3/15(金)大通り公園2日目
2024年3月15日 Posted in 中野note
寝袋も強力でよく休めたし、防犯上も問題なし。
通行人の中には気になって青テントを覗き見る人はいても、
ロープを越えて入って来ようという人はいない。
日の出とともに起きてデクスワークしたり、運動したりしていると
この大通り公園は数多くの人たちの出勤経路なのだと分かる。
往来に劇場を建てているので、次から次へと人が来て、
看板を読み、中にはチラシをとって行ってくれる。
その数は千人を簡単に超えるわけで、ここにこうして設営して
いることが一番の宣伝だと感動する。
県民ホールの仕事もしなければと県庁の職員さんにメールしたら
その職員さんがたまたま出勤途中に目の前を通り過ぎて驚く。
9:00に皆で集まって作業開始。
今日は劇場の仕上げをして、それから舞台をつくる。
客席あテントの下、ステージは屋外。
初挑戦の設営方法なので、注意深く確認しながらの作業です。
齋藤がみんなを率いてステージを組む間に、
自分は建築資材を取り扱う会社にトラックで資材調達に
行きました。フィリピンから来た若者たちがテキパキと働いて、
フォークリフト操作や資材の結束の技術に関心ました。
私たちをお世話してくれた社員さんは「みんな頭が良いですよ。
私たちより優秀です。エロいのは一緒!」と教えてくれました。
彼らはタガログ語、スペイン語、英語、日本語を操り、
骨惜しみせず働く感じで、こりゃ日本人負けるわ!と感心ばかりして
帰ってきました。私を見送りつつ「荷積みカンペキ、九州までいけるよ」
と彼ら。日本語でギャグまでカマされて、自分の英語とは雲泥の差!
皆で夜まで働いて、完成したのが私たちの新しい劇場スタイルです。
なかなかの出来だと興奮しています。
『鐵假面』はにぎやかな芝居だし、何より公園の公衆便所に集まる
人々を描く作品。こんな風に往来に揉まれて、役者たちに元気に
跳び回って欲しい。きっと跳び回るはずだ! 絶対!
3/14(木)大通り公園1日目
2024年3月14日 Posted in 中野note
ハンディラボに停めた4tトラックを齋藤・津内口とピックアップに行き、
それから関内駅を目指す。重いマニュアル車を運転するのは
なかなか骨が折れるので、齋藤に簡単な道を薦める。
現場に着くと、座組のメンバーに加えて助っ人の皆さんが
待っていてくれる。心強く作業を始める。
今回の公演は横浜市のバックアップを得て行なっているので、
作業スペースが潤沢で、作業効率が良い。
片付けながら劇場を組み立てる必要がないので、とても捗る。
現場を仕切る齋藤にはメンバーの中にテント設営経験のある者が減り、
また久しぶりの設営であることにも大いに気を揉んでいて
心労をかけたけれど、夕方になってみれば思いのほか
早く進んだと皆で満足そうなので安心した。
自分はもっぱら、車両を返却したり、
また新たなものを借りたりと、何度もレンタカーのある
浜川崎と関内を行き来して現場が円滑にいくように後方支援。
2月末から3月初頭にかけて行なった挨拶回りで知り合った
近隣の方たちへの挨拶回りも行なった。
日暮れどき、客席からステージ方向を眺めると西陽が強くて
これじゃ芝居を観せるどころじゃないとヤキモキしたけれど、
ちょうど開演時間3分前に、太陽はビルの陰に隠れてくれた。
今日からテント番の日々。
行き帰りの時間も必要なく、一人で過ごす夜は長く、
この公園は都会である割に静かだ。寝袋が強力なせいか今のところ
寒さに耐えられないというほどではない。
何もかも2年半ぶり。
テントも機材も寝袋も、浅草で公演して以来、
自分がロンドンに行っている間にも変わらずにいてくれたのだと
実感しています。当たり前だけれど、やはり当たり前でなく、
やっと帰ってきたのだ、いよいよやるのだと思う。
3/13(水)現場入りに備え、荷造りと積み込み
2024年3月13日 Posted in 中野note
先週末の日曜日、若葉町ウォーフでの稽古を打ち上げてから、
