7/30(木)はんこの値段

今日も稽古。
16:00までに集まって、一幕半ばを過ぎて、ヒロイン「カンナ」が
ハンコ屋「馬の骨父子(おやこ)商会」を訪ねる場面をやりました。

「銀次」がたくあん石を振り上げてハンコ屋の入り口にぶつけたり、
ハンコ屋の面々が応戦して「カンナ」や「銀次」を捕まえたり、
とアクションが多い。

そこで、動きを組んで実際にやってみる。
滞っている箇所の動きを整理する。
逆に、みんなが動き回れるように役同士がぶつかる機会を
増やして激しくする。思い切り動いて止め、話して思い切り動き、
を繰り返しました。

アクションが過ぎると、今度はせりふ。
この場面は、「カンナ」が夫だという「水島」が、
『ビルマの竪琴』の物語から逸脱して、人骨をハンコの原材料
に商売していたことが露わになる衝撃の事実が明らかになります。

この部分の「衝撃」がたいへんに重要で、
この事実を聞かされた「カンナ」のリアクションは、
相当工夫のしどころで、よく相談しながら大胆に表現するよう
稽古します。

この「水島」の遍歴、ビルマ僧→商社員、という発想は
実に唐さんの真骨頂で、倫理的に真逆をいくアイロニーが
すばらしいところですから、それを拡大するよう、心がけました。

現在では、「はんこレス」とも言われるし、私の実感としても
印鑑は100円均一でも買えるもの、という認識である一方、
高級な印鑑というのは、素材そのものや包みの高価さに始まり、
スピリチュアルな意味合いも帯びることで、かなり高価であることも
不思議ではない、と教わりました。

稽古のあとも、「馬の骨父子(おやこ)商会」が自らの商品にいくらをつけているか、
その値段を考え、お店について、彼らの居住まいについて想像し続けています。