金沢特別公演 『動物園が消える日』
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『動物園が消える日』
2003年
8月 金沢 香林坊ハーバー
(全3ステージ)
【あらすじ】
舞台は上野「鴬谷ホテル」。そこに疲れきった男たちがやってきた。
彼らは廃園になった金沢、卯辰山にある動物園「サニーランド」の飼育員たち。
動物たちを上野動物園に異動する手続きを終えて、今夜の宿を求めにきたのだ。
そこで彼らが目にしたのは、ホテルの天井にできたビニールの水たまり。
実は、廃園の噂がたちはじめたころ、失踪したひとりの飼育員がいた。その名は灰牙(はいが)。
灰牙は廃園の噂がたつや、かわいがっていたカバのドリちゃんを連れて、どこかに姿を消していた。
どこからか現れた灰牙によって、天井の水たまりは、2階の一室のバスルームにカバをかくまっているためだとわかる。
一方、かつてドリちゃんをCMのキャラクターに起用していた
メーカー・カバヤの重役・台場(だいば)もまた、このホテルを定宿にしていた。
灰牙は、台場に直談判することによって、サニーランド存続のための出資を掛け合おうとする。が、受け入れられない。
それどころか、かつて灰牙と付き合っていた園職員の女・オリゴもまた、
サニーランドを閉園に追い込むために送り込まれた企業スパイだったとわかり・・。
ランドの廃園は決まり、ビジネスホテルの支配人・灰目(はいめ)によって、
ドリちゃんがいると思われたビニールも突き破られた。
絶望にうちひさがれる中、灰牙は、彼と動物園を忘れられずに意を翻したオリゴとともに、
かつて卯辰山の頂上から眺めた夜景を求めて、ゲランの香水「夜間飛行」をたなびかせるのだった。