月曜の休みを挟み、12日(火)に荷造りを、本日13日(水)に
4tトラック2台への積み込みを行いました。
ご存知のように火曜は一日中大雨で寒く、
行き帰りはしんどかったものの、基本的には倉庫内での作業だったので
助かりました。一転、今日は快晴で陽射しも暖かく、トラックへの
積み込みをスピーディーに終えることができたのですが、
これが逆の天候だったら相当にしんどかったろうと思わずに
いられません。
ここまでくると、私たちは天気予報との睨み合いで、
しょっちゅう暑い・寒いの話題になります。
刻々と変化する2週間天気予報を見ながら、覚悟を決める毎日です。
合い間で、劇の修正も行いながら現場入りに備えていきます。
明日から関内の大通り公園に入ります。
ここから怒涛の数日間ですが、日照時間を存分に活かしつつ、
日没からいかに早く解散に持ち込むかという勝負が始まります。
体力の消耗をできるだけ避ける。
皆にコンディション維持をして欲しいので、
私はずっとテント番をしようと思っており、2020年の新宿公演に
備えて買った高級寝袋を取り出しました。登山用です。
3/12(火)『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』本読みWS 第1回 その②
2024年3月12日 Posted in 中野WS『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』
↑初演時に"かおるちゃんを"演じた中嶋夏さんが3/3に亡くなりました。
お雛様の日に亡くなるなんて、やはり少女の中の少女を演じた方。
ご冥福をお祈りします
『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』冒頭の物語を追います。
序盤に登場する、ドクター袋小路、床屋と禿の客、かおるちゃんが
いかに活躍するか。
まず、ドクターの登場です。
初め、彼の闇稼業である「犬殺し」が行われ、高らかに歌います。
この歌は初演時に同役を演じた麿赤児さんの得意技だったらしい。
また、後の場面で、床屋の飼い犬・ツァラツストラと
禿の客の飼い犬・加山くんが殺されていることが露見しますが、
犯人はこの犬殺しことドクター袋小路だと知れます。
次に、床屋と禿の客の場面。
相変わらず天気の話を呑気にするという、
軽演劇風にして前衛不条理劇風でもある会話が繰り広げられます。
が、よく聴くとその会話には、劇全体の主題である母と子のテーマが
潜んでいます。
こんなに暑い夏には皆が海水浴に行く。
海水浴に行けば子どもが亡くなる不幸が起き、嘆く親があり、
嘆かぬ親は継母だ、という内容の会話です。
こうして、思わせぶりなシリアスな会話になったかと思えば、
すぐさま禿の客の☆型の禿を扱ってコミカルな掛け合いをして
笑いをとります。
と、そこへ、床屋の愛娘であるかおるちゃんがやってくる。
高校二年生だとか、気象庁の電話交換手だとか、設定が語られますが
ともかく彼女は床屋の自慢の娘。
ナンシー・シナトラの『シュガータウン』を歌いながら現れて、
若さと乙女ちっくを振り撒きます。
さらにドクター袋小路が現れて、あの手この手でかおるちゃんに
求愛する。ドクターは嘘をついて床屋と客を追っ払い、
いよいよその求愛が高まると、かおるはかおるで表向き、
嫌と言いながらまんざらでもない、そういう場面までやりました。
ちなみに、この口説きのシーンで、
ドクター袋小路が得意の「二枚舌」を披露します。
口八丁ということでもあり、また実際に肉屋からレバーを買ってきて
表現したとも聞きますが、これも麿さんの得意技だったらしい。
結果的に、これが下町唐座で初演された『さすらいのジェニー』の
「ベロ丸」というキャラクターにつながっていったことをお伝えして
初回を終えました。
唐さんにとって大事な演目です。
だからこそ私が大学三年生の時、唐さんはゼミナールの学生相手に
この台本を課題にしたのだとも思います。
『鐵假面』公演が終わったら、3/31(日)に再開します!
