4/26(金)川口成彦さんのショパンの一生

2024年4月26日 Posted in 中野note
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↑終演後はちょっとだけお邪魔して失礼した

川口成彦くんのリサイタルを聴いてきた。
彼が3年間レジデント・アーティストを務めてきた紀尾井ホールとの
プログラムの集大成で、それはそれは欲張りなプログラムでした。

内容は、ショパンの一生を追ったもので、
ショパンの先生たち、ポーランドやフランスでの友人たち、弟子たち
という風に、ピアノの詩人を取り巻いた人々の作品を編年体で追いながら
もちろん、ショパン本人の作曲も入る。

傑出した人の一生分を生きて、川口くんが燃焼していった。
それが伝播して、序盤は日頃の雑事が聴く自分にも残っていて散漫だった
けれど、徐々に演奏の世界に導かれていって、最後にはピアノの
音だけになって、完全にショパンと川口くんだけの世界だった。

お世辞にもコンディションが良いとはいえない自分を
ここまで引きずり込むなんて、まったくすごい演奏家だと思う。

同時に、終演後は、3年間をやり遂げた万感がこちらにも
伝わってきて熱くなった。7月の相模湖にも行けたらと思う。
都心の華々しさとは違う世界があの会場にはあって、
川口くんの演奏にも違った趣きでステキに違いない。

4/25(木)夜の公園にて

2024年4月25日 Posted in 中野note
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↑夜の公園にやってきた米澤と私

今日の夜は米澤と落ち合い、お互いにお腹を空かせていたので
ラーメンを食べた後、うちの近くの公園でミーティングを行いました。
昼間は子ども用のままごとテーブルですが、夜は私たちの会議机。

『少女仮面』をどうしていこうか。米澤の事情や希望も聴きながら、
こちらが最近ハマっている『嵐が丘』の話なんかもしました。
面白かったのが、米澤が、車の中で私がかけていたヴィソツキーの
歌声に鋭く反応したことです。

初め小さな音でかけていたのを気にしていたので、
もっとも私が好きな『狼狩り』を爆音でリピートしながら
横浜駅まで米澤を送りしました。同じ歌声に二人で痺れる。
良い時間でした。

もう一つ。今日は劇団として哀しい報せがあり、
それは、金沢在住でずっと唐ゼミ☆を応援してくださったKさんが
亡くなったということでした。

2002年夏に『動物園が消える日』を公演して以来、
ずっとファンでいてくれたKさん。唐十郎ファン同士としても
私たちは大いに盛り上がってきました。

Kさんが見せてくれた蔵書の『犬狼都市』に唐さんがこう署名されて
いたことが忘れられません。「金沢、この小さな中世」
聞けば、状況劇場が金沢で公演した『犬狼都市』を見て以来、
Kさんは唐さんの熱狂的なファンになったのだそうです。

いつも慎ましく、でも唐作品が大好きな気持ちが溢れ出しながら
応援してくださったKさん。ほんとうにありがとうございました。
また、客席のどこかに座られているのだと思って、公演していきます。

4/24(木)『オオカミ狩り』を聴いている

2024年4月24日 Posted in 中野note
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↑ヴィソツキーとマリナ・ブラディ

『少女仮面』の公演準備をしています。
香盤表をつくり、役者に出演依頼をして、稽古スケジュールを組む。
どれも、手間がかかるけれど、ひとつひとつ、これからつくる劇の
輪郭が見えてくる作業です。

舞台美術について考え、劇中に指定されているベスビアス火山の
絵画の元ネタを探り、宣伝美術について考えます。
劇中歌についても、早々に詰めねばなりません。
やること満載だけれど、ひとつひとつゼロから積み上げて
わたしたちの公演は成り立っています。

そんな中で、ちょっと遊びもあります。
例えば、2場にマリナ・ブラディという女優の名前が出てきますが
実在の女優であり大スターだった彼女が選んだ夫こそ、
ソ連体制化で伝説的な抵抗詩人・歌手・俳優だった
ヴラジーミル・ヴィソツキー(Vladimir Vysotsky)でした。

