新たなる挑戦
『ジョン・シルバー』は、
初の紅テント公演の第三回公演。
初の青テント公演のみなとみらい特別公演。
唐ゼミ★の公演の中で節目節目で行ってきた公演です。
その”続”に当たるのが今回の『ジョン・シルバー(続)』です。
2007年。
唐ゼミ★は、
また大きな一歩を踏み出すため、
更なる飛躍の為、
“挑戦”の年になることでしょう。
<Toshinobu Adach>
次回公演に向け、活動開始!
韓国から帰ってきた唐ゼミ★。
いよいよ次回公演の会議も本格的に始まってます。
現在、来春公演予定で動き出しています。
劇団の全体の動きは来年早々になりますが、
制作は既に動き出しています。
2006年の劇団の活動は、韓国公演で幕を閉じました。
12月に入り、今度は2007年の活動が始まります。
今後の活動の詳細も、ゼミログにて順次お伝えしていきますので、宜しくお願いします!
杉山雄樹、新堀航
<Toshinobu Adachi>
滞在三日目、本番
韓国、全州での公演は無事終了しました。
公演のあった三日目、
午前中にテクニカルのチェック、及びゲネプロを開始。
午後四時からの本番に備えて、着々と準備が進められました。
狭い教室に舞台が建てられ、お客も満員。
全州大学の学生にとって、桟敷に座らされての観劇は
劇場の椅子席に慣れている彼等にとって新しかったのではないだろうか。
照明は、唐ゼミ照明専属の齋藤亮介によって、
一般に韓国で売られている電球をひと工夫して吊られたものを使用。
また必要最低限の舞台など、
原初に戻ったかのような舞台は、
彼等に大きな影響を残していったに違いない。
本番後、急いで舞台が片付けられ、
シンポジウムが行われた。
代表の中野敦之は、唐ゼミ★の生い立ちを説明するにあたり、
日本の近代演劇史を説明しながら行った。
また、韓国の著名な方々も来られており、
シンポジウムでは思い思いの感想を述べられ、
全州大学の学生も観劇の感想を述べた。
シンポジウム後は、自由な意見交換の場となった。
前日に行われた全州大学の学生の卒業公演も含め、
意見交換が行われた。
<Toshinobu Adachi>
韓国滞在、二日目
唐ゼミ★二日目。
宿舎のホテルの部屋は、オンドルで床まであったかい。
そんな部屋で寝るのは、どの劇団員も初めてです。
二日目、朝より作業開始。
翌日に控える唐ゼミ★の公演の為に、
半日で舞台、照明、音響を準備しなければなりません。
お昼は全州名物のビビンパでした。
さすが本場です。
美味しかったです。
全州大学のパク先生も、朝食、昼食、夕食と全ての食事を共にしてくれました。
禿恵も舌を撒く味わいだったようです。
大枠は、昼食前に出来たのですが、
ここで半分といったところです。
昼食後に細かな舞台及び、照明を作業が待っています。
そして、四時からは、全州大学の演劇科の卒業公演を観劇。
ゴーリキの『どん底』を見ました。
当たり前ですが、全編韓国語です。
その舞台開演前の舞台挨拶に、
室井教授もパク先生に呼ばれて登場しました。
我らの為に、ヨンソンが通訳をしてくれました。
公演後、タクシーで移動。
食事の席で、今回の卒業公演についての意見交換を行いました。
その席で、
今回お世話になっているパク先生を始め、
全州大学の学生たちにお土産を渡しました。
下の写真は、卒業公演でも重要な役を担い、。
1月の日本公演では、『春風の妻』の主役春風を演じた彼です。
夕飯後、翌日に控える本番の為に
朝,昼の間に終われなかった細かな作業を行いました。
本番当日のお話は、また今度ということで。
<Toshinobu Adachi>
来ました韓国、初日の模様!
来ました韓国。
二日目が本格的に公演の為に動き出した唐ゼミ★ですが、
今日は初日の様子をお伝えします。
10:30…羽田集合
それぞれ思い思いの荷を持って集合
今回も、1月の全州大学が日本で公演したときに通訳をやってくれた
留学生のパク・ヨンソンが同行してくれています。
重要な通訳の役目を大きく担う彼です。
また、『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)に出演している
メン・ダウムも通訳として、そして本来の役者として同行しています。
彼女自身、久々の帰郷だそうです。
13:00…飛行機出発
やや風で大きく揺れたりしたものの、順調な空の旅でした。
海外に行ったことある劇団員、いったことない劇団員。
それぞれがそれぞれ、様々機内での過ごし方をしていました。
15:20…金峰空港着
まず、なにより、空港を出た瞬間寒かった。
やはり、韓国が寒いという話は嘘ではなかった。
そう、皆、実感した瞬間でした。
(皆、それぞれ厚着しているので寒さは大丈夫です。)
全州大学より四人がお出迎え。
彼等は片道三時間半バスに乗ってやってきて、
また同じ時間かけて全州大学へ。
そして、他の面々は、大学で我々の為に歓迎会の準備をしていてくれている
とのことでした。
途中、サービスエリアに寄ったり、全州に入ってからは、
全州の観光地及び、街中をバスで通って大学へ向かいました。
これも唐ゼミ★が観光する時間がなく帰ってしまうということで、
少しでも韓国、全集に触れてもらおうというパク先生の計らいです。
20:00…全州大学着
唐ゼミ★を総出で出迎え。
自分たちの大きな荷物を置くとすぐに歓迎会の場所へ移動。
この歓迎会の場所は、我々が公演する場所でもあります。
そして、まずはご挨拶。
1年経っていないとはいえ、久々の再会を喜ぶとともに、
打ち解けるのも早かったです。
1月に日本に公演に来たメンバー以外にも、
多数の人たちが迎え入れてくれました。
初日は、歓迎会で多いに騒ぎ楽しみました。
二日目は、全州大学の卒業公演の観劇及び、
我々の公演準備をしました。
その模様は近日中にお送りします。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ出発!
さ、本日は、最終確認日。
明日、出発となります。
日本から持っていくものの忘れ物がないかの最終確認及び、
最終打ち合わせです。
日本を一度飛び立てば、
後は現地での勝負となります。
現地での情報は、全州大学と密な情報のやり取りで分かっていますが、
やはり、その土地に降り立たねば分からないことも多々あります。
その国、その土地特有な臭いを感じに、明日、出発となります。
いざ、韓国へ。
<Toshinobu Adachi>
出発前
初の海外での唐ゼミ★の活動。
いよいよ水曜日に韓国へ出発します。
準備は万端。
あとは出発を待つのみです。
段ボールで作られた舞台はばらされました。
談話をしていても、要所要所の打ち合わせがされています。
<Toshinobu Adachi>
冬ももうすぐ、韓国ももうすぐ
稽古場に段ボールで作られた舞台を建て、
本稽古中です。
日本での公演と違い、
演出プランも変わっています。
音響、照明プランも変え、
新たな『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)となります。
<Toshinobu Adachi>
韓国へ、舞台を組んで本稽古
それぞれ個々で動いていた劇団員。
韓国への出発を来週に控え、
いよいよ本格的に全体が動き始めました。
劇団員も、公演が終わりホッとした顔から、
本番へ向けて顔つきがガラリと変わっています。
<Toshinobu Adachi>
青テントをキレイにしました。
青テントを洗う。
青テントは骨組みとテント幕から出来上がっています。
テントは、
骨組みはテントの基礎を作り上げ、
テント幕は風雨からテント内を守ります。
横浜、東京、新潟、京都公演と
長く我々を守ってくれたテント幕を本日は
劇団員総出で汚れを洗い流しました。
さて、テントもさっぱりしたので、
韓国用に変更された台本を握りしめ、
いざ全州に向かわん。
<Toshinobu Adachi>
韓国公演に向けて
実は、韓国へいくまで、二週間を切っています。
本日は、韓国での必要なもののリストアップを行い、
現場でどのようにするかの話し合いがもたれました。
日本から持っていくものは、必要最低限のもの。
現場で揃えるものもあります。
韓国でどのような公演ができるか、
代表の中野は、今から楽しみで仕方がないようです。
劇団員は、淡々と必要なもの、必要な事項を上げ、
現場で、あらゆる動きをとれるよう、シュミレートしています。
<Toshinobu Adachi>
唐ゼミ★、韓国へ!!
11月22日。
唐ゼミ★は、韓国へといきます。
2006年1月25日、27日
韓流ミュージカル
全州(チョンジュ)大学演劇科日本公演 『春風の妻』 が行われ、
唐ゼミ★は、微力ながら彼等の日本滞在期間中のお世話をしました。
今回は、文化交流として、全州大学に唐ゼミ★が招待されました。
韓国では、
唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)を縮小して行います。
横浜、東京、新潟、京都公演と
四都市をまわって鍛え上げられた『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)は、
海を越え、今度は韓国へ上陸します。
<Toshinobu Adachi>
次回に向け、会議中
唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)が終了して二週間が経とうとしています。
本日は、唐ゼミ★の全体会議。
いよいよ、次回公演をどうするかの話し合いももたれています。
(会議終了後、音響の修理伝票を書く古川望)
(今回の公演の新聞記事をスクラップする堀内大助)
(次回公演の候補となっている台本に目を通す渡辺幸作)
(書類に目を通す小川尊)
次回公演の時期は、来春になると思われます。
御楽しみに!
また、十一月下旬には劇団員総出で韓国へ。
そのお話はまた次回に!!
<Toshinobu Adachi>
唐ゼミ★第十回公演全日程終了!
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の
全日程が終了致しました。
多数のご来場誠にありがとうございました。
今後の唐ゼミ★の活躍にも、ご期待ください。
<Toshinobu Adachi>
京の都に初見参
京都公演、初日終了。
テントを拡張した状態でも大入りな状態でした。
いよいよ唐ゼミ★第十回公演も京都で最後。
どんな花火を打ち上げるか。
テントはすでに活気が溢れています。
<Toshinobu Adachi>
京の風は心地よく
京都の繁華街のど真ん中にテントを構えている唐ゼミ★。
いよいよ京都公演の準備が完了しつつあります。
思った以上に準備が早く進んでいます。
あとは見落としがないかの最終チェックをきちんとするだけです。
京都の風を受けながら、唐ゼミ★、初の京都公演です。
<Toshinobu Adachi>
京都テント建て。
様々な事情で、荷の積み降ろしからはじまったテント建て。
横浜、東京、新潟を経て、洗練されたテント建て。
急ぐわけでもないのに、自分たちが驚くほどの早さでテントが建っていきました。
明日は舞台の仕込みになります。
いよいよ『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)もこの京都公演で最後。
唐ゼミ★劇団員、京の都で大暴れです。
<Toshinobu Adachi>
京都入り
新潟から京都へ移動。
朝から移動し、日が暮れてから京都入りしました。
宿舎は山に若干近い山あい。
野性の鹿にビックリしつつ、明日の朝からの作業に備えます。
<Toshinobu Adachi>
さらば新潟
昨日、テントばらしが終了。テントが建っていた空間は、
もとの公園へともどりました。
思った以上に早く終わった片付け後、劇団員一同、
新潟のスーパー銭湯へ行き、さっぱりしました。
新潟で大変お世話になり、片付けまで手伝っていただいた
田村さんと早津さんに感謝しつつ、京都へ向かいます。
<Toshinobu Adachi>
新潟公演無事終了
新潟公演に多数のご来場、誠にありがとうございます。
新潟に、必ずや再び戻ってくることを誓い、無事に幕を閉じました。
明日、テントをたたみ、次はいよいよ京都です。
作業日程的には明日山場を迎える唐ゼミ★。
事故がないように、疲れた体に鞭打ちつつ頑張ります!
<Toshinobu Adachi>
初日開幕。
思った以上に、新潟公演来場の方々の反応がダイレクトにかえってきて、
触発された劇団員がこれでもかと言わんばかりに舞台場を飛び回った。
公演後の交流場では地元新潟の方々とおおいに交流できました。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ明日から、新潟公演!
本日快晴!
宿舎の近所の方も、今の時期にしては珍しいいい天気とおっしゃってました。
きっと我々を向かい入れてくれているのでしょう。
そして、新潟の唐ゼミ☆の母、金谷さんと、新潟の地方新聞に唐ゼミ☆のこと
について寄稿してくださった、新潟出身の横浜国立大学教授の大里さんが
テントまでこられました。
慣れ親しんだ方々とまた別の土地で会うのも、地方公演ならでは。
楽しいかぎりです。
明日、いよいよ初の新潟での公演。どんな方々がこられるか、
唐ゼミ☆がどんな劇団か楽しみに来る方々同様、我々も楽しみです。
<Toshinobu Adachi>
舞台仕込み
テント建て二日目は舞台仕込み。
昨日と同様の時間に始まり、夕方からは照明の釣り込みに移っていきました。
公園の広場にテントを張っているのですが、隣接する遊具広場のお城の滑り台は
大人で楽しめるスケール。
お昼休みに思わず滑ってみた劇団員は童心に戻って遊んでしまいました。
早く御来場の際には、一度滑ってみられてはいかがでしょう。
<Toshinobu Adachi>
テント建つ
新潟二日目はテント建て。朝から始まり、終わったのは日が暮れた頃でした。
日の入りが早くなったのを実感しつつ、新潟の綺麗な夕暮れを眺めていました。
テント建て中に、公園を散歩中の方々から声をかけられました。
何が行われるか、皆、地元の人は興味津々のようです。
明日は舞台の仕込みに入ります。
<Toshinobu Adachi>
ユニコンまたいでどこ行く!? 渡辺幸作
『盲導犬』『黒いチューリップ』『お化け煙突物語』と
ここ最近の唐ゼミ★作品のヒーローは全て彼だ。
ダメな人間だが、どこか憎めない人間臭さを合わせ持つ役をひた向きに演じている。
<Toshinobu Adachi>
新潟入り
やってきました、新潟。
朝、横浜出発。パーキングに何箇所か寄りつつ、新潟までの道程を堪能し、夕方に新潟入り。
海岸すぐ近くですので、荷下ろしまでの休みに皆で日本海を相手取り、つかの間戯れました。
明日からテント建てに入ります。
<Toshinobu Adachi>
京都公演、、、地図添付
京都公演も迫っています。
繁華街とのことのなので、どんなことをやっていても時間をつぶすにはもってこい。
観光して、少し早く来られても十分、時間をつぶせそうです。
こちらも下見に行ったメンバー以外、
どんな場所かは分かりませんが、
京都の地で、『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)は千秋楽を迎えます。
七月から全体で動き始めた公演もこれでおしまい。
冬に唐ゼミ★はしばしの充電です。
それを迎える前に、京都で花を咲かせます。
<Toshinobu Adachi>
新潟公演、、、地図添付
新潟公演がいよいよ迫っています。
実際、唐ゼミ★のメンバーで新潟の下見を行ったメンバー以外は、
どういった場所か行ってみなければ分かりません。
楽しみ半分、怖さ半分。
自然の猛威が襲いかかる海沿い。
何事もなければいいのですが…。
ないが起こるか分からない旅公演。
いよいよ出発間近です。
<Toshinobu Adachi>
変幻自在、魅せる椎野は虹色吐息
七変化を見せる椎野裕美子。
今回、様々な格好で、視覚的にも楽しませてくれます。
実は、今回、椎野は一幕の冒頭では音響のオペレーションもしていたりします。
人手が足りないときは、誰彼関係なく使います。
毎公演そうですが、唐ゼミ★は全体で全てを担います。
そこに出来上がる連帯感が、
唐ゼミ★を構成する上で、
舞台上、舞台以外で必要不可欠な要素となっています。
<Toshinobu Adachi>
生物の進化をも覆す、禿恵
今回の禿の役、ハ房は、
唐さんが『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)に書き換えた際に、
禿にやってもらいたいと押された役です。
男役なのか,女役なのか、、、。
杉山のオカマとも違う判然としない、中間の雌雄一体化したかのような役です。
三幕からなるこの戯曲で、ハ房の台詞量は半端ではない。
見た方はお分かりでしょうが、
全幕、大半を喋り尽くしているといっていいです。
この役をやるにあたり、
大変なプレッシャーを本人も感じたと思いますが、
観ている側にそのプレッシャーなど感じさせないほどの演技を魅せています。
それどころか、禿にしか出来ない役にまで消化しています。
<Toshinobu Adachi>
怪優、口紅は朱に染まる。杉山雄樹!
今回の杉山はオカマです。
はんなり色気が出てます。
見て下さい。
魅せられます。
<Toshinobu Adachi>
魅せる前田のつんぼさじき
人気赤丸急上昇中の前田裕己。
体のキレは、益々増し、彼のテンションもうなぎ上り。
空手を以前していた前田の体のキレは、舞台上でも凄まじい。
でも、球技は苦手らしい。
そんな可愛らしい面を持つ彼は、運動神経は間違いなくいいはずです。
その体から生み出されるエネルギーに見る人は引きつけられるようです。
今回はネンネコ社部長を演じています。
禿恵の演じる専務の直属の部下であり、
その専務を降格して自分がのし上がってみたりと、
なかなかずる賢いのですが、
何故か放っとかれる役です。
<Toshinobu Adachi>
マジシャン、堀内大助
彼が舞台上で、マジックをすることはないが、
彼のマジックは凄い。
堀内大助は、何を思ったか今、役者をしている。
かっこいい顔をしている彼は、今回犬役。
…そのかっこよさをみせるどころか、
彼の化粧はまさに部族のもの。
客入れで、彼の顔を見て、びっくりした人も多いだろう。
その彼も、今回の『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)で
唐ゼミ★入団から一年が経過したことになる。
今後の彼にも御注目ください。
<Toshinobu Adachi>
甘いマスクは眼鏡の下、小川尊
甘いマスクを眼鏡の下に隠している小川尊。
『盲導犬』ではその甘いマスクを十分に発揮していたが、
ここ何作品か、敢てそのマスクを封印しているかのようです。
今回の『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)では、
土岐泰章と双璧をなすネンネコ社社員の一人を演じている。
実はこの二人、大学一年の頃から仲がよく、
私生活でも面白いハーモニーを奏でています。
舞台上でもその息はぴったり。
面白いコンビネーションを生み出しています。
また、小川尊の身長は185cm、土岐泰章は162cmと
実は唐ゼミ★男劇団員の中で、一番背が高く、一番背が低いコンビなのです。
まさにでこぼこコンビ。
<Toshinobu Adachi>
魅せる土岐泰章
時に格好よく,
時に可愛く、
時にコミカルに。
土岐泰章は今回、ネンネコ社社員を演じています。
『黒いチューリップ』、『煉夢術』と主役を演じたことのある彼は、
今回、集団の一部を形成しています。
そして、集団の一部を構成しだした時、
彼は主演のときとまたガラリと違う面を表に出します。
<Toshinobu Adachi>
新人、水野香苗
水野香苗。
今年三月、劇団員募集から入団してきた彼女は、
『お化け煙突物語』から唐ゼミ★に出演しています。
大学卒業後、就職したものの演劇の道へ。
唐ゼミ★には入ってから一か月経たずに劇団にとけ込み、
今回の公演では、菊田という役を演じている。
唐組から帰ってきたばかりの新堀航と組み、舞台を跳ね回っている。
唐ゼミ★に今までいなかったタイプの女優です。
<Toshinobu Adachi>
帰ってきた新堀航!
前回の劇団唐ゼミ第九回公演『お化け煙突物語』では
唐組『紙芝居の絵の町で』に出演していた為、出演しなかった新堀航。
久々の唐ゼミ★でのテント芝居です。
院長/新堀航 photo/Takaci Hirano
振り返ってみると、彼は実に久々の唐ゼミ★のテント芝居です。
昨年は、
唐十郎フェスティバル『少女都市からの呼び声』以来、
特別新人公演『煉夢術』、
新国立劇場THE LOFT公演『盲導犬』『黒いチューリップ』と
テントで芝居する機会がありませんでした。
そして、『お化け煙突物語』に出演しなかった新堀は、
一年半ほどのブランクを背負うことになりました。
しかし、唐組に出演した彼は、様々なことを吸収して帰ってきました。
それは、今回の『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の随所に
唐ゼミ★に還元されています。
新堀航。
彼のアグレッシブな性格は、今回の長い旅公演で
唐ゼミ★の支柱になることでしょう。
<Toshinobu Adachi>
一人四役、古川望
唐ゼミ★の看板女優、椎野裕美子、禿恵に隠れて
縁の下の力持ち女優、古川望。
彼女は、今回四役を担っている。
時計屋の娘のミケ、看護婦、ナルニア婦人隊隊長、
そして、劇自体を支える音響のオペレーション。
その場のその瞬間に必要な曲をここというタイミングで放り込む。
役者が気兼ねなく舞台上で舞うことが出来るのは、
裏方を信頼してはじめてできることです。
唐ゼミ★をよくご覧になっている方に、非常に人気が高い女優、古川。
今回は、女優としての出番は少ないものの、オペレーションで大活躍しています。
<Toshinobu Adachi>
旅公演までもう少し
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)は
10/14,15 新潟 西海岸公園自由広場 (18:00開演)
10/21,22 京都 四条河原 元立誠小学校 (18:30開演)
で公演を行います。
10/9には横浜を出発し、いざ新潟へ。
到着し次第、公演の為の準備へと移っていきます。
新潟、京都公演を楽しみにお待ちの皆様。
テントでお会いできることを楽しみにしております。
アドネ/椎野裕美子 お春/杉山雄樹 photo/Takaci Hirano
劇団員は、旅公演に備え、東京公演終了からの二週間ほど、
体調を整えています。
ですが、新潟公演まで、日が空いているからといって、
体調だけ整えているだけの唐ゼミ★ではありません。
現在、劇団内で、
来年のテント公演を行うまでに、一本公演ができないか、話し合いがもたれています。
すでに制作は動き出していますが、
実現可能か、まだまだ問題は山積みです。
関東圏に引き続き、新潟、京都公演を見にいきたいけどいけない皆様、
今回、日取りがあわなかった皆様、
全ての唐ゼミ★が気になっている皆様にご連絡致します。
気がかなり早いですが、実現できるよう、最大限努力致します。
ご声援,宜しくお願いいたします。
また、最新情報は、ゼミログにてチェックしていただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
関東圏での公演終了。いざ、旅公演へ!!
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の
関東圏での公演日程がすべて終了しまた。
大変、多く方にのご来場いただきありがとうございました。
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)での公演も、
新東京タワー建設に着工されるということで、今回で最後と思われます。
次回は、どこへ進出するか。
既に、公演場所を探しています。
何か情報がありましたら、karazemi@yahoo.co.jpまで宜しくお願いします。
さて、関東圏での公演楽日後、唐ゼミ★は早速テントをバラしていきました。
突如として現れたテントは、一晩のうちに消え、
皆様の記憶の中へ。
仮眠を挟んだとはいえ、終わった頃には作業開始から二十四時間を超え、
本番を終えた劇団員の体は疲労困憊。
お互いよくこんなことをしているなぁと関心するほどの作業量でした。
来月には、新潟、京都と、旅公演へと移ります。
現在の劇団員は、これまで様々な苦難を乗り越えてきた精鋭集団です。
公演を行う為、様々な事態に対応できます。
準備を整え、いざ旅公演へ。
若干、間は空きますが、
新潟、京都でお待ちの皆様。
青テントでお会いしましょう!!
<Toshinobu Adachi>
いよいよ関東圏楽日
9月24日。
いよいよ関東圏の楽日がやってきました。
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)も
この日をすぎますと、新潟、京都でのみしか見れません。
まだ、ご覧頂いていない方は、是非足を運んでいただければと思います。
ネンネコ社/前田裕己、土岐泰章、小川尊、堀内大助
そして,新潟、京都の皆様。
いよいよ近づいてきました。
ご用意の方はよろしいでしょうか?
どちらも唐ゼミ★が公演するのは初めての場所。
不安もありますが、楽しみにしております。
関東圏での公演と、ひと味違う公演になることと思います。
日々成長。
この公演も、見にきて下さった皆様に鍛えていただき、
さらに精錬されていっています。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ関東圏では最後
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の
関東圏での公演も本日、明日と二日間だけになりました。
唐ゼミ★は先週の三日連続公演後、テント番を交代しつつ体を休めました。
充電は十分。
心身とも健やかに本番を迎えます。
この二日を終えますと、一週間ほど間を置き、
唐ゼミ★は地方へと躍り出ます。
関東圏での公演はこの二日が最後。
公演として一つの区切りです。
様々な思いが詰まった作品は、横浜から始まり、東京ではどう変貌したのか、
その目で是非ご覧頂ければと思います。
<Toshinobu Adachi>
東京公演第一週目終了
唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)野公演が
新東京タワー建設予定地で始まっています。
八房/禿恵(写真左) 部長/前田裕己(写真右) photo/Yuji Terasaka
一週目は三連休に合わせ、三日連続公演が行われました。
台風13号などの影響でも、多くの方にご来場いただきました。
ありがとうございます。
テシオ/渡辺幸作 アドネ/椎野裕美子 photo/Yuji Terasaka
今週末、23,24日も台風14号がやってくるということですが、
台風に負けぬ、熱い公演をお届けします。
ご来場、お待ちしております。
アドネ/椎野裕美子 ナルニア婦人隊/古川望、佐藤千尋、メンダウム photo/Yuji Terasaka
<Toshinobu Adachi>
東京公演始まる
劇団唐ゼミ★第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の
東京公演が始まった。
場所は、
『お化け煙突物語』でも公演を行った新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)です。
初日はカラッと晴れた晴天。
二日目は台風の影響で雨と天候が変わっています。
秋の寒さもやってきましたが,テント公演としては最適な気温になりました。
本日と来週土、日と公演をしております。
まだ足を運んでいない方、もう一回見てみようと思う方、
是非ご来場ください。
<Toshinobu Adachi>
本日、東京初日!
台風が着々と近づいているということですが、
雨天決行です。
東京公演は全5公演。
2週連続で公演するのは唐ゼミ★では初ではないでしょうか?
横浜公演を終え、更に練り上げられていく芝居をどうぞご覧下さい。
『お化け煙突物語』でご紹介したものと同じですが、
押上駅からの案内です。
まず、
「B3出口から出て、パン屋を右折。少しいくと橋(けいせい橋)が見えるので、
橋の手前まで来たら、渡らず右折。
川沿いに進むと右手に青テントが見えます。」
と覚えていてください。
B3出口を出ることが重要です。
この出口は、
最終的にはA1と合流する出口です。
①は、都営浅草線の押上駅の改札から見た写真です。
②に進むとそのままB3出口へ進めます。
④はB3出口を出たところです。
道なりに進んでください。
⑤へ進むとA1との出口と合流します
一歩出たところに⑥のパン屋さんがあり、そこを右折して⑦に進んでください。
⑦で⑧へとまっすぐ進みます。
⑧では目の前に橋と信号があり、
信号を渡らず右折してください。
あとは、⑩に向けて突き進んでください。
⑩で到着です。
<Toshinobu Adachi>
新東京タワー建設予定地公演、いよいよ迫る!!
さて、本日は,朝は雨、昼からは雨が上がり、ほっと一安心。
曇りのままで天気が崩れなければ、
テント公演を見るのには、適した気候となります。
今週末に公演を控えた劇団唐ゼミ★。
本日の作業は、照明が中心。
大方の舞台作業を終え、客席、楽屋、受付などを整え、
いよいよ本番を迎える準備をほぼ完了しました。
あとは、本番と同様のゲネプロを通して、問題がないか確認すれば準備万端です。
今週末の公演チケット。
まだご予約可能です。
まだの方は、劇団一同、お待ちしております。
お急ぎください。
<Toshinobu Adachi>
十月下旬の寒さの中で
雨はシトシトとやむことがありません。
気温は十月下旬ということです。
数日前までは、作業を行うたびに汗が吹き出、水分補給がかかせませんでした。
しかし、雨が降ってから、気温がぐっと冷え込み、
外での作業ですので、暖かい飲み物が欲しいくらいです。
現在、横浜公演が終了後、
テントばらし→テント建て→舞台仕込みと進み、
本日、客席作りと公演の為の準備が着々と進められています。
横浜公演を終えたことで、テント建て、舞台仕込みの要領は良くなっており、
かかる時間は少なくなっていますが、
同時に、疲労もたまってきています。
東京公演初日までもう少し。
明日一日、体調を調整しつつ、
皆様にお会いできるのを楽しみにしております。
<Toshinobu Adadchi>
雨の中のテント建て
雨はシトシトと降り続けています。
唐ゼミ★の今回の公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)は、
テント建ての日、必ず雨が降っています。
さて、劇団員の誰が雨男、ないし雨女なのでしょう。
本日は、昨日横浜公演で建てたテントをバラしたものを、建てました。
東京公演の準備をいよいよ始めています。
公演場所は、5月に東京で行われた公演場所と同じ、
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)。
非常に、わかりづらい場所になるので、
初めての方は、早めにご来場いただければと思います。
この公演場所は、おそらく今回が最後となると思われます。
新東京タワーの建設準備が、
テント建てをしている横で行われていました。
東京公演は、今週末の9/16,17,18の三日間。
そして、唐ゼミ★では初めて、翌週も同じ場所での公演となります。
是非、今週末から足を運んでいただければと思います。
一度、足を運ばれた方も、二度、三度とどうぞ。
<Toshinobu Adachi>
横浜馬車道、旧帝蚕倉庫公演終了!
唐ゼミ第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の横浜で行われた公演が終了しました。
多くの方のご来場ありがとうございます。
次は、いよいよ新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)となります。
※稽古中の写真より
新東京タワー建設予定地は、おそらく今回が最後となります。
あの敷地に新東京タワーがそびえ立つ日も近いでしょう。
まだ建設予定地をご覧になっていない方も是非足を運んでいただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
初日開幕。
劇団唐ゼミ★第十公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)初日が明けた。
初日は、唐十郎氏が足を運んでくれました。
また、 十貫寺梅軒氏も唐さんと共に足を運んでくれました。
多くの方々が、客席を埋め、初日は幕を開けました。
横浜公演は、本日十日を残すのみ。
当日券もご用意していますので、ご覧になろうかどうか迷っている方は、
足を運んでいただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
テント建つ! 公演場所案内
横浜馬車道・帝蚕倉庫跡地に青テントがひるがえりました。
(作業途中・天幕が上がった状態です)
朝から雨が降ったりやんだり。
高いところでの作業がある劇団員にとって、雨は危険を意味します。
週末には雨がやんでいるようですが、
この雨に、夏の暑さに耐えてきた劇団員の体も、いい加減、悲鳴を上げそうです。
今週末、いよいよはじまります。
馬車道からの地図をアップしておきます。
ご来場予定のお客様に参考になればと思います。
馬車道駅からの案内写真です。
<Toshinobu Adachi>
横浜現地入り
いよいよ横浜現地入り。
一日がかりでテント、舞台セットを移動しました。
思った以上に時間がかかったように思いますが、
それも徐々に公演場所を移動するに連れて早くなってくるだろうと予想しています。
現地では、テント建て位置などを吟味し、
9月6日、朝からテント建てとなります。
昼から雨も降ってくるとのことなので、できるだけ早い段階で、
青テントの天幕を上げてしまいたい。
そんなことを考えながらの作業になると思われるます。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ現場入り(横浜)!
いよいよ公演が今週末から始まる。
まだ,チケットをご購入及びご予約されていない方はお急ぎください。
唐ゼミ★は、9月3日に大学に建てたテントをたたみました。
舞台美術も完成しました。
個人の小道具も揃いました。
いよいよ、今週末から本番です。
道具の準備は万端。
調整を本番前日に残していますが、明日から本番の場作りに入ります。
明日は、梱包した道具を横浜の公演場所、帝蚕倉庫跡地へと搬入します。
一日かかるこの搬入作業。
それもこれも、三幕舞台の為です。
以前の『黒いチューリップ』でも、物量はかなりありましたが、
その頃よりも成長した劇団員。
作ったものはコンパクトにしまえるように考えだされています。
どのような舞台かは、是非劇場でご覧下さい。
<Toshinobu Adachi>
本番を迎える為の準備
仮に建てた青テントでの通し稽古は今日で最後となった。
今日の通し稽古を最後に、今度テントの下で稽古出来るのは、横浜公演の前日のゲネプロだけになる。
稽古も、舞台作業も、本日で終了。
明日は、仮テントばらし、明後日、搬入準備と、
いよいよ本番の地に向かい、テント建て、舞台&照明仕込みとなっていく。
ここから本番の為の怒濤の作業になる。
劇団員は、本番の準備はできた。
本番の為の準備に明日から入る体制に、気合い十分だ。
横浜公演での予約はまだ受け付けております。
是非、一度、足を運んでいただければと思います。
場所: 横浜馬車道・帝蚕倉庫跡地
交通:横浜高速みなとみらい線「馬車道駅」2番出口から徒歩1分
<Toshinobu Adachi>
唐さん通し
8月30日(水)。
唐さんの前での通し稽古が行われた。
全三幕、三時間になる作品。
唐さんが唐ゼミ★の為に書き換えた改訂版。
唐さん自身、舞台になったものを見るのは初めて。
緊張した面持ちであった。
唐ゼミ劇団員にとって、唐さんの前で通し稽古は、稽古ではない。
本番だ。
本番初日は、雨が降る中で行われた。
その通し稽古終了後、
唐さんから一言頂いた。
「自信を持っていいよ」
作者にもらった、最高の言葉だった。
<Toshinobu Adachi>
明日、一つの答えが見れます。
連日の作業も一週間を超えました。
ようやく先が見えてきた作業に明るくピースサインをする前田裕己と斎藤亮介。
他の劇団員も、ようやく作業のくぎりが見えてきたことで、
今度は、役者への切り替えがものすごい勢いで行われています。
そのような日々になりつつあるものの、
裏側では、稽古場や、テントで寝てしまう生活もまだ続いています。
明日は、監修である唐十郎氏が青テントへとやってきます。
本番と同様な状態で迎えるこの日。
さて、これまでの稽古と作業で作り上げたものが、どのように見えるか。
怖いながらも、挑戦です。
看板女優椎野裕美子、
主役の渡辺幸作、
そして本作では台詞量が半端ない唐ゼミ★二枚看板女優として君臨する禿恵!
他の唐ゼミ★劇団員も準備に余念はありません。
<Toshinobu Adachi>
連日の激務の先には何があるでしょう
一、二幕の通し稽古が行われました。
連日の激務でバテがきているのだが、さすがに役者だ。
バテを表に見せない。
通し稽古後は、明日以降の予定の打ち合わせが行われました。
さすがに連日二時間睡眠しかできない激務の疲れは隠せませんが、
次々に舞台出来上がってきている実感はあります。
横浜の本番までにどれ程のものが出来上がっているのか、御楽しみに。
まだまだよくなる舞台です。
どこまで良くなるのか、やっている我々の方でも想像できません。
<Toshinobu Adachi>
日々修練
作業は続いています。
唐ゼミ★の歴史の中で、これほど毎日詰めた作業をするのははじめてではないだろうか。
毎日、皆それぞれがそれぞれの作業を夜を徹して行い、
仮眠を取って又作業に取りかかる。
そして、青テント内での稽古もいよいよ本格的にはじまりました。
場が整い、稽古場で組み上げてきたものを精錬することにようやくとりかかっています。
演出中野敦之は、作業が立て込み、稽古が思うように進まないことを見越しての、
青テントをひるがえす前に、演出プランを組み上げいます。
あとは、役者人が演出を組み込み、今より更に練り上げるのみです。
高速ですすめられる稽古と作業。
劇団員は、寝ていない状態でも突き進むべく、
今できることを一つずつやっていきます。
<Toshinobu Adachi>
日々、死に物狂いです。
劇団唐ゼミ★は、現在、九月の本番に向けて、
日曜から建てられている青テント内での作業に追われています。
本作、『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)も様々な仕掛け、舞台セットがでてきます。
それに真正面か立ち向かう劇団員は、
体力知力を駆使し、夏の暑さに負けぬように日々格闘しています。
時に体力の限界をとういに超えるときもありますが、
九月から始まる公演が良いものであるように、日々精進しております。
皆様のご来場を楽しみに劇団員、また今日から作業に、そして稽古に追われていきます。
<Toshinobu Adachi>
全公演日程、場所決定!!
新潟公演の公演場所が決まりました。
「西海岸公園自由広場」
となります。
新潟のみ、他の三公演とは違い
開演時間が三十分早い18:00開演(17:30開場)となります。
お間違いのないようにお願いします。
<Toshinobu Adachi>
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)!
東京公演は新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)!
前回公演『お化け煙突物語』で好評を博した公演場所、
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)!!
<Toshinobu Adachi>
新潟、京都前売り予約日は9月15日
9月15日より
新潟、京都公演の前売り予約開始致します。
横浜、東京公演より一か月遅い予約開始となりますので、ご確認ください。
<Toshinobu Adachi>
公演日程決定! 前売予約は8月15日から!!
劇団唐ゼミ★第十回公演
『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇)の公演日程が決定しました。
前売りチケット予約は、8月15日AM10:00開始!!
※横浜、東京公演の前売りのみのチケット予約です。
新潟、京都公演の前売りチケット予約は、近日発表いたします。
横浜 9月9日(土)、10日(日)
場所: 横浜馬車道・帝蚕倉庫跡地
交通:横浜高速みなとみらい線「馬車道駅」2番出口から徒歩1分
東京 9月16日(土)、17日(日)、18日(月) 23日(土)、24日(日)
場所:近日発表!
新潟 10月14日(土)、15日(日)
場所:近日発表!
京都 10月21日(土)、22日(日)
場所:京都四条河原 元立誠小学校
開演は本公演はすべて18時30分(開場18時)となります。
お間違いなく!!
前売り 2000円
当日 2500円
◇◇◇チケット予約方法◇◇◇
tel:090-6096-7781(10:00〜17:00)
fax:045-333-7185
mail:karazemi_ticket_1@yahoo.co.jp
メールでのチケット予約は、
件名に“劇団唐ゼミ★『ユニコン物語』チケット予約"
本文に 1)お名前 2)住所 3)電話番号4)場所 5)日程 6)枚数 をご明記ください。
ご不明な点は、045-333-7181(劇団事務所)まで
<Toshinobu Adachi>
二幕終盤。いよいよ三幕へ…
ようやく劇も二幕の終盤まで進んだ。
これから精錬をさせていく作業が進められるが、
三幕へも入っていく。
いよいよ劇の全貌が現実化して見えてきている。
<Toshinobu Adachi>
二幕終盤。いよいよ三幕へ…
ようやく劇も二幕の終盤まで進んだ。
これから精錬をさせていく作業が進められるが、
三幕へも入っていく。
いよいよ劇の全貌が現実化して見えてきている。
<Toshinobu Adachi>
今やらずにいつやるのだ。
暑い日。
日々組み上げられる芝居。
汗が飛び交い、躍動した演技を見せる劇団員の目は真剣そのもの。
演出の中野敦之も、絶妙なタイミングを見つけては、演出を更に加えていく。
禿恵と新堀航、両名の絶妙なやりとり。
渡辺幸作の登場。
そして椎野裕美子。
二幕を組み立てる役者がそれぞれの火花を散らしている。
後ろでは、一幕で活躍した前田裕己、土岐泰章、小川尊、堀内大助、水野香苗がそれぞれの戦いを盛り上げる。
まだまだこれからだが、これまでも手を抜かずに攻めてきた。
この『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)は大きなうねりを生み出そうとしている。
<Toshinobu Adachi>
地味です。
夏です。
暑い日がこれから続きそうです。
唐ゼミ★は、稽古も進んでいますが、
徐々に小道具や衣装など、徐々に揃いつつあります。
購入することももちろんあるのですが、
作ることの方も珍しくはありません。
特に舞台ですと、
危険をともなうものに関しては神経質にならざるを得ず、
今回も、ガラスもの、陶器などをプラスチックなどの壊れにくい物がないかと模索をしています。
<Toshinobu Adachi>
夏本番! いよいよ後半へ!!
突然気温が跳ね上がり、夏の陽射しが厳しくなりました。
稽古は白熱しています。
稽古が終わってみれば、Tシャツの汗が絞れるほどです。
三幕ある劇も、現在、半分を超えました。
これから、後半部分へと入っていきます。
これから、どのような展開を見せるのか…。
公演日程は近日発表予定です!
<Toshinobu Adachi>
二幕へ転換
二幕へ模様替え。
一幕の通し稽古を三日したのち、
二幕の舞台を仮組みをした。
その後、稽古場に新たにダンボールを持ち込み、
二幕稽古の準備を始めた。
稽古は二幕へとコマを進めた。
八月に入り、どこの大学も休みに入った。
唐ゼミ★には関係ないようなことだが、
稽古、作業とも、大学に間借りしているため、
夏休みは大いに関係してくる。
七月に比べると、他に迷惑のかかりにくい八月は、
稽古、作業とも、大いに進む。
八月の盆過ぎには、九月の公演に向けてテントが翻る。
九月の公演日程は、現在最終調整に入っています。
決まり次第ウェブ上でもご連絡しますので、よろしくお願いします。
<Toshinobu Adachi>
稽古は続くよ、どこまでも
稽古がすすめられています。
同時に作業も進められています。
稽古は本日、荒いながらも一幕の通し稽古が行われました。
八月の一日から二幕の稽古に入っていきます。
全三幕。
まだ折り返し地点には来ていません。
盆が過ぎるころに、テントでの稽古へ入ります。
それまでに、三幕すべての稽古を済ませておく必要があります。
今回の公演も、テントならではの装置があり、
実際に現場で見てみなければ分からないことが多々あります。
早くテントでの稽古に入りたいと、皆思っていると思います。
夏もいよいよ本番。
唐ゼミ★も、いよいよです。
<Toshinobu Adachi>
稽古は進む
第十回公演『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)の一幕の稽古を現在進められています。
稽古場には段ボールで作られた舞台が仮に作られています。
実寸より狭いこの舞台。
テントに移れば、現在、稽古中の距離感を修正していく必要があります。
また、段ボールで作られた舞台ですが、
自分たちが現在手掛けている舞台セットがどのように設置されていくのかを想像する上で、
十分にその役割を果たしています。
<Toshinobu Adachi>
『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)
劇団唐ゼミ★次回公演は、『ユニコン物語 溶ける角篇』(台東区篇より)です。
唐十郎氏が今回の公演のため、戯曲を一部書き換え、
装いを新たに公演されます。
横浜、東京での公演は九月に予定をし、
十月には、地方公演もにらんで、ただいま東奔西走しております。
白熱した稽古も進められ、舞台制作も二幕、三幕にも及んでいます。
雨にも負けず、暑さにも負けず、
劇団員、奮闘中です。
<Toshinobu Adachi>
一幕建つ
さて、舞台制作も進み、一幕の舞台を仮組しました。
実際に建ててみると問題箇所がよく分かります。
修正点を割り出し、一気に直していきます。
そして、稽古も本格的に始まりました。
地方公演も睨み動いている中野敦之が、視察にいっていたため、
稽古開始日が若干ずれたものの、いよいよです。
<Toshinobu Adachi>
流れる汗は滝のよう
連日の暑さにも負けず、
作業は淡々と進んでいます。
作業部隊とは別に、
椎野、禿は、それぞれ制作、広報の作業を繰り広げています。
二人とも、パソコンに向かい合い続ける時間は長く、
外で作業をしているメンバーとは違う疲労の色が伺えます。
椎野は、暑さにも負けず、
各方面への対応に追われているようです。
禿は全体作業から進めていたチラシの制作もいよいよ大詰め。
頭が沸騰するといいながらも、着々と進めています。
舞台班も、今日、ようやく一幕の舞台セットの重要部分が出来上がり、
こまごまとしたものと、二幕への舞台セットへと突入していきます。
<Toshinobu Adachi>
灼熱!