3/11(月)『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』本読みWS 第1回 その①
2024年3月11日 Posted in 中野WS『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』
↑これですね!紅テント公演第1弾の勢いを感じます!
ハンディラボに戻りました。皆は積み下ろし作業。
自分は本読みワークショップに入りました。
『腰巻お仙』シリーズの第2弾、
『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』の初回です。
この演目はなんといっても、紅テント公演のスタートという意味で
唐さんにとって圧倒的にエポックな芝居です。
そこで、紅テントを閃いた経緯についても、自分が知るところを
話しました。
・野外劇を経て、雨風を凌げるようにしたかった
・紅(あか)という色は、おばあちゃんの腰巻の色
・今村昌平監督の映画『赤い殺意』がヒントになった
・李麗仙(当時:礼仙)さんが閃いた
などの説がある旨、お伝えしました。
正解は分かりません。
そもそも、人がアイディアを閃くのには様々な要因が同時多発的に
絡み合うものです。みんなで喋っているうちに具体案が練り上げられて
いった場合、誰ともなしに、主導は確かにリーダーたる唐さんで、
というのが実情だと思います。だから、著作権!というようなスッキリ
したものではないし、そこがまた面白いとも思います。
そうして生まれた紅テント公演で上演された
『腰巻お仙 義理人情いろはにほへと篇』は『忘却篇』に引き続き
母をテーマにした物語です。ただし、前作とこれが違うのは、
はっきりと母を求める青年主人公が押し出されていることです。
その名を「忠太郎」といいます。忠太郎といえば、
長谷川伸の名作『瞼の母』に出てくる「番場の忠太郎」。
昨日読んだ冒頭シーンは忠太郎が登場する前段からスタートし、
『忘却篇』から引き継いだ男性キャラクターが活躍します。
『忘却篇』で「天才」という役名だったドクターは
「ドクター袋小路」となり、闇で犬殺しもしている深夜営業の医者です。
相変わらずの「床屋」と「禿の客」。そして、新たなキャラクターとして
床屋の娘「かおるちゃん」が登場。
このかおるちゃんはなかなか曲者で、ただ可愛らしいだけでなく
あざとく強かなのがポイントです。
男にかどわかされているようでありながら、時に男を振りまわし、
利用する存在でもある少女。後に続く唐さんの「少女論」が、
ここで芽吹いています。
・・・ちょっと長くなりそうなので、
今日は「その①」として、物語についてはまた明日!
3/10(日)若葉町ウォーフでの集中稽古が終わる
2024年3月10日 Posted in 中野note
↑セットや段取りを乗りこなし、自由に演じられるようになってきた
皆で12:00から集まり、準備をして、13:00から全幕通し稽古をしました。
2月から数えて3回目の通し稽古ということで、せりふや段取りの入った
皆は力が入り、特に前半は荒れました。こういうことはあることです。
持てる力を注ぎ込もうとして熱演した結果、暴発気味になっていた。
だから、1幕が終わった時点で、落ち着いて対象を見定めるように
言いました。相手役にせよ、観客にせよ、届けるべき相手を
見定めてそこに的確に自分の力を伝える方が、威力は増すものです。
そして的確に対象を見定めるには、少し冷静でいる必要があります。
我を忘れるような熱狂は暴発につながり、かえってエネルギーの
伝わり方が弱くなる。そういうこともあるのです。
結果、良い2幕でした。
まだまだ改善点があるし、練るべき作戦もあるけれど、
本番に向けた私たちの『鐵假面』がはっきりと立ち上がってきています。
通し稽古後の修正作業をして、それからバラシに入り、