あの独特のしわがれ声、
唐さんはああいう声を"いがらっぽい声"と呼んで
憧れの声のひとつの累計だと言っていたことがあります。
唐さんはつるりとした美声なので、ニュアンスに富んだ、
ある意味では悪声に憧憬を覚えたのだと思います。

反体制であるために1枚のレコード出版も許されず、
けれども、彼の歌をみんなが知っていたヴィソツキー。
代表曲の『オオカミ狩り(La Chasse Aux Loups)』を
ずっと聴いています。身を削って歌うような燃焼が何度聴いても
一回性で、みんなが彼に痺れた理由に共感します。


4/23(火)『オオカミだ!』KAAT公演が終わる

2024年4月23日 Posted in 中野note
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↑すべてを終えて帰宅の途につくケッチさん@羽田空港
今回もありがとうございました!


昨日の本読みWSレポートによりご報告が遅れましたが、
4/18-21に公演した3回の『オオカミだ!』が終わりました。

今回もまた、多くの子どもたちにギャーギャー観劇してもらい、
子どもたちのリアクションを見た大人の方々にゲラゲラ笑ってもらう
ことができました。

一緒に公演した五十嵐あさかさんの『水曜日の夜』、
山﨑薫さんの『はまべのうた』とのショーケースにより、
返す返すもスタッフの皆さんは大変だったはずですが、
ロマンチスト・テツヤが悲願を達成してよろこぶ姿を見て
土曜の夜には賑やかな、すべての苦労を吹き飛ばしたであろう
打ち上げができました。

自分はいつもながら、テツヤさんに空間の使い方と
ケッチさんにはお客さんとの関係をどう上手く運んで
場を牛耳るかを教わって過ごしました。

終演後に食事に行けば感想戦の趣きがあり、
くだらない話の連続の隙間に、幾つもの創作に対するヒントを
発見しました。今はもう『少女仮面』に向けて走り出していますが、
『オオカミだ!』には、これからもまた上演できるだろうという
安心感と希望があります。現在13ステージを終えたところですが、
さらに回数を重ねる時にハッとしたアイディアを閃くところに
芸の面白さがあるのだと、それもまたケッチさんから教わりました。

テツヤからは「セクシー・キッズプログラム『メギツネだ!』
を作るべし」とも言われています。
「ヨルノハテの劇場」はこれからどうなるんだろう!?

観劇してくださった皆様に感謝します。
気にかけてくださった皆様は次の『オオカミだ!』公演で
お目にかかりましょう!

4/22(月)『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』本読みWS 第5回

2024年4月22日 Posted in 中野WS『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』
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↑『Phaedra(邦題:死んでもいい)』のビジュアル
DVDが出ないかな、と期待している作品です

昨晩は『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』本読みの第5回。
物語の核となる3幕後半と、4幕の序盤を読みました。

3幕後半は重要です。
主人公・忠太郎と美少年(=実は腰巻お仙)が真っ向から対決する。
母を慕って再会を願い続ける忠太郎に向かって、
少年は母親の自己中心性をあげつらい、ひたすら母への憎しみを述べます。

当時のヒットソンングである『ブルーシャトウ』が呪いのように
リフレインするなかで、母親が胎児を体の中で弄ぶ
「母体構造概論」を捲し立て、それからさらに、
母親を忘れてしまうために湘南海岸から九十九里までを
スポーツカーでぶっ飛ばそうと忠太郎を誘うのです。

これを受けた忠太郎は、少年の母親憎悪に感化され始めます。
もともと、忠太郎の母はビキニ着たさに海水浴に行き、そこで
見知らぬ少年ととともにドライブに行ってしまう女性です。

14歳で忠太郎を生んだ母は29歳。忠太郎は16歳。
という設定です。その割に忠太郎はタバコを吸っていますが。
まあ、時代です(笑)
それ以上に、母親の年齢が29歳という若さが衝撃的です。