いよいよ夏。
梅雨明けはしていないですが、降り注ぐ陽は情け容赦なく劇団員を襲います。
草は青々と元気に成長しています。
梅雨ですので、空気はカラッとしていません。
湿度が高いため必要以上に汗が止めどなく流れ落ちてきます。
熱射病など、暑さ対策はそれぞれ個人の体調管理なります。
体力は立っているだけでも削られていくこの夏。
稽古も始まるので、夏の暑さ、作業の進み具合など、様々なもののバランスが重要になります。
<written by Toshinobu Adachi , photo by Toshinobu Adachi>
黙々とすすめられる作業
毎週木曜日はミーティング。
作業前にミーティングが行われ、
その後に、作業が黙々とすすめられています。
夕方から始まっている作業は、
一番暑い時間帯を外しているのでやりやすいものの、
流れ出る汗を止めることはできません。
二十日から始まる稽古に向けて、それぞれ動き出しています。
今回は三幕。
戯曲自体の長さもありますが、短い期間でどれだけ詰めていくことができるか。
時間との戦いはすでにはじまっています。
その中で、音響は、
稽古前、稽古期間、本番中と、
一番、時間がかけられている部署の一つです。
まず、音探し。
次にその録音。
音の切り貼り。
オペ操作、などなど。
やらなければならないことは山ほどあります。
作業の総時間は、稽古、大道具といったものよりもはるかにかかっています。
<Toshinobu Adachi>
暑い夏ですが
いよいよ舞台制作開始。
本格的なパネルの作成に入っていきます。
稽古が始まる前までに、どこまで舞台セットが作り上げることができるか。
舞台セットの作成とともに、
舞台制作の前よりも動き出していた制作作業も続けて行われています。
<Toshinobu Adachi>
本日、始動!!
本日から、いよいよ『ユニコン物語』の本格的な作業に取りかかります。
先週の読み合わせの際に変更した配役で、
本日も読み合わせました。
演出中野敦之の中で、次々に演出プランが出来上がっていっているようです。
20日からはじまる稽古開始日に合わせて音響プランも着々と進められています。
そして、本日は作業開始日です。
場を整える為の準備をし、明日から本格的な叩きに入ります。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ十日から
いよいよ十日から『ユニコン物語』の公演準備に全体が入ります。
曇り空が続きますが、この天気ももうすぐ終わりです。
これから、暑さとつき合いながらの作業となります。
今週の読み合わせで、配役が決まりました。
演出中野敦之が、それぞれ役者の特性を考えての配役です。
これがどういったものを生み出すか、楽しみです。
横浜公演候補地視察
本日、唐ゼミ★では読み合わせが行われました。
『ユニコン物語』は、登場人物が多く、主要な人物がたくさんいます。
前日の室井教授壮行会の中で、配役変更が中野敦之から伝えられ、本日の読み合わせとなりました。
新堀、渡辺、前田、杉山、土岐…と男勢の配役がガラリと変わりました。
その読み合わせの後、全員で横浜での公演候補地へと足を伸ばしました。
いつくかある候補地の有力候補地です。
候補地では、公演をする際にどれだけの妨げがあるかなどのチェックを
小屋監督である新堀航、小屋監督補佐である渡辺幸作が入念にチャックをし、
他の劇団員も、その場所で問題ないかのチェックを行いました。
また、そこでいいのかの話し合いがもたれることでしょう。
<Toshinobu Adachi>
次回作、『ユニコン物語』!!
唐ゼミ★の次回公演の演目が決まりました。
『ユニコン物語 台東区篇』。
78年初演のこの作品は、唐ゼミ★劇団員が誰も生まれていない頃の作品です。
この作品に唐さんがもう一度メスを入れ、中野に託しました。
どういった作品に仕上がるか…。
公演は、九月に予定しています。
また、現在、地方公演を見据え、動いているところです。
三幕の大作です。
暑い時期の公演です。
演じる側だけでなく、見る側も体力のいる公演になります。
この夏、暑さ、体力づくりを宜しくお願いいたします。
<Toshinobu Adachi>
唐組、千秋楽! お疲れ、新堀航
6/19(日)、唐組春公演『紙芝居の絵の町で』の公演が千秋楽を迎えました。
千秋楽ということもあり、老若男女、多くの方々が来客されていました。
客演でお世話になった唐ゼミ★の新堀航もほっと一息だ。
舞台上での出演時間は短いが、舞台上に出ていない時間は裏方として動き回っている彼です。
裏方は失敗をしてはならない。
大きな仕掛けも任せられていた彼は、毎回出演以外での緊張を強いられていたことだろう。
さて、新堀も戻ってきて行われる唐ゼミ★の次回公演の準備は、すでに始まっています。
そして、七月上旬より、次回作の叩きは始まります。
夏の叩きは昨年の新国立劇場公演の時と同時期です。
あの耐え難い暑さとまた闘っていくことになります。
公演もまた熱い公演を繰り広げていきます。
<Toshinobu Adachi>
徐々に…
毎週木曜日は、唐ゼミ★のミーティング日です。
唐ゼミ★は、現在、次回公演に向けて、準備をそれぞれがやっているため、
各々の進行状況発表の場でもあります。
主宰である中野は、本日はミーティングを欠席。
地方公演が可能かどうか、実際の場へ行っています。
どんな報告があるかは、また来週になると思います。
良い報告があることを楽しみにしています。
そして、唐組春公演『紙芝居のある町で』に出演中の新堀も、
次回公演の進行状況確認の為に顔を揃えました。
次回作の作業初めは七月の頭になりそうです。
この六月中に、必要なものを探したりする自由な時間をもつ最後の時間となりそうです。
春公演を終え、いよいよエンジンがかかってきました。
<Toshinobu Adachi>
どうなる、次回作!?
オフ期間に入り、フリーターであるメンバーはアルバイトに、学生は講義に毎日勤しんでいます。
しかし、いつものオフとは違い、オフ期間も劇団の仕事を多くこなしています。
次回公演を九月に予定しているので、準備を早くした方が得策であるということもあります。
また、劇団員の間で、公演が終わっても熱収まらないようで、
次回作に向けて早く動きたいという衝動が、今にも吹き出しそうです。
劇団唐ゼミ★では、現在劇団員を募集しています。
詳細をご覧下さい。→こちら
今回の募集は6月9日(金)必着となっています。
舞台経験などは一切不問です。
意欲がある方をお待ちしております。
<Toshinobu Adachi>
さらば”お化け煙突”…
本日は、『お化け煙突物語』の舞台セットを材に戻す作業を行いました。
(一幕の舞台)
舞台セットを材まで戻すことに勿体ないという方も多々いますが、
舞台セットを残していても、片付ける場所に困ります。
それならば、材まで戻し、次回公演のための材にした方が理にかなっています。
『お化け煙突物語』の舞台セットは、次回公演のセットへ
劇団唐ゼミ★の舞台セットとしての意思を引き継いでいきます。
(二幕の舞台セット)
さて、劇団員たちは、このような作業とともに着々と次回作の準備に勤しんでいます。
それは、自分の生活を建て直し、
次回公演のための生活資金を稼ぐのもそのひとつです。
次回作は、
このまま行くと、長編になりそうです。
劇団員は、暑く長い戦いが待っている予感をひしひしと感じています。
次回作への出演者も含め、劇団員を募集しています。
詳細をご覧下さい。→こちら
自分の力をどこまで発揮する事ができるか。
挑戦するには良い環境だと思います。
情熱をぶつけてみませんか?
<Toshinobu Adachi>
招集
毎週木曜は、劇団唐ゼミ★の召集日。
毎日、バイトや学生生活に明け暮れている劇団員にとって、
この日だけは、本番のように何があっても駆けつける事になっています。
今週までにそれぞれが何を行っていたか。
既に次回作に向けて動き出している劇団の全体の動きを
お互いに確認するという意味が大きいです。
劇団員の多くは、オフに入ると、顔を合わせる事がありません。
これは、それぞれがそれぞれのことを行い、集まる時に集まる。
稽古、作業がはじまると、起床時間のほとんど顔を合わせる事になるので、
オフに入り、木曜に顔をあわせると、
本当に久しぶりに顔をあわせたようになります。
次回作の戯曲はほぼ決定しています。
この戯曲に向けて、劇団員は動き始めました。
正式に決定するのは、もう少し時間がかかるでしょうが、
それまでにできることを行います。
<Toshinobu Adachi>
一週間が経ち…
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』の公演を終えて一週間ほど経ちました。
公演と終了とともに、次回作の準備へと入っています。
既に戯曲の候補は挙がっています。
さて、この間に、ソーシャルネットワーキング【mixi(ミクシィ)】で、
このたび、唐ゼミ★のコミュニティを立ち上げられました。
これは、我々と同年代の安田さんと言う方から提案していただいたもので、
mixiをやっている方は是非、覗いていただければと思います。
また、うちの劇団員
椎野裕美子、古川望、前田裕己が、独自にブログを始めました。
気になる方は、ご覧下さい。
椎野裕美子ブログ
http://shiino6446.jugem.jp/
古川望ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/nonchichi_f
前田裕己ブログ
http://blogs.yahoo.co.jp/mdhrk
また現在、唐ゼミ★では劇団員を募集しています。
詳しくは →こちら
をご覧下さい。
ご意見、ご感想、
また今後の活動の提案などありましたら
karazemi@yahoo.co.jp
までメールしてください。
宜しくお願いいたします。
<Toshinobu Adachi>
客演
今回の『お化け煙突物語』の公演は、ゲストがたくさん出演しました。
今年の一月、韓国の全州大学の学生による『春風の妻』の公演が行われました。
そのとき、通訳として活躍したのが、今回出演したパク・ヨンソン(写真左)。
昨年度、唐組久保井研さんによる講義舞台芸術論で『少女都市からの呼び声』の一幕だけの公演をしました。
その際に出演していた吉田健人が、唐ゼミ★に興味を持ち出演。
ロシア民謡を歌える彼は、大学公演のみですが、ロシア風の盲人の格好で出演しました(写真右)。
新東京タワー建設予定地と吉浜町公園で出演したのが、
サーカス劇場主宰の清末浩平(写真左)と、看板俳優、森澤友一朗(写真右)。
清末は劇団唐ゼミ★の『鉛の心臓』、『盲導犬』に出演しており、
唐ゼミ★劇団員にとってなじみ深い人物である。
また、森澤は、サーカス劇場の看板役者であり、
唐ゼミ★から客演で何度か出演させてもらっている事もあり、
お互いの事はよく知っている仲でもあります。
盲人として、彼等は出演しました。
これにより、盲人の集団は、劇を盛り上げる一因を作り上げました。
<Toshinobu Adachi>
撤収作業
21日の終演後、
片付けが始まりまりました。
テントの中で川の字になり、劇団員が思い思いの体勢で寝ます。
全員、疲労もピークで暴睡していました。
睡眠時間はそこそこに
朝から鉄骨のバラしが作業が再スタート。
お昼頃には、テント資材をすべてばらす事ができました。
お昼からは、トラックへの積み込み。
荷の量がかなりあるため、時間がかかります。
夕方までかかって積み込みを行いました。
夜に大学に戻り、ガレージに荷をしまいました。
朝から始まった片付けも、これが終わればようやくおしまいとなります。
終わった頃には、日付も変わっていました。
<Toshinobu Adachi>
唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』終演
2006年5月21日に
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』の公演が全9公演の日程が終わりました。
ご来場、誠にありがとうございます。
横浜国立大学での公演を皮切りに、
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)、
吉浜町公園と
計三カ所での公演となりました。
今回は、初の東京テント公演でした。
戯曲の中にも出てくる地名が近く、
時代は違いますが、その独特の土地特有の霊力が発揮されていたように思います。
劇団唐ゼミ★は、次回公演は九月に予定しています。
まだ、どのようになるかはこれから決めていきます。
最新情報は、ウェブの方で上げていきます。
夏の公演をお楽しみに!
<Toshinobu Adachi>
いよいよラスト
いよいよ楽日。
4月から始まった公演も今日、幕を閉じます。
ラストにどのようなドラマが生まれるか。
楽日になったとき、後先を考えない役者のエネルギーがスパークするかもしれません。
当日券も用意していますので、
もし、お時間が合うようでしたら、足を運んでいただければ思います。
<Toshinobu Adachi>
初日開演
初日は、エンディングと共に、雨が本降りになり、
主演の椎野に強く降り掛かりました。
劇団唐ゼミ★『お化け煙突物語』の初日が幕を開け、
土曜、日曜の残り二日となりました。
端役の役者まで、スパイスが密にビビっとものをお送りしています。
また舞台仕掛けは、唐ゼミ★始まって以来の様々な仕掛けがあり、
小さい仕掛けから,大仕掛けまで楽しんでいただけます。
まだ見られていない方、一度見たという人も、
当日券も準備していますので、
是非、足を運んでいただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
横浜案内図
本日から横浜、石川町駅すぐの吉浜町公園で、
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』公演が幕を開ける。
元町、中華街も近く、
公演を見られる時間よりも早く足を運んだ方は、
観光されてはどうかと思います。
①
まず、石川町駅の改札を抜け、中華街方面とは逆方向へ曲がります。
②
出てすぐ右に曲がります。
③
まっすぐ進み、信号を左へと曲がります。
④
高架下をくぐると、右手先に⑤のampmが見えてきます。
⑥
その⑤の目の前に、当日は門が開いていますが、
吉浜町公園があります。
⑦
やや内にある場所ですので、進みますと、
奥に青テントが見えてきます。
公園は夕方五時に閉まります。
そのため、夕方五時以降は、唐ゼミ★のお客様以外、立ち入り禁止となります。
5/18にゲネプロが行われ、いよいよ横浜公演がはじまります。
ゲネプロ前には、最終チェックが行われました。
(細部の変更点をチェックする演出中野)
大学、東京と回ってきて、一週間空き、横浜での公演。
細部の変更を細かくし、これまでの演出プランとは大胆に変更したラスト。
はじめて見る方にはどこが変わったか分からないと思いますが、
二度目、三度目と足を運んでくださっている方に衝撃を与える事でしょう。
会場でお会いできる事を楽しみにしています。
(舞台上でチェッック。奥は今回客演のサーカス劇場清末浩平)
<Toshinobu Adachi>
明日から横浜、吉浜町公園で
吉浜町公園にテントがひるがえり、
舞台の仕込みも終え、いよいよ明日から
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』、吉浜町公園での公演が幕を開ける。
吉浜町公園は、高速道路と、背の高いビルの囲まれた公園で、
そこに青テントがひるがえっている。
仮テント建て、大学公演、東京公演、そして今回と、
四回目になり、驚異的なスピードでテントも舞台の仕込みも行われた。
テント建て、舞台の仕込み、そのあとにくる照明仕込み。
テント建て、舞台仕込みが遅れれば遅れるほど、しわ寄せが照明仕込みに回るため、
唐ゼミ★唯一のスタッフ斎藤はこの驚異的なスピードに多いに喜んでいます。
(照明の仕込み中)
さて、メールでのチケット予約ができる時間が延びました。
各日前日夕方五時までです。
まだまだ間に合います。
もちろん、当日券も受付開始の夕方五時より行いますので、
都合が付きましたら、足を運んでいただければと思います。
(作業が早く終わり、一息つく面々)
この吉浜町公園での公演が『お化け煙突物語』の最後の公演となります。
是非是非、この機会をお見逃し無く!
(吉浜町公園で新しく追加された演出の仕掛けを相談している様子)
<Toshinobu Adachi>
青いテントがひるがえる
吉浜町公園入りを本日いたしました。
朝八時、現地作業開始。
搬入、そしてテント建てと、一日使ってやっていきます。
大学で仮テント、大学での公演、押上での公演を経て、
今回で四回目のテント建てとなります。
四回目ともなると、今回でのメンバーでの役割分担が出来上がっているため、
効率よく作業を進める事ができました。
今日は朝から、雨が降ったりやんだりを繰り返していましたが、
事故無く作業ができたことにほっと胸を撫で下ろしています。
吉浜町のテント建ては、
現在、唐組春公演『紙芝居の絵の町で』に出演中の
唐ゼミ★劇団員、新堀航が水戸公演出発前日にも関わらず、手伝いに現れた。
さすがは、唐ゼミ★の小屋監督。
ブランクをものともさせない仕事ぶりに、大いに助かりました。
今週末の水戸公演でも、多いに水戸の方々に、その姿を残していく事でしょう。
明日は、舞台の立込へと移っていきます。
出来上がったテント劇場に、舞台が入っていきます。
<Toshinobu Adachi>
準備はOK、明日いよいよ…
本日は、横浜は石川町駅すぐ、吉浜町公園での公演に向けて、
積み込みが行われました。
(4tトラックの積み込み状況)
大学敷地内に間借りしている唐ゼミ★は、
大学各位になるたけ迷惑にならない時間帯を選んで積み込みを開始しました。
今回の公演は二幕であり、物量も平均くらいの量です。
4tトラックと2tロングを駆使し、積み込んでいきます。
4tトラックの運転は普通乗用車に乗り馴れた人でも難しいです。
車幅など全く違います。
唐ゼミ★では、2tロングトラックを乗り馴れた人が運転するようにしています。
通常ですと、新堀、渡辺という二人が交代で運転する事になるのですが、
今回は、新堀が唐組に出演して留守のため、渡辺が一手に引き受けています。
(運転する、渡辺幸作)
本日は、唐組は水戸へと出発しました。
そして、唐ゼミ★はいよいよ明日、吉浜町公園へと繰り出していきます。
(積み込みが終わったのは日付も変わった時間帯でした)
<Toshinobu Adachi>
今週末、石川町駅すぐ、吉浜町公園!
さて、今日からいよいよ横浜石川町駅すぐの吉浜町公園の公演準備が始まる。
先週の唐ゼミ★は、ひと時の休息と道具などの修理に追われた。
同時に、公演期間中も戯曲を掘り下げていた演出中野が、
新たな演出を加えた週でもある。
今週末に行われる吉浜町公園での公演。
まだチケット予約されてない方はお早めに。
メールでのチケット予約は
karazemi_ticket_1@yahoo.co.jp
まで
件名:お化け煙突物語チケット予約
本文:名前、住所、電話番号、予約日時、枚数
を書き、送信してください。
また、
電話&FAX予約 045-333-7185
までお願いします。
<Toshinobu Adachi>
紅テント、東京に現れる!
唐組・第37回公演『紙芝居の絵の町で』が大阪、神戸での公演を終えて、
先週の5/6、7と東京の花園神社で公演が始まった。
唐ゼミ★劇団員も、先週、東京公演の片付け終了後、公演に押し掛け、
唐さんの新作を見させていただいた。
鳥山さん、久保井さん、辻さんと唐組の屋台骨の方々の演技に圧倒され、
稲荷さん、藤井さんに魅了され、
赤松さん、丸山さん、多田さん、高木さんら同世代の方々には負けじと見ていました。
この公演には、唐ゼミ★から、新堀航が出張出演しております。
一幕、二幕と登場時間としてはほんのひとときですが、
一瞬でもその場をさらってやろうと牙をむいています。
<新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)公演で特別にこの三日間だけ出演した新堀航>
この公演まだまだ続きます。
まだ見に行かれていない方は、是非一度、足を運ばれればと思います。
東京=新宿・花園神社
5月6日(土)7日(日)/13日(土)14日(日)
水戸=水戸芸術館広場・特設紅テント
5月19日(金)20日(土)21日(日)
東京=雑司ヶ谷・鬼子母神
5月27日(土)28日(日)
東京=雑司ヶ谷・鬼子母神
6月3日(土)4日(日)
東京=新宿・花園神社
6月10日(土)11日(日)/17日(土)18日(日)
<Toshinobu Adachi>
東京公演が終わり、いよいよ横浜!
初の東京テント公演が終了しました。
多数のご来場ありがとうございました。
三日間とも満員で、四日五日はテントを拡張しての公演となりました。
次は、いよいよ横浜での三日間の公演になります。
東京テント公演は、
五月一日に新東京タワー建設予定地入をし、
テント建て、舞台の仕込み、そして、本番が終わる六日間だけの滞在でした。
押上にあるこの場所を劇団員は好きになったようです。
公演した場所は建物のあった跡地で、コンクリートは剥き出し。
アスファルトの照り返しが強く、作業時には日焼けします。
すぐ近くに電車が走り、となりには、日本の生コンクリート工場発祥の地があります。
地元の方々は気軽に声をかけてきてくださった。
人懐っこい雰囲気の漂う町でした。
一日でテントが建ち、一夜にして消えてしまったテント。
地元の方々はどう思ったでしょう。
さて、今度はいよいよ横浜、吉浜町公演(石川町駅すぐ)での公演になります。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ東京楽日!
いよいよ東京は押上、新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)公演が楽日を迎える。
唐組に出張中の新堀航も、3日、4日と特別に出演。
舞台上の役者も、久々の彼との舞台上での対話を楽しんだ。
チケットも前売り分は4日、5日と完売。
大急ぎで、当日来られる方のために、テント拡張作業を行いました。
本番前に慌ただしいのだが、
毎度の事と言わんばかりに手慣れた手つきでささっと作業を終えました。
(業平橋駅方面からくるときの青テント)
(押上方面からくるときの青テント)
五月五日、メールでの前売りチケット予約は終了しました。
5/3。
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)での公演が、幕を開けた。
この日は、唐さんも唐組の神戸での公演を終え、駆けつけてくれました。
また、他にもビッグは顔ぶれが揃い、
舞台上の役者たちに、大学とは違う緊張感を持たせました。
さて、唐ゼミ★の四日,五日ともメールでのチケット予約を早期に終了させていただきました。
当日チケットも販売していますが、
若干ですので、完売になる可能性があります。
当日券は、夕方五時からの販売になりますので、
もしチケットご希望の方がありましたら、五時に受付までいらしてください。
<Toshinobu Adachi>
五月四日、メールでの前売りチケット完売のお知らせ
五月四日のメールでの前売りチケット完売をお知らせいたします。
好評につき、劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』の
五月四日公演のメールでの前売りチケットは完売いたしました。
ありがとうございます。
当日券は若干ではありますが、準備しています。
現在、五月五日、五月十九、二十、二十一日分のメールでの前売りチケットを準備しています。
そちらも宜しくお願いいたします。
<Toshinobu Adachi>
いよいよはじまる東京公演! 新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)!!
いよいよ明日から新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)公演が始まる。
今日はあいにくの雨になりましたが、明日からの天気に影響はないようです。
カラッと晴れた日の公演となるだろう明日に向け、劇団員、準備万端です。
さて、この公演ですが、会場まで是非時間に余裕を持ってお越し下さい。
はじめてこられる方は迷子になる可能性があります。
また、6時半から整理番号順にお並びいただく事になります。
整理番号は、前売り予約順になります。
当日券のご用意もありますが、枚数わずかなため、お急ぎください。
受付は、会場二時間前の夕方五時からになります。
劇団員一同、いよいよ東京初テント公演に様々な思いを寄せています。
<Toshinobu Adachi>
押上(おしあげ)駅から迷子のご注意! 案内図
ゴールデンウィークの5/3,4,5の三日間、
いよいよ『お化け煙突物語』の新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)公演がはじまります。
最寄り駅は、業平橋駅と押上駅のふた駅です。
東武伊勢崎線の業平橋駅からは会場は見えますので、
迷わないと思われますが、
京成線、都営浅草線、東武線、半蔵門線と入り組んだ押上駅は実に複雑な造りをしています。
そのため、迷子にならないためにも是非確認されてからお出かけになりますようにお願いいたします。
まず、
「B3出口から出て、パン屋を右折。少しいくと橋(けいせい橋)が見えるので、
橋の手前まで来たら、渡らず右折。
川沿いに進むと右手に青テントが見えます。」
と覚えていてください。
B3出口を出ることが重要です。
この出口は、
最終的にはA1と合流する出口です。
①は、都営浅草線の押上駅の改札から見た写真です。
②に進むとそのままB3出口へ進めます。
④はB3出口を出たところです。
道なりに進んでください。
⑤へ進むとA1との出口と合流します
一歩出たところに⑥のパン屋さんがあり、そこを右折して⑦に進んでください。
⑦で⑧へとまっすぐ進みます。
⑧では目の前に橋と信号があり、
信号を渡らず右折してください。
あとは、⑩に向けて突き進んでください。
⑩で到着です。
夜八時くらいに撮った写真ですので、
暗いですが、
おそらく開場の六時半は、もう少し明るい時間帯になると思われます。
皆様、⑨から⑩へいく際には、
車の通りが多いので、十分気をつけていらしてください。
<Toshinobu Adachi>
今日、新東京タワー建設予定地入り
本日は、新東京タワー予定地へ場所を移し、搬入を行った。
物量が思った異常に多い事に驚きながらも、
連日の作業に関わらず、黙々と劇団員は作業を続けている。
本日も、朝から始まった作業は、日が暮れるまで続けられている。
場所であるが、押上駅が少々出口が分かる憎くなっているので、
ご来場予定の方は、時間に余裕も見て会場までお越し下さい。
また、一度劇をご覧になった方は、もう一度、東京で公演を見るのはいかがでしょうか?
この押上という場所は東京という場所にありながら、
また違った感じを受けます。
それは、『お化け煙突物語』の劇中に出てくる地名が近いというのもあるかもしれませんが、
町自体が持つ特有の空気が横浜とは全く違います。
さて、いよいよ初東京テント公演がはじまります。
<Toshinobu Adachi>
横浜国立大学公演を終え、いよいよ!
本日、横浜国立大学公演、最終日が終わりました。
昨年の特別新人公演『煉夢術』から時間が経ち、
唐組出張出演中の新堀を欠くものの、
フルメンバーでの久々のテント公演はいかがだったでしょうか?
次は、いよいよ新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)です!
<Toshinobu Adachi>
いよいよ大学楽日!
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』の公演は、
二日目が終了しました。
初日の緊張から解き放たれた劇団員は、
躍動感が増してきたように思います。
日々、何かが変わる舞台。
それが、唐ゼミ★の舞台です。
大学公演楽日を迎える4/28には、初日二日目とはまた違う舞台をご覧頂けるでしょう。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ公演はじまります
いよいよ本番です。
昨年の特別新人公演『煉夢術』から約一年ぶりの大学公演が、本日上演されます。
特別新人公演に出演してない劇団員は、
唐十郎フェスティバル『少女敏からの呼び声』以来のテント芝居となります。
今回の『お化け煙突物語』は、テントでしかできない事を盛り込んだ演出がなされています。
これまでに唐ゼミ★が培ってきた舞台作りの技術が可能にしたことばかりです。
今回の芝居がどのようなものかは,是非ともその目でご確認下さい。
<Toshinobu Adachi>
明日より公演開始
明日、4/26、水曜日から
劇団唐ゼミ★第九回公演「お化け煙突物語」の公演がスタートします。
不安定な天気が続いています。
昨夜も、途中突然雨に見舞われ、
急いで外に出してあったパネルなどをテントに収納するなどの作業がありました。
気温もぐっと夜になると冷え込み、体力を奪っていきます。
公演が始まると、この夜の寒さも
役者と観客の熱気が合わさって、暑いくらいになります。
(「お化け煙突物語」の稽古風景)
さて、4/26(水)の前売りチケット予約は、ウェブでの予約は終了いたしました。
ですが、tel&faxでは夕方五時まで受け付けています。
唐ゼミ★事務所045-333-7185まで、ご連絡ください。
<Toshinobu Adachi>
今週水曜からはじまります!
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』。
今週水曜日から公演が始まります。
その公演に向け、土曜に照明の場当たりが行われました。
唐さんが通し稽古を見に来られてから、
テント建てや舞台美術など、まだまだ手掛ける事が多く、
役者と同時に裏方もこなす劇団員は、大忙しでした。
土曜の照明の場当たりになり、ようやくそれぞれが役者の顔に戻ってきました。
お客さんが入ってから分かる事や
その日の自然条件によって左右される事以外の
戦闘態勢が整いました。
あとは日が来るのを今や遅しと待つばかりです。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ来週公演開始!
来週26日の水曜日から
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』がはじまる。
土日を使い建ったテント。
月曜に仮テントで分かっている各部の修正部分を直していった。
そして、修正した事によって出た弊害を、火曜水曜と二日使い、更に修正していった。
これで、いつ何時でも本番を迎えられる準備はできている。
あとは、もっともっと細部にこだわっていく作業に入る。
演出中野も、実際のテント空間でインスピレーションが生まれているようで、
様々な事を試しながら、更に磨きをかけている。
それは役者も同様である。
じわじわと日々は過ぎていく中、
劇団員が本番に向けて各自、それぞれのスタンスで準備を行っている。
さぁ、来週に迫った公演。
ご来場予定の方はお早めにご予約ください。
すでにご予約の方は、もうしばらくお待ちください。
本公演は、初の東京店と公演であり、
”劇団唐ゼミ★”になってから、唐ゼミ★が制作して行う初の公演となります(特別新人公演『煉夢術』を除く)。
<Toshinobu Adachi>
サーバーメンテナンス終了
サーバーメンテナンス終了しました。
さて、4/15にテントが建ち、4/16に舞台が建ちました。
前回の仮テントで作り上げたものの修正を先週行ってきたのですが、
舞台が建ってからでないとできない事があり、
やるべき事は多々残されています。
そして、役者は、仮テントとはまた違うテント空間に早く慣れる必要があります。
一基しか建てなかった仮テントと二基建っている本番用のテントでは、テントの広さが違い
違和感を修正していかなければなりません。
さて、来週に迫った『お化け煙突物語』。
公演の予約を現在受け付けています。
karazemi_ticket_1@yahoo.co.jpに
件名:お化け煙突物語チケット予約
本文:名前、住所、電話番号、予約日時、枚数
を書き、送信してください。
または、045-333-7185に電話もしくはファックスにて受け付けています。
<Toshinobu Adachi>
テント建つ
いよいよ4/26からはじまる『お化け煙突物語』のための
青テントがキャンパスにひるがえった。
おそらく、月曜に来た新入生は驚くだろう。
二年生以降の学生にとっては、毎年恒例とも言える風景が広がる。
<Toshinobu Adachi>
唐さん来る
引き続き、サーバーのメンテナンス中です。
さて、4月8日に唐十郎さんが、通し稽古にこられた。
仮テントで、通常の半分くらいの大きさしかない狭い空間での通しとなりました。
4月2日に建て終えたテントで、舞台を建て、
4月3日からテクニカルリハーサルをしました。
そして、二度通し稽古を終え、唐さんの前での通し稽古となりました。
すでに、3月中にガッツリと演出中野が組み上げた演出を、
テントの空間に合わし行われました。
まだ、横浜国立大学教育棟八号館裏特設青テントで行われる公演まで時間はあります。
まだまだ修正を施す事が必要な部分があります。
本番用テントは今週末の4月15日から建てます。
それまで、今週は小道具、衣装など、細かなものに手を入れていく予定です。
<Toshinobu Adachi>
サーバーメンテナンスのため、しばらくHPを閉鎖します。
サーバー入れ替えのため、4/9よりしばらくHPを閉鎖させていただきます。
早急の復帰を目指しますので、しばらくお待ちくださいますようお願いします。
来週の唐ゼミ★の予定ですが、
4/9に仮テントをたたみ、そして、4/15から4/26からはじまる
横浜国立大学教育等八号館裏特設青テント公演のテントをひるがえす事になります。
舞台セットはようやく外形が揃ったところです。
後は、美術を丹念に仕上げていき、同時に、小道具、衣装を揃えていく事になります。
いよいよです。
いよいよ本番が近くなってきました。
劇団員の目つきがぎらついてきました。
<Toshinobu Adachi>
三つの公演場所
横浜国立大学教育等八号館裏特設青テント
4/26,27,28
前売り 1000円、当日1500円
新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)
5/3,4,5
前売り 2000円 当日2500円
吉浜町公演
5/19,20,21
前売り 2000円 当日2500円
19:00開演(18:30開場)
受付は2時間前からの予定です。
受付にて整理券を配布し、開場は整理番号順に入場していただく事になります。
時間、お間違いない用のお気をつけ下さい。
劇団員一同、ご来場、楽しみにしております。
<Toshinobu Adachi>
チケット販売開始!
いよいよ『お化け煙突物語』の前売りチケットの販売を開始しました。
webでのチケットを購入されたい方は、
karazemi_ticket_1@yahoo.co.jpにて受け付けております。
件名:お化け煙突物語チケット予約
本文:名前、住所、電話番号、予約日時、枚数
を書き、送信してください。
4/7 13:00までに、karazemi@yahoo.co.jpで予約をしていただいたチケットに関して、受付を完了いたしました。
確認メールを送らせていただいています。
<Toshinobu Adachi>
東京公演は、新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)!
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』の東京公演の場所が決定しました。
東京公演の場所は、新東京タワー建設予定地(東武鉄道敷地)です。
<新東京タワー>
地上デジタル放送の電波塔となる「新東京タワー」を
東京都の「墨田・台東エリア」に建設することを決めました。
東京タワー(333メートル)の2倍近くの地上600メートル級で
、カナダ・トロントのCNタワー(553メートル)を抜いて
世界一の電波塔が誕生することになるということです。
新タワーは2010年の完成を目指すそうで、
地上450メートルには展望台の設置が計画されているとのことです。
劇団唐ゼミ★は、この建設予定地に青テントのひるがえし、
今年五月のゴールデンウィークに公演を行います。
<Toshinobu Adachi>
雨風、降られ吹かれ…
4/2は、雨に打たれ、4/3は風に吹かれ、
作業は難航を極めています。
自然環境の中での作業はなかなか難しいです。
分かっていた事なのですが、
思わぬ事で時間が取られたりします。
そんな中、現在、舞台が建ちました。
本番と同様の舞台です。
これで、今まで紙面上でしか分からなかった細部を修正していきます。
今回は、特に大掛かりな仕掛けを準備しているため、
問題箇所を早くピックアップしたかったところです。
さて、これから舞台は本番へと次々に修正されていきます。
もしかしたらば、大きな変更があるかもしれません。
毎日が、体力勝負になります。
<Toshinobu Adachi>
仮テント
大学のグランドの一部を間借りして、テントを張った。
いつもの唐ゼミ★のテントならば、大小二つのテントを繋げた形だが、
今回建てたテントはこのうち大きい方のテントのみです。
これは、4月26,27,28日に横浜国立大学教育八号館裏で公演を行う前段階として、
テント内に実際に舞台を建てて、美術を施していくためです。
また、本公演の仕掛けが大掛かりなものも含まれているので、
実際の間尺でどのようになるのかを知っておくためでもあります。
図面上で起こりえなかった修正箇所をピックアップし、解決していかなければなりません。
<Toshinobu Adachi>
帰ってきた、杉山雄樹!
『俳優修行』へ客演に行っていた杉山樹雄が、唐ゼミ★へ戻ってきた。
休む間もなく、彼は『お化け煙突物語』の稽古へと入っています。
すでに、本番を一つ終え、身体的にきついとは思いますが、
演劇用の体は既にでき上がっています。
段取りを確認し、役者どうしあわせれば、
いよいよ唐ゼミ★の『お化け煙突物語』の全体像が見えてきます。
<Toshinobu Adachi>
『お化け煙突物語』公演日程決定!
劇団唐ゼミ★第九回公演『お化け煙突物語』公演日程決定!
4月26,27,28日 横浜国立大学教育等八号館裏特設青テント
5月3、4、5日 東京公演
5月19、20、21日 吉浜町公園(石川町駅すぐ)
開演19:00(開場18:30)
チケット前売り予約開始は4月5日からです。
<Toshinobu Adachi>
日々精進
劇団唐ゼミ★、只今、『お化け煙突物語』の稽古を進めています。
あと四分の一ほどで戯曲をひと通り作りあげた事になりますが、
まだまだこれから詰めていかなくてはならない科白があります。
各々劇団員、精進していく次第です。
<お化け煙突とは?>
お化け煙突の由来は。
①建設当初、時々思い出したように煙を吐く煙突をみて、
いつしか近所の人々がつけたのが”おばけ煙突”のそもそもの由来だといわれています。
②見る角度によって、1本から4本まで見えることから、
”おばけ煙突”の名が広まり「煙突の見える場所」という映画にも登場して全国に紹介されました。
とういことです。
『お化け煙突物語』の中では、この後者の一本から四本まで見える事が重要になってきます。
(左から、一本、二本、三本、四本時の煙突。一番右は俯瞰図)
そもそも”お化け煙突”は当初、電気のたりない時の予備的な火力でしたが、
戦時中から常時発電する火力発電所となりました。
昭和28年11月、長年にわたる酷使と施設の老朽化および炭質低下等により、
一度改造されたのですが。
その後違う場所に大きな火力発電所が作られたため、
昭和39年(1964年)に廃止、とり壊しとなりました、
煙突の半円形の鋼板(外経約6.4m)一枚は、
足立区立本宿小学校のすべり台に利用され残っているそうです。
(参考URL http://www.adachi.ne.jp/users/senjusin/obakeentotu.htm)
<Toshinobu Adachi>
杉山、mode本番始まる
杉山雄樹が客演している『俳優修行』。
modeの初日に唐ゼミ★劇団員が観客として顔を揃えた。
あと、彼が出演するmodeのは公演は、
20(月)19:00
21(火)19:00
23(木)19:00
25(土)19:00
となる。
是非、まだ見られていない方は足を運んでいただければ思います。
また、MODEの公演は
21(火)14:00
22(水)19:00
24(金)19:00
25(土)14:00
26(日)14:00 19:00
となります。
ダブルキャストで行われている公演です。
両公演ともご覧いただければ、より面白い公演だと思います。
<Toshinobu Adachi>
二幕稽古始まる
二幕の稽古が開始された。
その関係で、稽古場も二幕用の仮舞台へと変化させました。
棒がつけられた舞台はまるで遊具のようです。
この棒に人が乗っても大丈夫なほど頑丈に横棒はつけられています。
一幕の舞台とまた場が変わった舞台が現れます。
<Toshinobu Adachi>
本日、一幕通し
本日、『お化け煙突物語』の一幕通し稽古が行われました。
決して一幕完成したのではありません。
これから徐々に詰めていきます。
よりいっそう、根気と集中力が欠かせない稽古になります。
この一幕の稽古をしながら、
明日から二幕の稽古にいよいよ入っていきます。
二幕では、一幕と比べ舞台上の人口密度がより濃くなります。
舞台上で、何が現れるか。
まだ舞台全体像は見えてきません。
自分の思惑だけでなく、相手がいる中で、どのようなものができあがってくのか。
稽古の時間が密になれば作業は粗となります。
作業の方は、ここにきて大きくスピードダウンしています。
全体として作ってしまわなくてはならないものは、先が見えてきたものの、
まだまだこれから細かな部分を詰めていかなくてはなりません。
稽古も作業も、ここからいよいよ詰めに入ります。
時間はかかりますが、ここで全体の舞台が決まってくるでしょう。
<Toshinobu Adachi>
杉山の出番いよいよ迫る!
杉山雄樹が客演する「唐版 俳優修行」がいよいよ今週3/17からとなりました。
MODEとmodeのダブルキャストの公演です。
本日、中野光座の舞台の仕込みが行われました。
杉山が主に出演するのはmodeとなります。
3/19(日)14:00
20(月)19:00
21(火)19:00
23(木)19:00
25(土)19:00
曜日、時間などを確認して出かけていただければと思います。
またMODEの公演は、
3/17(金)19:00
18(土)14:00 19:00
19(日)19:00
21(火)14:00
22(水)19:00
24(金)19:00
25(土)14:00
26(日)14:00 19:00
となります。
杉山の唐ゼミ★以外での活躍がいかほどか、是非足を運んでいただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
本日、舞台仮組
春一番が吹いたのは数日前。
暖かい気候の中での作業ははかどります。
今日は、一幕の舞台を仮組しました。
パネルは既に出来上がったので、
どのような舞台空間になるか
四月のテント入までに一度確認しておきたかったのです。
早速、いろいろと変更点が出てきました。
また、舞台美術もどのように今後進めていくのか
当初の計画よりもより具体的に見えてきたようです。
また、稽古は一幕の終わりまで、大まかな流れは出来上がってます。
今回の仮組で、想像でしか追えなかった部分を明確に出来ました。
明日からの稽古に早速活かされてくるでしょう。
<Toshinobu Adachi>
大学前期日程発表日
3月7日。
今日は、横浜国立大学の前期日程の合格発表でした。
劇団唐ゼミ★劇団員は、大学を卒業、もしくは在籍しています。
大学の合格発表は一度通った道です。
合格発表では、歓喜に包まれる者、後期試験に勝負かける者、様々です。
私達は、今では遠い昔のことのように目の端に止めつつ、作業を進めました。
二幕で構成されている『お化け煙突物語』。
現在稽古は一幕が進められています。
読み合わせだけでは分からなかったことが、動いてみてわかることもあります。
相手役があって、様々に変化していきます。
自分だけではどうしようもないことも多々あります。
公演場所、公演日程もほぼ決まり、
これから本番まで止まることなく唐ゼミ★はやっていきます!