若葉町ウォーフをもとの状態にして、荷物を積み込み、ハンディラボへ。
ウォーフの復旧組と、ハンディでの積み下ろし組と、
二班に分かれて作業にあたり、解散としました。
明日を休みにしてコンディションを整え、明後日から現場入りに備えます。
↓出番がない時の控え方も、また公演の成功に向けてすごく重要
どういう構えで出番の間を過ごすか、という話も稽古後にしました
3/9(土)今日は晴れて、手直しの日
2024年3月 9日 Posted in 中野note
↑足元のちょっとした段差が身体に入ってきている。そういう感覚が
自由な演技を支えます
ここ4日間は天気が崩れ、この先を考えると2週間天気予報を見るもの
嫌になるくらいでした。けれど、こうして晴れて、まだ最高気温は低い
けれど、陽射しによる暖かさは戻ってきた。
現在の私たちにとって、大きなこと。
先月2月に最高気温22℃という日があり、
内心、こいつは楽勝だ!などと思っていましたが、
3月からはやはり相応なので、やはり最後まで気を揉みそうです。
晴れたら晴れたで花粉症との闘いがある人もいます。
テントや野外劇の宿命です。
さて、肝心の稽古。
今日は昨日の通し稽古の結果を受けて、細部を手直ししていく日でした。
みんなの発声を抑え目にして、休憩も多めにとり、1幕からコツコツと
直していきます。群なして登場する鉄仮面たちの場面では、やはり
お互いにかなり視界が制限されるために、発声の前の予備動作を
大きめにして息を合わせます。こういう工夫をして皆がピタリと
合うのを見ると、やはり人間は素晴らしい感覚を持っていると思う。
↓これをかぶりながらいかに視野を確保するか、お互いの気づきや
知恵をシェアしてアンサンブルを改善
また、中道具の配置も変えてみます。
ひとつ物の配置を工夫すると他の様々な箇所に影響するので、
それらも実地に検証しつつエンディングまで進行させ、6時間弱やりました。
さらに、居残りで個々別に残ってもらいせりふの工夫。
みんなと一緒にやるとそれだけ負担がかかるので、こういうのは個別に
やって、落ち着いて理解し、身体を連動させていってもらいます。
明日で若葉町ウォーフでの集中稽古もおしまいです。
当然、全幕通しをする。今日の工夫が結実することを願いつつ、
夜は夜で劇団員だけの作業をしています。
↓少しの出番、短いせいふをどう活かしきるか、印象を濃くするための工夫
こういう役が活きてくると劇がハネる
3/8(金)全幕通しを前に加湿器が来た!
2024年3月 8日 Posted in 中野note
↑加湿器の隣で潤う佐野さん
火曜に1幕、木曜に2幕と来て、今日は両者をドッキング。
それぞれの反省点や引き締めポイントも改善しつつ、
とにかくぶっ通しでやってみるのを目標に置きました。
温存のために集合時間を16:00にして2時間稽古し、
18:30から通し稽古。カオスだった状態に比べると
まとまってきていますが、多くの改善点と課題が浮き彫りに
なりました。全部やってみないとわからない
早着替えの問題など炙り出すことも通し稽古の重要な機能です。
結果、多少のもたつきはあるものの最後までいきました。
台本にベタベタと修正箇所の付箋を貼りつつ、
でも終了後は21:00近くなってしまったので、
最低限の話だけして解散し、明日の日中に修正作業です。
そうそう。今日は良いことがあって、
それは若葉町ウォーフの皆さんが稽古場に加湿器を入れて
くれました。
昨日に出演者の中でセットの屋上に上がる佐野さんが
エアコンの風に苦労しているのを読んでくださったらしいのです。
↑私も潤う
稽古場の真ん中で置いてお世話になりました。
水蒸気が出ているのを見て、心も潤いました。
ありがたいことです。
日曜でウォーフでの稽古を切り上げてハンディラボに引き上げます。
あと2日をどう過ごすかで、公演の成否が決まる。
追い込みつつ、コンディションを崩させない!
追い込みつつ、コンディションを崩させずに全員で公演!