探せども探せども、手紙が来るばかりで一向に会おうとしない母。
忠太郎にもともとあった疑いや悪感情が、少年の長せりふを
受けて一気に吹き出し、忠太郎が揺さぶられるのが見どころです。

これを止めるのがお春さん。
彼女は、荒野で悪魔の誘惑を退けたキリストを引き合いに出しながら
母親への悪感情を募らせようとする忠太郎を諌めます。

と、ここで、よくよく読むと面白いのが、
当の美少年もまた、母親存在を振り切るために勢いや頑張りを
必要としていることが、せりふの端々に読み取れる点です。
「お仙」のキャラクターについては前作『忘却篇』を読み解くしか
ありませんが、確かにお仙もまた、両親に捨てられたことから
彼らを恨みつつ、一方で強烈に愛情に飢えてもいる。

その一旦が、この3幕にあらわれているのを皆さんに味わって
もらいました。

ともあれ、母は喫茶ヴェロニカに現れず、
4ヶ月で堕胎された忠太郎の弟を名乗る不気味なガキが
持ち込んだ手紙によれば、お母さんの居所は袋小路病院と知れます。

そして「4幕 月下」へ。

4幕序盤はお笑いのシーンです。
3幕が張り詰め、4幕終盤が母をめぐる忠太郎と少年の最終決戦で
あることは明白です。そこで、コメディリリーフとしての看護婦と
袋小路の情事、犬の患者、かおるを取り返そうとやってきた床屋と
禿の客を翻弄するドクター袋小路の二枚舌、口八丁ぶりが延々展開
します。要するに、ここをお笑いいっぱいにすることで、一気に
シリアスに収斂する時の求心力を高めるわけです。

かくて、忠太郎が病院を訪ねます。
続きは次週。4/28(日)で『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』を
完結させます。

4/21(日)1ヶ月経ち/津内口

2024年4月22日 Posted in 劇団員note
鐵假面終了から約1ヶ月が経ちました。
公演中の厳しい寒さが嘘のようにあっという間に暖かくなりましたね!
少しくらい前倒してくれても良かったのに...と思わないこともないですが、
今思い返してみれば、嵐も雷も、良いスパイス(?)になっていたのではないかなと思います。
というか、雨と風が細かい不安とかを全〜部吹っ飛ばしてくれたような...(笑)
何よりもあんな寒い中たくさんのお客様がいらしてくださって、
日に日に逞しくなっていく共演者の皆の胸を背中を全面的に借りながら、
毎日楽しく舞台に立つことができました。
この場を借りて改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました!

皆はもう次の舞台に向けて走り出しているどころか、すでに公演が終了している猛者もいる。
私はといえばぼんやりもたもたとしているうちに気づけば新年度が刻刻と過ぎており...

やばい!わたしも次に向けて動き出さなければ!!

ということで、読み始めました。
エミリー・ブロンテ『嵐が丘』。
まだまだ冒頭なので、嵐が丘で暮らす一家の無茶苦茶っぷりにあっけにとられているところです。
わたしだったら外がどんなに吹雪いていようがあんな食卓、即刻退散したい。耐えられない。

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(嵐が丘のモデルになったハワースの荒野。らしい)

中野さんによると少女仮面に出てくるシーンは第15章らしいので、まだまだ先。
千里の道も一歩からですね。
心も身体も生活も整えて、また走り出します!



津内口









4/20(土)『オオカミだ!』2日目

2024年4月20日 Posted in 中野note
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今日は『オオカミだ!』2日目。14:00からの開演でした。

昨日の『はまべのうた』から一夜あけ、
一昨日からの改善点を活かして、照明エリアの調整が行われている
KAAT大スタジオに11:00に入りました。
それからそれぞれに準備をして、少しだけケッチさんの芸の流れにも
工夫を凝らして、開場、開演を迎えました。

たくさんのお子さんたちが集まってくれて、
彼らのおかげで活力のある劇空間が生まれました。

ケッチさんが即興で観客の反応に応えるところ、
それでいてショー全体がもたつかず次々にシーンを展開していく
スピード感。序盤に披露した基礎的なパントマイムやクラウニングが
『3びきのこぶた』本編に過不足なく結びついて、