詳細は、近日発表!!
<Toshinobu Adachi>
稽古は開始されている
三月一日、
『お化け煙突物語』の稽古がいよいよ開始された。
早速、台本の頭から稽古に入りました。
舞台上には仮に設けられたセット。
必要最低限のものを準備しての稽古だ。
稽古場の広さは、実際のテント空間よりも狭いため、
窮屈な空間で稽古を重ねていくことになる。
テント空間に変わった瞬間、役者として適応力が試される。
空間は広くなり、室内から室外に。
そのテント建ては四月一日、二日の予定。
今回のテント建ては
唐組への出演のため、毎回、唐ゼミ★の小屋監督をしている新堀を欠いてでの作業となる。
<Toshinobu Adachi>
公園でも稽古
2006年2月25、26日と国公立大学の前期試験が行われている。
稽古場を大学に間借りしている唐ゼミ★は、
稽古がこの期間できない。
しかし、2月24日から28日まで、
『唐版 俳優修行』に客演する杉山が稽古休みというので、
唐ゼミ★の稽古に顔を出す事になっていた。
『お化け煙突物語』にも出演する杉山と出来るだけ合わせておきたい。
ということで、大学前期試験中にも稽古をしようと、
25日は、保土ヶ谷公園での稽古となった。
晴れた空の下、土曜の休日を公園で過ごしている人もいたが、
気にせず、台本を開いて全体の読み合わせを行った。
全員が揃って行える読み合わせは実に一ヶ月ぶり。
読み込みが進んでいた台本を、改めて全員で読み進めた。
杉山を入れた稽古は、3月に入ってから行う予定の稽古には一足早いが、
既に開始されている。
<Toshinobu Adachi>
演出:久保井研による公演
2006年2月23日、演出久保井研で『少女都市からの呼び声』の公演が行われた。
これは、久保井さんが横浜国立大学で受け持っている講義、
舞台芸術論Cの作品発表会だ。
二時と三時半の二回公演で、三時半に唐十郎氏がこの公演を見に
久しぶりに大学に姿を現した。
<Toshinobu Adachi>
ボンドをかませる
昨年の新国立劇場公園から、大きく変わったことと言えば、
パネル作りの上で、木工用ボンドを多用していることです。
ボンドを”かませる”と言っています。
木材と木材を接続する時、釘だけでは不安だということで、
ボンドを接続部に塗った後に釘打ちをします。
また、ベニヤと木枠とを接続し、パネルにするときもボンドをかませます。
そうして出来上がったパネルは、ちょっとやそっとではびくともしないパネルに仕上がります。
移動の回数が多くなってきた唐ゼミ★では、
この技術で、パネルに対するケアがより容易になりました。
今回も、予定では横浜国立大学→東京→横浜(石川町付近)を予定しています。
この移動にも。パネルは十分すぎるほど耐えるでしょう。
<Toshinobu Adachi>
尺貫法の導入
昨年の新国立公演から、すっかり唐ゼミ★は尺貫法を使ってます。
唐ゼミ★がきちんとした舞台を作りはじめた第三回『ジョン・シルバー』から、
実に四年目の変革です。
これに実際についていくためには、今までのメートル法の感覚を作り上げたように、
何度となくメジャーをもって計っては、体に染み付かせていくしかありません。
言語で、英語の解釈を日本語に変換して考えていては、スムーズな会話が成り立たないように
尺貫法からメートル法に頭で置き換えていては実作業に弊害を与えます。
<Toshinobu Adachi>
雨の中でも、作業中
雨の中の作業。
テントを張った下での作業は、雨風は何とか防げる状態です。
気温も雨の影響か、低くなり、体は冷える一方。
暖を取りたいが、テントの隙間から逃げていくので、
服を着込むしか無い。
そんな中での作業が続いています。
全体の稽古は3月に入ってから。
今は作業中心の活動になっています。
<Toshinobu Adachi>
日中の作業もやはり寒い
さて、今日は朝から作業でした。
気温は、日中でも低く、寒いです。
今日も着込んでの作業となりました。
作業用に、テントを展開しています。
道具、作ったパネルなどを保管するためのものですが、
今日は、冷たい風から身を守る作業場となりました。
本日の作業は、一幕のパネル叩きを完成させました。
明日以降は、色塗りに入ります。
パネルの色塗り段階前までですと、
いとも簡単に出来上がってくるのですが、
美術に入ってくると時間がかかります。
どこまでやるのか。どこでやめるのか。とても難しい。
舞台美術を手掛ける関が、今回はどこまで舞台美術で攻めて行くのか。
公演まではまだ期間があるとはいえ、
立ち稽古が始まると、作業の進みは今よりもっと遅くなります。
まだ完成したのは、一幕のパネルだけ。
仕掛けを含め、まだまだ作業は残っています。
美術に時間を割くために、
今ある作業を早く終わらせてしまう事が必要になります。
<Toshinobu Adachi>
夜の作業は寒いです。
唐ゼミ★の作業は夕方から行っています。
来週には、大学も春休みに入るので、昼から行います。
昨日までは、春の陽気で暖かく、夜もすごしやすい環境でした。
ですが、本日は、とても寒く、
劇団員も、これくらいの服装で大丈夫だろうと着込んだ作業着の上に、
さらに着込むことになりました。
この寒い中での作業は、何度も経験しているものの、
慣れることはないです。
特に今の季節は変わりやすく、自然に振り回されっぱなしです。
明日は昼からの作業になります。
日が暮れるまでに明日の作業を全て完了したいと思います。
<Toshinobu Adachi>
春に向けて準備中
さて、『お化け煙突物語』の本番に向けてただいま準備中の唐ゼミ★です。
配役が徐々に決まってきました。
それぞれ決まった役を与えられた者は、それぞれの稽古に入りました。
また、まだ決まっていないメンバーは、役を得るため個々に励んでいます。
配役には、演出中野も頭を悩ましているようです。
役が決まったからといって安心して入られない。
いつ何時、役の変更が言い渡されるか分かりません。
常に背水の陣が敷かれている状態です。
さて、舞台の方も、外形が徐々に決まりつつあります。
まだ詳細が決まっていない状態で、日々、詰めていく作業です。
舞台監督前田と舞台美術の関は、頭をつきあわせながら話を進めています。
いつもの事ですが、仕掛けに今回も苦労をしそうです。
仕掛けと美術がうまく調和する間を探っていきます。
さて、二月に入り、唐ゼミ★のメンバーの多くは「お化け煙突物語」の稽古と作業へと取り組んでいます。
杉山雄樹は、MODEとmodeの「俳優修行」の客演で、すでに稽古が始まっており、
唐ゼミ★と別れて、一人稽古場へと通っています。
また、新堀航は唐組「紙芝居の絵の町で」に出演しますが、こちらはまだ稽古は始まっていないようです。
二〇〇六年二月。
唐ゼミ★劇団員、それぞれの公演に向けて準備には入っています。
また、今年春より、唐ゼミ★に新たに加わってくれる人を募集しています。
興味ある方は 劇団募集要項を確認してください。
ご不明な点は、karazemi@yahoo.co.jpまで
<Toshiniobu Adachi>
作業は本日から開始
2月11日は唐十郎氏の誕生日。
そして、本日、2月14日は、
唐ゼミ★の座長、中野敦之の誕生日だ。
今日から、作業開始です。
まず、昨年、新国立劇場公演後、一度片付けが済んでいるガレージをもう一度片付けます。
昨年十二月のワークショップ「Re:Design展」の作業で
唐ゼミ★から作業道具の貸し出しや、
実際に斎藤亮介、伊吹卓光が作業の助っ人として参加しました。
また、今年の韓流ミュージカルの手伝いで、
ものの出入りがあったため、もう一度ガレージ内を元の状態に戻し、
気分を新たに始めるためです。
まだ、大学はテスト期間中という事もあり、
天気のよい日中には弊害になるため作業が行えません。
ですが、今日は夜暖かく、作業のしやすい環境でした。
今週いっぱいは、大学があるということなので、作業は夕方から夜にかけてになります。
来週には、国公立大学の前期試験という事もあり、
作業が出来ない日もあります。
ですが、こういった日は、三月から本格的に始まる稽古の準備期間でもあるので、
休日にはなりません。
<Toshinobu Adachi>
現在、読み合わせ中
『お化け煙突物語』。
韓流ミュージカル『春風の妻』の公演後、準備に入った。
現在、読み合わせを行っている。
配役が現在、まだ決まっていないので、
様々な配役を試しながらの読み合わせだ。
劇団唐ゼミ★では、全体の流れを知る上で読み合わせをする事はあるが、
本腰入れての読み合わせは稀だ(手を抜いた読み合わせをしているという意味ではない)。
それは、動いてみなければわかない事が多いからだ。
だから、読み合わせをする時間を短くし、
実際に動いて作り上げていく時間を多くもつ。
『お化け煙突物語』。
読み合わせていくうちに、どういった事なのか分からない事が出てくる。
途中、読み合わせを止めて、劇団員同士、頭をつきあわせて読み解く場面もある。
既に、舞台セットも課題が山積みだ。
これを一つずつ解決していかなければならない。
現時点で、どういった舞台になるか、想像もできない。
四月には、この課題ひとつひとつがどのように解決されているか。
劇団員は頭を悩ませるばかりだ。
<Toshinobu Adachi>
唐ゼミ★次回公演作品 『お化け煙突物語』
劇団唐ゼミ★の次回公演作品が決まった。
1981年の唐十郎作品、『お化け煙突物語』だ。
四本ある煙突は、場所によって、三本に見えたり、二本、あるいは一本に見えた。
人々はそれを”お化け煙突”と言った。
『お化け煙突物語』は、この煙突を巡る話です。
唐ゼミ★では、本作品より、劇団に参加してくれる人を広く募集しています。
興味ある方は こちら をごらんください。
役者を始め、照明、音響、大道具、小道具、制作など、様々な分野の役割を同時にこなしていく集団です。
また、ご質問がありましたら、karazemi@yahoo.co.jpまでご連絡ください。
帰国していった友へ
先週、1月23日月曜日にに来日した全州大学の学生たちは、
1月29日日曜日に日本をたった。
怒濤のような一週間だった。
お世話をした唐ゼミ★、新宿梁山泊の面々、誰もが疲労していた。
朝は七時から、夜は日付が変わるまで、働き詰めだった。
また、韓国の面々も、異国の地での公演で、緊張も凄かったようだ。
27日の本番終了と共に、緊張の解放から倒れる者が出た。
様々なことがあったが、日本の公演が素晴らしいものになったことに異を唱える者はいない。
1月25日と27日の二回公演となった韓流ミュージカル「春風の妻」は、
両日とも客席がほぼ満席だった。
韓国ドラマの影響から、ここ数年、韓国への注目がよりいっそう強くなっている。
今回の公演も、その流れから興味を持ってもらった人も少なくない。
また日韓の親交を盛り上げる視点から見ても成功だ。
しかし、何よりも一つの作品としても、この公演は素晴らしかった。
29日の別れは惜しまれた。
搭乗ロビーへ向かう前、一人一人が熱く抱擁していったのが忘れられない。
<Toshinobu Adachi>
韓流ミュージカル「春風の妻」の舞い、無事に終了!
韓流ミュージカル「春風の妻」の公演を無事終えることが出来ました。
ご来場くださいました皆様、また応援してくださいました皆様に、
あつくお礼申し上げます。
池袋・豊島区民センターでの事前予約では、すでに盛況。
当日は、豊島区民センターがほぼ満席となり、空席も数えるほどしかありませんでした。
彼等の公演は、言葉を超えた魅力がある公演でした。
見ていただいた方々には理解していただけると思います。
唐ゼミ★では、コレを受けて、いざ春公演に向けて活動を始めます。
劇団員、ひとりひとりがすでに準備万端。
脚本も決まりました。
後は、本番へ向けて、突き進むのみです。
韓流ミュージカル「春風の妻」の全州大学の影響を受けて、
また違う公演が出来そうです。
そちらもどうぞ御楽しみに
<Toshinobu Adachi>
「春風の妻」、池袋に舞う
1/26は、池袋の仕込みの日です。
昨日、テアトルフォンテを片付けをし、早速本日は池袋の豊島区民センターへ搬入をしました。
テアトルフォンテの経験活かし、搬入、仕込みとも問題なく終わりました。
後は、明日の本番を待つばかりです。
全州大学の学生の表情は、日に日に和らいできています。
言葉が通じない中でのコミュニケーションにも、お互いに慣れてきています。
少しだけ憶えた韓国語。中・高で培った英語を組み合わせ、
それでも通じないことは、ボディランゲージで表現。
最終的に通じないことは、通訳を務めてくれるペクさんと、ヨンソンさんに
御願いしています。
明日が最終日となる韓流ミュージカル「春風の妻」。
彼らがどんな舞い見せるのか、楽しみに御待ちください。
<Toshinobu Adachi>
盛況! テアトルフォンテ公演
「春風の妻」の横浜公演が行われた。
色鮮やかな衣装をまとい、
日本語と韓国語を交えた公演は、
素晴らしい公演となった。
1/23に来日し、1/24に準備、リハーサル。
1/25は1/24にできなかったリハーサルの続きをし、
本番ぎりぎりまで、役者と照明、音響のチェックが入った。
慌ただしい中での公演だった。
この公演は、1/27の池袋公演のみとなります。
日本ではなかなか見れない公演ですので、
足を運んでいただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ明日テアトルフォンテ公演開演!
いよいよ明日、テアトルフォンテで「春風の妻」の公演が始まる。
全州大学の学生たちによる韓流ミュージカルだ。
韓流だから、ミュージカルだから、学生だから…。
そのようなことを考えるのが全くの愚であるほどハイクオリティーな作品です。
言葉を超え、文化を超え、彼らの演技が我々観ている側に与えるインパクトは凄まじいものです。
日本で、このような公演を見れるのは、稀です。
公演自体は韓国語を中心に演技されますが、
字幕も用意していますので、気負いなさらず来ていただければと思います。
また、この公演作品「春風の妻」の話がすぐ分かるあらすじもあります。
これを読んでもらい大筋を抑えてもらって、字幕を読まずに彼らの演技だけに魅了されるのも良し、
難しい韓国語の言葉遊びをどのように日本語に翻訳し、字幕にしているのか、
これも楽しみにしていただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
全州大学、来日!!
全州大学が来日した。
朝五時集合し、バスに数時間揺られ、飛行機に乗って日本へ。
飛行場から、車に再び揺られ、夕方五時に宿舎に到着。
彼らを迎え入れるべく、唐ゼミ★は朝九時に集合した。
昨日までセンター試験であったために、大学での準備ができなかったので、
やることは多々あった。
宿舎の準備や布団の運び入れ、様々な場所の掃除を行った。
宿舎到着後、明日以降の予定について全州大学の学生たちはミーティングした。
その後、歓迎会を行った。
ここで料理の腕を振るったのが、多摩美術大学のペクさん。
40人前近い料理を次々と仕上げていった。
我々唐ゼミ★の中で韓国語を喋られる者はいないので、
通訳として、留学生のヨンスンさん、金さんの二人が応援に駆けつけてくれた。
特に、ヨンスンさんには今回の公演の要約なども含め担当していただいている。
<Toshinobu Adachi>
韓流ミュージカル『春風の妻』
いよいよ今週の火曜日と木曜日に公演される
韓流ミュージカル『春風の妻』。
横浜と東京、二度公演されます。
●1月25日横浜・テアトルフォンテ
七時開演(六時半開場)
●1月27日東京・豊島区民センター文化ホール
七時開演(六時半開場)
これから韓国の演劇界を担う若者の生の力をご覧頂ければと思います。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ韓流ミュージカル迫る!!
いよいよ韓流ミュージカル『春風の妻』の公演が来週に迫った。
本日、唐ゼミ★は、先日『楽屋』の公演を終えた新宿梁山泊の大貫さんと三浦さんを交え、
来週の公演のための準備などの打ち合わせをした。
韓国の面々が来日するのは来週、公演の直前になる。
それまでにこちらで解決しなくてはならないことが多々ある。
公演自体の準備もそうだが、
生活の上でも、こちらがよかれと思いやっていることが、
相手にとってはマイナスのことではないかなどの不安もある。
ここで、韓国の留学生の多摩美術大学のペクさんと、横浜国立大学のヨンスンさんが
活躍を見せている。
唐ゼミ★で韓国語が出来る者はいないので、
コミュニケーションはすべて彼ら留学生の通訳が頼みである。
実際に、現在準備している資料などの翻訳を頼んだり、
韓国人の食生活を聞いたり、様々なことを教えて頂いている。
唐ゼミ★は、今年、異文化コミュニケーションからスタートする。
出来れば、今後、受け入れる側だけではなく、受け入れてもらえるように、
最善を尽くしていきたい。
<Toshinobu Adachi>
新堀航、唐組春公演『紙芝居の絵の町で』に出演!!
唐組春公演に、唐ゼミ★から新堀航が出演することが決まりました。
これまで、唐組には、『眠りオルゴール』に、禿恵、前田裕己、古川望、小川尊が出演し、
『鉛の兵隊』に、古川望、伊東しげ乃が唐ゼミ★から出演しました。
今度は、新堀航が唐組へと出演することになります。
唐組の公演は、四月からです。
唐ゼミ★が計画している公演も四月からと重なってしまうため、
新堀は、唐ゼミ★の公演に出演することが出来ません。
唐ゼミ★としては、主力の一人が抜けてしまうため、公演が大変になると思われます。
しかし、新堀がどのような形で再び唐ゼミ★へと帰ってくるのか楽しみにしています。
そして、負けない公演を打つために、
唐ゼミ★はひとりひとり日々精進していきます。
<Toshinobu Adachi>
杉山雄樹、『唐版 俳優修行』に客演!!
3月に公演される松本修演出の「唐版 俳優修行」に
劇団唐ゼミ★から杉山雄樹が客演する。
松本さんからの依頼で引き受けた杉山は、
外部公演で、どのようなものを見せるのか、策を練っているようだ。
『唐版 俳優修行』
作・唐十郎
演出・松本修
2006年3月17日〜26日 中野光座
<Toshinobu Adachi>
’06新年会
1月12日。
この日は、新年あけて始めての集まりとなる”劇団唐ゼミ★”の新年会が開かれました。
【'06年】
まず、韓国ミュージカル「春風の妻」。
これをサポートしていくのが唐ゼミ★の初仕事です。
そして、3月に杉山雄樹が松本修演出の「唐版 俳優修行」登場。
また、これは、新年会で発表されたことだが、
新堀航が、唐組の春公演「紙芝居の絵の町で」に出演が決定しました。
唐ゼミ★の公演は、春、四月から六月にかけて公演されることが決まっています。
また、これに引き続き、夏にもう一本を公演する計画を今練っています。
春公演につきましては、近日中に発表いたします。
<Toshinobu Adachi>
韓流ミュージカル「春風の妻」、いよいよ来日
1月25日、27日に韓国ミュージカル「春風の妻」が上演されます。
25日は、横浜のテアトルフォンテで、27日は池袋の豊島区区民センター文化ホールでの上演となります。
韓国の大学演劇科は日本の演劇大学や演劇学科とは異なり、
映画やTV、演劇界などのプロの世界の登竜門です。
そのプロの卵達が、やってきます。
この公演は、横浜国立大学教育人間科学部メディア研究講座が主催で、
横浜市が後援、新宿梁山泊、並びに劇団唐ゼミ★が協力という形で行われます。
唐ゼミ★はこの公演に、劇団員総動員で協力しています。
1月23日から来日する彼らのサポートのため、昨年より準備を進めてきました。
入場無料ですが、予約が必要です。
詳しくは、”関連公演”をご覧下さい。
また、室井尚教授が、この公演のために、
昨年、韓国へ足を運んだときの様子を書いた、“短信”を下記よりご覧下さい。
全州訪問(その1)
全州訪問(その2)
全州訪問(その3)
<Toshinobu Adachi>
2005年総決算
2005年1月から活動を始めていた劇団唐ゼミ★。
1月29日に行われた“唐十郎退官記念公演”は、二部構成で行われ、一部では唐十郎教授×扇田昭彦対談。二部では、唐ゼミで行われた唐さんの戯曲8本を、公演当時の映像と戯曲の一部を実際に演じて見せる形をとった。
2005年3月に、近畿大学にて、“唐十郎フェスティバル”が開かれた。唐ゼミは「少女都市からの呼び声」を再演。椎野、渡辺以外キャストを総入れ替えしたこの公演は、真冬の中、青テントをひるがえし行った。
2005年4月から劇団唐ゼミから劇団唐ゼミ★へと名前を新たに、活動を開始。唐さんが退官された事を受け、一つの独立したプロ集団としての活動をはじめた。
2005年6月。劇団唐ゼミ★と銘打って打つ公演として初となる特別新人公演「煉夢術」が行われた。
劇団唐ゼミ★を構成する劇団員は、すでに大学を卒業している者と、学生が約半々で構成されている。特別新人公演と銘打ったこの公演は学生を中心とした公演となった。
横浜国立大学、新宿サニーサイドシアターで公演されたこの公演は好評で、連日満員となる公演となった。
2005年9月に、新国立劇場制作による「新国立劇場THE LOFT公演」が行われた。「黒いチューリップ」と「盲導犬」と日替りで行われたこの公演は、7月の炎天下の中、作業がすすめられ、8月に「黒いチューリップ」に出演するオーディションを合格したメンバーと合流し、公演を行った。
前売り券発売と同時に完売となったこの公演は、急遽、追加公演が組まれ、劇団員は、嬉しい悲鳴をあげることとなった。
二週間連日公演(間に一日休演日あり)という、今までに経験した事の無い長い公演は、劇団員を、更に鍛え上げていく事になった。
<Toshinobu Adachi>
劇団員募集
劇団唐ゼミ★では、2006年度の劇団員を募集しています。
以下は募集要項です。
<申し込み方法>
①履歴書
②写真一枚
③作文「青テントと私」
(本公演を見てない方は「演劇と私」でも可)
400字詰め原稿用紙×3枚以上を劇団事務所に送付する
<締め切り>
2006年2月25日(土)必着
<審査方法>
上記申し込み後、個人面接を行います。
<面接日>
2006年3月6日(月)←3/6に変更になりました。
<面接会場>
横浜国立大学教育第一研究棟523
〔電車〕
電車最寄り駅
【横浜市営地下鉄】三ツ沢上町徒歩15分
【相模鉄道線】和田町駅徒歩20分
〔バス〕
【相鉄バス】交通裁判所循環(岡沢町下車)
15分~20分
<劇団維持費>
毎月3000円(入団後)
募集チラシ→View image
唐さん、年末年始もお休みなし!
12/15。唐組の稽古場にて、唐組の忘年会が開かれました。
これに、唐ゼミ★も参加しました。
大学在学生以外の唐ゼミ★劇団員が参加しました。
在学生は、こちらは、横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程の通称”マルチ忘年会”に参加し、
2005年の唐ゼミ★の活動報告を行いました。
唐さんの作品は実は12月に、まだ二本もあります。
明日から上映となる「ガラスの使徒」と12/22から公演となる「風のほこり」。
どちらも、金守珍監督・演出となる作品です。
「ガラスの使徒」では、劇団唐組の稲荷さんがいよいよスクリーンデビュー。12/17の舞台挨拶をどのようにされるのか。
また、「風のほこり」は唐さんが他の劇団に書き下ろした数年ぶりの作品となります。
唐十郎の大きな波はまだまだこれからが本番。
年末年始、休まず襲います。
2006年も唐十郎の波は収まる事無く、次々に襲ってきます。
<Toshinobu Adachi>
異文化交流
唐ゼミ★では、現在、異文化を勉強しています。
特に、韓国は…。
夏に新宿梁山泊が「唐版 風の又三郎』の韓国公演をし、その際、唐さんが一公演のみ参加しました。
また、韓国での「泥人形」のリーディングが行われ、これを気にいったらしいです。
唐さんと韓国は昔から、今でも何かと縁があります。
唐ゼミ★では、韓国の文化まどについて、少々勉強しています。
実は、唐ゼミ第五回公演「少女都市からの呼び声」で、韓国人留学生李喜定が出演しています。
唐ゼミ★も韓国とは、何かとこれから縁がありそうです。
今回の勉強は、決して損ではない。
物価は日本よりも安く、食べ物がおいしい。
おいしいものに目がない劇団員は、食に敏感に反応している。
<Toshinobu Adachi>
表面下で始動
毎週、ミーティングの日である木曜日。
唐ゼミ★は、来年の戯曲も仮決定しているので、台本作りに着手している。
既存の台本を、自分たちが使いやすい状態するためにパソコンで打ち直す。
唐ゼミ★では、台本の上部に余白を多くとり、ここに駄目出しを書いていく。
オーソドックスな形だ。
これを数人が手分けして書いている。
意外に時間がかかる作業だ。
また、唐ゼミ★では、現在来年に行われる劇団員募集の要項をまとめている最中だ。
唐ゼミ★で初の募集となる。
二月に募集を締め切り、入団試験を行う。
詳細は、決まり次第、ホームページ上などで順次発表していく。
演出中野は、唐ゼミ★の長身の色男、小川と共に、
来年、公演が行える場所を探し回っている。
新たな可能性を探索する旅だ。
絶景の良い場所というのでは条件を満たさない。
戯曲と合わせて考えて、何処が適しているのか、点々と回っている。、
唐ゼミ★は、新国立劇場の公演を終え、いよいよ来年に向けて動き始めた。
大きな動きよりも、今は地味な仕事をこなしていくだけだ。
劇団員ひとりひとりが、細かな仕事をこなしていく。
<Toshinobu Adachi>
季節は冬
11/14の夕方から
唐組の『カーテン』と唐ゼミ★の新国立劇場公演の慰労会が
唐組の稽古場で開かれた。
まだ現在公演されている南河内万歳一座の内藤裕敬さんが演出を務めている『調教師』や
新宿梁山泊の金守珍さん演出の『風のほこり』と唐さんの作品は続くが、
区切りとして、唐さんが開いていくれたものだ。
夕方から行われた会だったが、終わる頃には日も暮れていた。
吐く息が白く変わる季節に、冬の到来を感じた。
新国立劇場公演の準備が始まったのが夏で、Tシャツで作業をしていた。
それが、公演中に長袖に代わり、今ではコートがほしい季節だ。
一年、あっという間に過ぎていく。
今年もあと少し。
唐ゼミ★の劇団としては全体の大きな動きはないが、
それぞれ劇団員一人一人が来年に向けて動き始めている。
<Toshinobu Adachi>
来年の公演する事になるかもしれない戯曲
唐ゼミ★集合。
毎週毎週、定期的に顔を合わせていますが、公演準備中に一日の半分を一緒に過ごす仲間です。
一週間も経つと、顔を合わせる度に久しぶりな感に浸ります。
さて、本日は来年公演するかもしれない台本を劇団員に配りました。
既に台本を読んだ人、まだ読んでいない人といたので、
これでようやく全員が目を通す事ができます。
唐さんの戯曲数は多いです。
その戯曲の中で、入手困難なものがあります。
唐ゼミで行った公演では、『黒いチューリップ』がなかなか手に入りにくい戯曲でした。
今回の戯曲は、比較的に手に入りやすい方でした。
唐さんの戯曲の中に登場する舞台美術は、いつも頭を悩ませます。
今回は、どのようなことで悩む事になるのか。
これまでの公演は何とかかんとか形にしてきました。
次回公演では、公演形態の変更を模索中なので、
これまでと違う舞台美術が必要になるかもしれません。
そうなると、またひとりひとりが頭をひねる事になるでしょう。
そんな覚悟をしながら、劇団員ひとりひとり、台本を手にしています。
<Toshinobu Adachi>
四年ぶりに大学祭中に公演準備が無い唐ゼミ★
さて、11月3,4,5,6日と横浜国立大学では、大学祭が行われた。
大学に在学している劇団員は、ここ数年、秋公演の準備のため参加できなかったが、
今年は大学祭に参加したようだ。
年々、縮小傾向にある大学祭だ、
サークル内の親交が深まる祭りを縮小したことで、
年々、大学祭を楽しみにしていた狂気じみた熱気はなくなってきている。
これまでの既存の形体から、また大きく変わる波が来ているということだろう。
大学生にとってはまた一つ大学祭が面白くないものへ変わり、
管理する側は、管理しやすい体質へと変化していく。
横浜国立大学は、都内の大学に比べれば、その波はゆっくりだが、
あと数年もすれば、同様のものになる。
そのようなことを思いつつ、大学祭を回っていた。
在学生の劇団員は、それぞれがそれぞれの楽しみ方で参加したようだ。
斉藤、田村、伊吹、小林、山崎は、参加クラブイベントの一つの照明などを担当し、
唐ゼミ★で培った技術を多いに役立てたようだ。
意外に、唐ゼミ★で培っている技術は様々なところで重宝される。
照明、音響もさることながら、大道具を作る技術も、
学祭に以外に、講義などで役立っている場面を見ることができる。
プロ中のプロの仕事に比べれば、稚拙だろうが、
必要最低限以上の仕事はできるのだから、重宝されるわけだ。
<Toshinobu Adachi>
『カーテン』の幕が締まりました。
10/30で劇団唐組の『電子城Ⅱより カーテン』が楽日を迎えました。
鳥山さん、久保井さんは、唐ゼミ★の新国立劇場でそれぞれ舞台監督、舞台美術をやりながら、
この公演に取り組んでいました。
毎公演ながら、今回の唐組の公演も勉強するところがたくさんありました。
さて、唐ゼミ★ですが、ちょっとここで無駄話を一つします。
劇団唐ゼミ★は、“ゼミ”という名の通り、
唐さんが退官されるまで横浜国立大学のゼミという側面も持っていました。
横浜国立大学教育人間科学部マルチメディア文化課程の学生は三年生からそれぞれゼミに登録します。
三年の時に登録するゼミは、学生多くは違う二つのゼミに登録し、
四年生の時に卒業研究のために二つから一つのゼミに絞ります。
現在唐ゼミ★に所属する劇団員の中で、大学の”唐十郎ゼミナール”に登録していた人数は意外に少ないです。
中野、椎野、禿、新堀、前田、安達、土岐の七人です。
その中で、卒業研究をする四年時にゼミに所属していたのは、中野、椎野、禿、新堀の四人です。
(卒業生もいるので、卒業研究を唐ゼミで進めたのはこの限りではありません)
唐ゼミでの公演の中で、
第一回公演『24時53分 「塔の下」行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている』はゼミ生での公演。
第二回公演腰巻きお仙 〜義理人情いろはにほへと編〜』から、ゼミ生以外の学生を引き入れて公演。
そして、第五回公演 『少女都市からの呼び声』からは、他学部の小川、他大学の杉山が参加した公演を行いました。
現在、唐ゼミ★を構成している劇団員は、半数が演劇の道へ足を踏み入れました。
そして、また半数は学業の傍ら、公演を行っています。
今後、この集団がどのような変貌を見せるのか、誰にも分かりません
構成する劇団員達も変わっていくのかもしれませんし、公演形体も様々なものを模索していくでしょう。
<Toshinobu Adachi>
本日の唐ゼミ★
毎週木曜は唐ゼミ★のミーティング日です。しかし、多くの劇団員はこの久々の召集に反応できませんでした。理由はいたって簡単。久々過ぎて、今日昼過ぎに中野の召集がかかるまで、ミーティングはないと皆思っていたからです。実際に、唐ゼミ★の次の公演はまだ決まっていませんし、差し迫ったイベントがあるわけでもありません。
そんなこんなで、本日は皆慌てて集まりました。
ミーティングの内容は、年末から年始へかけての唐ゼミ★の動き。表立って何かをすることはないようですが、裏ではモソモソと動くことになりそうです。
また、来年春公演の演目が早々と仮決定しました。こちらは正式に決定次第、ゼミログなどで発表していきます。その演目をどのような形で打ち出していくのか。これまでとは少し違う形で打ち出していければと、ただいま唐ゼミ★は頭を悩ましています。
大学では、新国立劇場公演で舞台美術を担当していただいた唐組の久保井さんの二回目の講義が行われました。
唐さんが退官した後、三枝健起さんが唐さんの受け持ちだった舞台芸術論を引き継ぎ、前後期共に映像作品を学生と作っています。そして、後期は久保井さんも別枠の舞台芸術論を受け持ちます。なんとも豪華な顔ぶれです。その久保井さんの講義ですが、脚本の読み方などを説明しつつ、今後は実践の場で体現していこうという方針になりそうです。まだどういった形になるのか分かりませんが、こちらの講義の方も今後注目していきたいと思います。
<Toshinobu Adachi>
先週の唐ゼミ★
先週、木曜、金曜に唐ゼミ★劇団員は、
劇団唐組の現在行われている『カーテン』の公演のテント建ての手伝いに出かけました。
今回の唐組の公演は、新宿と池袋の二カ所と公演場所、回数とも少ない。
三時間にも及ぶ公演だが、そのようなことを考える暇なく、
舞台からエネルギーが次から次へと湧き水のように溢れ出している公演です。
公演場所も、回数も少ないのがもったいない、と見た人は思うでしょう。
その公演が、新宿から池袋へと場所を移すために、手伝いに出かけました。
新国立劇場公演では、唐組の鳥山さんと久保井さんには大変お世話になりました。
しかし、舞台監督の傍ら、舞台美術の傍ら、鳥山さんも久保井さんも
この公演の準備をしたのだから、とてつもない仕事量を我々の知らないところでこなしていた事に、
改めて頭が下がります。
<カーテンの舞台より −写真、夜光さん−>
特に、舞台セットは、三幕分ある(実質は四幕分だが)ので、とてつもない量になります。
4tの平のトラックにうずたかく積まれた荷を見て、唐ゼミ★の劇団員は唖然としました。
さて、その唐組の公演『電子城Ⅱより カーテン』は、
今週10月29日、30日の2日間だけになりました。
是非是非、残り少ないこの二回にお見逃しないよう、押し掛けてください。
<Toshinobu Adachi>
ようやく終演を迎える事が出来そうだ。
新国立劇場の片付けもようやく終わりがみえてきた。
舞台装置のばらしを終え、あとは、増えたものの整理整頓だ。
唐ゼミ★は、公演が終わると片付けと整頓をして終わるのだが、
今回は、次の公演の時期も目処もたっていない。
春秋と二回の公演を基本としているので、
次回は来年の春の公演になるだろうか。
それも、まだ未定だ。
もしかすれば、間に何かの公演が入るかもしれないし、
客演の要請があれば、各役者が出払う事になる。
そのため、いつ何時何があってもよいように、
ガレージを含め公演準備がしやすい体制を今から整えている。
そのため、通常よりも整理整頓に時間をかけている。
矛盾するようだが、次の公演にせかされていないので、
のんびりしたスピードで片付けられている。
7月20日から始まった準備があまりに急ピッチだったため、
元の生活に戻ったことで、生活のリズムが皆いまいち掴めずにいるようだ。
ゆっくりとした時間の中で、ようやく片付けも終わりを迎えようとしている。
片付け終われば、今回の公演も終わり。
皆、そろそろ今回の公演を振り返りはじめている頃だろう。
<MODE+近畿大学演劇・芸能専攻「唐版 風の又三郎」近大バージョン 10月20日より>
松本修さんが演出を手掛ける『唐版 風の又三郎』だ。
今年の三月に行われた唐十郎フェスティバルでも公演され、昨年も公演を行っている。
今回で、三度目の公演となる。
唐ゼミ★の劇団員と同性代のメンバーがやる唐十郎戯曲だ。
この機会に是非、ご覧下さい。
<Toshinobu Adachi>
紅テントの下で…
演出中野は別にして、
唐ゼミ★劇団員の多くは、15日、16日と2日に分けて、
現在公演中の劇団唐組『電子城Ⅱより カーテン』を見に行かせてもらった。
唐組より早く公演を打つという事が無かったため、
時間の感覚が今回はかなりずれている。
唐組の公演が、前回から随分時間が経っている感覚におそわれた。
唐ゼミ★の古川望は、前回、前々回の『鉛の兵隊』、『眠りオルゴール』と二度連続で、
唐組の方へ出演させてもらっていた。
そのため、約一年ぶりに観客として唐組の舞台を見る事になった。
今回の開演前に、「出演もしないのに緊張する」と言っていたのが印象深い。
『カーテン』の舞台は、凄まじいエネルギーを放出しながら約三時間を駆け抜けた。
終始圧倒された。
特に、唐ゼミ★の劇団員と年齢的に近い丸山厚人さんの舞台から放たれる
言葉のクラッカーシャワーには、感服しました。
新国立は、テントでの公演で味わえる独特の雰囲気から遠く離れた場所での公演だった。
その公演から観客であるにしろ唐ゼミ★劇団員は、久しぶりにテントの元へ帰ってきた。
唐さんが「おばあちゃんの腰巻き」といっていたのが実感としてよく分かった。
さて、唐組の公演は来週は池袋鬼子神へと場所を移し、公演を打つ。
今回の秋公演は回数がいつもより少ないのが非常に残念だ。
そして、唐ゼミ★の片付けはもう少しかかりそうだ。
新国立公演と次への公演の区切りとして、けじめをつける。
<Toshinobu Adachi>
今日はガレージの整理整頓
昨日までで大方バラス作業の目処はついた。
『盲導犬』の舞台で物語の中心にあったロッカーはもう見る影も無い。
徹夜で作り上げたロッカー(裏返り、南国風のセットが現れるドンデン)も今では材まで戻されている。
『黒いチューリップ』もパチンコ台を以外は、ほぼ跡形も無くばらされた。
苦労して作ったタクシーも、今では既にゴミの山を気付くばかり。
パチンコ台は、このままばらされずに捨てる事になっている。
バラスには、通常のものの十倍くらい時間がかかってしまうだろう。
上記写真は捨てられるもの一部だ。
この約五倍の量が捨てられる。
もったいないが、既に置き場に困るほどものが溢れているので仕方がない。
そして、本日は、荷を置いているガレージの掃除と整理整頓を行った。
もともとかなりの物量がしまい込まれていたガレージに、
新国立から持ち帰った舞台セットが入るはずも無い。
とにもかくにも、今後使えそうなものだけを選びに選び、
後は処分するしか無い。
自分たちが叩いてきたものに、執着などないかと思われるかもしれない。
舞台美術を担当する唐ゼミ★の関はあるかもしれないし、
汚しのプロフェッショナルの山崎などはあるかもしれない。
だが、劇団員の多くは公演が終われば執着は無い。
どんなに苦労したものでも、終わればお役御免だ。
もちろん、次の舞台に使い回せるものもある。
だが、次の舞台に使えないものをもったいないからといって残しておくわけにはいかない。
特に、再演が以降あるかもわからず、使う可能性も無いものを残しておくのはスペースを取るばかりだ。
それに、再演が決まったとあれば、また作り直せば良い事だ。
しかも、今回作ったものの問題点も踏まえて、
新しいアイディアを盛り込んで作るのが当たり前だから、
よりよいものが出来る。
決して、過去に作ったものに寄りかかる事は無い。
今回の新国立の舞台が、前回作った舞台に大まかな点では同じだ。
しかし、少し目を凝らしてみれば、大きな違いが分かるだろう。
特に、今回の新国立の劇場空間の質に負けなかったものが出来上がっていた。
ロッカーにしろ、パチンコ台にしろ、全開のままでは
薄っぺらい板でしかなかった。
それが、厚みを持ったり、カーブが出来ていたり突起が出来ていたり。
細部の部分の積み重ねが、奇麗に整った劇場空間に調和するように作られていた。
だが、おかげで片付けは大変である。厚みがある分だけ、どれもかしこもかさばって仕方が無い。
それを整頓するにも日数がかかってしまう。
途方に暮れるのも分かっていただけるだろうか。
とりあえず、来週中には何とか片がつきそうな目処だけはたっています。
<Toshinobu Adachi>
冬へ向かう秋の臭い…
今日の作業は、昼間の時間帯も使ったバラしとなった。
だが、日の上っているうちに作業が終わるわけも無く、
結局は、日が沈んでからも作業は行われる。
昨年の今頃は丁度唐ゼミ第八回『黒いチューリップ』の公演のためのテントが建ち、
テント内での作業に追われていた時期だ。
空気は独特な冬に向かう秋の臭いが漂っている。
日が昇っている間は気温が高く、日が沈むと肌寒く、長袖を着ていないと凍えてしまう。
唐ゼミ★の渡辺は、「あれ? この間までTシャツでよかったのに」と呟いていた。
いつの間にやら季節は秋。
しかし、例年のように公演は唐ゼミ★は控えていない。
何やら不可思議な気分になる。
唯一、このバラしが季節を感じ、例年の雰囲気を味わえる。
唐ゼミ★の劇団員は、例年では味わえないこの状況に戸惑いつつも、
楽しんでいるようだ。
<Toshinobu Adachi>
バラし始まる
今日から新国立公演の片付けが始まった。
これまでの公演よりも物量が多いため、一週間をめどに片付けはじめた。
同時に、フリーター組はバイトを開始しだす者、新しくバイトを探す者、
バイトをクビになっていて途方に暮れる者など、実生活がまた始まった。
学生は、十月一日から始まっている授業の方へ顔を出している。
次の公演が特に決まっていない唐ゼミ★は、
当面はこの片付けと実生活のためのバイト、学業を往復する事になる。
バイト組は、7/20からはじまった作業に追われ、それ以降まったくバイトをしおらず、
実際にお金には困っている者ばかりだ。
学生は学生で、単位習得のための授業が始まった。
演劇から一歩離れれば、そこには面白くもない実生活が待っている。
次のために、またその実生活につきあって過ごしていく事になる。
夕方から始まった片付けは、持ち帰った荷の整理と、
舞台セットの立体物、釜、大きなパチンコ台、両替機、こたつ、階段といったものを
材まで次々にばらしていった。
持ち帰ったにもかなりの物量があるため、時間が意外にかかる。
明日も、その片付けに多くの時間を捕らえる事だろう。
舞台セットの立体物を材に戻すのも、意外に時間がかかり、
ただ単に破壊活動をすれば終わりではないので、
下手をすると作るよりも時間がかかる場合がある。
大抵は、作るよりも早く材まで戻す事は出来るが、釘の一本まで抜いての作業だ。
細々した作業は、疲れた体にきつい。
<Toshinobu Adachi>
ひと息ついて、動きましょ
本日は、完全休業です。
昨日の荷下ろし後の唐ゼミ★での打ち上げは夜中まで続き、
今回の新国立劇場公演が唐ゼミ★メンバーにとってどうだったとか、
あのときはどうだったとか、本番はどうだったとか、
もっと真面目な話から、どうでもよい笑い話まで、長々と語らいが続いた。
そして、今日は、明日からまた始まるばらし作業の前に、一息つく日となった。
中華街では、雙十節(双十節)が丁度この日行われており、獅子舞に頭を噛んでもらったりしました。
新国立劇場公演が唐ゼミ★にとって今までの公演の中でも特殊な公演の一つだ。
オーディション組の方から『新国立劇場でやることのプレッシャーはなかったんですか?』
という事を聞かれたが、
新国立劇場で公演する事がどれだけ凄いの事なのか実感がわかない唐ゼミ★劇団員にとって、
そういったプレッシャーを直接肌で感じていたのは演出中野だけだったのではないだろうか。
彼が劇団員の分までプレッシャーと戦い、
劇団員の方は、二週間という長丁場の中で
この公演をどうやり遂げるか、闘っていた。
新国立という場所へ対する気負いは劇団員には全くといってよいほど無かった。
特殊なのは、劇場空間が今までのテントに似たようなものとは違い、
まさに劇場であることだ。
空調がきちんと効いているので、一定温度で保たれ、
季節、気温などを感じる事が出来ない。
それは、大学公演でも、東京での劇場公演でも、大阪、金沢の公演でもなかったことだ。
自然と共に、季節と共に歩んできた唐ゼミ★にとって、これは異常事態だ。
しかし、それでもテント空間と同質なものを劇場に持ち込めたのは、
自分たちの空間を劇場に敷き、長丁場で公演していくには何よりも力強かった。
劇場側の方々には、唐ゼミ★がしようとすることを、どうすれば現実に出来るか、
様々に骨を折ってもらい、力添えをしてもらった。
裏唐ゼミ★.comの七面倒記にて、今回のオーディション組の方々に、
本公演の感想も書いていただいてもらっています。
<Toshinobu Adachi>
本日のゼミログ…
本日は、お昼前より、昨日、新国立劇場から搬出した、
舞台セットなどを積んだ4tトラックから、荷下ろしを行った。
4tトラック2台。
今までの唐ゼミ★の公演ではなかったことだ。
凄まじい物量に、見れば見るほど憂鬱になってきます。
これを、今週中に全て材に戻してしまいます。
この作業に時間が思ったよりもかかった。
だが、夕方六時から、唐ゼミ★自体の打ち上げが、渡辺幸作の伝で中華街で行われた。
“新楽”というお店だ。
新国立劇場の方々との打ち上げとはまた別の打ち上げである。
昨日、多くの唐ゼミ★の劇団員は打ち上げの二次会へと繰り出していったため、
終電に乗れなかったものが多数いた。
徹夜明けの状態で、片付け、打ち上げという日程で来たものが多くいた。
その関係で、今日のゼミログは、簡単ものにしました。
また、明日でも、“ゼミログ”によってどのようなもんであったかご報告します。
<Toshinobu Adachi>
全ての日程を終了しました。
新国立劇場ちっちゃ長屋日替り公演。
正しくは、新国立劇場THE LOFT公演。
2005年9月27日からはじまり、2005年10月9日の本日終了した。
『黒いチューリップ』にはじまり、『黒いチューリップ』公演で終わった公演だった。
7/20からはじまった大道具作り。
8/9から花伝舎入りし、『盲導犬』の稽古が始まる。
8/20にオーディション組と合流し、『黒いチューリップ』の稽古が始まる。
9/1に新国立劇場Cリハーサル室へ引っ越し、稽古と作業が続く。
9/19に新国立劇場小劇場へ引っ越、稽古を重ね、舞台転換しやすい形に修正する。
9/25,26にプレビュー公演を行う。本番ではないが、観客が入った最初の日だ。
9/27の初日を迎え、日替り公演が始まった。
10/9、千秋楽。
公演期間の二週間の間に訪れた観客は2000人以上だ。
多くの方にご来場いただきありがとうございました。
明日からは、今回使用した舞台の大道具を一つずつ材に戻していく作業が始まる。
どんな公演でもそうだが、公演している側は、公演が終われば全て終了なのではなく、
公演が終われば、現状復帰を含めた後片付けに追われる事になる。
舞台セットは全てで四幕分あるので、通常の量よりもかなり多い。
骨を折る事になるそうだ。
さて、今回の公演後、『黒いチューリップ』の舞台を大学に向けて搬出後。
新国立劇場からさほど遠くないお店、“アジアンパーム”というお店で打ち上げ会が繰り広げられた。
時間は短いが、お世話になった劇場の方々に直接お礼言う最後のチャンスであり
オーディション組の方々と作業、稽古なしの飲み会の最後の機会ととなった。
また、下はおまけ写真。
大変お世話になった新国立劇場の小林さんが、唐ゼミ★の小林に熱く語っているいちシーンだ。
小林さんは、花伝舎からの引っ越しから、ずっと唐ゼミ★に付きっきりで、
自宅に帰るのが遅く、起きている息子さんと顔を会わす機会も少なくなってしまったとのことだ。
その息子さんとも、本公演が終わり、やっと顔を会わせる事が出来るようだ。
奇しくも、小林さんの息子の名前は“ユウキ”。
そして、唐ゼミ★の小林も”佑基(ユウキ)”だ。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』幕を閉じる! 残すは千秋楽のみ!!
