る公演が金太郎みらいホールであり、
その担当として、運営をしにきました。台風で道がどうなるか分からないので、
朝5:30には家を出て、6:30過ぎには南足柄に着き、周辺を散歩しながら
搬入を始められる開館時間を待ちました。

昨晩は『ベンガルの虎』本読みWSで、二幕終盤を読みました。
その感触を反芻すると、目の前の公演準備に対する工夫のしどころもまた、
見えてきます。

「カンナ」の出自がいよいよ明らかになります。
それによると、「カンナ」の母「マサノ」は明治38年に東南アジアの
娼館で働いていた「からゆきさん」であり、現地の若者と駆け落ちをして
崖から落ち、亡くなる。その時に産み落とされたのが「カンナ」であり、
こうなると、彼女の存在そのものが怪しくなってきました。

「村岡」は「マサノ」の遺体を行李に詰めて、南洋から長崎に送り、
長崎から東京に運ばれた。しかし、「マサノ」の母によって、行李は
長崎に送り返され、行き場を失う。そのなかに入っていたのが、
「カンナ」だというのです。

乳児が母親の遺体と行李に入れられ、何日もの船旅に耐えられるものか。
長崎から東京まで、陸路での移動もしかり。
こうなると、生きているのか、死んでいるのか。
分からなくなります。

東京の入谷町で育ったと言っているが、それも怪しい。
家庭科教師だったというのは本当か。水島の妻というのは本当か。
これまで前提条件としていた彼女の存在そのものも怪しい。

他方、「村岡」は日本の遺族に送った行李詰めの娼婦たちの遺体が、
ことごとくバッタンバンに送り返させてくることに苛まれます。
良かれと思ってした行いが、娼婦の親族らの酷薄さによって、
「村岡」にまとまりつく呪いのようになっていく。

「カンナ」は「村岡」い迫られ、自らの出自や、
娼婦の子として自らも「からゆきさん」となる運命を受け入れそうに
なります。が、既でのところで「カンナ」は「村岡」を銃撃し、
唐突に悪夢の明治38年が終わりを告げます。

日蝕の悪夢が終わり、舞台は競輪場に戻る。
が、心にわだかまる「マサノ」と明治38年のバッタンバンを目指し、
競輪選手として現れた「水島」とともに南洋に進もうとします。
それを、ギリギリのところで「銀次」が阻み、二幕は終盤を迎えます。

いよいよ、「カンナ」を間に挟み、「水島」と「銀次」が対立するドラマが
浮き彫りになりました。

続きは、来週9/27(日)です