これは、去年の2月から、
本多劇場→ザ・スズナリ→青梅第六中学校→母島小学校と
渡り歩いてきたこの演目がひとつの達成を見た手応えがありました。

もちろん、このショーはその場に集まった人たちによって
大きく影響されるように作っているし、KAATのような
ハイスペックな劇場設備があればそれを使うし、何もない
体育館があればそこに適応できるように作った演し物です。

その場その場の本番がありますが、その上で、
ひとつのレベルをクリアできたと思いました。

公演後には、昨日すばらしいパフォーマンスを見せてくれた
山﨑薫さんも加わって座組全体の打ち上げをしました。
五十嵐あさかさんがすでに静岡でふじのくに世界演劇祭出演の
ために不在なのは寂しいけれど、それでも、劇場を打ち出して
仕掛け人であるテツヤさんを囲み、関内バル333で
楽く飲みました

明日が最後のステージです。
9:00入りの11:00開演に備えて自分は帰宅してこれを書いています。
何人かは2次会に行って今も飲んでいるはずです。

当日券も出ますので、見逃さないようにしてください!

4/19(金)『はまべのうた』だった!

2024年4月19日 Posted in 中野note
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↑終演後の薫さんはみんなに引っ張りだこで、ダンサーとしての役割を
終えたゆめさん、ご来場のよし乃さん(青梅と母島での『オオカミだ!』
アシスタント役)、ケッチさんで記念撮影しました。薫さんとの撮影は
次のチャンスを探ります!


今日は「ヨルノハテのショーケース」第3弾『はまべのうた』公演でした。

浦島太郎伝説をもとに岸田國士が映画のために描いたシナリオを
山﨑薫さんの個性を活かしリサイタル形式にして上演するものでした。

自分はこれまで、このような岸田作品があることを知りませんでしたが、
浦島太郎をモチーフにしながら、連綿とつづく人と人との別れを描いた
実に味のある原作だと思いました。

浦島太郎が竜宮城に行ったことで、もともと暮らしていた妻は夫との
別れを体験する。当の太郎もまた、乙姫との贅沢すぎる生活の後に、
残してきた妻を想う。それを察した乙姫は太郎との別れを決意。
地上に還ってきたきた太郎が経験するのは時間の経過による
元の妻との別れであり、新たに得た妻とも睦まじく暮らすが、
やがて自らの老い、相手の若さを悟って諦めたように妻を
手放すことになる。

これまでさんざん別れの原因をつくってきた自分には、
新たな妻を引き留める資格のないことを太郎は知っている。
それ以上に、太郎は、人と人とはいずれ別れてゆくものだ
ということを知り抜いてしまっている。
そういう、無常感のある、苦みばしった作品でした。

しかし、ショーとしてはあくまで甘く仕立てられていて、
人形もあるし、ピアノの豪勢な演奏もあるし、ダンスもあるし、
シンプルだけれどそれぞれの状況を換気する照明・音響・映像の
効果が感興を昂めます。

何より、センターにいる薫さんの歌唱力と演技、
東西から集まった名曲の数々があってバラエティに富み、
ところどころに笑いもあって、目先を変えながら、でもやっぱり
大人だから分かる「別れ」「岐れ」「訣れ」に収斂していくという
演し物でした。いかにも大人っぽい雰囲気だけでなく、
悲嘆の甘やかさ、という風情。
聴衆はみんな酒が飲みたくなったのではないかと思います。

自分は体質的に酒は飲めませんが、そういった意味で
次はノンアルコールドリンクを飲みながら見たい大人の味でした。


終演後は、テツヤ・ケッチ・アツシでビストロに行き、
演出作品を終えて放心するテツヤを激励し、また明日の
『オオカミだ!』の工夫を話し合いました。

ともあれ、すべての出し物が出揃うまでに3作品を支えてきた
スタッフの皆さんは大変だったと思います。お疲れさまでした!