本日、『盲導犬』が幕を閉じた。
椎野&新堀ヴァージョンで幕を閉じた。
7/20から始まった作業も、この『盲導犬』の舞台制作からまず入った。
作業を含め、はじまりから終わりまで、二ヶ月半を駆け抜けた。
やっている時間は長いが、終われば刹那だ。
残すは、千秋楽『黒いチューリップ』だ!
ちなみに、『盲導犬』の公演後、舞台セットはばらされ、新国立劇場から搬出され、
唐ゼミ★がお世話になっている横浜国立大学へ運ばれた。
千秋楽も、『黒いチューリップ』の舞台はばらされ、新国立から搬出されることになっている。
幕が閉じてもホッとする事はしばらくないだろう。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ残り二公演です!!
本日は、『黒いチューリップ』の公演が行われた。
これで、『黒いチューリップ』の公演も10/9の残り一回となった。
回を重ねるごとに、新国立劇場小劇場にも慣れてきた。
それと同時に、いつもと違う観客の反応にも対応できるようになってきた。
唐ゼミ★の公演の中で、今回の公演は今までの観客層とは全く違う。
大学での公演では、20代前後とそれ以上の年齢の方との比が、8:2くらいだ。
大学外での東京公演などでは、6:4くらいで、若い観客が多かった。
だが、今回の新国立劇場での公演では、1:9くらいの割合で、若い観客は極端に少ない。
それと、これまで公演で40代、50代くらいの観客が最高齢であったのだが、
今回は、定年達している観客の方も、かなりおられた。
彼らは、状況劇場時代の唐さんを知る人達であり、当時の世相をつい昨日の事のように知っている人達だ。
戯曲の中の”言葉”に大きく反応するのもうなずける。
この反応に始め戸惑う事があった。
だが、思いもよらなかったところに反応してもらうことで、
当時の世相の臭いを感じる事が出来た。
勉強になるところだ。
また、全世代共通して伝わるものがある。
今回の公演を通して、実体験として経験できた事は大きな自信だ。
そして、これは、どのような公演をしていても重要な事だ。
この世代を超えた伝達は、人間の本能に直撃しているものだろう。
唐ゼミ★は、この貴重な体験を後二回の公演に更に濃密に活かしていく。
頭で考えて、体で感じてほしい。
明日は、『盲導犬』の最終日だ。
ダブルキャストで行われたこの公演で、既に禿(とく)&渡辺ヴァージョンは終了している。
椎野&新堀ヴァージョンが『盲導犬』の最後の日を務める。
唐ゼミ★で今後この戯曲がやられることがあるのだろうか。
やるにしても、同じキャスティングなのだろうか。
そんな事を考えると、感慨深い。
だが、主役を務める二人には、そんな事を考える余裕は無いだろう。
全身全霊で、明日の『盲導犬』の幕を閉じてくれる事だろう。
この二人をどこまでもり立てることができるのか。
脇を固める我々は、それに全身全霊、全力で向かう。
<Toshinobu Adachi>
禿&渡辺ヴァージョン、『盲導犬』最終日
本日、『盲導犬』(禿(とく)&渡辺ヴァ−ジョン)が最終日となった。
三回公演が行われた禿&渡辺ヴァージョンだったが、ついに終わりを迎えた。
新国立で主役をはった二人だ。
凄まじいプレッシャーの中で、闘い続けてきた。
これで禿、渡辺の両名の肩の荷は、半分降りた。
ひとまず、おつかれさまでした。
もちろん、両名とも『黒いチューリップ』でも、大きな役を担っている。
ほっと安心する暇はない。
今度は、そちらで大暴れをする。
さて、禿&渡辺に刺激されている椎野&新堀の『盲導犬』の気合いもさることながら、
『黒いチューリップ』の土岐も負けてはいない。
明日の公演が楽しみだ。
また、他の劇団達の気合いも十分。
楽日に向かって一気に突き進む。
この調子で進めていくと、最後には何が生まれるのか。
中野演出で、すでに舞台からこぼれんばかりのエネルギーを発するための土台は出来ている。
後は、役者が力を発していくだけだ!!
<Toshinobu Adachi>
久々、『黒いチューリップ』!
十月五日の唐ゼミ★の演目は『黒いチューリップ』。
十月一日以来、日がかなり空いた公演となった。
日替り公演であるので、少し間が空くと、かなり久々な公演という印象を持ってしまう。
ですが、良い意味で力が抜けた公演になりました。
久しぶりの公演の場合、無駄な力が入りすぎ、固くなってしまいがちになる。
だが、久しぶりであったが、これまでの稽古、公演を通して、
お互いの関係を十分に作り上げてきた。
気にするのは、お互いの関係を成立させるために、自分のやるべきことをきちんと抑えていく事だ。
ひとりひとりの意識がひとつひとつ積み重なる事で、
劇自体にメリハリを与え、主要人物達を支えてくれる。
『黒いチューリップ』では、オーディションを合格した十七人がいる。
この十七人が土台をしっかり支えてくれるので、
主要人物を演じる役者は安心して立ち回る事が出来る。
さて、『黒いチューリップ』の公演も残すは、二回です。
そして明日は、『盲導犬』(禿&渡辺ヴァージョン)の最終日です。
新国立劇場公演も、いよいよクライマックスがみえてきました。
果たして、どういったものが出来上がっていくのか。
まだ見ておられない方。もう一度見たい方。片方見たけどもう一方も見たい方は、
当日券の方が若干ありますので、そちらの方を御求めください。
劇団員一同、会場にて御待ちしています!
<Toshinobu Adachi>
後半戦始まる!
『盲導犬』椎野&新堀ヴァージョンも、今日の公演が終わり、残り一回。
まだ観られていない方は、10/8の残り一回をお見逃し無く。
同じく、禿(とく)&渡辺ヴァージョンも10/6の残り一回です。
黒い犬の影を追えるのも残す一回ずつです。
是非、この二回をお見逃し無く。
さて、本日、休演明けで行われた公演は、夜七時に開演。
外は少し雨がぱらついたようです。
一日休演をはさんんだ劇団員達は、休演日をどのように過ごしたかを聞いてみると、
大抵が体力の回復のために一日を費やしていたようだ。
体力はある程度一日で回復はしたようだが、完全回復はしていない。
ここからは、持久力がどれだけあるかが公演に少なからず関わってくる。
持久力。
それは演技の持久力にも関わってくる。
演技の強度が強ければ強いほど、どれだけ疲労していてもブレのない演技になるはずだ。
劇団唐ゼミ★。
この連続公演をどこまで突き詰めていけるか。
我々の挑戦だ。
<Toshinobu Adachi>
当日券
チケットについてですが、新国立劇場のチケット購入のご案内より抜粋いたしました。
・当日券
・公演当日朝10:00よりボックスオフィス窓口、チケットぴあ店舗にて販売いたします。
小劇場公演の当日券販売は、開演一時間前よりB1 ボックスオフィス(B1F)に移動します。
ボックスオフィスではクレジットカード(アトレ、NICOS、VISA、MASTER、AMEX、JCB、JALカード)を
ご利用のお客様の電話予約も承ります。
・【当日学生券】
公演当日残席がある場合、学生・生徒の方は50%割引となります(クラブ・ジ・アトレ会員の方は学生証、
生徒の方は年齢を確認できるものをお持ちください。
・開演後、オペラ、バレエ、コンテンポラリーダンスの公演の1・2階正面・サイドもしくはS席・A席に残席がある場合、
割引価格にて一回の休憩終了後よりご観劇いただけます。
中・小劇場公演
【Z席(1,500円/税込)】
公演当日のみボックスオフィスと下記のチケットぴあ5店舗で販売します。
【チケットぴあ Z席・当日学生券販売店舗】
新宿/伊勢丹会館B1F(水曜不定休)
渋谷/ちけっとぽーと109店2F(無休)
池袋/東武百貨店池袋店プラザ館5F11番地(水曜不定休)
有楽町/東京国際フォーラム・チケットセンター(無休)
横浜/横浜ルミネ1F(無休)
その他のご案内
・お申し込みいただいたチケットのキャンセル・変更はできません。
・一部の公演についてご購入枚数の制限を設ける事もあります。
・原則として就学前のお子様(バレエ公演は4歳未満)のご同伴・ご入場はご遠慮ください。
・お子様につきましてもお一人様一枚チケットをお求めください。
・貸し劇場公演のチケットは、新国立劇場ボックスオフィスでは窓口受付のみとなります。
とのことです。
これをご参考に当日チケットを是非購入してください!
<Toshinobu Adachi>
休演日の過ごし方は?
10/3は休演日。
プレビュー(ゲネ)も合わせ、約十日連続『黒いチューリップ』と『盲導犬』の戯曲を日替りで行ってきた。
さすがに、主役をはっているメンバーだけに関わらず、きついようだ。
日替り公演であるので、毎日、飾り代えが行われ、
『黒いチューリップ』で、本水に一日おきにずぶ濡れになる。
夜は遅くまで残り、昼の公演のときは、集合が早くなるため、のんびり寝て回復を図る事もままならない。
唐ゼミ★では今までの公演でこのようなことは茶飯事だから、まだ大丈夫だとは思うが、
『黒いチューリップ』参加メンバーは、役者を中心でやってきたメンバーだ。
裏方業も含めると、大変な負担がかかっているだろう。
それでも、一緒にやってこれている事に、馴れ合いの仲間ではなく、
もっと根本的に深い信頼関係が生まれている。
この一日の休演日の間に、体力を含め、回復を皆図っている事だろう。
10/4からはじまる後半戦。
ここからどう変わっていくのかが面白い!
<Toshinobu Adachi>
一日二回!!
『盲導犬』の一日二回公演。
昼一時、夜六時と公演を行った。
昼は、禿(とく)&渡辺。夜は椎野&新堀。
ダブルキャストを一日でいっぺんに見れる日となった。
追加公演となった六時の回は、チケットの売れ行きは、追加でない公演とは違い、
ゆっくりした売れ行きだったようです。
それも、前日にはほぼ売り切れ、当日券も結構な枚数が出たようです。
昼の回と夜の回とも、全く違う公演になった。
まず、昼の回は、いままでに経験した事も無いような反応が客席から返ってきて、
「こんなところでも反応があったのか」と素直に驚いた。
観客が何を聞いているのか。
稽古からある程度どのような反応があるか想定しているのだが、毎日違う観客を相手にしているのだ。
その場で処理をしていかなくてはならない事も多々ある。
柔軟に即反応しなければならない。
それも、日頃の稽古の土台があってのもの。
そうした細部で、観ている側も、どれ程稽古を積んでいるか見抜くだろう。
夜の回は、二回公演という事もあり、ダブルキャストではない役者が、
昼の公演をふまえ、夜の回に即反省を生かせる。
昼の回で失った体力をある程度回復させ、修正をし、死力を尽くす。
これが夜の回となった。
劇団員、後先を考えていないメンバーばかりだ。
昼の回に余力を残して夜の回を迎えたものはいない。
全身全霊で絶えず向かっている。
それは、はっきり言えば、無謀だろう。
だが、まだまだ未熟な面がある劇団員は、
未熟を“何か”で補わなくては劇自体が成り立たない。
そのために、全身全霊なのだ。
演出中野がどれ程よい演出を付けても、
役者がそれに答えなくては、実現しない。
実現のために、絶えず、全身で当たっている。
それが唐ゼミ★だ。
<Toshinobu Adachi>
本日、チケットあります!
10/2の追加公演チケットあります。
六時開演(五時半開場)です。
昼一時から、禿&渡辺ヴァージョンの『盲導犬』。そして追加公演の椎野&新堀ヴァージョン。
戯曲だけを楽しむなら一本で十分。しかし、演劇を楽しむならば不十分。
二つのヴァージョンが何故行なわれているか。それを確認してください!
昼下がりをコインロッカー前で過ごすみなさん、もう少し小っちゃ長屋に留まってみませんか?
<追加公演チケット取り扱い>
電子チケットぴあ 0570-02-9999
プッシュホン自動予約 0570-02-9966(Pコード362-457)
インターネット予約 http://pia.jp/t ( 8/21 (日)〜8/23(火):プレリザーブ受付)
イープラス http://eee.eplus.co.jp
CNプレイガイド 03-5802-9999
ローソンチケット 0570-000-403
プッシュホン自動予約 0570-063-003(Lコード30602)
<Toshinobu Adachi>
縦への対話。横への会話。
本日、『黒いチューリップ』三日目を迎えた。
ちょうど公演としては、『黒いチューリップ』の折り返し点だ。
日々、観客と作り上げていく公演も、残り半分。
どこまで劇自体が伸びていくのか。
それは楽日を迎えれば分かる事だろう。
新国立劇場という我々にとっては特殊な空間に慣れてきた。
今回の小劇場THE LOFT公演用の会場は観客の反応を舞台上で直接肌で感じにくい空間だ。
笑いが起きていても、舞台上で聞こえない事が多々ある。
また、照明の光量もテントで使うものよりも多いため、
観客の顔を見る事が出来ない。
これでは、観客がどのような反応しているのか分からず、やりにくい。
劇自体を作る上で、役者同士の会話と観客との対話を重要視している我々にとっては、
致命的であると言っても良いかもしれない。
だが、これにも柔軟な対応を見せている。
観客との対話が成り立たないときも、テント芝居の中では公演中に必ずある。
各役者は既にそれを経験している。
これに対する対処法は既に分かっている各役者は、それぞれのやり方で
それぞれ観客との対話を始める。
これはまた、『盲導犬』でも同様の事が言えるだろう。
まだまだ、我々の公演は未完成かもしれない。
だが、未完成ゆえに、未知の可能性を秘めている。
<Toshinobu Adachi>
2日目の『黒いチューリップ』。そして、『盲導犬』椎野&新堀初日!
『黒いチューリップ』の2日目が、9/29に公演された。
日替り公演の難しさは、公演の翌日すぐに反省が繁栄されないところだ。
自分たちが思っていたところ以外で思ったよりも反響が強かったりすることも多い。
日々、公演期間中は、稽古もそうだが、積み重ねだ。
公演中に起こったそういった不意な事に即反応するには、積み重ねられたものがものをいう。
その積み重ねが、強度を強くし、観客とのやりとりを楽しむことを可能にする。
2日目を迎えた『黒いチューリップ』でも、初日での反省を活かすのに少し間が空いた。
間が空くことで、いったん冷静に考える間ができる。
これが良いか悪いかは、それぞれの役者が、どのように対処したかで分かる。
初日の反省をふまえた2日目は、エネルギーを爆発させた。
その難しさと日々闘っている。
9/30は椎野&新堀ヴァージョンの『盲導犬』だ。
禿&渡辺は、間がやや空いてしまうが、
ダブルキャストの利点は、お互いの長所短所を見ることができるところだ。
初日の禿&渡辺をふまえ、初日を迎える椎野&新堀がどのように組み立ててくるか。
お楽しみに!!
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』禿&渡辺初日!!
『盲導犬』の禿&渡辺ヴァージョンの初日が幕を上げた。
『黒いチューリップ』と『盲導犬』のダブルキャストで、実質三回初日がある。
これだけ短期間に初日をたて続けに迎えるという状況にいささか戸惑いつつも、
やることはきっちりこなす。
『盲導犬』の禿&渡辺ヴァージョンの初日はいささか荒れた展開を見せた。
何かしらに取り憑かれでもしたかのようなことが舞台上で繰り広げられた。
引けに戻ってくる度に、各役者が「今日は何かがある」と口々に呟いていた。
日々、舞台上では何かが繰り広げられている。
それは、役者のその日の体調などに左右されているからではなく、
その日その場所の観客と作り出していく舞台だからだ。
『盲導犬』初日の舞台は、観客が我々に牙を剥いてきた。
それに反応した結果が、「今日は何かがある」と思わせ、
こちらは気を集中させていた。
さて、次は、『黒いチューリップ』だ。
今日はどんなチューリップを咲かすのか、是非お楽しみに!
<Toshinobu Adachi>
唐十郎の津波がやってくる!
初日は、今回のチラシに寄稿してくださった西堂行人さん(演劇評論家、近畿大学教員)、堀切直人さん(文芸評論家)、松本修さん(MODE主催、演出家)、皆川知子さん(舞台批評)たちも顔を見せてくれました。
また、新宿梁山泊の金守珍さんには、韓国公演を終えて間もないところを来ていただきました。
(左から金守珍さん、西堂行人さん、松本修さん、堀切直人さん)
その他様々な方々が来られ、劇団員一同、初日の緊張と、この顔ぶれにやや臆するも、
芝居が始まれば、それはまた別の事。
初日から全開で飛ばしていきました。
唐十郎の波が、私たちの新国立劇場THE LOFT公演を封切りに怒濤のごとくやってきます。
本家唐さん主催する唐組『カーテン』もいよいよ幕を開け、
金さんが座長をつとめている新宿梁山泊により、
第32回公演『風のほこり』作・唐十郎/演出・金盾進が12月22日から公演されます。
また、金守珍監督映画第二弾『ガラスの使徒』も新春にやってきます。
南河内万歳一座の内藤さん演出『調教師』も、11月にコクーンでの公演を控えています。
さらに同世代では、松本修さんが演出をつとめ育てている近畿大学文芸学部芸術学科が
唐版『風の又三郎』を10月20日よりシアターブラッツ(新宿)で公演します。
矢継ぎ早にやってくるこの波に、飲み込まれてみるのも一興ではないでしょうか?
<当日チケットについて>
既に、前売りチケットは追加公演以外は完売という事ですが、
当日券、またZ席の方は残っています。
初日の印象ですと、どうやら当日券、Z席は少ないけれど、なんとか席が取れそうです。
<Toshinobu Adachi>
戸は開きました。さて、何が棲んでいるでしょうか?
9/27の19:00。
唐ゼミ★の日替り公演の一つ『黒いチューリップ』が幕を開いた。
上の写真は、オーディションを合格し、『黒いチューリップ』参加していただいている方々です。
<Toshinobu Adachi>
明日、いよいよちっちゃ長屋の戸が開きます。
9/25,26の2日間、『盲導犬』、『黒いチューリップ』のプレビューが行われた。
プレビューはゲネプロと同義として今回使っているが、お客さんがわずかばかり入るので、
ゲネプロとやはり違う。
『黒いチューリップ』ではサキ、『盲導犬』では先生を演じる杉山は、
「お客さんが入ると、やりやすい」と純粋にお客との対話を楽しんでいた。
明日からいよいよはじまる唐ゼミ★新国立THE LOFT公演は、
すでに満席、あとは追加公演の席が、どれ程残っているか。
私の方では、まだ確認はしていないので、まだ購入されてない方は、お早めに!
そして! 当日券、Z席は当日の朝十時から販売!!
見に行こうと思っていたがチケットがまだ取れていないという方や、
当日の都合が付いた方で見に行こうと考えておられる方は、
是非とも朝十時から販売されるこのチケットを購入してください。
枚数は少ないようですが、新国立劇場のスタッフの方々も、
どうにか見てもらおうと試行錯誤していただいているようで、
今日、営業の方だと思いますが、
客席が増やせないか劇場の方に足を運んでいただいていたようです。
<当日、劇場にて>
当日、ちっちゃ長屋にて、
明日9/27から発売される 「教室を路地に! 横浜国大vs紅テント2739日 」の書籍の販売も行っています。
唐さんがどのような経緯をもって国立大学教授になり、そして、唐ゼミ★を生み出すまでになったか。
一部始終が細かに書かれています。
唐さんを横浜国立大学に呼ぶのに東奔西走し、唐さんが大学に来てからもお世話をし、
唐ゼミ★を今でも手厚いサポートをしてくださっている室井尚教授の当時を振り返ったものや、
唐さんと室井さんの対談。
そして、なんといっても、
唐ゼミ★の中野敦之、椎野裕美子、禿恵、新堀航と、
唐ゼミ★がお世話になっているギターリスト長門洋平の五人の対談は必読。
実際、どのような集団か、読んでいただけると一部をかいま見ていただく事が出来ると思います。
パンフレットも唐ゼミ★劇団員のコメント付きで、唐さんと中野敦之の対談付きで300円で販売されるとの事。
是非、お手元に一ついかがでしょうか?
では、明日から始まる公演をお楽しみに!
どういった事件が起こるか、皆で見てみようではありませんか?
<Toshinobu Adachi>
いよいよはじまる
9/21に小劇場入り
9/22は朝に消火訓練指導を研修生を演じる伊吹、小林、山崎、松田の四人が受け、夕方からは朝から時間をかけて行なった照明と音響を入れた場あたりをしたこれには、唐さんにも『カーテン』の稽古の合間をぬって監修者としてチェックを入れに来ていただいた。
9/23。午後三時から、メイクもして、本番と同じ状況での『黒いチューリップ』の通し稽古となった。
9/24。『盲導犬』の照明、音響あわせ。Cリハーサル室から間があいてしまい、久々の『盲導犬』になった。Cリハーサル室では出来なかった、実際の現場でしか合わせられないテクニカルの問題がなかなか解消されず、頭を悩ませている。
9/25,26とプレビュー(ゲネ)が行なわれる。実際に、わずかばかりお客さんにも入ってもらう。唐ゼミ★の公演期間中に次回公演が始まる唐組の方々も、忙しい時期ながら見に来て下さるようだ。
9/25は一時と六時から2回『盲導犬』のプレビューを行なう。
26は『黒いチューリップ』のプレビューだ。
そして、9/27にいよいよ新国立上公演が幕をあげる。果たしていかようなドラマが待っているのか…。
追加公演は9/26より一般発売開始です。
<Toshinobu Adachi>
引っ越し完了 いよいよ…
Cリハーサル室から小劇場へ、今回使われる全ての道具が運び込まれた。
そして、今回の使用に舞台が組まれていった。
唐組より舞台監督の鳥山さん、舞台美術の久保井さん以外に、辻さん、稲荷さん、丸山さんといった唐組の重鎮達と数人が、助っ人に颯爽とあらわれた。何にもまして心強い助っ人があらわれた。
朝からTCSのスタッフ十数名によって、我々が今回使う舞台の基礎を、Cリハーサル室からお世話になっている小林さんを中心に次々と組んでいった。
さすが、手慣れたもので物凄い速さで組まれていく。
その間に、我々は荷の整理や、唐組ではよく使われるが新国立ではあまり使わないだろう丸太の荷降など、舞台とは別のところで動いていた。
昼もまわり、一息付いた後で、櫓を組んでいった。
ここで、唐組が本格的に登場。
午前中は鳥山さんの指示のもと、ロビーに装飾を施していたので、舞台自体に関わることはなかったが、いよいよ動きだした。
今回の櫓組は、いつも唐組で組むものより高く大きい。
初めはややてこずったようだが、地面も平らでしっかりしており、風もない中での作業だ。
現場での適応能力に優れている彼らはすぐに慣れ、いつもと変わらない作業にしてしまった。
舞台基礎、櫓。この二つができたあと、やっと唐ゼミ★の出番。
『黒いチューリップ』セットを組んでいった。
これは慣れたもの。少しばかり置く空間が変わったくらいで、後は変わりない。
時間をかけず、すぐに終わらせることができた。
ペースとしてはどうだろうか。予定より早く作業が進んでいるように思う。
これは、二つの集団、唐組と新国立劇場側のTCSとをうまくまとめあげている鳥山さんと小林さんの二人の力が大きいだろう。
両方ともプロであり、今までの経験をもとにさまざまな作業をこなしていく。
かたやテントで、かたや劇場で鍛え上げたのだから、お互いにやり方の違う点でストレスを感じることも多々あるだろう。
このストレスを最小限に押さえられているのは二人の力が大きい。
唐ゼミ★は狭間の集団のような位置にいる。
二集団の力を借りている。
どちらも僕らのためにあれこれ頭をひねってくれている。
唐組とTCS。
初めての経験をお互いに共有して、唐ゼミ★も初めての経験をする。
三者三様の形態をもちつつ、ここから生み出されるものとはなんだろう。
1+1=2とならないのが現場だ。
マイナスにもプラスにも変化する。
ならば、1+1+1=3は…?
3というバランスの中で生み出されるもの。それは劇場で是非見てみてください。
予測不能ですから。
引っ越し準備完了!!
さて、Cリハから出て行く準備ができた。
思った通りのスピードで、つつがなく出て行く準備はできた。
明日、朝十時より、いよいよ開場へと足を踏み入れる。
決戦の場、THE LOFTの空間へ…。
その空間を明日から、THE LOFTではあるが、我らがちっちゃ長屋へと立て替える。
今回、下図を見ていただくとわかるが、
変わった形体で劇場を使わせていただく。
前四列は桟敷席だ。
新国立劇場ならば、椅子席で見るというのが当たり前のように思う(もちろん、公演によるだろうが)。
だが、唐ゼミ★の原点は、やはり桟敷なのだ。
桟敷でしか味わえない臨場感。
これは筆舌しがたい。
もちろん、椅子席では椅子席でしか見れない視点というのはあるだが。
Z席の反対側になる舞台から斜めに伸びるもの。
これが、唐さんの一言で作り上げられた”例のもの”だ。
これが、このちっちゃ長屋の下手を大きく埋め尽くし、客席に迫ってくる。
舞台美術の久保井さんが、試行錯誤を繰り返し、
舞台監督の鳥山さんが、現場で様々な調整を加えて実現したものだ。
これが、実際の会場に展開されたとき、その迫力はどういったものになるのか。
さて、明日からの作業が楽しみだ。
大変ではあるが、自分たちの舞台だ。
自分たちで作った舞台は、自分たちが最後まで責任を持って組み上げる。
これらが、この空間でどのような輝きを見せるのか。
みなさま、是非、舞台でお会いしましょう!
<Toshinobu Adachi>
いよいよ小劇場へ
さて、Cリハーサル室の撤収が始まった。同時に、小劇場への搬入が始まる。
大学での作業、花伝舎へ移っての稽古と作業、『黒いチューリップ』参加メンバーと合流しての稽古と作業、Cリハーサルへ移動しての稽古と作業、そして、今日の小劇場への移動。
すべてこの二ヵ月間の出来事だが、ひどく昔のことのように思える。
これまでの期間で十分濃密な時間を経たような錯覚を起こすが、これから本番を含む三週間は、何よりも濃密な時間となるだろう。
小劇場へ移動したあと、実は本番までの時間は思っている以上にない。
まだ一週間あるように思えるが、プレビューを本番に含めると五日ほどしかなく、その期間にやるべき作業は山積みだ。
また、新国立劇場の使用時間が朝十時から夜十時までというのが苦しい。
時間の縛りがないならば、それぞれの作業時間帯をずらしてお互いの作業が干渉しないようにできるのだが、それができない。
お互いがストレスを感じたままで作業を行なうことになってくるだろう。そして、遅れを取り戻すための作業がどうしても後手後手に回ってくる。
これから、今まで以上にさまざまな要素が交錯する。その交錯をなんとか掻い潜った先に本番がある。
どういったしがらみと戦っていくことになるか分からないが、いつでも対応できる心構えだけは怠らないようにしておこう。
<Toshinobu Adachi>
追加公演、チケット販売は9/26〜
さて、追加公演の詳細情報を。
『盲導犬』の追加公演(10月2日(日)18:00開演)が決定しました。
追加公演のチケットは、9月26日(月)の10:00から発売します。
<チケット取り扱い>
電子チケットぴあ 0570-02-9999
プッシュホン自動予約 0570-02-9966(Pコード362-457)
インターネット予約 http://pia.jp/t ( 8/21 (日)〜8/23(火):プレリザーブ受付)
イープラス http://eee.eplus.co.jp
CNプレイガイド 03-5802-9999
ローソンチケット 0570-000-403
プッシュホン自動予約 0570-063-003(Lコード30602)
是非、チケットを入手してください。
<Toshinobu Adachi>
追加公演決定!
10/2の13時の回に加え、18時の回が追加される。
予定にあった昼の禿&渡辺のヴァージョンに、夜の椎野&新堀のヴァージョンを加えた『盲導犬』の公演となる。
行きたかったが、前売りが手に入らなかった方は是非、この機会にチケットを入手してください。
追加公演が決定しました。前売りチケット販売開始とともに、即完売してしまったため、行きたいけど当日券があるか心配な方には朗報です。通常の唐ゼミ★の公演では一週間前から怒濤の予約が入るため、即完売は、まだチケット入手は出来るだろうと思っていた方にとっては予定外だったことでしょう。そんな方にも、本番一週間前に、この追加公演は朗報です。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』総当たり!
『盲導犬』の通し稽古は、禿&渡辺、椎野&新堀のツーヴァージョンあるため、
日に、二回通し稽古は行われる。
これで、身体的にきついのは、フーテン少年役の前田、先生役の杉山、研修生タダハル役の小川だ。
『黒いチューリップ』よりも上演時間は二時間弱と短いが、一幕もので、休憩は無い。
そして、何より、アクションが激しいのが『盲導犬』だ。
疲労がたまりすぎてないか、少し心配だ。
もちろん、禿&渡辺、椎野&新堀たちの疲労も心配だ。
片方がやっているときは裏方に徹しているとはいえ、
出演しているときは、全体の八割程を舞台上で過ごす彼らは、『黒いチューリップ』でも大役を担っている。
日替り公演で片方の演目がツーヴァージョンあるというのは、現状としてなかなかに大変だ。
楽は決してさせてもらえない。
きついだろうと思っていた。
しかし、そういった現場で、最良の策を練るのは、大変に面白い。
自分でも、理解しがたいものが突発的に生まれるからだ。
そして、『盲導犬』は演出を付け加えていった結果、
『黒いチューリップ』参加メンバーにも、裏方で手伝っていただく事になった。
人手が足りなかった事で前回できなかった演出も可能性になり、
演出中野から、次々に演出アイディアが生まれているようだ。
総当たりで『盲導犬』も公演する事になり、心強い限りだ。
<巨大バッタの奇跡>
オフィシャルページ
室井尚教授のサイト
アートンの本の紹介
ア−トン特集
以前紹介した、室井尚著『バッタの奇跡』が9/11に発売されました。
発売日前に、私は「唐ゼミ★全体に」と室井教授自身から本を受け取りました。
早速、皆に軽く回した後、新国立劇場の行き帰りの電車内で読ませてもらっています。
“かなり面白い”といのが正直な感想です。
一つの作品の始まりから現在までのプロセスを踏んでいるので、
自分が同様の経験を踏んでいるかのような錯覚に襲われます。
中身自体、頭の悪い私のようなものにでも理解できるように、判りやすく書かれています。
ありがたい限りです。
是非とも、小学生や中学生にも読んでもらいたいなぁ、と勝手に思っています。
彼らにも容易に理解できる読み物です。
“夢”を語るのは容易く、“夢”を実現できる人はほんの一握り。
実現までに、現実と闘わなくてはならない。
その中で、信頼できる人がどれ程ありがたいか、ほんとよくわかります。
この本では、演出の中野も名前が出てきます(他にも新堀の名前も出てきます)。
唐ゼミ★以外で活動している姿が書かれています。
また、現在の唐ゼミ★のメンバーの多くが現場に参加していた作品だけに、
今月の 新国立公園と同時に発売される『教室を路地に! 横浜国大vs紅テント2739日』と
連作本として位置づけて読んでもらえると、大変に面白いと思います。
丁度、第二回公演『腰巻きお仙 —義理人情いろはにほへと篇』の稽古と同時に進行していたので。
この『インセクトワールド』は、現在の唐ゼミ★を裏で手伝っていただいている方々と引き合わせてくれた作品です。
唐ゼミ★としても、重要な出来事でした。
こんな事でもなければ、電脳系、デザイン系、何系にも属さない人間が
交錯する事は無かったでしょう。
是非、手に取って読んでもらいたい本です。
<Toshinobu Adachi>
テクニカルを潰せ
今日は通し稽古の予定だった。
だが、朝、開口一番、演出・中野は
「テクニカルをとにかく潰せ」
という指示だった。
通し稽古直後の作業は能率が落ちる。
その中で作業をするならば、時間が必要なのだが、
夜十時までしか使用できない環境では、時間があまりに限られる。
そのため、作業が思ったように進まないのが現状だ。
作ることに時間を多く使ってしまうため、
形が出来てしまっているものについては後回しになりがちになっている。
特に、ちょっとした仕掛けなどが後回しになっていた。
それらをとにかく作ったり、直したりした上で、通し稽古を行おうというのが狙いだ。
中途半端な状態で通し稽古を進めても、実際にどうなるか判らないのだから、
通す意味合いが薄れてしまう。
特に、我々のような舞台上にいない時に裏方として働くものにとっては。
それを、朝から尋常でないスピードで次々に潰していった。
当面、細かな作業の多くを潰せたと思う。
残りの作業が、明日からまたはかばかしく進む事を狙う。
<toshinobu adachi>
本番まで…
さて、本番まで二週間ほどだ。
時間の流れが判らないCリハーサル室で毎日を過ごしている。
これから毎日、日替わりで通し稽古をしながら、
そして、通し稽古が終われば作業へと移っていく。
『ようやくギアが噛み合ってきた』という演出・中野。
通し稽古で、全体の流れの中で演じることと
これまで細部で直してきたことを組み合わせることで、大きなうねりを作り出してきている。
これが本番ではどのようなビックウエイブを見せるか。
<通し後の作業>
通し稽古後の作業はかなりきつい。
全精力を身体ごとぶつけた後なのだから、極度の疲労に身も心も襲われる。
スポーツの試合での緊張と練習の疲労が、同時に襲ってくる感じだ。
演劇も十分に格闘なのだ、と思う瞬間である。
さて、その中での作業だ。
実際の作業量がどれほどか。実際に把握しているのはごく少人数だ。
多くの人は与えられた作業を次々にこなしている。
どこまでやれば終わるのか。ゴールが見えないまま走っている。
しかし、ゴールなど実際にはない。
時間の許すかぎりアイディアをどんどん上乗せする。それが唐ゼミ★の舞台美術だ。
決して、不完全なものを作っているのではない。
答えが転がっていないのだから、自分達で答えを出すしかない。
ならば、どこまでも突き進んでみる。まるで迷走のようにも思える。
だが、このことがあってはじめて複雑な舞台が組みあがっていく。
今回、舞台美術の久保井さんは何度か大きな手直しを入れつつ、
更に手を付けるべき点を探っているようだ。
今後、舞台セットの大枠はかわることはないが、舞台美術は変わっていきそうだ。
<Toshinobu Adachi>
本日の稽古
本日は午前中に唐さんがおみえになりました。
十月からはじまる唐組秋公演『カーテン』の稽古前の少しの空き時間に来ていただいた。
舞台セットと含め、今回目玉とも言うべき“例のもの”について助言をいただいた。
実際の舞台セットを組み、実際の間尺で稽古を進めている間に、
新しいアイディア、改良点など、大きな事から小さい事まで次々に洗い出される。
昨日から今日にかけて、大きな仕掛けが一つ増えた。
Cリハーサル使用時間が夜十時までのため、
深夜作業が新国立劇場では出来ない。
そのため、ホームである大学までパネルなどを運び、深夜作業を行った。
七月から八月あたまの花伝舎入りまでの間で行っていた作業を思い出される。
今日の稽古は、徹夜明けの状態での稽古だった。
身体的にきつい稽古になったが、
「疲れているときの方が、誤摩化しがきかない」と演出中野が言う通り、
役者それぞれ、自分の問題点がよく分かったことだろう。
『黒いチューリップ』、『盲導犬』の二つの戯曲を同時稽古していく事は、
通常の二倍以上の労力を使っているのではないだろうか。
稽古は、演出に見てもらうべき点と、個人で潰しておかなくてはならない課題がある。
今回の公演で、役者それぞれの演劇に対するスタンスがあらわになる事だろう。
<Toshinobu Adachi>
台風過ぎれど…
台風の風がやむことも無く、宮崎ではひどい被害のようです。
唐ゼミ★の松田尚之は宮崎出身。
実家の方は大変らしいです。
言葉の通り大変なようです。
身近でテレビに映っている映像の被害にあっている人がいますと、
いち視聴者ではいられません。
心配しつつ、稽古は進められています。
花伝舎での『盲導犬』の稽古が、実際の舞台セットでやられていなかったのもありますが、
様々に印象の違う稽古になっています。
本日は、椎野&新堀ペアでの稽古になりました。
『黒いチューリップ』参加メンバーは、『盲導犬』の稽古中、
劇中歌の特訓でした。
全国を合唱で制覇した松田尚之の指揮の下、
稽古が進められました。
<松田と堀内>
松田尚之と堀内大助が『盲導犬』の稽古に参加している。
『盲導犬』のキャストを増員する必要があったため、彼らが増員された。
一度、役獲得に失敗した松田にとっては、チャンス到来である。
だが、もちろん油断はならない。
いつ何時、何があるのか分からない。
そして、堀内。
今回、『黒いチューリップ』のオーディションから唐ゼミ★に参加している。
あれだけの作業量に文句言わずついてきた彼は、すでに唐ゼミ★の一員です。
マジシャンでもある彼が、なぜ役者なのか。
なぞを残しつつすでに一ヶ月半過ぎています。
どんなところに彼らが出てくるか。
またそれもお楽しみに。
<Toshinobu Adachi>
三週間切りましたよ!