良いメンバーです。肝に銘じてやります
↓潤うのでシャウト
3/7(木)今日は二幕と善戦
2024年3月 7日 Posted in 中野note
↑トイレの上はこんな感じ、若葉町ウォーフのトラスや機材に頭を
打たないようにもしなければなりません
若葉町ウォーフを借りて行っている集中的な稽古、
月曜から入りましたので今日は4日目です。
昨日は2幕相手にかなり手こずり、だいぶ追い詰められました。
今日はいくつかの作戦を用意し、皆も割とすっきりした顔で集まって
いたのは、完全に天気のせいだと思います。
やはり冷たい雨はこたえた。今日は晴れて、寒くはあるけれど
太陽のおかげで朗らかになるし、稽古場も心持ち暖かいような気がする。
あとは、公衆トイレのセットの屋上部分はなかなか危険だということが
わかりました。それはひとえにエアコンの風をガンガンに浴びてしまう
ことで空気が乾燥し、喉に負担をかけるのです。
二幕の佐野さん(叔父さん役)は屋上に上がりっぱなしだし、
畳み掛けるようなせりふもたくさんあるから、いかに消耗させない
うちに手応えを掴んでもらうかが大問題です。
佐野さんが屋上にいる時は寒くなっても良いから空調を弱めて、
水筒も近くに置いてもらい、稽古を重ねました。
『鐵假面』終盤は裁判シーンで、
群れなす鉄仮面たちを裁判員にスイ子とタタミ屋の舌戦が展開、
これを仕切るのが佐野さんの役割で、それだけに負担がかかります。
一方で、仮面を被ると暑いのだそうです。
しかし、これまで後回しにしがちだった彼らのアクションや
リアクションの面白さこそこの芝居の妙味なので、
粘着質に稽古しました。
愛らしく、いい加減で、しぶとくふてぶてしい。
そういう鉄仮面たちを造形したいのです。
2幕の通し稽古をやって、その後の修正作業をして、まずまず善戦です。
明日は全幕通すので、まとめて押し返したいところです。
いつもの集合13:00を16:00に押しました。
衣裳の買い物をしたい人もいるし、宣伝をしたい人もいる。
もちろん、温存も考えてのことです。
日曜までの集中稽古なので、あと3日で目処を立てないといけません。
↓音響の平井隆史さんも合流しました
3/6(水)今日は二幕で難航
2024年3月 6日 Posted in 中野note
今日は13:00に集合して1幕の通し稽古をし、
それから手直しをして2幕にかかりました。
原寸のセット上で2幕を最後まで稽古するのが目標でしたが、
残念ながら叶わず、役者たちの喉の負担、寒さなどを見て
20:00頃に解散としました。
昨日は上手くいったのに今日は手こずってばかりいる。
例えば、総出で仮面をかぶるシーンは、高低差のあるセットと
仮面ゆえの視野の狭さという条件下で、かなり時間がかかりました。
何度も動きを試し、徐々に徐々に空間を身体に入れる。
疲れた状態でも間違いの無いように、繰り返しがどうしても必要です。
だからどうしても時間がかかり、最後までいくことができなかった。
こうなると、いきおいネガティブになって、
稽古の進行、みんなの健康、現場入りした後の天候という
不安までもたげてきます。
それを振り払うように最後まで強引に押し通したくなる。
けれど、終盤のシーンは総出で出演していくので、
焦って皆に負荷をかけすぎれば、一人一人の喉が取り返しのつかない
状態になる危険性がある。自分はそれをまた恐れます。
この時点でとる一つ一つの決断は重みがあり、責任があり、
皆を良くしようと思って潰してしまう危険性との闘いです。
みんな、せりふと役柄と物語、空間を掴んできているので、
必ず無事に花開かせなければなりません。
これを書いている今、皆がよく眠っていてくれることを望みます。
お互いによく寝て、明日の午後に再度集まり、
落ち着いて残りの場面を捌き、二幕の通しを完成させることが
できたら上々です。