4/18(木)『オオカミだ!』1日目

2024年4月18日 Posted in 中野note
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↑終演後に一息つきながら撮影しました

『オオカミだ!』1回目のステージが終わりました。
朝から灯り合わせをして、16:00からランスルー。
17:30にお弁当を食べて、18:15からお客さんをお迎えしました。

スタッフの皆さんは、午後早い時間には翌日の
『はまべのうた』の照明づくりもあるし、終演後はセットの
飾りかえもあります。それぞれにシンプルな仕込みですが
かなり大変な公演です。

そういう1日を過ごしながら、
2月に母島に行って以来の『オオカミだ!』が幕を明けました。
KAATの大スタジオは、これまででいちばんスペックの高い空間です。
だから、スクリーンや照明も使うし、割と勾配高めの階段席という
構造もあって子どもが騒ぐにはやや危険も伴います。
劇場の案内係さんがよくサポートしてくれました。

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ケッチさんは持ち前の圧倒的な即興対応力をフルに発揮して、
お客さんからのリアクションを拾うこと多めのパフォーマンスでした。
ちょっと上演時間が予定より延びてしまいましたが、
今日には今日の本番があります。

ケッチさんという稀代のパフォーマーの体感のなかで、
あるお客さんに応じて彼らを味方に変えながら、
ほかのお客さんを間延びさせていないか、駆け引きしているのを
観ているのはいつもすごく面白い。そういうすべてを百戦錬磨の
経験と今の直感のなかで判断しながら渡り合っている姿を
自分はいつも感嘆しながら見ています。

ユメさんには持ち前の愛嬌を発揮しつつ(ほんとうに天分だと思う!)、
ケッチさんが考え、感じていることをプラスして大きな演者に
なってくれることを期待しています。みんなに愛されて、
いろいろとチャンスを得て大きくなっていって欲しい。

明日の『はまべのうた』を観客として味わいつつ、
土日の『オオカミだ!』を準備します。まだまだ空席があるので、
お客さん集めもします!もし良かったら来てください!

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4/17(水)ヨルノハテのショーケースがはじまる

2024年4月17日 Posted in 中野note
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↑テツヤさんの野望全開の連続公演がはじまりました!

今日から「ヨルノハテのショーケース」がはじまりました。
今夜はその第1弾、五十嵐あさかさんによる「水曜日の夜」です。

自分は18:00に家に帰って、椎野と子守りを交替しました。
一度、椎野にあさかさんを見せたかったからです。

去年にルーテル市ヶ谷で、あさかさんの自主公演「音みる夜」を
見た時から、これは体験してみなければわからない世界だと思って
きました。だから、せっかく横浜で公演があるこの時に、
椎野に体験しておいてもらいたかった。

米澤や鷲見くんも来ていたそうです。
彼らは普段、あまりクラシック系の演奏会には
行かないだろうけれど、あさかさんは普通のチェリストの枠には
収まらないパフォーマンスを見せる人なので、
きっと良い鑑賞になったに違いありません。

あさかさんのパフォーマンスには、
自分もやりたいことをやれば良いんだ!と強烈に思わせてくれる
ところがありつつ、けれども、決してやりたい放題やっている
わけではない品格があります。現在の表現を獲得するまでに、
これまでどれほどの試行錯誤があったのかも、感じ取れます。
今日も良い舞台だったに違いありません。

自分は子どもたちとワーワー言いながら家で過ごしたので、
今回を観られなかった分は、来月のルーテル市ヶ谷で
今年の「音みる夜」に立ち会うことで取り返したいと思います。

明日はいよいよ自分の番です。
ショーケース第2弾の『オオカミだ!』。
朝から照明合わせ。午後からゲネプロをして
夜19:00からの公演に臨みます。

本番になってしまえば、演出をしている自分でさえも
次に何を仕掛けてくるだろうと観客と一緒にこれから
起こることを楽しみにさせてくれるところがケッチさんの
凄みです。長く、盛りだくさんの一日になりそうです。