本日は、『黒いチューリップ』の全幕通し稽古。
これまで、花伝舎での通し稽古を行っていたので、
戯曲自体の全体の流れは知っていたものの、
三幕全て舞台転換があるので、その流れを知る上では非常に重要な通し稽古になった。
全ての舞台作りに関わっている劇団員とは違い、
『黒いチューリップ』参加メンバーは、実際にどういったものを
どういった流れで配置していかなくてはならないかなど、
まだまだ読めない点がある。
それが実際に体で経験してもらったので、よく理解していただけたと思う。
これを土台に、舞台監督の鳥山さんは、
舞台転換の作戦をこれから練るところである。
Cリハーサル室は、小劇場と良く似た形体をしているとはいえ、
実際の現場では何があるの分からない。
そして、明日からは、本番用の舞台セットでの『盲導犬』の稽古が始まる。
七月に作りはじめた舞台セットであるが、
花伝舎では『黒いチューリップ』の舞台セットしか持っていってなかったので久々のご対面だ。
これが明日から、実際に問題が無いかチェックを入れつつ、舞台稽古に入る。
さて、明日で九月七日だ。本番初日まで後二十日。
待ち遠しいようで恐ろしい初日まで二十日です。
<Toshinobu Adachi>
挑戦です
雨、雨、雨。
昨日から雨が降り続いています。
横浜、東京ともじゃじゃぶりです。
この雨は引き続き明日、明後日と続くとの事です。
台風が近づいているせいでしょう。
大きな作業がだんだんと減ってきました。
『黒いチューリップ』参加メンバーを入れると三十人を超えるものの、
全ての人が滞り無く動ける作業はなくなりつつあります。
残すは、修正、修理、個人の小道具といった作業として細々出てきます。
しかし、唐ゼミ★は、いつ何時でも大きな変更は起こり得ます。
細々した作業は早く終わらせるのが一番。
どんなことにでも、可能であるものであるものはもちろん、
“無理”と思われる事にもいつでも挑戦していきます。
挑戦は続きます。
我々は挑戦者です。
当たって砕けるのはもちろん、
砕けるならば粉々に灰にまでなってみせます。
<Toshinobu Adachi>
バランスを大切に!
今日は作業日でした。
今週は木曜が休みだったので、『黒いチューリップ』参加メンバーも出席での作業でした。
まだまだ作業が立て込んでおり、こういった日は重要です。早急にさまざまことをこなしていかなければなりません。
また今週から、舞台以外の作業も入ってきます。
稽古と作業。微妙に釣り合うバランスでやっていかなければなりません。
非常に難しいですが、このバランス感覚を養うことは将来的にも役立つでしょう。
〈誕生日〉
演出中野は、作業だけではおもしろくないだろう、と簡単ではあるが、ちょっとした“どっきり”を展開。
『盲導犬』でフーテン少年を、『黒いチューリップ』で天魔を演じる前田裕己。九月三日は彼の誕生日だった。
午後三時。昼休憩を挟んで再びはじめられた作業も、軽い休憩時間となった。
二つの場所に分かれて行なわれていた作業の手を休め、一同、稽古場であるCリハーサル室に集合。
前田は休憩に入る前に作業場を整頓していたため、皆よりも少し遅れて集合した。
前田は驚いたことだろう。室内に入ったら真っ暗闇。
するとピンスポットが学生服を着た眼鏡の少年、松田尚之に当たり、
突然「ハッピバースデイ、トゥユー…」と歌いはじめる。
「誰かが誕生日なんだな」と思っていた彼に、
「ハッピバースデイ、ディアまえださ〜ん」と歌われびっくり仰天。
彼はただ、ただ笑うしかなかった。
歌がおわると同時に舞台上に光が当たり、ケーキが現われる。
某有名店のケーキらしく、休憩の合間をぬって中野が買ってきた。
前田が立てられたローソクの火を一斉に消し、この“どっきり”はおしまい。
【ケーキを前にした前田】
あとは、三十人を越えるメンバーでケーキを分けて食べた。
『黒いチャーリップ』参加メンバーもいささか驚いたようだ。時間にしては数分だが、
その数分のために総当たりでおもしろおかしくぶつかっていく。唐ゼミ★の姿の一つを垣間見たことだろう。
【取り分けは中野が】
<Toshinobu Adachi>
研磨し精錬せよ!
実際にどのような舞台で自分たちが演じるのか。
『黒いチューリップ』の舞台セットをたて、稽古を始めました。
この二日ほどは、間尺を合わせるとともに、
六日という短時間で組み立てた荒削りなものを、今度は一つずつ丁寧に精錬していきます。
同時に、実際の舞台に使われる仕掛けなどを、次々に準備していきます。
実寸になった事で、弊害が次々に浮き彫りになってきています。
稽古と並行して、一つずつ潰していってますが、
これが、どれ程早く終わらせるかで、稽古の進め方が違ってきます。
一か月を切った稽古期間。
本番までに、現時点からどれだけ成長できるか。
まだまだしなければならない作業は多々あります。
同時に、他にもやらなければならない事はいくらでもあります。
<本のご紹介>
近々、『巨大バッタの奇跡』という本が出版されます。
9/15が正式な発売日との事です。
詳しくは、室井さんの短信をお読みください。→こちら
当時、唐ゼミの第二回公演『腰巻きお仙 —義理人情いろはにほへと編』の稽古をしていた頃の話です。
今いる劇団員の多くは、まだ唐ゼミ★に入団していない時期でした。
個人的に、この椿昇+室井尚による『The Insect World』は、多くの人に出会い、多くの事を経験させてもらったプロジェクトでした。
今、唐ゼミ★がお世話になっている、佐藤悠介さん、寺坂裕治さん、長門洋平さん、五十嵐靖也さんらとも
深く交流するきっかけを作ったのは、このプロジェクトでした。
また、自然の猛威と正面から格闘するのも、このプロジェクトからでした。
それが、今、年月を経て、一冊の本として発売されます。
9/28に発売される岩波書店の『教室を路地に! --横浜国大VS紅テント、2739日』とも合わせてチェックしてください。
現唐ゼミ★の核を成すメンバーがどういった経過をたどってきたか。
唐ゼミ★の最初の大きなターニングポイントを知る上では、よいと思います。
<Toshinobu Adachi>
時間から離れ、肉の鼓動を聞け
引っ越し先のCリハーサルルームは地下二階にあります。
高い天井には明かり取りの小さな窓があり、そこから外光は差し込むものの、
室内は人工の明かりによって、常に一定の明るさに保たれています。
また、空調もしっかり利いているため、
外の気温が30度を超したところで、さっぱり分かりません。
自然の気候の変化を肌で感じられないこの場所で過ごすと、
時間を感じる事が出来ません。
これから一ヶ月半、時間から離れた場所で過ごす日々が続きます。
早朝、そして夜は、真夏よりも寒くなってきました。
この公演が終わる頃には、どういった季節になっているでしょう。
時間から離れ、季節から離れた我々には、
人工物との格闘が待っています。
既に用意された完全な人工物に、我々が用意している不完全な人工物が立ち向かう。
どちらが強いかではない。
どちらが完成されているかではない。
どちらが見る人に迫れるかだ。
肉の鼓動が、そこまで迫っています。
新国立劇場へとお引っ越し
稽古場が九月より新国立劇場のCリハへと移るため、
8/31は、お世話になった花伝舎からの引っ越しに当てられました。
朝から始まった荷の移動は、舞台セットの他にも様々な荷があった関係で、
夜までかかって行われたました。
大量の荷物が、一切合切Cリハへと運び込まれ、Cリハは荷で溢れかえっていました。
劇団員と『黒いチューリップ』参加メンバー合わせて、35人。
そして、舞台美術の久保井研さん、舞台監督の鳥山昌克さん、
新国立劇場の方の技術部の方や、舞台屋さんを含めて、40人前後の人が動いていました。
さて、九月から稽古場を新たに、実際の間尺で稽古を全て行っていく。
また、自分たちで”ちっちゃ長屋”を組み立てていかなければならない。
これから本番が終わるまでの一ヶ月半の間に、何が起こるのか。
休みを一日挟んで、身構えも新たに向かっていこうではないか。
<Toshinobu Adachi>
訂正とお詫び!
昨日のゼミログにて、
『現時点で、チケット購入をする方法は二つあります。
1、当日キャンセル待ち
2、Z席をチケットぴあなどで購入。
(Z席は急な角度から舞台を見ることになりますが、その代わりに格安で、当日10時から発売されます。
また、本公演では舞台セットの関係で、通常のZ席の半分の16席になります。)』
と書きましたが、これは間違いです。
皆様に多大な迷惑をおかけいたしまして申し訳ありません。
上記の方法ではチケットをとる事は出来ないとのことです。
チケットについてですが、
・当日券
・公演当日朝10:00よりボックスオフィス窓口、チケットぴあ店舗にて販売いたします。
小劇場公演の当日券販売は、開演一時間前よりB1 ボックスオフィス(B1F)に移動します。
ボックスオフィスではクレジットカード(アトレ、NICOS、VISA、MASTER、AMEX、JCB、JALカード)を
ご利用のお客様の電話予約も承ります。
・【当日学生券】
公演当日残席がある場合、学生・生徒の方は50%割引となります(クラブ・ジ・アトレ会員の方は学生証、
生徒の方は年齢を確認できるものをお持ちください。
・開演後、オペラ、バレエ、コンテンポラリーダンスの公演の1・2階正面・サイドもしくはS席・A席に残席がある場合、
割引価格にて一回の休憩終了後よりご観劇いただけます。
中・小劇場公演
【Z席(1,500円/税込)】
公演当日のみボックスオフィスと下記のチケットぴあ5店舗で販売します。
【チケットぴあ Z席・当日学生券販売店舗】
新宿/伊勢丹会館B1F(水曜不定休)
渋谷/ちけっとぽーと109店2F(無休)
池袋/東武百貨店池袋店プラザ館5F11番地(水曜不定休)
有楽町/東京国際フォーラム・チケットセンター(無休)
横浜/横浜ルミネ1F(無休)
その他のご案内
・お申し込みいただいたチケットのキャンセル・変更はできません。
・一部の公演についてご購入枚数の制限を設ける事もあります。
・原則として就学前のお子様(バレエ公演は4歳未満)のご同伴・ご入場はご遠慮ください。
・お子様につきましてもお一人様一枚チケットをお求めください。
・貸し劇場公演のチケットは、新国立劇場ボックスオフィスでは窓口受付のみとなります。
とのことです。
新国立劇場のチケット購入のご案内より抜粋いたしました。
これをご参考に当日チケットを是非購入してください!
<Toshinobu Adachi>
チケット完売!
唐ゼミ★新国立劇場THE LOFT公演のチケットが完売したとの事です。
一日、200人ほどのキャパを持つ小屋ですが、こんなにも早く完売するとは…。
劇団員達も、実際、チケットが取れずに困っています。
普段お世話になっている方々にも見てもらいたいと思っていたのが、足りないのですから。
現時点で、チケット購入をする方法は二つあります。
1、当日キャンセル待ち
2、Z席をチケットぴあなどで購入。
(Z席は急な角度から舞台を見ることになりますが、その代わりに格安で、当日10時から発売されます。
また、本公演では舞台セットの関係で、通常のZ席の半分の16席になります。)
チケットがまだ取れていない方!
何とか手に入れていただきたいと思います。
二週間に亘って行われる本公演!
~七月の終わりから、ほぼ休み無く続けられた作業。
~八月の初めから、急ピッチで作り上げられている稽古。
その結晶を是非とも見ていただきたい。
何とか席数が増えないものか。
劇団員も、思う事は、見に行きたいのに…と思ってくれている方々と同じです。
<Toshinobu Adachi>
今日はゼミログお休み
ということで、最近の唐ゼミ★の近況を写真でアップ!
<Toshinobu Adachi>
本番初日まで一ヶ月を切りました。
本日は作業日。
そして、稽古は休みのため、『黒いチューリップ』参加メンバーの方々はお休みでした。
先週は、斉藤昌允君が、そして今週は菊池弥子さんが作業の手伝いに顔を出してくれました。
人手は多いに限ります。
さて、本日は、“例のもの”を作りはじめました。
唐さんが新国立劇場で公演を行うにあたり、これだけは必要だと予めいっていた大道具です。
これは、巨大なものであり、『黒いチューリップ』、『盲導犬』唯一共通の舞台セットです。
昼から制作に入り、日が暮れる頃には形を見せたこれを、
明日から装飾や、色塗りなど細部を丹念に作り上げていきます。
また、『黒いチューリップ』の舞台セットも同時に装飾や汚しの詰めの段階に入りました。
細かな部品や機構を作り上げ、それを舞台になじむよう、全体の仕上げしていきました。
劇団員、疲労が隠せなくなってきているようです。
しかし、一つ作業が進めば、本番までにやってしまわなくてはならない作業が一つ終わります。
すべき作業をなくなるまでどれ程の期間がかかるか分かりません。
ですが、どんなに疲れていても、最大限の労力は惜しみません。
それは、作業のみならず、舞台上でも同様です。
それが唐ゼミ★です。
7/20にはじまった作業では、連日十二時間労働以上が当たり前。
花伝舎入りしてからも、移動時間も含めると、同じく十二時間以上拘束されるが当たり前になっています。
休みはありません。
「疲れてますか?」といわれれば、「はい」と答えるでしょう。
「頑張ってますか?」と言われれば、「はい」と答えるでしょう。
「いい公演になりますか?」と言われれば、自信を持って「はい」と答えるでしょう。
我々は、一つの舞台に労力は惜しみません。
<Toshinobu Adachi>
チケット購入はお早めに!!
チケットが本日発売が開始された。
すでに、チケットが手に入らない日もかなりあるそうです。
特に、土日は手に入れるのはかなり困難だと思われます。
見に来ようと思う方は、是非お早めにお買い求めください。
さて、稽古の方ですが、本日『黒いチューリップ』の三幕の通し稽古を行いました。
明日、全体の稽古は休みですが、明後日には『黒いチューリップ』の全幕通しを行います。
この全幕通しを行った後に、花伝舎から新国立劇場の方へ稽古場を移します。
花伝舎で作ったものを実際の間尺組み立てていきます。
明日は、稽古は休みですが、作業は行われます。
新国立劇場へと稽古場を移す前にやっていまわなくてはならない作業です。
劇団員、既に数週間、休み無く働き、疲れきっています。
しかし、新国立劇場へ行く前にしてしまわなくてはならない作業であり、
これを持ち越すと、あとあとの自分たちの首を絞める事になります。
それが分かっている劇団員は、黙って行動に移します。
厳しい状況は続きますが、絶えず背水の陣で逃げ場の無い状況です。
我々に残されたのは行動に移す事のみ。
どういったものが作り上がるか、図面では分かっていても、実際の現物ではまだ分かりません。
現物を見るために、日々、稽古の合間に作業をまだまだ続けます。
<Toshinobu Adachi>
チケット販売、いよいよ開始!!
明日、8/27 10:00より一般チケット販売が行われる。
『黒いチューリップ』メンバーと知り合って一週間、そして、本番一ヶ月前。
何かと切りのよい日となっている。
<チケット取り扱い>
ボックスオフィス 03-5352-9999 http://www.nntt.jac.go.jp
電子チケットぴあ 0570-02-9999
0570-02-9966(Pコード362-457) —プッシュホン自動予約
http://pia.jp/t —インターネット予約
イープラス http://eee.eplus.co.jp/
CNプレイガイド 03-5802-9999
ローソンチケット 0570-000-403
0570-063-003(Lコード 30602) —プッシュホン自動予約
座席の方は、桟敷席と椅子席を用意させていただいています。
これは、唐ゼミ★の公演を見に来ていただいている方々にはおなじみの桟敷席と、
桟敷席には慣れていないお客さんへの配慮によるものです。
唐ゼミ★は、足腰が悪くない方には、桟敷席でご観覧いただく事をおすすめします。
既に、先行販売でチケットが売れています。
特に、土曜、日曜の公演は人気が高く、一般販売では手に入りにくくなっています。
まだ九月、十月の日程を明らかになっていない方で、公演を見に来ようと思っている方は、
平日、特に、大学生の休み期間が終わった後の十月の平日に余裕がありますので、
そちらを見当していただければと思います。
<Toshinobu Adachi>
台風は黙って通り過ぎるのを待ちましょう。
台風接近。
東京を走る電車も運行を見合わせるところが出てきたために、
稽古を早く切り上げて、日が沈む頃には帰途についた。
7/20にはじまった公演準備の中で、異例の事態だ。
明日も降り続くが、昼前にはやみそうだ。
稽古開始には、また暑い陽射しに教われるに違いない。
明日は、いよいよ三幕へ突入。
異例中の異例の速度でつくりあげている。
だが、一度組めば細部をどんどん詰めていく作業に入る。
テントでのダイナミックなパワーと、小屋ならではの繊細さを併せ持つ舞台を作り上げるために、
この速度は必要なのだ。
<私信>
さて、『黒いチューリップ』のメンバーとも知り合って一週間が経とうとしています。
それぞれの人がどのような人かも分かってきた時期です。
私は、稽古を通してでは、それぞれの人がどのような人か知ることがなかなか出来ないのですが、
作業を通してどのような人かを知ります。
一つの作業に対して、片付けを含め、最後まで責任持てるかどうか。
慎重に物事を進めるかどうか。
積極性はどうか。
周りとのコミュニケーションがとれているのか。
様々な事が読み取ります。
それは、舞台上での信頼度とも比例しています。
舞台上で、相手を何処まで信用できるかは、舞台上ではないところから判断しています。
同様に、唐ゼミ★のメンバーも、舞台上ではないところで、探っているに違いありません。
様々な個性を見せる彼らに、感心する事も、頭を悩ます事もあります。
とはいっても、彼らにも様々思われている事でしょう。
それも追々、本番が終わるまでには明らかになっていくでしょう。
<Toshinobu Adachi>
ビックバン!
本日、『黒いチューリップ』二幕に突入。
必要に迫られ、超ハイペースで作り上げています。
明日は二幕のみの通し稽古が行われる予定です。
昨年、秋から冬にかけて上演された『黒いチューリップ』ですが、
ただの昨年の焼き直し公演ではありません。
今回の公演までに、唐十郎最終講義、近畿大学唐十郎フェスティバル、特別新人公演を挟んでの上演となります。
更なる高見へと進むために、日々、貪欲な追求をしています。
特に、脇を固めてきたメンバーの成長はとてつもない強度を持って進んでいます。
時に自己主張をし、時に協調して場を盛り上げる。
よりダイナミックなエネルギーを発すのが今回の舞台だ。
個性がぶつかり合いスパークしたかと思うと、
全てのものが一つに集束し、いっきに爆発していく。
エネルギーがこの後どこへ行くのか分かりません。
一ヶ月後の本番を迎えたとき、それはこのエネルギーがビックバンを起こすときかもしれません。
一つの燦然とした輝きを放ち続けるかもしれないときを
是非一緒に共有しましょう。
<Toshinobu Adachi>
台風、又接近!
台風がまた接近している。
毎年、秋の公演の準備の際に見舞われてはいますが、
この夏の時期に台風に見舞われると、気が滅入ってしまいます。
シトシトと降る雨を拭かずに放っておくと風邪を引きます。
夏だからすぐに渇いてしまうので、そこまで気にしていませんでしたが、
体調を崩すのは、雨が降った翌日以降、数日内です。
今日も少しばかり濡れているので、誰も倒れない事を祈ってます。
作業がやや停滞期になりつつあります。
作業の追い込みで進んでいる実感がないという理由もそこにはありますが、
実感ある達成感が欲しいものです。
でも、じわりじわりと細かな部分を攻めていく必要もあるので、
我慢の時期です。
<Toshinobu Adachi>
『黒いチューリップ』—黒い花びら回転開始
いよいよ『黒いチューリップ』の稽古がはじまった。
やはり『黒いチューリップ』での集団の持つパワーは凄まじいものだ。
個性をぶつけあうシーン、集団が力を合わせるシーン。
1+1が2ではない、複雑に絡み合った力を発揮する。
それぞれの役者が、名前を持つ役柄の魅力を拡大してくれる。
人ひとりの力は弱いが、人が力を合わせたときの力は凄まじいという事がよくわかる。
今日の稽古では、個性をぶつけ合うシーンと、
集団が力を合わせるシーンのルールの確認を行った。
オーディションを勝ち抜いてきた役者達は、すぐにそれらを吸収し、次の段階へと進む。
唐ゼミ★もその力に劣らぬため、その力を借りるため、稽古を重ねていく。
さて、本日稽古開始とともに、作業へも参加してもらった。
普段、役者として活躍する彼らは、”作る”という作業は滅多にしないらしい。
逆に、片付けの際に“壊す”という作業をしている事が多いようだ。
是非この機会に、作る作業を経験した上での役者の強度がどのようなものか経験してもらいたい。
パネルの強度がどの程度のものか知れば、何処まで無茶できるか分かる。
舞台上で“壊す”行動はマイナスにしか働かないが、
“壊す”強度ぎりぎりの行動は、肉薄した迫力を持つ。
その紙一重がどういったものか。
普通の役者では経験できないものを、今回の作業を通して経験してもらいたい。
<Toshinobu Adachi>
やれるときにやるべし
今日は休日返上の作業日でした。
劇団員以外の人たちは当初の予定が休日であったため、ほとんどの方が来れなかったです。
皆、生活と演劇の狭間で葛藤している事が目に見えて分かります。
朝から始まった作業は、まず明日から始まる『黒いチューリップ』の稽古のために、
それまで『盲導犬』のセットであった舞台をばらす事から始まりました。
その後、『黒いチューリップ』の舞台を組みたてます。
『黒いチューリップ』は三幕からなる戯曲で、舞台セットも三つあります。
その中のまず二幕を組み立て、舞台美術の久保井さんにチェックを入れてもらいました。
実際の小屋に入ったときの状態を想定し、紙面上では推し量る事の出来ない細かな修正を入れ、
また美術に関しては、自ら足らない部分を付け加えた修正を行いました。
少し久保井さんが手を入れただけで、ぐっと引き締まる舞台に感慨もひとしおです。
また、唐ゼミ★では知らなかった実績と経験の成せる技を随所に見せてもらい、大変に勉強になります。
一つの”汚れ”でも、幾多もの”汚れ”方がある。
気付けば分かる事も多々あるのですが、往々にして皆気付かないものです。
“単純は最善”。
これをもう一度見返すと、見えなかったもんが見えてくるでしょう。
実際、久保井さんは目の前でそれを見せてくれる師匠だ。
”見て盗む”。
これを実行するときです。
劇団唐組の久保井研さん
舞台監督の鳥山昌克は、昼から埼玉の奥地へ丸太をとりに、
唐ゼミ★の渡辺、杉山を引き連れていきました。
本数として、百本近い丸太を夕方に運び入れてきました。
この丸太が何に使われるかと言うと、新国立の小劇場の中に、舞台小屋を作り出すためのものです。
テントの芝居をしている我々にとっては自分たちの舞台空間を作るのはごく当たり前なのですが、
あまり慣れていない人には、なじみのないもののようです。
とはいえ、百本もの丸太を小屋だけに使うわけではありません。
どのように使うかは、ご来場いただければ全て分かる事と思います。
劇団唐組の鳥山昌克さん
さて、明日からの『黒いチューリップ』の稽古。
キャストの人数がこれまでの公演で最大となります。
押し合いへし合い、どういったものが作り出されるか。
出演する自分も楽しみでなりません。
<Toshinobu Adachi>
新国立劇場公演、参加メンバー揃い踏み!!
決起!!
『黒いチューリップ』の参加メンバーそろい踏みしました。
本日は顔合わせ。
唐ゼミ★のメンバー、『黒いチューリップ』オーディションメンバー、
舞台美術久保井研、舞台監督鳥山昌克、新国立の制作スタッフと技術スタッフなど、
そして、作・監修唐十郎!
全員が顔を合わせた。
唐ゼミ★は朝十時に集合。
三時半から『盲導犬』の通し稽古を迎えた。
『黒いチューリップ』オーディションメンバーは、
はじめて唐ゼミ★フルメンバーの芝居を見た者が多かったようだ。
まだこの芝居は、完成ではない。
オーディションメンバーはどのような目で見ていたのだろうか?
通し稽古後、顔合わせ。
個人個人の紹介がなされた。
オーディション組も、唐ゼミ★も、これだけの人数を憶える事は出来ない。
時間をかけて憶えていくしか無いだろう。
だが、稽古と作業が始まってしまえば、すぐに自ずと憶えてしまうだろう。
一日一緒に過ごせば、すぐに関係を作る事は可能だ。
さて、残暑が残る夏をどうやって乗り越えていくのか。
全員の力を結集し、1を2にも3にも10にもしていかなければいけない。
さて、呼吸を合わすためにどうするか。
今試されるときです。
顔合わせでは、早速唐さんの前で、『黒いチューリップ』の中で歌われる曲を合唱した。
参加メンバーにはあらかじめ歌を憶えてくるように宿題が出されていたので、
皆既に憶えていた。
唐さんにどのようなものになるか外形だけでもお見せする事が出来ました。
<Toshinobu Adachi>
本日、『黒いチューリップ』顔合わせ
8/27 10:00〜、一般前売りチケット販売です。
本日、一回目『盲導犬』の通し稽古が終わりました。
明日、二回目の通し稽古を行われます。
一回目は椎野、新堀のヴァージョンでした。
二回目は禿、渡辺ヴァージョンの通し稽古となります。
明日は『黒いチューリップ』の顔合わせが行われます。
唐ゼミ★の劇団員と『黒いチューリップ』オーディション合格者が揃います。
また、新国立劇場の制作、技術部などの方々とも顔合わせとなります。
そこに、監修の唐十郎氏、舞台監督の鳥山昌克さん、舞台美術の久保井研さんといった面々も
顔を出してくれる予定です。
劇団員とオーディション組の方々と唐ゼミ★を支えてくれる方々が一同に揃うのは初めてである。
いよいよ、『黒いチューリップ』の全体稽古も始まる。
今回、二つの戯曲をどのように演出し、稽古を進めていくのか。
すでに、演出中野は作戦はある。
本番まで、あと一ヶ月。
劇団員の真価が問われる一ヶ月ともなりそうだ。
<Toshinobu Adachi>
稽古場ってどんなとこ?
稽古場ってどんなところ?
という疑問を持っている方に、どんなところか写真付きで軽く紹介します。
ここは、控え室。
毎日、皆の荷物が置かれている場所で、稽古場とは別です。
個人稽古なで使っている事も多々あります。
また、絵や細かな仕掛け作りの作業がここで行われる事もあります。
上の写真は稽古場のすぐわきの作業スペース。
ここでは、主に叩きの作業をやらしてもらっています。
絶えず掃除を怠らずに奇麗にしてなければなりません。
外なので、人にも見られますから、人目を常に気にしていなければならない場所です。
廊下です。
ここに飲料がおいてあり、締め切りの稽古場から、稽古が終わると劇団員が
雪崩のごとく水分補給に現れます。
休憩所スペース。
ちょっとしたスペースです。
休憩時など、座ってくつろぎたい時にはもってこいの場所です。
こんな稽古場で日々稽古しています。
明日は、通し稽古となります。
本格的な通し稽古は、今回これが初めてとなります。
『盲導犬』では、禿ヴァージョン、椎野ヴァージョン、『黒チューリップ』と三つの通し稽古をやらなければいけません。
そのはじめが明日になります。
気合いも新たに、まずは『盲導犬』椎野&新堀ヴァージョンの通し稽古からです。
<Toshinobu Adachi>
風邪が流行っています。
唐ゼミ★で風邪が流行中。
日頃の作業で体力がすでに限界を迎えていた劇団員だ。
花伝舎へ移り、環境が変わった事に体がついてきていないせいかもしれないが、
一番の原因は、ここ数日の雷雨だ。
短時間に集中的に大雨だった。
滝のように降り付ける雨に劇団員は唖然としていた。
雨の臭いを感じ、早めに作業を切り上げ、片付けた後に降ってきた雨だった。
まさかあそこまで酷いとは…。
すでに梅雨明しているにもかかわらず(盆も明けた)、
花伝舎移動前日の移動準備日に雨に降られ、ここ数日で二度集中豪雨に見舞われるとは…。
さて、新国立劇場の製作の伊澤さんと松森さんは、風邪を引いた劇団員が続出してきたのに対して、
”しょうがはちみつ”を作ってくれた。
はちみつにしょうがを漬け込んだものにお湯を入れるだけものだ(隠し味は聞いてません)。
これがなかなかおいしい。
殺菌作用を持つのだそうだ。
唐ゼミ★の劇団員は、休憩時間に喉を潤すのに飲んでいる。
ジュース感覚で、風邪予防、風邪に対して効果あり、
この時期、暖かい飲み物を飲むのだから、胃腸にも優しい。
効用とおいしさが相まって、今や唐ゼミ★の間で人知れず流行している。
風邪を引いた劇団員、引きかけの劇団員、引いていない劇団員。
自分の体は自分で守っていかなければ行けない。
自然と共存する環境で鍛えてきたつもりだったが、いともたやすく病原菌にやられてしまった。
疲労、睡眠不足など、いつ何時風邪に見舞われても仕方がない状況だ。
これから二ヶ月、どこまで自分の体を守っていけるか、課題だ。
自分の体を守る事が、劇団にプラスにはたらく。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』キャスト決定! —演出中野の判断は!?
本日、『盲導犬』の配役が正式に発表された。
影破里夫 新堀航/渡辺幸作(Wキャスト)
銀杏 椎野裕美子/禿恵(Wキャスト)
フーテン 前田裕己
サカリノ 伊東しげ乃
先生 杉山雄樹
タダハル 小川尊
研修生 伊吹卓光、小林佑基、山崎雄太
刑事 安達俊信
犬屋 土岐泰章
3人の女たち 古川望、関緑、石川智美
以上の配役となった。
フーテン少年に挑んでいた山崎雄太、タダハル役の小川尊に挑戦した伊吹卓光は、今回見送りの形となった。
本人達の思う事もあるだろうが、演出中野が、現在の状況から冷静に判断した結果だ。
フーテン少年には、前回の公演でもフーテン少年を演じた前田裕己が配役され、タダハル役は小川尊が務める。
前田に小川。両名とも迫力ある演技をする役者だ。
また、破里夫役は、新堀と渡辺のダブルキャストで行く事も正式に発表された。
新堀と椎野のヴァージョンと、渡辺と禿のヴァージョンとなる。
昨年とはひと味違う『盲導犬』の破里夫と銀杏の関係を目にする事が出来るだろう。
刑事役に安達俊信、犬屋役に土岐泰章が配役された。
刑事役は前回サーカス劇場代表の清末浩平が好演したのを、
前回の公演中に、唐ゼミ★から逃避行していた安達が引き継ぐ。
犬屋は前田裕己がフーテン少年を演じる事に決まった事により、
土岐泰章が『黒いチューリップ』とは打って変わり端役であるが登場する事になった。
三人の女たちでは古川を中心として、唐ゼミ★の関緑と
今回、『黒いチューリップ』オーディション組の中から、花伝舎へと移ってから
毎日、稽古見学と作業を手伝ってもらっている石川智美が演じることになった。
さて、出そろった『盲導犬』の配役。
配役が変わった関係で、役者個人も様々に思う事があるだろう。
稽古で作り上げた関係も変わってくる。
だが、最終的にどういったものが作り上げるかが重要だ。
見る人にとっては、出来上がったものでしか判断のしようがないのだから。
フーテン少年を前田が、その関係で研修生を山崎が演じる事になった。
その関係で、松田が役から降りる事になった。
だが、松田は虎視眈々とまだ役を狙っている。
今回の舞台では、まだ後ろに控えている役者がいる。
気を抜いていれば、後ろから役をかっさらわれる可能性もある。
各個人、そうならないためにも、役を自分のものにするために日々稽古だ。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』の行方はいかに?
本日の稽古は、『盲導犬』を通しながらの稽古となった。
主演の椎野、禿のダブルキャストを早々に決め、
影破里夫を新堀、渡辺のダブルキャストにし、
山崎雄太にフーテン少年、伊吹卓光にタダハルという大きな役を演じるチャンスを与えた演出中野だが、
役を正式に決める時期が近くなってきた。
大きな期待をかけた二人が、その期待に応えるかどうか、先を見通した判断が迫られる。
苦渋の選択をする事になるのか?
この結果によって、『盲導犬』における配役も大きな変化を見せる。
当面は、8/20に予定されている通し稽古が目標だ。
作業の方は先日と変わらず、進んでいるのか、進んでないのか、地味な作業が続いている。
要領よくこなしているのか、判断する事が出来ないが、必要な作業ばかりだ。
今後は、『黒いチューリップ』のオーディション合格者が合流してから大きな叩き作業を予定している。
今は、細やかな作業をどこまで進める事が出来るかが重要だ。
神経質になるが、体力回復とともに、役者へと変貌するには丁度良い作業をこなしている。
●土岐泰章、準備万端
『黒いチューリップ』で主演を務める土岐泰章。
『盲導犬』では現在のところ出番が無く、八月前半の稽古では『盲導犬』しか稽古を行わないので
一人時間を持て余している。
なので、皆が、稽古中には黙々と作業を進めている。
もちろん、作業ばかりしているわけではなく、自主稽古はどんどん進めているようだ。
特別新人公演 『煉夢術』で見せつけた実力を、思う存分発揮してもらいたい。
岡山出身の土岐泰章は、現役で筑波大学に入学後中退し、その後、横浜国立大学に入学。
入学したその年の秋に、唐ゼミ★に入団。
唐ゼミ第四回『動物園が消える日』で主役級の大役、田口を好演。
昨年の唐ゼミ第八回『黒いチューリップ』で唐さんの指名により、主役のエコーに抜擢された。
特別新人公演『煉夢術』では地図売りの男を好演し、その評価をいっきに上げた。
作業においても手先が器用で、細やかなものを作るのを得意とする。
仕事には人一倍厳しい彼だが、ひょうきんな面も持っている。
全ては、舞台上の彼を見ていただければ、ご理解いただけると思う。
<Toshinobu Adachi>
日に一歩 —焦りが出ますが、しっかりと
本日の唐ゼミ★は、作業を中心とした日となった。
朝から『黒いチューリップ』の舞台装置の美術を中心に作業を行った。
昼からは、演出中野が選んだ箇所の抜き稽古をしつつ、作業は続けられた。
なかなか思うような作業が出来ない日が続いている。
各個人が役者へ変化していく時期であるので、作業よりも稽古の方に重心が移っている。
稽古と作業の丁度良いバランスになるまでにはまだ時間がかかる。
作業の方は、今、我慢の時期だと言ってよいだろう。
今日が作業の日に当てられ、思ったよりも作業が進まなかったが、あまり欲張りすぎてもいけない。
急ぎすぎて、いい加減なものを作る結果にならないように、じっくり作る。
それが今の時期だ。
作業において、唐ゼミ★でもっとも頭を悩ませるのが、買い出しだ。
これまでは、慣れた作業場であった。
そのため、周辺の地理に詳しく、買い出しもスムーズに行えたのだが、
花伝舎近辺では、ホームセンターを見つける事が難しい。
金物屋など、探すにも色々人に聞かなくてはならない。
必要なものが必要な時に手に入らないのは、大変な痛手だ。
変更点をスムーズに行う事がままならない。
松田、奮闘しています!
松田尚之。
宮崎県出身の彼は、高校の頃、演劇をしようと志すも、高校の演劇部が機能していなかったらしい。
ということで、小さな頃からしていた合唱部へ入部した。
歌うと甘い声に、中野のお気に入りの歌い手だ。
身長が今回『黒いチューリップ』で主演をする土岐泰章と同じで160cm前半と低い。
大学入学後、唐ゼミ★に見学のつもりでやってきたところを、そのまま入団することになった。
特別新人公演『煉夢術』では、台詞らしい台詞は無かったのだが、
その異様さから、その場にいるだけで、観客の頭の中に彼の幻影を焼き付ける事に成功している。
その彼だが、入団した時期が時期だったため、
今回の新国立公園THE LOFT公演では、オーディション合格をして、唐ゼミ★の新国立公演の参加となった。
『黒いチューリップ』のオーディション合格だったが、 彼自身は、『盲導犬』の方にも出演が決定している。
「『盲導犬』に出られる事は光栄です』と語る彼だが、
役者として、特別新人公演のように観客に幻影を焼き付ける事が出来るかが、今回の課題だ。
周りの先輩から、様々なものを吸収し、今後に活かしてもらいたい。
劇団員が身近にお世話になっている人、松森さん
松森望宏さん。
唐ゼミ★の製作担当の伊澤さんと同様に、唐ゼミ★と最も密接に様々な事をお世話してくれる人物だ。
劇団員と年齢も近く、親しみやすい。
様々な気配りに、恐縮しっぱなしの劇団員。
このような細やかな気配りをされるのに慣れていない劇団員にとって、いささか照れる。
これから、本番が終わるまで、ずっと唐ゼミ★のお世話をしてくれるとの事だ。
まだまだ本番まで期間がある。
長い付き合いになる松森さんに、感謝の気持ちを忘れずに、日々の稽古と作業に向かう劇団員だった。
<Toshinobu Adachi>
休日はどう過ごす?
8月13日。
劇団唐ゼミ★は約三週間ぶりに休日となった。
作業に追われ、移動に追われ、稽古に追われる日々からようやく一日だけ解放される。
休日を劇団員は、それぞれが、それぞれの過ごし方をしているだろう。
個人の衣装、小道具の買い出しをしたり、疲労した体を十分に休めたり、
気分転換に街に繰り出してみる者もいるだろう。
●伊吹卓光と小川尊
さて、稽古の方だが、伊吹卓光が小川尊に挑んでいるが、まだまだどうなるか行方が分からない。
演出中野は、伊吹に稽古をつけてはいるが、最終的な判断はまだ下していない。
どういった結果になるか、劇団員も見守るしかない。
小川の方は、自分の稽古を積極的に進め、時間が空けば伊吹の稽古を見てあげている。
小川にとっては、自分のやった役であり、今回もやることになっていた役だ。
劇中での動き、相手との関係、台詞など誰よりも熟知している。
既に出来上がっている関係を、小川が説明し、伊吹はそれを吸収しながら稽古は進んでいる。
短い稽古期間の中ではあるが、どういったものが出来上がるのか。
小川も気になるところであり、伊吹はがむしゃらに挑んでいくしかない。
●山崎雄太の挑戦
山崎雄太。
唐ゼミ★の舞台を見ている人にとってもあまりなじみが無いかもしれない。
唐ゼミ★には、昨年の唐ゼミ第八回公演「黒いチューリップ」で、カップルの客で舞台を踏んだ。
大学一年生の終わりから演劇を始めたことになる。
高校では柔道部で体を鍛え、大学で唐ゼミ★に入団するまで、横浜国立大学の映画研究会で
映画の撮影などしていた。
唐十郎最終講義の唐ゼミオムニバスで、初めて長ゼリフに挑戦し、
特別新人公演「煉夢術」では、癖のある役をやってのけた。
裏方の作業では、舞台美術の関緑の信頼も厚く、汚しで唐十郎にあっと言わせた事もある。
その山崎だが、今回『盲導犬』において、前回、前田裕己、土岐泰章がやったフーテンの役に挑戦している。
しかも、今回は、フーテン役はダブルキャストではなく、
一人で禿ヴァージョン、椎野ヴァージョンをやることになりそうだ。
日々の稽古で、悪戦苦闘を繰り返している。
舞台上にいる事の多い役である。
一度にあれこれと考えると処理しきれなくなる。
山崎自身、多量の情報量を処理しきれずに苦しんでいるようだ。
器用な役者であるので、なんとかするだろうとは、思っているが…。
今後、どういった変貌を魅せるかは分からないが、短い間に自分のものに出来るかが、勝負だ。
<Toshinobu Adachi>
伊吹卓光が、小川尊に挑む!!
稽古開始二日目。
天気は曇り。
朝は体を起こすために十分に体をほぐしたり、
お互いの確認をする時間に当てられる。
また、全体稽古前に、演出中野が抜き稽古する時間に当てられる。
さて、”影破里夫”の役が新堀、渡辺で落ち着きそうだ。
”銀杏”役の椎野、禿との組み合わせは、
前回同様、新堀と椎野、渡辺と禿となりそうだ。
お互いの呼吸を既にしりつくしている者同士、前回の反省点は既に洗い出している。
昨年の”破里夫と銀杏”の関係から一歩進んだ関係を生み出す予感が稽古からひしひし伝わってくる。
今回、最も激しい役取りに挑んでいるのが、伊吹卓光だ。
演劇は大学に入学してから始めた彼は、
昨年の『盲導犬』で研修生の一人を演じ、
同年の『黒いチューリップ』では”ナルヒサ”役を勝ち取った。
特別新人公演『煉夢術』で禿の相手役を務め上げ、
実力をめきめきとつけてきている。
その彼に、演出中野が今回チャンスを与えた。
これに応えるかどうかは彼次第だ。
その伊吹が脅かしたい相手が、小川尊だ。
唐ゼミ★の中で最も身長が高い色男で、姿に似合わず、ダイナミックな演技をする役者だ。
唐ゼミ第五回公演『少女都市からの呼び声』から唐ゼミ★に入団している小川は、
昨年の唐組『眠りオルゴール』にも出演。
その実力を目に見える速さで、急激に伸ばし、
これから自分がもっと伸びる為に次の課題が見えている役者だ。
その彼に、伊吹が挑む!
『盲導犬』は役取り合戦がいっそう激しくなっている。
全く違ったベクトルを持つ役者達だ。
ダブルキャストだが、演出は同じでも出来上がってくるものは異なったものになる。
二つのヴァージョンを見ていただければ、言っていることを納得していただけると思う。
それぞれの性質が十分に反映された舞台になること請け合いだ。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』稽古開始! 新堀、渡辺もダブルキャストで!?
いよいよ新国立劇場THE LOFT公演の稽古が始まった。
二週にかけて日替りで行われる公演がいったいどういったものになるか。
想像もできなかったものが、ついに動き出した。
朝十時に稽古場である花伝舎に集合。
午前中は、午後からはじまる稽古の準備に時間が割かれた。
久しぶりの台詞を相手と合わせてみたり、小道具の手入れをしてみたり、
それぞれがそれぞれの時間を過ごした。
午後一時に『盲導犬』の顔合わせを行った。
新国立劇場の製作の方を始め、様々な方を紹介され、
唐ゼミ★の方も一人ずつ紹介を行った。
さて、その顔合わせが終わると、いよいよ稽古開始。
今回ダブルキャストであるため椎野ヴァージョン、禿ヴァージョン二つの稽古を交互に行う。
なかなか決まらなかった”影破里夫“役を、前回に引き続き、新堀、渡辺が担当するようだ。
”ようだ”というのは、私自身、演出の中野敦之に確認をとっていないからなのだが、ほぼ決定事項である。
初日、二日目の稽古は、とにかく前回の公演で行ったことの復習だ。
お互い合わせて稽古するのも激務の作業によって出来なかったため、
わざわざそのような時間を取った。
台本前半を両ヴァージョン行った。
明日は後半を両ヴァージョン行う。
まだまだ本調子にならない唐ゼミ★劇団員だ。
特別新人公演に出演していないメンバーにとっては、約五ヶ月ぶりの稽古になる。
それぞれに自分の描く物を描けないもどかしさが見える。
だが、稽古を進めるにつれて、徐々にではあるが、それぞれ勘が戻りはじめてきたのは確かなことだ。
演出中野が「二日間で元の役者の状態に戻し、五日間で通しを行えるようにする」といっている。
彼が言ったことは、現実となる。
なぜなら、それが困難であっても不可能ではないからだ。
この二日は劇団員は、作業よりも役者へと変貌期間と変わることになるだろう。
三日後が楽しみだ。
●久保井研の作業を目の当たりにして…
私事のことです。
作業中、舞台美術監督の久保井さんが手を貸してくれました。
長年、唐組に在籍され、役者、美術、照明と多岐にわたる分野を熟知している人のテクニックを
目の当たりにする事が出来たのは、運がいいと言ってよいと思います。
○まず、作る以前の、準備段階で作業に差が見える。
これは経験によるところが大きいとは思います。
ちょっとしたことだが、普段気付かなかった事に気付かされる。
まわりにあるものを使って、自分のする作業が最もしやすい環境を整えていく。
これができてから、作業に入る。
○次に、作業に入ったときに、精密さへのこだわり。
何度も測り、確実にその長さになっているかを確かめる。
当たり前の事ですが、これがなかなかできない。
わずかなズレを生んでいる事が多々ある。
○後は、出来映えに満足できなければ何度でもやり直す。
「あ、これでいいのだ」と思わず、自分のイメージしたものにより近づくためにどうしたら良いのか。
常にこれとどこまでつきあえるかだ。
それがどんな作業や物事にしても。
久保井さんに魅せられたのは、私が以前やった作業と同様の作業を、
私がやったときの約四分の一の時間でやってしまったことだ。
これには、頭が下がるばかり。
正確に、短時間で作業をこなす。
最も理想的な作業と言えるでしょう。
この経験を生かし、明日以降の作業に役立てようと早速思っているところです。
汗を流していた久保井さんに感謝しつつ、いい勉強をさせていただきました。
●音響
本日から稽古ということで、『盲導犬』の音響担当の田村団が機材を操作しはじめた。
不慣れな機材で、かつ大きな機材であるから、苦戦すると思われたが、
唐ゼミ★で使っている機材と同様の操作が出来ているようだ。
稽古は支障無く進める事が出来る。
新国立劇場付きの音響担当の福澤さんが唐ゼミ★の担当を務めてくれる。
九月からの稽古では、毎日のように顔を合わすだろうが、
現在は花伝舎での稽古のため合わす事はほとんどない。
唐ゼミ★で機材に関して深い知識はもっていないので、
これを機会に色々教わりたいところだ。
<Toshinobu Adachi>
明日から稽古開始! 待ち受けるのは何だ!?
芸能花伝舎への搬入を本日行いました。
昨日の搬入のための準備を日付が終わる頃に終えた唐ゼミ★は、本日七時半に新宿へ出発しました。
皆、一様に疲労が隠せません。
おそらく全員が、自分の持つ体力、精神力の限界ぎりぎりで作業を行っています。
十時、まず新国立劇場のリハーサル室へ花伝舎で使わないものの荷下ろしを行いました。
唐ゼミ★で、新国立劇場の裏側へまわったことあるのは、ごく限られた人数であり、
ほとんどがはじめて入りました。
九月からはこちらの方で稽古が始まります。
どのような形でこちらの方へ帰って来れるか、明日からの稽古と引き続きの作業次第です。
荷下ろしはわずかな時間で終わり、いよいよ花伝舎の方へと移動です。
十一時からは花伝舎での荷下ろしです。
こちらの方には、『黒いチューリップ』オーディション合格組の中から、
仁科友希さん、石川智美さんが荷下ろしの手伝いに駆けつけてくれました。
この二人は、七月から手伝ってくれているオーディション合格者の松田尚之(唐ゼミ★劇団員)、
小野里美、堀内大助の三人とは違い、唐ゼミ★とは全く関係を持っていなかった二人です。
全く新しい人が唐ゼミ★に入ってきたことに劇団員は狼狽しつつも、嬉しさを隠せないようです。
しかも、疲労がたまりにたまっている劇団員には嬉しい助っ人です。
荷下ろし後、昼食を済まし、
午後からは明日から始まる『盲導犬』稽古のために舞台を組みました。
本番使うものと同様のサイズのパネルをたてたり、明日からの稽古に備えます。
また、その脇では、音響の準備が始めました。
今回音響は、唐ゼミ★で普段使っているものではなく、全て新国立劇場で準備していただいた機材をお借りしました。
機材の大きさに狼狽しっぱなしであった音響を担当する田村団が、どのように使いこなすか。
もしかしたらば、体を目一杯使って機材を扱っているかもしれません。
夜八時頃、ようやくひと段落し、本日の全体作業は終わりました。
『盲導犬』の舞台の仮組を終えたあと、作業の合間を縫って自主的な稽古をそれぞれしました。
久しぶりの役者としての活動に、どこかしら今までの激務の作業を忘れ、生き生きした姿がありました。
明日からの稽古も、作業と並行してしてやらなくてはなりませんが、
本来の自分たちのスタイルに戻ることで、役者としての活動に重心が移っていくでしょう。
<Toshinobu Adachi>
芸能花伝舎いりは明日から!
唐ゼミ★は明日から舞台稽古のために場所を芸能花伝舎に移る。
明日は、舞台装置を花伝舎の方へ運び込む手はずになっている。
舞台は完成した…とはまだまだいえないが、大枠はほぼ完成した。
ここからは美術の力が必要になる。
今日は、花伝舎稽古に入る前の最終チェックに、舞台美術を担当してる唐組の久保井さんが
舞台美術のチェックをしにやってこられた。
さっと見ただけで、「こことここをこのように直そう」といって、
自らも美術に着手された。
大胆に描かれる汚しは、唐ゼミ★一番上手い山崎の汚しとは違い、
早さも丁寧さも違う。
早くて丁寧で、ダイナミックに描かれるその汚しに躍動感を覚えた。
まさに舞台に命を吹き込む作業です。
明日は、朝早くからの作業となります。
怪我のないように日々気を引き締める劇団員。
移動の為の準備に思った以上に時間が掛かったのには、
さすがに夏ばてもあり悲鳴をあげたが、
明日のためにさっさとその悲鳴も取り下げ、次のアクションに備えなければならない。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ稽古まで秒読み開始!
唐ゼミ★の稽古がはじまろうとしている。
音響の田村団(たむらまどか)は稽古のために曲の準備をここ数日、作業を休んでしている。
作業の方であるが、
明日は、久保井さんが唐ゼミ★にやってこられるので、実際に舞台を組んでみる。
前回仮組みをしたときから、色や汚しなど、手を加えてからは初なので、
どのような感じになっているか楽しみだ。
「盲導犬」の舞台を最初に組み、時間があれば「黒いチューリップ」の舞台を組んでみる。
舞台監督補佐である新堀航(しんぼりわたる)は、
まだ一度も組んでいない「黒いチューリップ」の舞台がどうなっているか、不安を抱えている。
それは、劇団員が抱えている不安とも相まっている。
おそらく明日は時間を何とか捻出し、組んでみることになるのではないだろうか。
大きな作業は、秘密兵器といってもよい”例のもの”を作るだけになった。
後は、舞台美術を日々丁寧に進め、必要なこまごましたものを作ったりすることになる。
作業が大道具制作から、舞台美術になってきた。
舞台美術が、いよいよ正念場になってきた。
○小さいけれど力持ち
古川望の妹、愛子さんが唐ゼミ★の手伝いに顔を出してくれた。
東京の大学に通う彼女は夏休みの時間を使って、
多忙な姉の手伝いにやって来たのだ。
姉さんの望さん同様、かなりてきぱきと小回りのきく印象を受けた。
劇団員の兄弟が手伝いにきたのは、
二年ほど前に、前田裕己の弟、拓哉くんが紅テント建ての手伝いにきた以来だ。
嬉しい限りです。
お姉さんの古川望さんだが、唐ゼミ★になくてはならない人員の一人だ。
作業において、彼女の存在があるのと無いのとでは、大きな差がある。
以前、彼女不在のテント建ての時には、
あまりの手際の悪さに小屋監督を努める新堀をあきれさせたこともあった。
事前の準備の周到さ、事後の片付けを最後までやり遂げる姿は、見習うべきである。
またサポートにまわってもらった時には、作業スピードが上がることは請け合いだ。
そして、今回は舞台美術に関わるものを作り上げている。
唐ゼミ★の中で一番小柄である彼女は、
役者としては、椎野裕美子、禿恵に隠れているが、彼女達とは違った実力の持ち主だ。
今回の公演では「黒いチューリップ」にメインで登場するので、要チェックしてみて下さい。
<Toshinobu Adachi>
『盲導犬』はダブルキャストでまいります。
●『盲導犬』は今回もダブルキャストでいきます。
『盲導犬』はダブルキャストで前回も公演されました。
禿バージョンの”ヴェネチアチーム”と椎野バージョンの”コートダジュールチーム”。
チーム名の由来は、唐さんがそれぞれのイメージとしてあげた地名をそのまま使わせてもらいました。
前回の公演を見た方々は、今回もダブルキャストでいくのかどうか早く知りたかった情報だと思います。
唐ゼミ★新着情報で公演予定表が出てますので、
要チェックしてください。
ですが、実は『盲導犬』は、決まってない役が多いです。
誰が演じるか。
影破里夫、フーテン少年、タダハル、刑事…と重要な役が決まってません。
これは、唐ゼミ★内で役を競っているからです。
特別新人公演で好演を見せた新人を起用するのかしないのか。
演出中野は、
「稽古期間に入ればすぐに分かる」
と言っています。
現在、ゼミログでも報告している通り、連日の作業に追われています。
役を勝ち取るために、作業の合間を縫っての自主稽古をしたい劇団員も、
なかなか稽古を進められません。
その中を勝ち残っていくのは誰なのでしょうか?
すでに真剣勝負ははじまっています。
多忙な作業をしながらも、役者である劇団員の中では
役をどう演じるか、常に頭を巡らせています。
<Toshinobu Adachi>
久保井マジック
本日、『盲導犬』の舞台の仮組を行った。
日々作り上げているパネルが、いったいどういった形になるのか、
実際に目にするまで、具体的に映像として想像するのは難しかったのが、
いよいよ目にすることが出来た。
午前中に全てのパネルを組み、これからの舞台美術の方向性を決める。
舞台美術の久保井さんは多忙であるため、横浜までたびたび来ることができない。
そこで、今回はインターネットでのやり取りを行った。
『盲導犬』の舞台美術は、前回の公演を見ていただいたものとは根本的に作りが違う。
前回の美術がパネルの板のような印象を与える舞台であったのに対し、
今回は肉厚のある舞台となっている。
パネル作成などの大きな作業は大体見通しがついてきた。
今度は、いよいよ舞台美術に移ってくる。
ウェブ状の写真と実物とは大きな違いがあるので、
明後日に現れることになっている久保井さんがどういった指示を出してくるか楽しみだ。
○汚し職人
唐ゼミ★の舞台を見ていただいた方々には舞台美術を見ていただくと分かると思いますが、
舞台セットに現実感を起こすために、“汚し”がしてあるのが分かると思います。
これは、意図的に“汚し”を我々が作成してます。
この“汚し”というのは、センスがいります。
経験を積むのがよいのですが、最も必要なのは普段からの観察力です。
山崎雄太。唐ゼミ★内で彼ほど“汚し”のうまい人はいないでしょう。
『煉夢術』の二幕で出てくるバス停の標識を見事に錆び付かせました。
監修である唐十郎氏に、「あの鉄の棒についている標識は危ないから、違うものに代えて」と言わせるほど、
素晴らしいサビをつけたのです(ちなみにその標識は紙管を使っていました)。
彼曰く、「”汚し”にも物語があるので、それを考えればうまくいきますよ」とのこと。
唐ゼミ★の中の作業で、“汚し”職人の重要性は、舞台美術自体に影響を与える重要なものです。
<Toshinobu Adachi>
せみは昼夜を問わず鳴く
熱帯夜が続いています。
寝苦しい夜に悩まされている劇団員も多々いるようです。
本日の作業から、『黒いチューリップ』のオーディションを合格した小野里美さんが
作業の手伝いにきてくれました。
また、これまでに、唐ゼミ★に出演したことある
橋本幸紀、儀間真瀞、加藤由以、田中千彬などが手伝いに顔を出してくれました。
この場をかりまして、お礼を言わせてもらいます。
作業は延々と続いています。
起床→作業→就寝のリズムを絶えず繰り返すだけの単調な生活になっています。
食事の時間と休憩を少しだけ挟むだけで一日の時間の使い方は集約されます。
起きれば作業、帰れば就寝。
居残り
唐ゼミ★の作業も、全体作業と、個人作業というものがあります。
全体作業は、パネルなどの大道具のことで、
個人作業は、小道具のことをさしています。
毎公演のことですが、全体作業後に個人作業を始めます。
現在、全体作業は大体十二時間くらい。
個人作業はその後なので、個人に掛かる負担は非常に大きいといってよいでしょう。
唐ゼミ★では、使う小道具は、使う本人が準備します。
もちろん、『錬夢術』の人形のように特別な本人の技術が足りず出来ないものは、
人に頼んだりすることもあります。
『錬夢術』では舞台美術を担当していた関緑が、
舞台美術の傍らに三体もの人形を作り上げる以上を成し遂げました。
ですが、ほぼ八割の小道具については本人が作っています。
本人が作る利点は、作成した本人が一番その道具のつくりに熟知することができることです。
扱い方もどこまで乱暴にしても大丈夫か、本人が一番良く知り、
壊してしまえば、また自分で直す。
人任せではなく、自己責任です。
現在、『盲導犬』で使われるブリキの犬、胴輪、『黒いチューリップ』で出てくるタクシーを
居残りで作成を続けています。
自分が作ったものに愛着がわくということもなく、
親の敵のごとく凄まじい勢いで、あれこれと試行錯誤を繰り返し作っています。
劇場で出来上がった小道具を見る際には、
居残って作られた小道具として見られると、
違った風合いの小道具に見えると思います。
<Toshinobu Adachi>
開眼せよ! よく見、よく考え、実行に移せ!!
8/2~8/3にかけてサーバー点検の為、一時アクセスできない状況になりました。
アクセスしていただいた皆様には大変ご迷惑をお掛けしました。
今後は事前にご連絡できるように努めます。
さて、大道具作りですが、ついに作業予定から遅れはじめました。
天気のせいではなく、劇団員の疲労がピークなせいでしょう。
作業スピードが落ちてきています。
実際、舞台監督補佐の新堀航は、「舞台が出来るのが先か、自分達が倒れるのが先か…」
と危惧しています。
現在、ゼミログを書いている私も、疲労回復をしたつもりで作業を行っていたら、
カッターで手を切ってしまうようなこともありました。
舞台監督補佐から、「何か危なっかしいな」と、いわれたばかりでした…。
自覚症状のない疲れがたまっているせいもあるうようです。
身の回りのものを整理整頓せよ
さて、ストレスをためにいために重要になってくるのが整理整頓です。
演出・中野敦之は、この点についてスペシャリストです。
彼が常に口にするのが、「干渉を無くせ」です。
ちょっとしたことが作業にストレスを与えます。
このストレスがたまればたまるほど、疲労の度合いは強くなります。
例えば、パネルを作る作業をしていたときに、
道具を取りに行く為、動線に物が置いてあれば、避けて通らなくてはなりません。
切ったり叩いたりする道具があればよいのですが、
他の人がもって行ってしまえば探さなくてはなりません。
釘をばら撒いていれば、それを集めなくてはなりません。
……などなど。
そういった具合に小さなものが重なれば、それだけストレスになります。
ちょっとしたことをサボるだけで、ストレスがたまるのですから、
少しのだから労力を惜しむべきではありません。
一つの作業が終わるごとに道具を所定の位置に戻したり、
切り屑を片付けるだけで、ストレスは緩和され、
実際の作業もはかどるはずです。
ですが、少しの労力を惜しむ傾向にあります。
疲労がたまれば、この傾向が強くなります。
これをよしとするのが、大多数です。
ですが、この少しの労力を惜しむことで、
劇団員同士のぶつかり合いを起こしてもマイナスになるだけです。
今は、まだそのような衝突はありませんが、
人同士がぶつかっても何も良いことはありません。
小さなストレスをためないように、
お互いに気を使う余裕を生む作業をしていきたいものです。
そのためにも整理整頓は、第一歩ではないでしょうか?
まだまだ、いたるところに干渉を無くす為のヒントは隠されています。
直ぐに分かることに目を瞑らず、もう一度開眼しましょう!
<Toshinobu Adachi>
足元ご注意
八月に入った。
されど、作業の日々はいまだに続いています。
仕掛け
『黒井チューリップ』、『盲導犬」ともたくさんの仕掛けがある。
そのため、作業がすすみ、ある程度それぞれの外形ができると
気になってくるのは仕掛けだ。
これまでの作業は、図面さえあれば、時間がかかっても誰でも出来る作業である。
トンテントンテンとたたいていれば、木材の切り方や釘の打ち方の上手い下手、
作り方の手順の巧妙さはあるにしても、出来る作業だ。
だが、仕掛けはそうはいかない。
仕掛けは、一人ずつの頭の中で考え、これでどうだ、これでどうだと
試行錯誤を繰り返しつつ作り上げていく。
いざ、作るという段になれば、責任を持って最後までやり遂げなくてはならない。
責任は発案者が、発案したものを具体的に作り上げるまで持つ。
一度、どちらも公演をしているので、
基本は以前作った仕掛けをより精巧に作り上げることになる。
もちろん、以前の失敗しているつくりに関しては、再考しなければならない。
特に、『盲導犬』は以前、時間との勝負の中で作り上げていった仕掛けが多い為、
再考するものが多い。
『黒いチューリップ』は、仕掛けの数が尋常でなく多い為、再考するよりも、
より精巧に作り上げるのを基本としている。
しかし、現在、仕掛けを気にするよりもまだまだ作るものが…しかも、大物が残っている。
次にすることを気にするのもいいが、足元をすくわれないようにしたい。
そろそろ、毎日終わることを知らない作業に嫌気もさしてくる頃だが、
ここでもう一度、気を引き締めることが必要だ。
この厳しい作業を乗り越えたとき、素晴らしいものが出来上がっている。
そう信じて作り上げていかなくては、報われない。
出来ることならば、予想以上のできばえになることを…。
大丈夫。皆、ものすごい勢いで成長しているのだから。
<Toshinobu Adachi>
うさぎとかめ
作業開始から二週間がもうすぐたとうとしている。
『黒いチューリップ』のオーディション合格者の堀内大輔くんが、
自主的に作業を手伝いに唐ゼミ★を出入りし始めて、五日ほど経つ。
また、これまでに唐ゼミに参加していたメンバーに
入れ替わり立ち代り手伝いにきてもらったりもしている。
だが、作業の尋常でない量に閉口する。
買出し
唐ゼミ★は近くのホームセンターに買出しよくでかける。
作るものが決まっているのだから、全て買い揃えていられればいいのだが、
あまりの大道具の量に、その都度何が必要かを確認しながら、無駄のないようにしている。
そのため、買出しに出掛ける非常に機会が多い。
一日に一度は出掛けている。
ひどい日は三度も四度も出掛ける必要に迫られる。
買出しは行って帰るのに、思った以上に時間が掛かる。
一時間で戻ってこられれば早い方だ。
事情としては、買出しに一度出掛ける前に
必要なものをリストアップするのだが、
決まっている物ならばよいのだが、”こんなもの”、”あんなもの”といった
漠然としたものを買ってくるとき、困りながら探すからだ。
時間がない中での作業で、どれだけ買出しを早くしたところで、
何度も出掛ける方が、手間がかかる。
それならば、少し時間がかかっても全てを揃えられた方が良い。
時間がかかっても正確にやっていくことが肝心である。
一つずつではあるが、『盲導犬』のセットも姿を次々と形をみせ始めた。。
ここで、急いで作っているからといって、ボンミスで無駄な時間を使いたくはない。
時間がかかっても正確にやっていければ、時間の短縮に繋がっていく。
劇団員、カメになって進むべし!
<Toshinobu Adachi>
着々と時間は流れ、黙々と叩いてます。
『盲導犬』の大道具の製作が始まった。
『盲導犬』は、『黒いチューリップ』の三つ舞台で物語が展開されるのと違い、一つの舞台で展開していく。
そのため、『黒いチューリップ』が三幕、三つの舞台装置を作るのに対して、
『盲導犬』は一つの舞台なので非常に製作に時間がかからないように思われる。
だが、『盲導犬』では、『黒いチューリップ』の舞台と違い、
大道具自体に大掛かりな仕掛けをする。
通常のものを作るよりも仕掛けのために時間がかかってしまう。
しかも、一つ間違いを起こせば、それだけ時間は必要以上になくなっていく。
時間に追われている我々にとって、一つの失敗は今後の作業にも大きく関わってくる。
何としてでも、良い流れを自分達で作っていかなくてはならない。
そのためにも、些細な間違いをどこまで無くていけるかが鍵を握る。
疲労が蓄積していく中では、些細な間違いは往々にしておこるのだから。
大きなうねりを自分達で生み出すために、
又、明日も大道具製作にとりかかる。
舞台美術により多くの時間を割くためにも、
確実に手早く作業をしていくこと。
わかっているけど、なかなか出来ないものだ。
<Toshinobu Adachi>
黒いチューリップ —あらすじ
騒音鳴り響くパチンコ屋に、売れない声帯模写芸人エコーがやってきた。
彼は仕事先で拾った十万円を落とし主に返すべく、
そのお金を包んだ封筒を頼りにやってきたのだ。
落とし主を探すうち、エコーは店内のパチンコ台の中でも一際異彩を放つ台、
その台の「黒いチュ−リップ」に恋してしまう。
すると裏から現れたのは、落とし主である女ケイコ。
彼女にとって落とした十万円は、
タクシーの無賃乗車で牢に入れられた姉ノブコを釈放してもらうための、大切な金だった。
昔刃傷沙汰を起こして刑務所に繋がれたノブコ。
彼女は一度出所したにもかかわらず、
すぐさまタクシーの無賃乗車をして牢獄に舞い戻ってしまった。
ノブコは何故日の光と春を恐れて自ら刑務所へと戻ったのか。
彼女が大切に育てていたという黒いチューリップとは。
姉が託した一鉢に、いま黒い花弁が実を結ぶ!
<2004年唐ゼミ第八回公演の際のパンフレットより抜粋>
休みにならない夏休み
大学はいよいよ夏休みに突入。
唐ゼミ★のほぼ半分はまだ学生である。
この二週間ほど、とてつもない作業量をこなしつつ、
その傍らではレポートとテストに日夜追われていた。
それがやっと解放されることになった。
ほっと一息つく暇はない。
舞台作りは、まだまだ続く。
進行具合が遅れているのか、予定通りなのか…。
明日から盲導犬の舞台を作っていくことになる。
実は、この盲導犬の舞台が出来あげれば、
黒いチューリップと盲導犬両方の舞台美術をこなしていくけば、完成!
…というわけにはいかない。
今回の舞台は、監修である唐さんの意向が強く働いた”物”が登場する。
唐組の久保井研さんが舞台美術を担当するようになったのも、
鳥山昌克さんが舞台監督を担当することになったのも、
この”物”に理由がある。
さて、盲導犬舞台をさっそうと作り上げ、
次はその秘密の”物”を作り、
舞台美術の仕上げをしていく。
稽古が始まるまで、二週間をきっている。
どういった形で稽古に入れるか?
我々の力の見せ所です。
<Toshinobu Adachi>
台風はすぎされど…
今日の気温は三十度を超えた温度となった。
アスファルトの焼けた臭いと照り返しに頭がくらくら。
そんな中を作業を開始。
朝から始まった作業は日が変わるまで行われています。
ですが、終わりが未だに見えません。
舞台美術に手をつけることも、仕掛けを作っていくこともままならず、
只ただ、舞台の大道具を叩くのみ。
前回の公演で作り上げたスピードより遥かに速い速度で作り上げているにもかかわらず、
作業量は減っているという実感がわきません。
本当に終わるのだろうか?
そして、舞台美術には手をつけていけるのだろうか?
そんな絶望的な気持ちにさえなってきます。
八月に入って一週間ほどしたらば、いよいよ稽古開始です。
稽古が開始されれば、舞台作りもままならなくなります。
まさに今が舞台のたたきの正念場。
ここでの頑張りが舞台の出来に大きく関わってきます。
まず、自分たちが自信を持って送り出せる舞台を作ることが出来るか。
今はそれだけしか考えられません。
納得できるものを作るため、我々劇団員は今は叩くしかありません。
何事も一歩一歩です。
二歩三歩と欲張ればってみても、現実は変わりません。
今ある時間をどれだけ有効に使えるか。
学生とは違う、ひとつの劇団としての実力の見せ所です。
<Toshinobu Adachi>
明日は100% 雨。
先日の地震、そして明日の台風と天災が続く。
作業場所確保に右往左往し、道具を持って移動を繰り返したり、違うところで疲れています。
まだまだ先が見えない作業が日々続いています。
疲労がたまりすぎると、逆に作業の能率が落ちます。
そのため、作業をこなしつつ、翌日までに体を休ませる必要に迫られます。
全体の作業と、個人の作業。
実は小道具は個人の作業となるため、全体の作業が終わってから精を出します。
朝から始まった作業は、日が暮れてもしばらく続けられます。
個人の作業をしようと思うと、日が変わる直前になることもしばしばあります。
今、大きく進む個人作業は、『盲導犬』で使われる作業がほとんどです。
これは、稽古が『盲導犬』から始まるのが要因になっています。
稽古が始まる前に、小道具を用意しなくてはなりません。
作業がなかなか進まないとはいえ、徐々に進まなくては前に進めません。
亀のようなスピードでも、ウサギをいつのまにか追い越せるように
日々、精進です。
<Toshinobu Adachi>
雨は作業の大敵です。
あいにくの雨が今朝は降っていました。
雨は作業の大敵です。
外で作業をすることを基本とする唐ゼミ☆では、
1日雨が降ると室内で出来る作業にせっせと取組みます。
ここ数日は、急ピッチで『黒いチューリップ』で使われる一幕のパネルを作っています。
明日は外形の完成を目指します。
明後日から二幕に使われるパネルを作っていくことになります。
それが終わったら、『黒いチューリップ』の三幕、『盲導犬』で使われるパネルの作成をしていきます。
ざっと考えて、かなり厳しい中での作業です。
大道具を考えただけでも、物量的にかなりの数になります。
衣装、小道具も限られた時間と経費の中でのやりくりになります。
大道具、衣装、小道具と安く仕上げるならば製作をするのですが、
製作するには、時間が必要になります。
時間を気にするならば既製のものに手を加えたものを使用します。
しかし、値段はかなり高くなります。
このバランスを取るのは、需要と供給のように優れたバランス感覚が必要です。
判断を見誤ると、取り返しのつかないことになります。
やはり、どんな公演でも楽はさせてくれません。
楽をせずに苦労すればするほど、舞台にも気が宿ることでしょう。
執念で作られた舞台が、
我々の鎧となり、吐く台詞が刃となることでしょう。
唐ゼミ☆の新国立公演は、8月27日より前売り開始となります。
もう暫くお待ち下さい。
<Toshinobu Adachi>
地震
ひどい揺れだった。
7月23日の昼過ぎに地震があった。
外で作業をしていたにもかかわらず、激しい揺れだった。
五階で作業をしていた人達にとってはもっとひどい揺れだっただろう。
そんな地震を尻目に作業は続けられています。
さすがに、連日の作業に疲労が既に隠せなくなってきています。
いつもの公演よりも作業時間が極端に少ないために、
朝から始まった作業も、日が暮れても続けられています。
この暑さの中で、体力はかなり削られ、足下もおぼつきませんが、
出来上がってきているものは、かなり良いものであると自負しています。
<Toshinobu Adachi>
唐ゼミ本
秋に新国立公演にあわせて出されるという、通称唐ゼミ本。
本日、その編集者の方が唐ゼミ☆に姿を現し、
昨年度までの唐ゼミの記録のほかに、唐ゼミ☆になってからの公演『煉夢術』の
記録をチェックしていかれた。
唐ゼミ本に関して詳しい話は、以後分かり次第伝えていくことになる。
全く内容がどういったものになるか知らされていないので楽しみだ。
特別新人公演『煉夢術』の本番期間中に、
劇団員の中野敦之、椎野裕美子、禿恵、新堀航、唐ゼミ☆に身近な存在であるが
直接的な唐ゼミ☆との関わりに少し距離がある長門洋平の五人で、
座談会なるものが開かれていた。
どういった内容をトークしたのか聞いていないため、
あけてびっくりの玉手箱のことを話したに違いない。
まだ、発売日を教えてもらっていないが、九月には見ることが出来るのではないだろうか。
<Toshinob Adachi>
日は昇る…
風呂に入ったら肌がひりひりする。
夏の日焼けでよくなることだ。
朝から始められる作業は、東からのぼった太陽を真っ正面から受ける場所で行っている。
学内劇団三日月座の作業スペースを間借りし、
作業開始二日目は、とにかくパネルを作ってしまうこと、衣装、小道具を作ってしまうことに重点が置かれた。
再演だからといって、以前の使ったパネルをそのまま使えるわけではない。
同様に衣装、小道具も同じだ。
必要ないもの、使わないものはすでに破棄されている。
『黒いチューリップ』『盲導犬』の大道具、小道具、衣装などほぼ残っていない。
また、いちからの作り上げることになる。
だが、作る労力はあるものの、再演でありがたいのは、以前作ったものの反省点を活かし、改良できるところにある。
以前作ったものより使いやすく、さらに豪華な装飾を施す。
すでに何ヶ月もかけて考え抜かれたものに、今回更に頭を振り絞って生み出されるアイディア。
今回の公演までに生み出された新しいテクニックも駆使して生み出すことができるのだから、
それまでとまた違うものが創出することができる。
ひとつ注意したいものは、複雑化しすぎて路頭に迷わないようにすることだ。
明日も引き続き、同様の作業が進められる。
形を作り出す作業をどれだけ早く済ませ、次の舞台美術の作業へどれだけ早く移れるか。
舞台美術を生み出すための時間をどれだけ確保できるかが、
時間がない今回の大道具に関しては、優劣を決する。
アイディアはあっても、それが実現できなければ意味が無いのだから。
この一言に尽きる。
<Toshinobu Adachi>
久保井研現れる!
唐組で、今度新国立劇場公演の舞台美術を担当してもらうことになった久保井さんが、
唐ゼミ★の叩き初日に姿を現した。
唐組の多忙な稽古の中を縫ってやってきた久保井さんは、いささか疲労の色が隠せないようだ。
今回は、舞台の要を総合的に示し、今後の作業の進め方の助言をいただいた。
舞台美術補佐を務める関緑が、がぶりつきで久保井さんの話を聞いていたのが印象深い。
再演となる『黒いチューリップ』『盲導犬』。
時間がない中を、良かった部分の何処を残し、何処を直し、新しくしていくのか。
そういった相談も進んでのってもらった。
また、小道具類を更に良くするために、経験豊富な久保井さんを質問攻めにした。
唐ゼミ★のテントでない空間。
小屋という不慣れである空間でどうするのか。
唐組の重鎮を強い味方につけて、新国立に牙をむく。
助言はもらえど、作るのは自分たち。
更なるスキルアップをするしかない。
舞台上の久保井研さん
<Toshinobu Adachi>
明日から叩きがスタート
唐ゼミ★の舞台作りが明日から始まる。
明日は、まず舞台美術を担当するの劇団唐組の久保井研が姿を現し、
新国立劇場での舞台プランを示してくれることになる。
本人自身、かなり多忙なところを、唐ゼミ★の舞台美術まで担当しているので、
貴重な時間をどのように消化していくのか、これからの課題になる。
また、今日は大学を卒業しているメンバーがバイトに二ヶ月以上の休みをもらい集合した日ともなった。
バイトを休むことで、この二ヶ月の自分の生活がどうなるか。
そんな不安も、新国立劇場の公演がどうなるかの方が難しい問題としてのしかかっている。
新国立劇場公演は、全力を尽くすとともに、いかに限られた時間を活かしてい過ごすかが、重要だ。
これからの夏場。ばてること無く、自分の管理も含めてうまいやりくりが必要だ。
<Toshinobu Adachi>
新宿梁山泊韓国公演、まもなく!!
七月終わりからはじまる韓国公演『唐版 風の又三郎』を控えている新宿梁山泊。
座長金守珍さんに誘われて、本日は通し稽古を見させてもらうことになった。
韓国公演前の大事な通し稽古ということもあり、唐十郎さんや室井尚教授の姿もあった。
唐ゼミ★からは演出中野敦之含む、劇団員8名が押し掛けた。
『唐版 風の又三郎』は何度も新宿梁山泊で再演されている戯曲の一つだ。
今回も、今までとまた違う演出が施されていた。
日本で今回の公演が見れないのはひどく残念だ。
通し稽古後は、唐さんを囲んで戯曲や韓国公演についての話で盛り上がっていた。
その中で、唐ゼミ★の今度の新国立劇場公演についてのエールもいただいた。
韓国公演を控えている多忙な時期なのにもかかわらず、
気を使っていただき、頭が下がる思いでした。
さて、新国立劇場公演への準備も、いよいよ明日から全体がスタートを切ります。
どういった公演になるのか、不安いっぱい、楽しみいっぱい。
乞うご期待です。
<Toshinobu Adachi>
新国立劇場THe Loft公演
特別新人公演『煉夢術』が終わって一週間経っていないが、いよいよ新国立劇場の準備が始まった。
演出中野敦之は、『煉夢術』終了とともに、舞台の会議へと渡り歩く多忙な日々を送っている。劇団員達も、疲労を取る暇無く、次への行動を起こすための準備を淡々とこなしている。
九月終わりから始まる新国立劇場The Loft公演『黒いチューリップ』『盲導犬』。日替わり公演になるこの公演をどうぞお楽しみに。
<Toshinobu Adachi>
新宿公演、満員御礼!!
新宿公演、7/9の昼の部を除き、全日満員となりました。
ご来場ありがとうございます。
予想を上回る来場者数に、戸惑いを憶えつつも、嬉しい悲鳴をあげました。
7/10の夜の部を終え、早速撤収準備に取りかかり、
トラックに荷を乗せると一路横浜へ。
日が変わる頃に、片付けを終了しました。
主演の土岐泰章を初め、唐ゼミ★新人公演に出演したメンバーの疲労はピークをとうに越していたようで、
作業終了とともにバタンキューで休むものが続出しました。
しかし、新人公演メンバーの多くは学生です。
又明日から始まる大学の講義への準備へと向かっていくメンバーもいました。
時期は、テスト期間へと入っていきます。
劇の特殊な環境から、現実の世界へと戻ることを余儀なくされます。
今後の唐ゼミの活動は、九月下旬から始まる新国立劇場公演。
『盲導犬』、『黒いチューリップ』の二つの戯曲を日替わりで公演を行います。
“ちっちゃ長屋”と銘打ち、新国立劇場に、新たな風を送り出します。
<Toshinobu Adachi>
煉夢術公演写真、掲載!!

ご来場ありがとうございました!!
夜の部は全日、前売り券完売!!
7/8.9.10の19:00の部の前売り券が完売しました。
予想以上の来客数に戸惑いを憶えつつも、嬉しい限りです。
劇団員一同、残り7/10の昼、夜の部を引き続き、全力で当たらせていただきます。
本日、夜の部はあいにくの雨になりました。
激しい雨に、濡れて帰られた方は風邪を引かれなかったか、
心配です。
7/9.10と二日間の公演は、二回公演と体力的にきつい日程です。
しかし、回を増すごとに完成度を上げて来ています。
7/10の楽日に、更に仕上がった『煉夢術』が観れそうです。
特別新人公演と銘打って行われた本公演も残すは一日となりました。
明日、昼の部でしたらチケットに余裕があります。
是非、ご来場ください。
<Toshinobu Adachi>
満員御礼! 新宿公演初日!!
特別新人公演『煉夢術』の新宿公演初日が幕を開けた。
初日である7/8は、全席が埋まった。
小屋の中の温度が上がるにつれて、舞台上の役者もヒートアップ。
公演終了時には、小雨がぱらついていたが、
観客の皆さんは、体のほてりを冷ますには丁度良かったようだ。
7/9は、昼、夜の二回公演となる。
既に夜の部は本日同様に前売りチケットがソールドアウト。
当日券を若干準備させていただいている状態だ。
このままいくと、7/10の夜の部も前売り券がソールドアウトになる可能性が出てきた。
ご予約はお早めに。
また、7/9,10とも昼の部はまだ席に余裕がありますので、
そちらの方もよろしくお願いします。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ新宿へ! 明日より公演!!
特別新人公演『煉夢術』がいよいよ新宿へとやってくる。
当初の予定では内々の公演として小規模な形で計画されていたが、
新人と位置づけられた彼らが、大学、新宿の二カ所、計七回の公演をするまでにした。
7/7(木)は、新宿サニーサイドシアターでの仕込みとゲネプロを行った。
サニーサイドシアタ—合わせで作られた舞台セットであったが、
やはり大学でのテント公演とは勝手が違ったため、
若干手間取る場面も観られたが、
予定時間を少し押しただけで、ゲネプロを時間通りに行うことができた。
これは、唐ゼミ★全体の作業スピードが大幅に早くなってきているからだ。
その新宿公演は、明日7/8(金)からはじまります。
7/8(金)はすでに前売り券は売り切れました。
若干の当日券を用意させていただいていますが、ご入場できない場合がありますので、
ご容赦ください。
受付開始は、開演二時間前。7/8(金)は五時からになります。
唐ゼミ★の新人達の底力を是非ご覧下さい。
<Toshinobu Adachi>
新宿サニーサイドシアターへのアクセス方法
いよいよ今週末、金・土・日は新宿サニーサイドシアターでの五公演が行われます。
なにぶん小さな劇場であるので下記の地図をよく確認してお越し下さい。
テント公演とはまた違った形で表れてくるであろう劇場公演、どうぞお楽しみに!
<Naoyuki Matsuda>
『煉夢術』 —出演していない面々
『煉夢術』に今回出演していないのは、
新堀航、渡辺幸作、古川望、小川尊、伊東しげ乃、安達俊信の六人である。
『煉夢術』のメンバーにこの六人を入れると、現在の劇団唐ゼミ★のフルメンバーとなる。
この六人の中、古川望、伊東しげ乃は
唐組春公演『鉛の兵隊』に出演し、東京、大阪、豊田、水戸と全国を回り、
公演後は他の四人とともに、本公演のサポートに回っている。
いよいよ『煉夢術』も、今週末の公演を待つのみとなった。
怒濤の三日間が待ち構える。
三日間のうち、二日間は二回公演だ。
劇団唐ゼミの頃でも、五日間連続、大阪公演『鉛の心臓』以来の
タイトなスケジュールをこなす。
このタイトなスケジュールをこなす彼らに、
大阪公演を既に経験している六人は、サポートを惜しまない。
<Toshinobu Adachi>
特別新人公演 —禿恵
今年三月に公演した唐十郎フェスティバル『少女都市からの呼び声』では、
膝の治療ために舞台に立つことができ なかった禿恵の姿が久しぶりに舞台上に帰ってきた。
唐ゼミ第八回公演『黒いチューリップ』の三幕後半だけ登場するノブ子役で、
その不気味な存在感を十分に発揮した禿恵の今回の役は、
子を待つ母である。
新人である伊吹卓光との会話を中心に、その不可思議な役を
巧みに演じている。
久しぶり戻ってきた禿恵の舞台上の姿に感慨深いものを感じる。
と同時に、その不可思議な役を演じる彼女に驚愕するばかりだ。
<Toshinobu Adachi>
特別新人公演 —椎野裕美子
特別新人公演『煉夢術』。
今回の公演で、唐ゼミの主演をいつもはっている椎野裕美子は、
脇役を固めることになった。
唐ゼミ第二回公演『腰巻きお仙 〜義理人情いろはにほへと編〜』から
唐ゼミ★の舞台で活躍している彼女の姿を見てきた方々には
いささか不思議な感じのする舞台だろう。
いつもなら実年齢に近い役の多い彼女が、今回は老婆という役に徹している。
おそらく初めて歳のかけ離れた役を演じている。
<Toshinobu Adachi>
大学公演、終了! 残すは…
7/2に横浜国立大学八号館裏特設蒼テントで行われた
特別新人公演『煉夢術』は、来週は新宿へ、いよいよ乗り出す。
テント公演でしかできなかった演出をした中野敦之が、
次の小屋でどのように演出をしてくるのか。
毎回、テントと小屋の両公演を行っている場合に、
彼の頭の中でどのように発想されるのか、知りたいものだ。
現時点で、それを知ることはできないが、
今回も、また一つ面白い演出をしてくるに違いない。
今回の公演で日に日に成長していく新人達が
新宿で、短期間のうちに五回打つ公演で何処まで成長するのか楽しみである。
●今回の新人達
また、舞台の完成度がどこまで高いかをテントよりもより身近に感じてもらうことができる
新宿サニーサイドシアター。
●舞台美術担当
本公演、おしくもあとは来週末、金曜、土曜、日曜を残すところとなった。
一度観た方は、二度、三度と、
初めての方は、楽しみに足をお運びください。
<Toshinobu Adachi>
煉夢術! 初日、いよいよ開演!!
いよいよ、唐ゼミ新人公演『煉夢術』いよいよベールを脱いだ。
新人公演だからといって、この作品の完成度が落ちるものでは決して無い。
舞台美術の完成度はまれに見るものであり、
役者ひとりひとりは、個人の特性を生かした演技をしている。
そして、中野敦之の演出も、今回さえわたるものとなった。
テント公演で見せる今回借景は、今までの唐ゼミの借景とはまた違う
鳥肌の立つものだ。
今回公演に出演していない役者達は歯がゆい気持ちでいっぱいだろう。
テントの公演は7/2が最後となる。
テントの醍醐味をぜひとも味わっていただきたい。
来週は、7/8,9,10と三日間、五回公演と、唐ゼミでは初となる短期集中公演だ。
こちらも是非お見逃し無く。
<Toshinobu Adachi>
いよいよ、大学公演!!
特別新人公演『煉夢術』がいよいよ明日からとなる。
四月の終わりから時間をかけて作り上げてきた本公演。
新人として田村団、伊吹卓光、小林佑基、関緑、山崎雄太、松田尚之が
いよいよ大きな役を背負っての登場となる。
いままでとはひと味違う公演となることだろう。
下は、横浜国立大学内の案内図です。
交通:相鉄バス 横浜駅西口発 D−10番乗り口 『交通裁判所循環』
「岡沢町」下車 徒歩10分
(通常約17分で運行 15分おき)
唐十郎来る! 本日、ゲネプロ!!
6/26(日)。
梅雨入りしたにもかかわらず、夏の陽射しが厳しい日曜日。
『煉夢術』の本番まで、すでに一週間を切った。
今日は、唐十郎氏に通し稽古を観てもらう日、ゲネプロになった。
唐さんは、本公演はじめての観客だ。
劇団員のボルテージは上がりっぱなしになった。
唐組へ出張出演していた劇団員もいたので
なかなか揃わなかった劇団員も今日、勢揃いした。
外の夏の暑さを包み込む蒼テントの中、
熱演を繰り広げる劇団員達。
『煉夢術』は、唐ゼミ第八回公演『黒いチューリップ』で主演を務めた土岐泰章が主演だ。
彼の更に磨き上げられた演技が冴え渡る。
他にも、
キレのいい演技をする前田裕己は、唐さんの戯曲『ジョン・シルバー』の中に出てくる台詞とほぼ同じ台詞を
今回は違った角度で演じてみせている。
杉山雄樹のくせ者ぶりも健在だ。
そして、
新人として田村団、伊吹卓光、小林佑基、山崎雄太、松田尚之らも、
それぞれの見せ場で、大暴れをしている。
『鉛の兵隊』を公演がつい先日終わったばかりの唐さんを迎えたゲネプロだった。
今週末、金曜から始まる公演に向けて、詰めるところをもっと詰めた稽古を積んでいく。
横浜国立大学八号館裏特設蒼テント公演のチケット予約受付もまもなく終わります。
ご予約はお早めに!
・チケット予約
7月1日、2日 (19:00) 横浜国立大学八号館裏特設蒼テント
7月8日(19:00)、9日(14:00、19:00)、10日(14:00、19:00) 新宿サニーサイドシアター
(開演時間)
● 前売り券は本番前日、夕方五時まで受付しています
新宿サニーサイドシアターのチケットは数が少ないので、ご予約はお早めに!!
・電話&FAX予約 045-333-7185(10:00〜16:00)
・チケットフォーム
(チケットフォームでの予約は、本番三日前まで可能です。)
<Toshinobu Adachi>
来週、いよいよ公演!!
劇団唐ゼミ★特別新人公演『煉夢術』。
いよいよ公演が来週に迫った。
連日の作業は終わるところを知らない。
蒼テント内での稽古も連日行われている。
劇団員の疲労も取る暇は無い。
まだまだ、舞台美術、小道具などやらなくてはならない作業はある。
だが、一つずつ確実に作業は減っていっている。
一つ作業量が減っていくとともに、劇団員は役者へと変化していく。
完全な役者の顔になったとき、
彼らが打ち出す『煉夢術』の舞台は、想像もできない領域へと到達する。
2時間ほどの舞台である。
チケット予約も、毎日続々いただいている。
是非ともお早めのご予約をお願いします。
・チケット予約
7月1日、2日 (19:00) 横浜国立大学八号館裏特設蒼テント
7月8日(19:00)、9日(14:00、19:00)、10日(14:00、19:00) 新宿サニーサイドシアター
(開演時間)
● 前売り券は本番前日、夕方五時まで受付しています
新宿サニーサイドシアターのチケットは数が少ないので、ご予約はお早めに!!
・電話&FAX予約 045-333-7185(10:00〜16:00)
・チケットフォーム
(チケットフォームでの予約は、本番三日前まで可能です。)
<Toshinobu Adachi>
連日連夜
テントを建ててから一週間が経とうとしている。
連日連夜、作業が続く。
疲労もたまってきた劇団員だが、作業が減ることは無い。
翌朝まだかかる作業も減るところ知らず、
「一日、48時間あれば」ともらす劇団員も出てきた。
今回の舞台で舞台美術を担当してる関緑の力の入れようは、尋常ではない。
「黒いチューリップ」、「唐十郎最終講義」、「少女都市からの呼び声」と
短いスパンで公演を打ってきた”唐ゼミ”を経験し、
自分の経験を活かす術を身につけていった。
大学では美術を専攻している彼女であるが、
要領を掴むのに少々戸惑っていたようだ。
今回の舞台美術を見ていただければ、彼女の力を活かした舞台美術を見ることができる。
大道具だけでなく、小道具の細部まで行き届く彼女の美術を見ていただきたい。
今回の特別新人公演で、新人と位置づけられている
田村団、伊吹卓光、小林佑基、山崎雄太、松田尚之の成長も著しい。
通常よりも六人ほど少ない状況(唐組出張組を含む)で、
作業がめまぐるしいスピードで消化されていってるのが
彼らの成長の一端を物語っている。
舞台上でも彼らがどのように暴れているかを、是非ご覧いただきたい。
今までと違う、“劇団唐ゼミ★”を見るとができるでしょう。
・チケット予約
7月1日、2日 (19:00) 横浜国立大学八号館裏特設蒼テント
7月8日(19:00)、9日(14:00、19:00)、10日(14:00、19:00) 新宿サニーサイドシアター
(開演時間)
● 前売り券は本番前日、夕方五時まで受付しています
新宿サニーサイドシアターのチケットは数が少ないので、ご予約はお早めに!!
・電話&FAX予約 045-333-7185(10:00〜16:00)
・チケットフォーム
(チケットフォームでの予約は、本番三日前まで可能です。)
<Toshinobu Adachi>
特別新人公演は小さな舞台で
二日間にかけて行われるテント建て。
一日目が蒼テントの大枠が展開され、その姿を現し、
二日目に内部の舞台が姿を現す。
一日目は雨に見回れ、二日目は猛暑に襲われ、
劇団員の疲労も、この二日間でピークに達した。
『煉夢術』の舞台セットは、これまでの唐ゼミのセットと大きさが違う。
新宿サニーサイドシアター自体の広さが、
これまでの新宿パンプルムスや、大阪ロクソドンタといった小屋よりも
小さいということも理由にあげられる。
また、特別新人公演自体、「小さな舞台での公演にしたい」という意向があったからだ。
小さい舞台を活かし、今まで培ってきた舞台装置の技術を詰め込んできたようなセットが
できあがってきている。
狭い舞台に様々なものが詰め込まれ、濃縮された舞台装置が徐々にその姿を現しはじめた。
「小さな舞台」ということで、新宿サニーサイドシアターでの公演は、
今までの東京での公演よりも準備されている座席数が少ないです。
お早めにご予約ください。
・電話&FAX予約 045-333-7185(10:00〜16:00)
・チケットフォーム
(チケットフォームでの予約は、本番三日前まで可能です。)
<Toshinobu Adachi>
テント建て
”劇団唐ゼミ★”になってからの初のテントを展開させることになった。
今日は朝からどんより曇り空。時折、小雨が降ってくる。
足場も悪く、脚立に上って作業することの多い劇団唐ゼミ★のテントは
こういった日に展開させるのには向いていない。
特別新人公演と銘打っているからというわけではないが、
テント作業では、今回特別新人公演で活躍する現大学二年生が
それまで任されていなかった重要なテント作業の一つを任された。
彼らが今回の公演でどれだけのものを吸収し自分のものとしていくか、
楽しみである。
夕刻、晴れ間がわずかの間だが顔をのぞかせた。
虹が空にかかり、劇団員はひととき手を休め、
時間に追われていた生活から解き放たれていた。
テント公演ならではの出来事だ。
劇団唐ゼミ★としては、初のテント建て。
唐ゼミとしては大阪での、唐十郎フェスティバル『少女都市からの呼び声』以来のテント建てとなった。
明日には舞台を組み、来週からのテントでの稽古と作業に備える。
今まで以上に、過酷な状況に追い込まれていく。
本公演がどうなっていくかも、この数週間の頑張り次第である。
<Toshinobu Adachi>
夏公演、いよいよチケット予約開始!
七月の蒼テント公演、新宿サニーサイドシアター公演を控え、
新生、劇団唐ゼミ★の新人達が繰り広げる
特別新人公演『煉夢術』
のチケット予約がいよいよ始まった。
本公演での新人として重要な役を与えられた田村団、伊吹卓光、小林佑基、関緑、山崎雄太、松田尚之らが
どのような舞台を見せるか楽しみである。
そして、今回は『黒いチューリップ』で主役を務めた土岐泰章を中心に、
前田裕己、杉山雄樹ら男性陣が脇を固める。
もちろん、椎野裕美子、禿恵を忘れてはならない。
この公演がどのような公演になるのか、是非、その目でお確かめください。
<Toshinobu Adachi>
ものづくり
本番まで1ヶ月をきり、
テント建てが次の土日に迫っている。
そんな中、今日は演出の中野が唐組公演を見るために豊田に発ち
残された午後の時間は大道具作りにあてられた。
テントでの練習に間に合わせるため
煉夢術メンバー総動員でセットの大枠を一気に作った。
パネル、ドア、階段、船、冷蔵庫、墓、椅子、机…
いろいろなものの形がはっきりして、舞台のイメージを確かなものにしつつある。
それにしても今回の『煉無術』には物がよく出てくる。
そしてよくそれを作る。
かなり複雑なものでも木材から形成するのだが、
それ以外にも廃品や落ち葉など身の回りのものをうまく利用して作る。
本番では力強い舞台セットをお見せできればと思う。
このところいつも少数精鋭の作業だったが、
今日は久しぶりの大人数の作業となり、
スタッフもキャストもちょっとした気分転換になったのではないかと思う。
(作業に打ち込むメンバーたち)
また、最近新メンバーとして現れたのが「子ども人形」、通称「よしお」。
その白さと、服のセンスのよさと、アンニュイな表情が人気の理由?
作者のつけた適当な名前でも、名前がついてからは何かとみんなに気にかけられている。
物に愛着がわくのはよいこと。ぜひぜひ大事にしていきたい。
〈関 緑〉
木曜日
毎週木曜日はミーティングの日だ。
今回の特別新人公演に参加している「煉夢術」チーム、唐組参加チーム、次の公演を控えて今回はお休みしているメンバー。皆が久しぶりに顔を合わせる。
劇団唐ゼミ★が、全員集合する大事な日なのだ。
今日のミーティングでの連絡事項は、主に秋の新国立劇場公演について。
ギャラの大枠、オペレーション(音響、照明操作)は基本的に劇団メンバーがやることになったということ、舞台空間についての決定事項、劇場はどこまで我々の個性を出して工夫・装飾していいのか話し合っているということ、初演時にダブルキャストだった「盲導犬」はシングルキャストにするつもりであること、「黒いチューリップ」のオーディションの応募状況・・・
どれも従来のテント公演ではお目にかからぬ話題・問題である。このような話を報告され、相談していくと、天下の新国立劇場で公演するということが、徐々にリアルになってくるというものである。
「煉夢術」が終わった何日か後には、もう劇場公演の舞台装置作りが始まる。だんだん「まだ先のこと」とは言ってられなくなってきたようだ。
「煉夢術」にも新しい風が吹いた。
今回、主人公の「男」が歌う歌の原曲が残っていなかったため、いつも曲や伴奏作りをお願いしている佐藤悠介氏(詳しくは裏・唐ゼミ★の「お世話になっている人々」参照。)に作曲を依頼していた。
今日、その音が届いたのだ。ミーティング時に全員で聴いたのだが、出来の素晴らしさに一同感嘆の声。戯曲の謎解きにも重要なキーワードがちりばめられた歌詞が、渋くてかっこいいメロディーに乗せられる・・・劇に新たなスパイスが加えられて、締りと深みが加わった感じだ。
ミーティング後は、冒頭の男の独白を軽く稽古し、それぞれの小道具作りを進めた。
様々なモチーフが登場する「煉夢術」は、どれだけ魅力的な小道具が作れるかも、劇の重要な鍵となる。物・身・心、どれもクオリティーを上げなければならない時期に差し掛かっている。
来週はいよいよテント建てだ。
〈タムラ団〉
第「0」回
7月上旬の発表を目指して現在練習中の『煉夢術』ですが、
この発表というのは、新国立劇場公演の前段階としての「特別新人公演」であり、
劇団唐ゼミ★の「0回公演」にあたるともいえます。
大学での公演も予定されており、
6月にはまたあの蒼テントが私たちの前に姿を現すことでしょう。
本日、その『煉夢術』の稽古もようやく第2部に入りました。
第2部の舞台は第1部の舞台である「町」の入り口・十字路です。
稽古場に新しく設置された「十字路前」と書かれた古びたバスの標識が、
その場面を物語っていました。
…行ってしまったオルガン弾きを追いかけて、町に入り込んだ男。
そんな自分がどこから来たのか、
記憶の向こうをたどるシーンとしての「十字路」。
それは誰もが心に持つ原風景ではないでしょうか。
また、第2部の冒頭ではもしかしたら
どこかで見聞きしたようなシーンが出てくるかもしれません。
これから夏ということもあり、
稽古場はとどまる所知らず…といった具合に、
ますます熱くなりそうです。
〈関 緑〉
第一部佳境!
晴れているかと思ったら急に土砂降り。
さらにはその雨粒が瞬く間に雹(ひょう)に変わって降り注いだ。
五月も半ばだ。
劇団唐ゼミ★「煉夢術」の稽古は第一部の佳境に入った。
今日の午前中は場面転換んぽ練習に重点を置いて、第一部を通す稽古。
場面ごとに創ってきた芝居が、一つの世界として組み上げられていく。
おぼろげではあるが、稽古場に「煉夢術」という一つの時間が流れ出した感じである。
―東京都の地図を売り歩く、主人公「ある男」。
彼は自分の売っている地図にはない場所へ、とある「謎」を解く旅に出る。
男がたどり着いた地図にない「町」は、夜中の十二時を過ぎると、
誰もが動いてはいけないという規則を 持つ場所だった。
そこにいるのは、赤い蝶々を追いかける、足カセをはめられた老人、
町の墓石に自分の名前を見つけようとする人体模型人形、
亡くした息子の面影を追いながら、町の時計塔を守る夫婦。
そして、謎解きの鍵を握る、黒い服の男A・B―。
第一部は主人公のおう謎と、上記した登場人物のエピソードが絡み合い、謎がほぐれていく過程を描いている。
各々の人物の世界を往来するため、場面転換は激しい。
小道具の捌き方、転換のタイミングなどを一つ一つ確認しながら稽古は進められた。
こういった、技術面での完璧さは、作品の完成度に大きく影響してくる。
抜かりがあってはならない。
火曜日には、さらに完成度の上がった第一部が観られそうだ。
舞台装置の作業も着々と進んでいる。
「煉夢術」は、舞台装置指定の多いト書きを持つ戯曲だろう。
要求されているものからどんどん作っていく。
冷蔵庫、らせん階段、墓石、バス停・・・まだまだあるが、この辺りは形が見えてきた。
もう一つ、今回特徴的なのは、随所に出てくる小道具「人形」である。
登場人物にそっくりの何体もの人形。
美術担当〈関緑)は、毎日あたまを悩ませながら悪戦苦闘しているようだ。
少しずつ形の見え出した「煉夢術」。
今日の空模様のように、瞬間瞬間変化している。
その変化が確かな「進化」となって、作品が仕上がっていくのを楽しみにしていただきたい。
2005.5.16 〈タムラ団)
5月突入
休日の大学は静かである。講義棟は閉めきられ、教授達の研究室ももぬけのからだ。
キャンパスを行来する学生の声も聞こえない。
劇団唐ゼミ★は休日はいつも昼稽古をする。今日も午前十時から稽古場は活気づいた。
本日の練習は、第一部の一場、二場、三場を強化する練習と、
第二部の本格的な読み合わせであった。
第二部から出てくる「偏執狂」を演じるのは劇団唐ゼミ★名物役者の前田裕己。
先週、サーカス劇場「幽霊船」への客演を無事終えた前田。
帰ってきた彼を加えての初めての読み合わせとなった。
新たな展開が起こる第二部。早くここまで立ち稽古に入りたいものである。
昨日から作業も開始された。
今回の公演の場所がまだ確定していないため、
ハコ(劇場のこと)に左右されない大道具から造りだす。
卒塔婆、冷蔵庫…おっと、これ以上は伏せておこう。
着々と進む「煉夢術」来週からも気を引き締めて挑みたいものである。
田村 団
煉夢術スタート
役者はセリフを完全に頭にいれて、演じる。それに中野が演出を付け、試行錯誤しながら演技を組み立てて、戯曲の構造を浮彫りにしていく―それが唐ゼミ★の立ち稽古だ。
立ち稽古開始三日目。六月公演予定の「練夢術」は二部、九場構成だが、今日の稽古は一場を更に強化、二場を組み立て、三場は後半を中心に組み立てた。
一場は土岐泰章演じる男の長ゼリフ。ここは一昨日と昨晩の深夜に練習したせいか、方向がかなり固まってきていた。土岐は秋の新国立劇場で上演する「黒いチューリップ」で、膨大なセリフ量と多くの長ゼリフをこなさなければならないため、この冒頭のセリフを自分のものにすることは、その時への布石にもなるはずである。
二場、三場は二年生二人(老人役・小林佑基と、町の男役・伊吹卓光)が大役に抜擢されて投入されたこともあり、まだまだ手探り状態。今後どのようなシーンになるのか、非常に楽しみだ。
こうして、遂に始動した「煉夢術」。今週末から作業も開始され、本格的に動き出す。劇団・唐ゼミ★としての初の公演はどのような形になるのか…暖かく見守っていただきたい次第である。
田村 団
週末、唐組いよいよ関東で公演!!
今週末より、唐組第35回公演『鉛の兵隊』の関東公演が始まる。
大阪、神戸と関西を回り、今週末4月30日、5月1日は、新宿花園神社での公演となる。
新宿花園公演 → 西口新宿原っぱ → 水戸 → 豊田 → 鬼子母神 → 西口新宿原っぱ と
約、二ヶ月ほどをかけてまわる。
劇団唐ゼミ★から、古川望、伊東しげ乃が出演させていただいている。
プロの舞台で彼女達がどのような活躍を見せるか、楽しみである。
<Toshinobu Adachi>
サーカス楽日!
4月21日から4月25日まで、五日間連続で行われたサーカス劇場第七回公演『幽霊船』も
いよいよ本日で楽日となった。
唐ゼミ劇団員もそれぞれが毎夜、サーカスの乱舞を見に足を運んだ。
サーカス劇場は、今後、秋の9月に公演を予定している。
唐ゼミの新国立劇場公演共々、今から予定をあけていただければと思う。
<Toshinobu Adachi>
劇団唐ゼミ★! 始動!!
唐ゼミの『劇団』としての活動が、ついに始まりました。
ホームページ全面リニューアルも行われ、
“劇団唐ゼミ★”が動き出しました。
七月に予定されている劇団唐ゼミ第九回公演『煉夢術』の稽古も始まりました。
唐ゼミの稽古はじめは個別の読み合わせから始まります。
個人で読み込んできた台本を、今度は相手役を配して読み込んでいきます。
そして、個人でまた読み込んできます。その繰り返しです。
それは演出も同様で、稽古を始める前までに集めておいた曲と役者を合わせ、
曲が劇とどう関わるかを見ていきます。
何十、何百という曲の中から選び出された一曲ですが、
劇に合わないと判断されれば、また新しく探し出さなくてはなりません。
一曲を探し出すまで根比べです。
苦労の末に選び出された一曲は、劇中に必ず生きてきます。
今週の土曜から、劇団唐ゼミは本格的に全体の稽古に入っていきます。
休みの期間に普通の人に戻っていた劇団員は、
演出、役者といった劇人の顔へと急速に変貌します。
<関緑>
舞え前田! サーカスいよいよ明日より!
劇団唐ゼミからサーカス劇場に参加している前田裕己の本番がいよいよ明日となった。
4月21日〜25日まで、土日を挟むこの公演は、
『どの大学の新入生でも無料で観劇できます(新入生以外 前売り1000円、当日1200円)。』
とうのが特徴だ。
![]() |
前田裕己 大学入学後すぐに中野敦之が当時主催していた『八秒台劇場』に参加。 大学一年の終わりには、ブレヒトの『処置』を演出。 その後、大学二年より唐ゼミに参加。 その小さな体をめいっぱい使う迫力ある演技が特徴。 現大学四年生。 |
唐組、本日より!
さぁ、いよいよ唐組の春の公演が大阪で幕を開ける。
大阪→神戸→東京(花園神社、西新宿原っぱ)→水戸→豊田→東京(鬼子母神、西新宿原っぱ)と
西へ東へと紅テントを引っさげ、公演していく。
唐ゼミより、古川望、伊東しげ乃の両名が出演させてもらっている。
![]() |
古川望は、前回の唐組秋公演『眠りオルゴール』にも出演し、二度目の参加となる。 小さいけれど力持ち。細々とした配慮が利く彼女である。 本公演では出演はわずかなものの、照明補佐として、照明のオペレーションの大部分を任せられている。 唐組照明チーフである久保井研の信頼も厚い。 |
![]() | 伊東しげ乃は、大学に入学してからすぐに唐ゼミに参加。たびたび大きな役を振られている。 幼少の頃よりダンスを習い、身体能力は高い。 しかし、唐ゼミ第八回公演『黒いチューリップ』では、彼女は歌唱力で唐十郎を魅了し、別の一面をみせた。 |
椎野裕美子、禿恵と二人の女優の陰に隠れているが、
この古川、伊東の二人の女優も侮りがたい。
本公演でどのようなパフォーマンスを我々にみせてくるのか、
期待して待ちたい。
<Toshinobu Adachi>
読み合わせ
月曜日から続いた雨もひと段落し、今日は久しぶりのよい天気となった。
昼。
少し刺すような日差しがふりそそぐなか、
大学のメインストリートはサークル勧誘やバンド演奏でおもちゃ箱をひっくり返したような騒ぎだ。
だが、それも授業時間になると、散り散りになり、穏やかな時間が流れてゆく。
夕方。
講義も終わり、学生達が下宿に帰っていく中、
その流れに逆らうように大学に集まってくる唐ゼミ劇団員たち。
日が沈むとともに唐ゼミの活動がはじまる。
皆が揃ったところで、
七月上旬に公演予定である芝居の稽古が始まるのだが、
今日は本格的な稽古に入る前段階として、”読み合わせ”をした。
(公演内容は後日発表)。
先週、すでに台本は配られていた。
それぞれが家で読んでいたが、
合わせて読むのは初めてのことだった。
少しずつ、暗闇の中で足元を確かめながら歩くように読み進めていった。
読みあわせというのは、おぼつかないがとても新鮮な瞬間である。
さて、今回の芝居の要は新2年生たちだ。
というのは今回の公演で、主力である新堀、渡辺は役につかず、
主役に土岐、それに続き杉山、前田と役につくことになる。
するとおやおや、男役が3人ぽっかりと空いているではありませんか!
この公演は、学部生である彼らに力をつけてもらうための公演なのです!
これまで彼らには均等に台詞や名前のある役が当てられてきたが、
ここでまた新たな体験をすることになる。
ぜひその体験を秋の大舞台に向けての経験として欲しい。
<Midori Seki>
本年度、活動開始
4月9日。本日は、唐ゼミの蒼テントのテント幕を洗いました。
本年度の唐ゼミの活動は、土、砂、ホコリの汚れを落とすことからはじまりました。テント幕に昨年度の公演で痛んだ箇所も何カ所か見つかり、補修の必要を確認し、次回は補修にかかります。
テントはテント幕の天幕、横幕と鉄骨からなっています。今回の作業で、テント幕だけでなく、鉄骨にも数カ所問題が見つかり、小屋監督の新堀が善後策を建てているところです。これは、昨年度の外部での公演がどれほどのものかを物語っていました。
そして、本日は劇団員募集に一人の学生が現れました。いろいろと迷ったようですが、入ってしまったからにはやるしかない。それが、劇団唐ゼミです。早く彼が慣れてくれることを祈るばかりです。
今後の活動ですが、六月下旬から七月上旬頃に公演を一本用意している最中です。詳細は決まり次第、<次回公演>アップする予定ですので、お楽しみに。また、秋には“新国立劇場”での公演を控えています。そちらも、詳細決まり次第、アップします。
今年度の唐ゼミの活動が、更にどのように広がっていくか、乞うご期待。
<Toshinobu Adachi>
春一番
四月六日。少し汗ばむほどの暖かさが、春の訪れを感じさせる横浜国立大学キャンパス。いつもは唐ゼミの蒼テントが建つ八号館裏に、バーベキューセットがずらりと並んだ。
この日は、新一年生の入学オリエンテーションが各学部行われた。期待と不安に胸を膨らませている新入生を、肉と野菜と景気づけの乾杯で歓迎しようという企画を、唐ゼミ劇団員、伊吹、小林、田村、山崎の四名は同学年のマルチメディア文化課程二年生とたてた。
新入生歓迎企画は、マルチメディア文化課程内の伝統行事になりつつある。
この企画のはじまりは、四年前、唐ゼミ演出の中野敦之が、当時主催していた劇団「八秒台劇場」の劇団員と共にはじめたのがはじまりだ。そのときもバーベキューを振る舞った。ここ二年ばかりはハヤシライスでの歓迎だったが、唐ゼミのスペシャルサポーターを務める室井尚教授のはからいもあり、紆余曲折を経て“景気づけの乾杯”とバーベキューが復活した。
午後三時。青空の下、明るい乾杯の声が響く。
「新入生の半数ほどが参加するだろう」という企画側の予想を裏切り、ほぼ全員が出席した。教授陣も交え大盛況だった。自己紹介をし合って友達になるもの。教授や先輩に大学生活の話に耳を傾けるもの。静かだった八号館裏が、唐ゼミの公演とはまた違ったエネルギーで活気づく。
こうして、新たな出会いがおき、新しいものに触れ、それぞれがそれぞれの新しいスタートを切る。……そんな季節である。
唐ゼミもこの春、新体制となり、変化した環境の下で新たなスタートを切った。
これからどんな人と出会い、どんなものに触れていくのか。……今後も期待してもらいたい。そんなことを思う春の昼下がりである。
<田村 団>
唐十郎フェスティバル(8) 〜自己管理
唐ゼミは、昨年の「黒いチューリップ」が終了し、今年一月より「唐十郎最終講義」の準備にかかり、一月の終わりまで最終講義の作業と稽古が続いた。
今回の「少女都市からの呼び声」の稽古は、二月から入ってからだ。舞台装置を作り始めるのも同様に二月からとなった。大阪の移動やテント建てなどをいれると、実質、一ヶ月未満の稽古の中で行われた稽古になった。
限られた時間の中で、どこまで精錬されたものを作り上げるか。もちろん、稽古期間が長ければ良い芝居ができるというわけではないのだが、舞台装置に関しては、時間の制約は受けざるを得なかった。二月は決して天気に恵まれた月とはいえない。思わぬところで足止めを食らう。特に、舞台は一からすべて作り上げているため、スケジュールはかつかつである。徹夜する作業もこなし、大阪に乗り込んだものの、大阪でも作業が減ることはなかった。また、他の劇団の劇も見に行ったために、時間に余裕などありはしなかった。
唐ゼミは、表の役者と裏の作業を同時にこなさなくてはならない。裏の作業が徹夜に及んでも、疲労がたまろうと、体調を崩すわけにはいかない。体調を崩すことは、同時に劇に大きな影響を与えることになる。中野が演出したものが、舞台上で発揮されなければ、劇として成立しないことを意味している。
自己管理。これが重要になる。食生活に気を使うことも重要である。野外の舞台であるから、ホコリなどを気にしてマスクを着用したり、手洗いうがいを徹底することも重要である。また、宿舎に加湿器を持ち込んだりもした。睡眠不足も敵だ。
今回の宿舎は、家一軒をお借りし、劇団員全員が泊まらせていただいた。十八人が寝泊まりするのに十分な家で、広いとてもいい家であった。それまで、金沢ではロビーに、前回の大阪公演では楽屋に泊まらせていただいたが、今回が最も過ごしやすい環境にあった。ただ一つ、公演場所から距離があった点を覗けば、素晴らしい環境が整えられていたといってよい。
名前はここでは出しませんが、宿舎を提供してくださったことに心から感謝をします。ありがとうございました。
外部の公演では様々な人にお世話になる。それは、大学内にいる時よりも多くの方にお世話になる。感謝してもしきれないほどだ。
唐ゼミが成すことはただ一つ。いい公演を打つことだ。
ひとつひとつの公演が勝負となる唐ゼミの公演が今後どうなっていくか。ぜひ、見届けていただきたいと思う。
<Toshinobu Adachi>
唐十郎フェスティバル(7) 〜連隊
岩本慎弥。
唐ゼミの第一期生である。第二回公演『腰巻きお仙 〜義理人情いろはにほへと編』で主演した。
彼は第二界公演以来、唐ゼミの舞台に帰ってくることはなかったが、
「唐十郎最終講義」で再び唐ゼミの舞台に立つことになった。
これは、演出の中野敦之による依頼であった。
そして、大阪公演。思いもよらないことに、彼はまた中野敦之からの依頼で舞台を踏むことになる。
「少女都市からの呼び声」。
第一期生の唐ゼミ生は、新宿梁山泊が1999年に下北沢の本田劇場で行った公演を見ている。
この劇を見たから唐ゼミに入った人もいたようだ。
第一期生にとって、思い入れのある作品でもある。
その作品を再び見るために岩本慎弥は、横浜から深夜バスを乗って、大阪に現れた。
彼にとって、大阪公演の本番初日を見た後に、
二日目から自分が出演しているとは想像もつかなかったことだろう。
禿恵同様、連隊の厚みをさらに増すために、中野敦之が依頼したのだ。
膨れ上がる連隊。一人増えるたびに、舞台は怪我をした兵士で埋まっていく。
岩本慎弥が入ったことで、完全に舞台を埋め尽くした。もちろん、ただ人が来て埋めればいいというわけではない。
役者が入ったことが重要なのだ。
連隊のシーンの絵がどのようなものであったかは、見ていただいた方に分かっていただけるだろう。
全体を見れば、ほんの少しの短いシーンであったが、確実に観客の脳裏にそのシーンを植え付けたはずである。
唐ゼミの舞台は、常に変化する。大阪公演の短い三日間であったが、初日、二日目、三日目と確実に進化を見せた舞台になった。三日とも見ていただいた方には、その変化を読み取っていただけるだろう。
<Toshinobu Adachi>
唐十郎フェスティバル(6) 〜誤算3
前田、小川の怪我は大きな誤算である。
だが、禿恵に関しては、嬉しい誤算であった。
禿恵。
第二回公演『腰巻き汚染 〜いろはにほへと篇』以降の唐ゼミの全作品に出演。
同時に、唐ゼミのパンフ、ポスターなど多くを手掛ける。
役者としては、椎野裕美子と双璧を成す女優であり、
そのアグレッシブな演技は、ファンを魅了する。
その禿は、膝の怪我を抱えていた。
これまでの公演は、だましだまし行ってきたのだが、
昨年の『ジョン・シルバー 再演』、『盲導犬』、唐組『眠りオルゴール』、『黒いチューリップ』と春から休むまもなく公演を続けた結果、膝に無理な負担をかけてしまい、症状を悪化させてしまったのだ。『黒いチューリップ』が終わったとき、すでに騙せる状態になく通院することになった。
今年に入り、手術を受けるまでになり、唐十郎フェスティバルの出演を辞退することになった。本人としては先延ばしにするよりも、ここで一つ区切りをとり、来年度以降の大学から離れた唐ゼミの活動を行おうとする英断だった。
二月の下旬に手術を受け、術後は良好。すぐに歩けるまでに回復した。最悪、数ヶ月は歩けない状態になるかもという話だったが、嬉しい誤算だった。
三月に入り、禿の姿は近畿大学の蒼テントに姿を現す。
まだ、走るまで回復はしてないまでも、普段の生活に支障のない禿は、受付の仕事を軽く手伝っていた。
演出の中野は、ここで、歩けるまで回復したならと、端役を振ることを決断。わずかな時間だが、舞台上の空気を濃密にするために、舞台に立ってもらうことになった。
新堀航を隊長とした連隊の一員であるが、台詞もないが、舞台空間の把握能力は十分にある禿である。連隊が更に厚みを増した。
本公演で怪我が多かった唐ゼミ劇団員であるが、いち早く回復した禿に新しい光明を見出すことになった。
<Toshinobu Adachi>
一つの区切り
近畿大学、唐十郎フェスティバルの報告ブログは、一度お休みし、
本日は違う話題です。
唐さんが、退官されるということで、
唐さんと共に本年度退官される教授陣の方を迎えたパーティが3月23日に開かれたようです。
唐ゼミでは、唐さんが春公演『鉛の兵隊』の稽古で忙しい中、横浜にこらたので、
それにあわせ、ゼミとして、唐さんを送り出すささやかながらのパーティを夜に開いた。
話題は、様々。
唐十郎の伝説として語られたことを、
直接、唐さんの口から聞けたり、
(例えば大久保鷹氏との出会いがどういった風だったとか)、
大学時代の演劇の話。
近畿大学で行われた唐十郎フェスティバルの話や
今、稽古中の『鉛の兵隊』の話など、大変に面白い話で盛り上がった。
唐さんが教授として、我々と関わるのは最後になるだろう会で、
感慨深いものだった。
しかし、これで、我々と唐さんの関係が途切れたわけではない。
唐ゼミは来年度から、一つの独立した劇団として動き出す。
唐組の活動を含め、見て盗めるものは盗ませてもらっていく。
唐さんは大変に大きな大きな存在だ。
劇団として、唐さんとのかかわりは途切れることはない。
ここからは、今まで以上に教わることが多いだろう。
新たな決意と共に、一つの区切りとして、今日を締めくくりたいと思う。
<Toshinobu Adachi>
P.S.
唐ゼミのサポーターであり、スーパーアドバイザーでもある室井尚教授が
3月24日に誕生日を迎えられた。
唐さんとの関わりも、この人あってのものだ。
感謝とお祝いを申し上げたい。
さ、唐ゼミと室井さんの新しいスタートだ。
今年、どのように変化していくのか、皆さんには温かく見守っていただきたいと思う。
唐十郎フェスティバル(5) 〜新人!?
栗須慎一朗。
近畿大学芸能専攻に所属し、今年卒業となる。
「18秒にかけろ」。演出中野から彼への指示だった。
近畿大学は「唐版 風の又三郎」の公演を四公演行った。初日、二日、三日目と唐ゼミ劇団員は、別れてそれぞれ観劇した。
新宿梁山泊で行われた公演を唐ゼミの劇団員の多くが見ていた。それを同年代の役者達がどのように演じているか、始まる前から興味津々だった。
その中で、ひと際異様な雰囲気を放っていた存在が、栗須慎一朗、その人だ。
端役ではあるが非常に難しい役、一言で場の雰囲気をさらっていく役を彼は与えられた。それは、小川が怪我をしたことで、演出の中野の要求するものと違うものが出来上がってしまったからだ。
そんな中、栗須は十分に大役を果たした。小川のやっていたバージョンは観客に考えさせる間を与えずに、場の雰囲気を変化させるものであった。それに対し、栗須は自分にわざと集中させておいて、期待を裏切らない一言を発し、変化させた。
どちらも見てもらいたかった。どちらが好きか。そういった次元の話になるかもしれない。どちらも面白い。演じるものによってここまで変わるものかと感心する。台詞がただ一言であるということも、誰でも簡単に比べることができるから分かりやすい。個人的には、強引な力を発して笑ってしまう小川バージョンが好きだったりする。…栗須の異様さも捨てがたいのだが。
<Toshinobu Adachi>
唐十郎フェスティバル(4) 〜誤算2
唐ゼミは、本公演で作業は危険なものだと意識せざるを得なかった。
舞台監督、前田裕己。作業の中心を担う彼は総合的に舞台の裏側を担っている。その彼もまた、怪我をした。小川が折ったなら、彼は切った。
電動工具は作業を早く進めるにあたり、大変に便利な道具である。だが、同時に危険なものでもある。甘く見ていれば、それは凶器になる。前田は作業の要を担うとともに、唐ゼミの中で熟練している部類の人間である。
その彼も、何を油断したか電気ノコギリに指を切られかけた。ほんの一瞬の油断であったようだが、指を縫う怪我までになってしまった。電動工具を止めるのがもう少し遅ければ、指が飛んでいたかもしれない。作業中、唐ゼミでちょっとした怪我は多々あるのだが、縫うような怪我に至ったのは始めてである。そして、怪我したのが作業慣れし、怪我をしないだろうと思われていた前田であった。頭から水を被されたような気分だ。作業に慣れてきた唐ゼミの劇団員も気を引き締め直すこととなった。
ただ、ひとつ前田が怪我をしたことで、作業が滞ると思われていたが、逆に作業が円滑に進んだことは彼にとっては誤算である。
彼は今回のことではっきり自覚した。作業の中心を担う彼は、作業のし過ぎであるということにようやく気づいた。全体の作業進行を円滑に進めるために一歩引いた位置から全体を仕切ることが重要である。怪我したことで強制的に作業のできなくなった彼は、指示出しだけにまわることで、全体が流れるように動くようになった。
今回の大阪公演前に、唐ゼミで主力である二人が怪我をしたことは痛手だった。そのことで、唐ゼミの劇団員がもう一度気を引き締め直すことになった。
裏方の作業において、反省すべき点も多々あった公演となった。
<Toshinobu Adachi>
唐十郎フェスティバル(3) 〜誤算1
大阪までは、トラック組、電車鈍行組、新幹線組の三班に分かれた。演出の中野敦之は、一足先にオープニングシンポジウムのために近畿大学へとすでに向かっていた。
出発は朝早く、トラック組は七時すぎに、電車鈍行組は六時半には横浜を出発した。新幹線組はゆっくり昼前に出発したようだが、それには理由がある。
小川尊。長身でかっこいい男である。しかし、彼は出発前日に足首を折る怪我をした。本人の不注意で起こったことだが、出発前に作業が立て込んだことで、疲労により注意力が欠けていたことも否めない。
いない時に、その人の普段の仕事ぶりがよくわかる。小川は、作業においても欠かせない人員である。小屋を始め、あらゆる作業に噛み、その作業の早さはずば抜けている。その早さは、昨年の唐組秋公演『眠りオルゴール』に出演してから更に鍛え上げられ、唐ゼミにおいてその存在はなくてはならない存在となっている。
その彼が、怪我をしたことで作業に支障をきたしたことは否定できない。だが同時に、彼のおかげで本番までの食生活は充実したものになった。
本番までの食を、小川は作業ができないかわりに担当した。普段から料理が好きな彼は、関西生まれで。味付けはさっぱりしたものを作るので誰の口にも合いやすい。二十人近い食べ盛りの若い連中に供給する量は半端ではない。それを本番まで作り続けた。作業が終わった後に、食が保証されている安心感は作業そのものだけに集中できる。勝手の分からない外部公演で、これ以上の安心はない。
本番中の食事は、我らがお姉さん。金谷さんが今回も多忙の中を新潟から駆けつけてくれた。頭が下がります。限られた経費の中で食事のバランスを考えた献立で作ってくれた。更に頭が下がります。
その金谷さんは、今回明智さんという、流浪の少女を引き連れ、唐ゼミのバックアップを務めてくれました。深く頭が下がります。ありがとうございました。
唐十郎フェスティバル(2) 〜蒼テント展開
<近畿大学キャンパス内に展開された蒼テント>
唐ゼミは、3月4、5、6日の三日間、蒼テントでの公演であった。テントを県外に展開したのは始めてのことだ。それまで蒼テントは、横浜国立大学、横浜沢渡公演、戸塚高校で公演を果たしてきたが、ホームである大学からこれほど離れた場所で展開させたことはない。同時に、三月の初旬にテントを展開させて公演を打つのも始めてのことだ。前回の公演『黒いチューリップ』が十一月での展開させたテント内があれほどの寒かったにもかかわらず、三月ではどれ程の寒さになるのか。想像はするのだが、実際の天気、気温とも自然次第である。
<三月半ばに建てられた前回の紅テント内>
唐ゼミは、前回の『少女都市からの呼び声』で紅テントを展開させ、舞台装置の仮組みを行い、舞台美術を行った。それは、一昨年の三月のことである。その経験は、今回の再演に際して、三月がどれ程寒いのかの想定に役立った。
寒さ対策として、よくレジャーなどに使われる保温用の銀のシートを敷き、ストーブを10台近く用意した。十分といえないが、必要最低限の暖をとることができた筈だ。足りない暖は、舞台上の役者の熱気によって保ってもらうことしかない。劇団員はまさしく、ホンモノの寒さと対峙していた。
<客席全体に銀シートを敷く>
(Toshinobu Adachi)
唐十郎フェスティバル(1) 〜同世代
『第三回近畿大学芸術フェスティバル KARAFES 〜日本のシェイクスピア 唐十郎〜』2月26日から開催され、3月6日に幕を閉じた。四団体が参加したこのフェスティバルは、大阪、京都、熊本、そして横浜と異なる地域の団体が集まった。
熊本の劇団夢桟敷以外の団体は、唐ゼミと同世代の二十歳前後の若者の集団だった。それまで唐ゼミ劇団員の多くが、唐組、新宿梁山泊の二つの劇団でしか観たことのなかった唐戯曲を、同世代の若者がどのように扱っているか。劇団員全員が興味を持った。期間中に自分たちの公演の合間をぬって、他団体の劇を観劇することができた。皆、様々なことを思ったようだ。観劇後には、劇についての話題でつきなかった。
(Toshinobu Adachi)
最終講義レポート:後編
あっという間に終了した唐ゼミアンソロジー。
黒いチューリップのヒロイン・ケイコの台詞が終わると、舞台上の唐ゼミメンバーがゆっくりと深く頭を下げる。唐十郎教授が国大に来て七年半。中野演出が加わり、今の唐ゼミが作られていった約四年間。それらが凝縮された八つの舞台の締めくくりだった。ひととおりの役者紹介のあと、中野演出が舞台に上がる。
「そして最後に、7年半お疲れ様でした、作・監修、唐十郎!」
中野演出の声が上がると、とたんに何処からか聞こえる馬の嘶き。
馬!?
と思ったつかの間、バリッと何かが破られた音がする。
下手の壁を突き破って、炎の木馬に乗った唐十郎教授が再度登場した。
対談のときにも増して大きな拍手と歓声が降る。木馬にまたがった唐十郎教授の顔は精悍そのものだ。そして舞台に上がり、中野演出と握手をする時にその顔が綻んだ。
「第一研究棟の五階で『ジョン・シルバー』の小道具を作る中野君と椎野ちゃんと禿ちゃんを窓の下から見上げていました。」
大学という老いて朽ち果てた教育の場の空気も、唐十郎という巨星の前には力を持たない。自分を見上げ真っ直ぐについて来る者が、必然的に現れる。唐十郎教授の言葉を聞いて、そういう人であったのだなと、ふと思った。
「ありがとう」と舞台から降りて再び木馬にまたがると、ゆっくりと上手に移動して行く。やがて飾り付けられた窓の前の階段を上り、大きな花束を受け取ると、教授はマイクを構えた。
時は ゆくゆく 乙女は婆ァに それでも時がゆくならば 婆ァは乙女になるかしら
『少女仮面』の歌が始まる。生できちんと歌を聞いたのは初めてだ。こんなに強靭にしなる歌声を聞いたのも初めてだった。観客たちの手拍子ものる。この瞬間がずっと続くんじゃないかというような不思議な感覚におそわれた。
「何よりも肉体を!」
歌の終わりのその台詞で、窓は開け放たれた。すでに外から覗くのは夜空で、夜の風が吹き込んだ。夜の路地の風だ。「唐十郎」に吹く風だ。
窓の外に足を踏み出し、ゆっくりと唐十郎は消えていった。迷い込むかのように教室に飛び込んできた男は、確かな足跡を残し静かに教室を去ったのだった。
これで、「唐十郎教授」の話はおしまいだ。
しかし、テント公演ではいつも背景が消えて舞台が外に繋がったように、唐十郎の舞台は路地に繋がっている。東京・新宿を見渡せば、紅テントがある。
いつでも「唐十郎」は始まったままなのだ。
report by C
最終講義レポート:中編
唐ゼミ上演戯曲アンソロジーが始まった。
はじめに唐十郎の「オテナの塔」が流れ、白い緞帳に映像が流れ始める。なるほど白い理由はスクリーンだったからなのか。タイトルテロップとフェードで次々に映し出される劇中の場面。編集したのはゼミ生の土岐泰章らしい。すこし擦れた映像が、短いようで長い唐ゼミの歴史を思い起こさせる。
『24時53分 塔の下行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている』
中野演出での現在の劇団ができる前の作品。黒コートの男が導く"塔の上”は、死の場所である。鞄を抱えたある男が導かれ、傷ついたある少年も母親から離れ導かれていく。やがて登場した少女が、兄との約束の歌を唄う。しかしその兄、鞄を抱えた男がいるのは"塔の上"だ。儚い少女の歌声は、誰にも届かず澄んでいく。
「おぼろに響くオーボエ吹けば 誰かがあたしを思い出す ここにいるって いつしかきっと」
キャスト/男…杉山雄樹 ある男…岩元慎弥 少年…山崎雄太 母親…伊東しげ乃 女…古川望
『腰巻お仙~義理人情いろはにほへと編』
少年・お仙は忠太郎に向き合うと自分の母親について語り始める。その言葉は重く、時に怨みのようで、時に哀しみのようでもある。母親から危篤を知らせる手紙が届くが、お仙はその手紙を無言で燃やす。その炎はまた、お仙の心を映すように静かに燃える。やがてお仙は立ち上がる。何処へ行くのかという弟の問いに、海辺を車で走ってくると答えるのだ。
「このまま目を瞑って海に突っ込んでしまいたい、どこかの防壁にでも衝突してしまいたいと、ふと思うそんな時、僕は母さんのことなんかひとつも考えやしない」
キャスト/忠太郎…土岐泰章 お春…小川尊 ボーイ…伊吹卓光 5ヶ月…新堀航 犬…小林佑基 お仙…禿恵
『ジョン・シルバー』
待ち続ける女、小春のもとにシルバーの歌が聞こえてくる。聞こえるはずのないその声に紳士と床屋は慌てるが、その歌声とともに現れたのは一人の小男。小男は海辺で、黒く光る杖を拾ってきた。紳士は問う、そこにナイフやオウムが存在しなかったかと。小男は、首を振る。シルバーは、海から上がってこなかったのだ。海に消えた75番目の人間は、どこへ行ったのか分らないままだった。小春は笑う。
「あたし、こんなにシルバーに近づいたことないわ。」
キャスト/らくだの姉…禿恵 らくだの妹…伊東しげ乃 紳士…新堀航 床屋…渡辺幸作 小春…椎野裕美子 小男…前田裕己
『動物園が消える日』
閉鎖された動物園の副係長・灰牙の頭の中から、動物園の灯は消えない。かつて同じ動物園でもぎりをしていたオリゴはそれを知っていた。オリゴはその動物園がともに見たいと灰牙に望む。だから自分の持つ最後の切符にパンチバサミを入れてほしいと。灰牙はポケットに手をいれる。取り出したのは、オリゴに返すための時計だった。彼が示したのは、動物園の灯を、たった一人で燃やし続ける決意だった。
キャスト/灰牙…新堀航 台場…渡辺幸作 オリゴ…椎野裕美子 他
『少女都市からの呼び声』
兄の田口が眠った代わりに、病院へ現れた少女、雪子。田口と雪子の二人は現実の世界で、ともに目を開けることはない。少女は名前のとおり、雪のように儚い存在である。現実での存在を確かにするよう、以前兄に言われたとおり、有沢という男を頼ろうと雪子は彼にすがりつく。
「根雪 粉雪 ぼたん雪 あたしのドレスを飾っても 逃れられぬこの身がうずく」
キャスト/有沢…渡辺幸作 ビンコ…伊東しげ乃 田口…安達俊信 雪子…椎野裕美子
『鉛の心臓』
「イエスの箱舟事件」に巻き込まれた娘の親たちにつきだされた、とある女親と男親。彼らは自分の娘が帰ってくると信じてやまず、とうとう夕顔という女を自分たちの娘だと信じこむ。そこへ、元キャバレー嬢であったつばめという女が、自分とゆかりのある夕顔を迎えに来る。そのつばめこそ、事件の只中にいた女であったのだ。事件の再来を待ち望んでいた男・オヤシラズは叫ぶ。
「この構図だ。なにもかもあの八王子の暴動の姿に似ています。」
キャスト/つばめ…椎野裕美子 オヤシラズ…前田裕己 男親…小川尊 女親…古川望 にわとりの介…小林佑基 夕顔…禿恵 他
『盲導犬』
盲導犬学校の教師たちに導かれ、街は少しずつ狂気に侵されていく。その狂気を受け入れなかった盲人と少年は激しい攻撃を受け、抗うも力を尽かしてしまう。盲導犬学校教師の妻であった女・銀杏も、すでに街に毒され、犬のように夫に従い、長い間街の空気にさらさなかった330(ミサオ)のロッカーを開けようとする。すると、夫はロッカーの向こうに潜む影を見て、驚愕の声を上げた。
「あっ、お前は――」
キャスト/銀杏、トハ…禿恵 先生…杉山雄樹 盲人・影破里夫…新堀航 フーテン少年…土岐泰章 他
『黒いチューリップ』
パチンコ屋で生活している女ケイコが、姉のノブコを牢獄から出そうと奔走しているうち、ノブコが目の前に現れる。ノブコは元恋人の春太とよりを戻すため、黒いチューリップを作ろうとしていたが、シャバに出てきてそれが失敗であったと知る。絶望に打ちひしがれる姉を見て、暗闇から出てきた姉・ノブコが、もう一度光の下で暮らせるようにと、ノブコの元恋人である春太に、牢獄へノブコを迎えに行くと誓ってくれた言葉をもう一度言ってほしいと懇願する。
キャスト/ケイコ…椎野裕美子 エコー…土岐泰章 春太…渡辺幸作 ナルヒサ…伊吹卓光 ヤヨイ…伊東しげ乃 ノブコ…禿恵 他
唐教授が「走馬灯」と表現したように、歌と映像と芝居が目の前を駆け抜けた。
いよいよ後編は怒涛の講義エピローグ、唐教授が路地に帰っていく瞬間をお届けする。
report by C
最終講義レポート:前編
厳冬。いよいよ大学も後期終業を迎える。
横国生は只今講義の締めくくりとして課せられるレポートや試験をこなす毎日を送っている。
ということで、唐ゼミブログでも、我らがゼミ教授の最終講義レポートを前・中・後編で綴っていくことにする。
号外新聞のような最終講義ポスターが貼られた看板に導かれて6号館に向かう。ものものしいポスターだなと思いながら目にした入り口は、もっとものものしい。
これはもしかしなくとも、唐ゼミとしての最後の公演であった『黒いチューリップ』のでセットではないだろうか。パチンコ台が並ぶ上にタクシー会社の看板が凛と立つ。もはや教室に入る前から空間の境界が失われている。しかも中央に垂らされているのは繋がれて籠に閉じこもった黒いチューリップ。果たしてこれからキチンと電気のついた教室に入れるのだろうか。一抹の不安を覚える。
案の定教室は暗かった。教壇があるべき場所の左右には銀色に鈍く光るコインロッカーの壁。肝心の教壇には上から真っ白い緞帳がかぶさっている。プリントを配ったり出席カードを回収するはずのティーチングアシスタントらしき人たちはばっちりメイクで声を張っている。「こちらの席が空いております。」「お荷物はお膝の上に置いて下さいますようお願い致します。」講義を聴きにきた生徒相手になんとかしこまった人たちだ。
しかしなるほど周りを見渡せば「生徒」たちの年齢層が非常に広いようだ。ああ、皆「お客」なのだな、と理解する。
白い緞帳が開くとようやく教室のシンボルとも言える黒板が姿を現す、と、思えば真ん中に人型の穴があいている。
ここは当時唐教授が突入してきた教室なのだそうだ。「はっ、路地を抜けたら教室だった」という台詞を第一声に。今度は時間が一本道からそれてしまった。もはや何が起こっても「これが講義だ」と受け止める覚悟がいるようだ。
教授登場!
・・・?
野太い二人の男の声がするので振り返ると、1台のかごが男達に担がれてやってきた。歓声と拍手。今日は教授は教室の内側からやってきた。目の前を時代錯誤なかごが通り抜けるのになぜか少し安心する。男達がかごをめくると教授登場!
のれんをひらりと瞼にかからせたまま、教授の口は笑って、そこへ拍手の雨が降った。
自らの開けた穴の前で、扇田昭彦氏との対談。教授の大学の中での体験談は、「学校」と「唐十郎」がけして素直に結びつかないだけに面白い。
○舞台における「役者」と「小道具」の間にはフェティシズムが存在するという話の最中に、無数の生徒が携帯電話コミュニケーションを始めた。教授は机に飛び乗り生徒の携帯を掻き集め始める。生徒は教授を指差し「あ、変な人、変な人!」と叫んだ。教授はそれが自分に対する評価なのだと納得する。
○実践で舞台を作り、それを生徒に観せ、生徒に感想を書かせると言う活動を開始。汗だくで演技する同い年の学生に疑問を持つもの、登場人物の行動を“非生産的だ”と指摘するもの、自分もよく知らない哲学者を引き合いに出してくるもの。そんな感想があったのだと話す教授の顔は、なにやらとても楽しそうだ。レポートが巻物のように長く繋ぎ合わされて、教授の懐の中にあった。
○自身の劇団、唐組の公演中、公演日の合間を縫って講義をしに横国へやって来たという。授業中にいつものように生徒と舞台を作っていたら(つまり演技練習中)、別の教授が「お前ら何をふざけているんだ」と憤怒して研究室に飛び込んで来た。唐教授と目が合うとその教授はゆっくり教室から出て行った。「僕は物陰に隠れていたんですが、彼ときちんと話したかったなあ」というのが教授の感想。
笑いと驚きと感嘆を小刻みに繰り返すうち、教室が非常に暑いことに気づく。
それもそのはず、教室は満員御礼、座席の外にも立ち見の観客が大勢なのだ。
教室の中の全員が前を向いている講義は入学して初めてだ。
そんなこんなで対談は終了。唐教授は足下に目をやると「あ」と声を上げた。
「これはどうしたらいいんだ?」
自身が突き破ってあけた穴の影。それをひょいと持ち上げてしまって、唐教授は教壇から降りたのだった。
中編は唐ゼミアンソロジーレポート。
report by C
唐十郎フェスティバル
ー横浜、熊本、京都、大阪・・・全国から集まった若者が、「日本のシェイクスピア」・唐十郎に挑む、特権的演劇祭!ー
2月26日から3月6日まで、近畿大学で行われる『唐十郎フェスティバル』。
現役学生から学生OBなど、いわゆる若年層の劇団が1団体1戯曲を作り、発表する。
戯曲はもちろん、タイトル通りすべて唐十郎の作品だ。
上演作品は以下の通り、
近畿大学 演劇・芸能専攻 『唐版 風の又三郎』
近代+ 『腰巻きお仙〜振袖火事の巻』
劇団 夢桟敷 『愛の乞食』
潔癖青年文化団 『少女仮面』
唐ゼミ 『少女都市からの呼び声』
となる。
当HPの<次回公演情報>でも詳細を掲載していきますが、興味のある方は是非『唐フェス』公式ホームページをご覧下さい。
(現在製作中です。)
いよいよ明日!
懐かしの台詞、何度でも聞きたい、唐十郎の生んだ言葉の応酬。
「教台」セットの気合いは充分、その迫力は「舞台」を超える。
めくるめく衣装、当時のままの姿で現れる人物達。
教授から伝授された、摂氏に収まらぬほどの熱気。
生演奏での劇中歌。
そして我らが唐教授はどのようにして皆の度肝を抜くだろうか。
全ては、1月29日。
唐ゼミ一同、皆様のご来場を心よりお待ち致しております。
横国 6号館へのアクセス
唐十郎教授最終講義の教室へのアクセスはこちら
交通:相鉄バス 横浜駅西口発 D−10番乗り口 『交通裁判所循環』
「岡沢町」下車 徒歩10分
(通常約17分で運行 15分おき)
フィナーレが間近に迫ってきました。唐ゼミがこの華々しいセレモニーに向けて狙うは只一つ、自ら楽しみ、愉しんでいただくことです。
唐ゼミアンソロジーって?(2)
勿論、ワンシーンを選んで上演といっても、舞台装置も再現する。物ものも登場人物を翻弄して行く「出演者」であるから欠かせない。その為、まだ寒空が我が物顔で寝そべるその下で、劇団員達は装置の製作に取りかかっている。
なにも劇中だけではない。なにせ唐十郎教授の最終講義である。学生の皆さんが舞台芸術論を学ぼうと紙とペンを持って教室に入った瞬間、良い意味で肩透かしを食らうこと受け合いだ。
唐教授が初めて横浜国大にやって来た時、黒板を突き破ってその異様な世界を瞬時に作り上げた時、まさにその時間に教室という空間が回帰している。まるで唐十郎が私たちと同じ大学にいたことなど夢であったというかのように。是非、何が起こるのかと不安になっていただきたい。
そんなことを密かに狙いながら、今日も厚着をして作業に向かう。
〔いとうしげの〕
唐ゼミアンソロジーって?(1)
さて、最終講義の目玉と言えば唐教授と評論家の扇田昭彦氏の対談である。
そして裏のメインと言えば唐ゼミの上演戯曲アンソロジーである。
アンソロジー・・・詩文などの選集。詩華集。(広辞苑より)
つまり唐十郎戯曲という詩歌から、特に美しいフレーズを選んだのが今回の作品。「公演」という型をとらない直球勝負なネーミングではあるが、いつもながらの気合いで挑む「舞台」なのである。上演戯曲は第一回公演「24時53分「塔の下」行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている」から第八回公演「黒いチューリップ」まで。ゼミログをご覧の皆様はどの回をご存知だろうか、とにかく全部やってしまうのである。
(1)の特集は、唐十郎戯曲には必ずあっていいと言える劇中歌。唐ゼミ舞台をご覧の方なら椎野裕美子をはじめ誰かしらが歌っているのを聞いたことがあるだろう。どんな歌があったのか、バックナンバーを一部掲載してみよう。
『オーボエの歌』・・・幻の第一回公演で、傘をもつ少女が歌った一曲。
『あんたが死んだら』・・・「腰巻きお仙〜義理人情いろはにほへと篇〜」で、少年お仙が歌う。
『らくだの歌』・・・「ジョン・シルバー」の劇中歌。双子の姉妹の登場曲でもある。
『氷いちごの歌』・・・「少女都市からの呼び声」で、そのメロディーにのせて雪子が踊り、歌った。
『銀杏の歌』・・・「盲導犬」で、奥尻銀杏が自ら名乗った後に歌った曲。
『なんて綺麗な—』・・・「黒いチューリップ」で、あの唐十郎の名台詞を織り込んだこの曲をノブコが歌う。
今回アンソロジーでは以上の曲をお聞かせすることになる。どの劇中歌も、詞はもちろんのこと、旋律も心に残る作品だ。「ジョン・シルバー」でギターをもって登場した長門洋平(<おまけ>参照)を迎え、生演奏でお送りする。
〔いとうしげの〕
全公演終了
本日、『黒いチューリップ』が千秋楽を迎えました。
日常の時間を瞬間単位に微分して、その中で誰を見るのか、何を話すのか、どう感じるのか、いかにしてこなしていくのか。普段は見向きもしないほどささやかな物事の粒を、しかも一つも落とさず丁寧に並べていく。そんな肥やしの上においた球根が咲かせたのが、唐ゼミの8本の『黒いチューリップ』だったと言えます。
一本足の海賊も、孤高の犬狼もそには登場しません。ただ、黒いチューリップが確かにあって、目撃者たちの人生の釘が少しずつ抜けて行きます。はじいた玉はどこへ消えていくのか。
物語を見た方の胸の中にだけ、その答えがあるのではないでしょうか。
ご来場くださった皆様、誠にありがとうございました。
芝居砦・満天星への地図
満天星入り
本日、2004年の役目を終えた蒼テントを後にして、舞台装置を積んだトラックを走らせ、中野の「アトリエ・満天星」への仕込みが開始されました。
いつもの唐ゼミは、舞台を観客の視線より上に置き、観客席からは見上げる形で公演を見ていただいています。しかし満天星は今までと少し変わって雛壇方の観客席で、一番高い席なら地上150cm、唐ゼミ舞台を上から見下ろすことになります。
斜め上からの視線に挑むのは実は唐ゼミ初。セットも満天星仕様になって、気持ち新たに上演に備えます。国大・沢渡公演を御覧になったお客様は、どこが変わったのか探してみると面白いのではないでしょうか。
満天星へのアクセスは明日公表いたします。<次回公演情報>も、是非御覧下さい。
(写真左:アトリエ・満天星周辺様子
右:証明、緞帳のつりこみ中。右から照明担当の斉藤、梁山泊からの助っ人・大貫氏、技術担当の新堀。)
満天星へ向けて
『黒いチューリップ』、最後の拠点は新宿梁山泊のアトリエ、芝居砦・満天星です。
現在唐ゼミは、舞台装置の満天星サイズへの変更を中心に、制作・宣伝などの作業をすすめています。
『鉛の心臓』以来、実に1年ぶりの東京での劇場公演。唐ゼミは全八回公演のラストに向けて猛進して行きます。
横浜・最終章
沢渡公演2日目。
横浜国大公演以来の恵まれた天候の下、11月最後の『黒いチューリップ』が幕を開けた。
寒気が威力を増した中、集まってくださったお客様は150名弱。やがて暖かい拍手が響き、蒼テントでの公演は終了を迎えた。
ご来場、誠にありがとうございました。唐ゼミは次は12月、新宿梁山泊のアトリエが構える東京に、進出することとなります。
風の沢渡
雨と戦った戸塚公演が終了して一週間。
夏から一つ季節が過ぎて、再び蒼テントをかまえた沢渡公演は、強風が吹きすさんだ。
今日という日にテントの重い壁を度々押し付け、役者の声も巻き取るほどの風が吹いたのは何故だろうか。野生の鳥が多く訪れるこの公園の空を、あの目の退化した鳥が通り過ぎたせいかもしれない。
そうでなければ、唐ゼミの、持てる力を振り切った舞台の熱が、涼しい空気の中で上昇気流を生んだのかもしれない。
何れにしても、楽屋テントの床は公園の木々から落ちた木の葉が覆い尽くし、壁は倒壊防止の為に取り払われ、明日はその復旧から取り掛かることになりそうだ。
何故か気象が順風満タンな上演を許さない『黒いチューリップ』。明日は11月の楽日、どんなことが起きるのか、怖くもあり、またそれこそが楽しみでもあるのだ。
〔いとうしげの〕
沢渡中央公演へのアクセス
沢渡中央公園へのアクセスはこちら
横浜駅西口から徒歩6分
横浜市営バス202系統 横浜駅西口行き 「泉町」停車徒歩1分
前回までの4公演、好評を打ち出していく「黒いチューリップ」、チャンスは11月では最後です!
出会う時…雨、戸塚
『黒いチューリップ』戸塚高校版、今日の幕切れは、非常なる雨だった。
客席や楽屋への浸水、休憩時間を延長しての応急処置、そして、冬が間近に迫る空気の冷たさ。
チューリップもそのこうべを垂れさせてしまう様な厳しい条件の中、蒼テントの中を暖めてくれたのは、誰でもない、観客の方々だった。
本番でのコンディションは唐ゼミ史上最も悪いと言えるだろう2004年の11月18日。それでも最後まで舞台の前に腰を下ろし、物語の行く末を見守ってくださった方々に、この場をかりて心から感謝の意を表したい。
「未だ若い」私たちの劇団が、公演をしながら「マダマダ若い」エネルギー溢れる生徒達に、逆に元気をもらったような気さえする。本日は戸塚高校の皆様、本当に、ありがとうございました。
(戸塚公演、パチンコ店に現われた声帯模写の男と謎の警官の写真を、偶然その店に出会わせた客C氏が撮影。)
戸塚高校出陣
唐ゼミは現在、横浜市立・戸塚高校に蒼テントを構え、来る18日、19日の貸しきり公演への準備を進めています。
(左写真:戸塚高校校舎。正門より撮影
右写真:校庭に設立している唐ゼミ・蒼テント)
一日200人の生徒を迎えての公演。当然、唐ゼミ初の挑戦です。
広い校庭の片隅で、また一つ、球根が呼吸を始めました。
[いとうしげの]
横国公演終了
11月13日。
横浜国立大学で行う『黒いチューリップ』の第二回目。
そして、唐ゼミの横浜国大で行う公演は、今日で本当の最終日を迎えました。
今年度で、唐教授は定年となり、横浜国大を拠点としていた唐ゼミも、ゼミナールとしての名は変わって行くこととなります。唐教授との出会いの場であり、本劇団のメンバーが集結した場であり、様々な作品を作り上げて来たこの大学に、唐ゼミは軌跡となるべくひとつの球根を埋めました。
それは、この限りなく不安定な団体に根付くもの、時代や年代と言った枠組みを超えて広がるもの、その球根に呼び名はありません。しかし今回の『黒いチューリップ』は、確かにその球根から咲いたものだと言えます。
その花をひっさげて、故郷を離れ、唐ゼミは横浜市内・東京と進出して行きます。
皆様、今後とも応援宜しく申し上げます。
〔いとうしげの〕
初日
本日は横国大公演初日、記念すべき『黒いチューリップ』の第一回目でした。
公演レポートは、明日、少しの公演写真とともに公表致します。
〔いとうしげの〕
春、闇、花
本日、『黒いチューリップ』のゲネプロが行われました。
唐教授の前で行う、横浜国大公演直前の最後の準備です。
物語の主題を織り成してゆくケイコ、エコー、サワヤカ、春太。彼等の物語に巻き込まれ、また自らの意思を持ってアンチテーゼを持ち込む泡小路、サキ、菊池。そして、全ての登場人物が何らかの形で目にしてゆく、黒いチューリップと、黒い女・ノブコ。
登場人物の声を聞いていくと、誰もが多重構造をなしている人物のように感じます。強さと、脆さが、交互に何重にも積み重なって、その言葉は一定の響きを持ちません。
明日を口火に、イトコにハトコと増えていくチューリップの株は、毎回違う色の花を咲かせます。
全八回公演、『黒いチューリップ』、まもなく開演です。
横浜国大公演迫る
国大公演も目前に迫りました。
以下は詳しいアクセス情報です。
交通:相鉄バス 横浜駅西口発 D−10番乗口『交通裁判所循環』
「岡沢町」下車徒歩10分
(通常約17分で運行 15分おき)
『唐ゼミが芝居をする』のは、国大生にとっておなじみではありますが、
唐ゼミにとっては手探りで進んできた道のりの初めの目的地。
この極めて重要な第一中継点は、劇団員達の母校です。
一週間前
出演者数も過去最高でありながら、舞台装置の物量も過去最高の秋公演。
感激に来て下さる方々に、実際に舞台の目の前に座り新鮮さを味わっていただきたく、舞台全体図の公表を控えています。
しかし今回、量も驚くべきながら、物語に関わる装置のひとつひとつが、実に丁寧な作りになっていることが、前回からの大きな進化の一つと言えます。
夕日に照らされる部屋。これはヒロインのケイコが暮らす部屋ですが、もちろんひとつの幕の背景がこの部屋という訳ではありません。物語が進むうち、この部屋は突如として現れます。
重厚な鏡。長い間日に晒されず、いつしか闇を取り込んでしまったような佇まいです。話のキーワードの一つである『牢獄』というものを彷彿させます。この暗黒の鏡はいつ登場するのか、観劇中はまばたきを自粛してご覧になることをお勧めします。
本番初日まであと一週間、皆様のお越しを心よりお待ちしております。
秋深まり・・・
唐ゼミ『黒いチューリップ』公演日を月半ばにひかえ、いよいよ11月に突入しました。
1日は大学周辺に濃い霧が立ちこめ、数少ない明かりは朧げに光り、一寸先も見えないほどでした。
そんな中、助太刀も含めいつもより人数の多い20人強のメンバー達は、日が変わる時間をこえて舞台製作に取り掛かり、来たる横国大公演にむけてラストスパートをかけています。
『盲導犬』から3ヶ月半、さらに強力な舞台をお見せ出来るよう、一同、力を尽くしていきます。
完成間近
唐組『眠りオルゴール』も、今秋最終拠点となる池袋・鬼子母神を残すところとなった。
ここ数日、唐ゼミでは唐組出演組を迎え、3幕全幕完成への稽古を、夜遅くまで行っている。
唐組で若先生として軽快な演技を見せる前田。唐ゼミで演じるのはパチンコ屋の釘師、天魔だ。
天魔は釘に、ガラスの中の世界にすべてを捧げている。様々な人生模様を釘に託しパチンコ台をうち続けるのだ。他人から見ればイカサマのような台であっても、彼にとってはその念いの結晶なのである。
エコーがやって来てからその様を変えていく客や景品買い達を、天魔は持ち前の「釘哲学」で説得する。その言葉は、彼が閉じられた世界に命をかけた人間であることを物語る。
箱屋や大岡として唐組舞台で爽やかに活躍する古川は、エコーの歳のはなれた友人、サワヤカ君を演じる。
皆が皆、何かに魅せられ憎み変わって行く中で、サワヤカは唯一、現実というものに二本足で立っている。塾に通い、勉学に勤しむ彼は、黒いチューリップにいかれてしまったエコーにしっかりしろよと声をかけ続ける。
閉ざされた世界のもの達は、サワヤカの姿を見ると急におとなしくなってしまう。自ら世界を閉ざしておきながら、誰もが現実の大きさを理解している。だからサワヤカを畏怖するのであろう。
唐組の舞台である病院の、婦長を演じているのは禿。彼女が演じるのは、ケイコの姉、黒いチューリップの人間版、ノブコだ。閉じた世界の人々もびっくりの、“究極のひきこもり”。その存在を、言葉を、是非身を以て体験していただきたい。どんな些細な光にも耐えられない女が、暗いところから這い出した時何を語るのか。
客席の闇の中から、目撃することになるだろう。
〔いとうしげの〕
テントをたたむ
台風22号を乗り越えた蒼テントに、新たな強敵が登場した。台風23号である。
各情報メディアでその強力さを目の当たりにした唐ゼミメンバーは、テントを一晩だけ安全な状態までたたむ事を決意。助太刀メンバーも台風対策作業に大いに貢献してくれた。
我らが劇場と校舎・校内広場を守るため、解体・運搬を夕方から夜にかけて行った。
23号も通り過ぎた翌日、本日は唐教授を迎えての通し稽古の日であった。
朝から集合し、一部たたんだテントを復旧し、舞台を再び作り上げ、稽古を開始した。改めて考えてみると、それらを行うには、あまりにも時間が少なかったと言える。しかし、何年も昔からのメンバーから今回からの参加のメンバーまで、週六日で一日中唐ゼミという時間を共有する劇団員たちには、意思の疎通があった。だからこそ本日という日が迎えられたのだと言っても、過言ではない。
唐教授の監修のもとでの稽古も終了。劇団員の表情のなかに、台風一過が感じられた。
〔いとうしげの〕
テント裏の道
初公開・テント裏の道である。
客席から舞台を越えてこの道を見ることがもしあれば、人物が背景にとけ込んでいくように見えるかもしれない。
舞台上の人物がこの道を通ることがあるならば、背景ならぬ“腹景”を客席から舞台の奥へと移し、景色を腹の中にとりこんで、より広い空間に“生きる”ことになると言えるだろう。
今頃になると、8号館裏に群生する低木のしだれた枝に、多くの赤い実がなって、蒼テントとのコントラストが非常に美しい。しかし日が沈むと、けして辺りが明るくなるほどに電灯は多くないので、青も赤も黒に染まり、横浜という都会には珍しく暗い夜になる。特に暗いこの裏道にいると、方向定まらぬ闇に惹かれてしまう。黒いチューリップに恋する気持ちについて、考えを巡らせたくもなってしまう。
〔いとうしげの〕
皆の唄・その③
♪食べれば消える 使えばなくなる それで人生誤るぞ
生きれば疲れる 死ねば損する それで一生馬鹿見るぞ
自分の歳も数え切れなくなった景品買いたちが、三幕冒頭でこの「♪おまちどうさま」の歌を唄う。
パチンコ台に賭された金は、ひとつの景品となり、客の手に渡る。それらを買い取りまた客に金を渡すのが、“景品買いの婆ァ”達である。彼女らは景品をパチンコ屋の棚に返す。こうして景品は永久に姿を消さない。進まない時間が出来上がる。
パチンコ屋にいる者達は、客も、景品買いも、閉じられた世界にいて、また自らそう望んでいる。景品のタバコ一個でさえ、現実の風の中に消えていくのは恐怖なのだ。
婆ァ達はパチンコ台の裏で育ったケイコを“ジュリエット”と呼び可愛がる。しかしそのジュリエットは、春に恋をしてしまった。そこで、景品買いの首領、閉鎖された界隈を仕切る魔女、サキはケイコに「あるもの」を与える。
♪恋すりゃ破れる 旅すりゃ迷う そして帰ったか ジュリエット
黒い黒い ジュリエット
〔いとうしげの〕
束の間集合
今日から唐組出演組(禿、前田、古川、小川)は滋賀県へ旅立っている。16・17日と、『眠りオルゴール』の地方公演だ。
出発前夜、唐組出演組が横国大の「唐十郎研究室」(唐ゼミの稽古場)に集合。
彼等を前に、『黒いチューリップ』の一幕、二幕の通し稽古を行った。
久々に顔ぶれが揃い、熱さと緊張の通し稽古は終了した。唐組出演組も原点を見た上で、気持ち新たな表情となっていた。滋賀でも大いなる活躍を期待したい。
〔いとうしげの〕
皆の唄/その②
助平クラブ。
警察学校で勉強をする傍ら、いつか黒い花弁が実を結ぶのを願ってチューリップをつくり続ける団体である。
♪チュッ チュッ チューリップ! チュッ チュッ チューリップ!
チューリップの花は花弁が長く、あまり開かない。だから「花から茎までが長い」→「鼻から口までが長い」→「鼻の下が長い」→「助平」
これが、助平クラブの助平クラブたる所以である。
♪どっこい できたが 傷がある! 血筋がどっかで 曲がってる!
数は増やせても一向に黒い花をつけない彼らのチューリップは、愛好家たちに傷物と呼ばれてしまう。純粋にチューリップを愛する彼らの目の前に、黒いチューリップは現れるのだろうか。
〔いとうしげの〕
嵐過ぎて・・・。
唐組『眠りオルゴール』。唐ゼミ生数名はいよいよ初日を迎えた。
ちょうどその日は、最強と言われた台風22号が東京を走り抜けた日であった。10月9日である。
その翌日となる今日、唐ゼミは、『黒いチューリップ』公演始めの場所である横浜国立大学キャンパス内に、蒼テントを建てるべく、風雨に晒されくたくたになった地面に鉄骨を立て始めた。
立地場所と作業に取り掛かれる人数を考えると、けして条件がよいとは言えない本日の作業。助太刀役者陣からもあたたかい協力を得られた。
写真右・倉内智史。
みなとみらいで再演されまだ記憶に新しい演目、唐ゼミ第3回公演『ジョン・シルバー』、第4回公演『動物園が消える日』に出演した。その破天荒でいて愛らしい演技は、過去の二公演を経験したゼミ生達に強い印象を残したと言う。敏捷性高く動き回り、群集シーンに味を加える。
写真左・関緑。
横浜国大の学校教育課程、美術科の二年生。日々の忙しい授業科目や課題をこなしながら、舞台装飾から小道具まで唐ゼミの大きな力となっている。一幕で舞台に立ち並ぶ、パチンコ台の釘版のデザインは彼女が手がける。(下写真)
また第7回公演から参加の一年生も、作業の男手として活躍をはじめている。脚立や鉄パイプを組んだ足場を使っての作業も担当、新たな力となっている。
唐ゼミは二つの場所で、それぞれの佳境を迎える時が来た。
〔いとうしげの〕
皆の唄/その①
眠っていても 飛ばしているのさ 鉄の御車(ギョシャ)
行きたいとこには行かないで お客の城を飛んでいる
二幕冒頭の「♪第三コンドルタクシー」を歌うのは、その社員寮に泊まっているタクシー運転手達である。歌いながら物語るのは、夢の中でさえも他人任せの目的地へ走る自分達の現在の生活である。集団の唄というよりは、皆が独白したいことはどれも同じで、その独白の集大成をつくったらこんな唄になる、といった方が近いかもしれない。楽しまなければやって行けないという諦念の滲み出た陽気なメロディーが、大の男達の哀愁を漂わせる。
二幕の物語はここから始まる。主人公ケイコの姉が刑務所入りになった“タクシー乗り捨て事件”、その過去の事件にケリをつけようとケイコは直々にタクシー会社社員寮にのりこむ。しかし事件は意外な結末を迎えていた・・・。
〔いとうしげの〕
まだまだ募集
「黒いチューリップ」に向けて唐ゼミは目下、劇団での活動に一日を費やしています。
そんな中、助太刀役者陣も徐々に集まり、より多方向に開けて来ました。常に新鮮な空気が通り、チューリップものびのびと育ちそうです。
演技会議中 作業中
助太刀役者募集はまだまだ継続中です。残暑の長引くこの頃ですが、暑さが途絶えてしまえばすぐに、愁情きわまる秋がやってきます。熱さが恋しくなる前に、劇団唐ゼミを覗いてみてはいかかでしょうか。
〔いとうしげの〕
華のチューリップ
パチンコ台についている仕掛けの中で、「チューリップ」とよばれるものがあります。
パチンコは、鋼玉を「入賞口」と呼ばれる穴に入れると得点がもらえる、というシステムになっていて、「チューリップ」は、その入賞口につけられた仕掛けです。
チューリップを模った二枚の花びらは、初めはぴたりと閉ざしています。しかし鋼玉がいちどその蕾に当たると、花が開き、入賞口が現われるという作りになっています。
子供用の玩具が大人にも広まり、全国にパチンコ店が広まった頃、パチンコは不正なギャンブル性を帯びるとして規制され、一度下火となります。それを復活させたのが、昭和50年~60年に登場した「チューリップ」です。また、その頃は、パチンコ台への鋼玉の補給は人の手によって行われていたため、台の裏に職員が配置されていました。
『黒いチューリップ』は、チューリップとその職員に、唐十郎ならではの、人情の交錯するストーリーが盛り込まれています。職員の名は、ケイコ。ケイコは「パチンコ台の裏」という常に閉鎖された空間に身を置いていながら、春を思い焦がれます。そればかりか、自分の姉に一度だけやってきた春を取り戻そうと奔走します。
舞台には、パチンコのチューリップと花のチューリップが、目にも鮮やかに咲き乱れます。
〔いとうしげの〕
只今挑戦中
「黒いチューリップ」は、可愛らしいタイトルとは裏腹に、舞台セットが大掛かりである。
①パチンコ台。
前回「盲導犬」のロッカーより大きさの分その数は少ないが、同じように、立ち並ぶタイプである。しかし、決定的に違うのは、舞台前面にせり出すところだ。背景パネルでは収まらない。また実際に皆が横並びになりびよんと弾いて遊べるようになっているので、台自体にも仕掛けがある。
②タクシー。
絵ではない。正真正銘の車である。きちんと人が入れるようになっている。池だまりにはまっているという設定だ。またこのタクシー、どのようにかは後ほどまた紹介するが、動く。
人の手で作るというものとしては、相当高レベルであるといって間違いない。
鬼才のつくりだす世界に、人も物も、挑戦する。そんな言葉がうってつけの舞台になるかもしれない。
稽古に並行し、夜遅くまでの作業は連日続いている。ここ数日作っているのは、中二階。
舞台平面より、子どもの身長程度に高い足場だ。
舞台に出るものが全てそろえば、唐ゼミ史上最も3Dな舞台が出来上がるだろう。
膨らむ舞台
今回の戯曲は集団シーンが多くあります。
そのため、唐ゼミはBBSやEメール等で、助太刀役者さんを募集しました。(現在進行で受付中です)そして、唐ゼミメンバーは今着々とその数を増やしています。横浜国大の一年生をはじめ、他大学からの参加もあります。
3幕ともに歌や台詞があり、皆一丸となるため稽古の日々をおくっています。
助太刀役者陣は来週始めに、<次回公演情報>と<ゼミログ>で紹介・写真掲載をします。舞台装置の作業模様も来週公開。唐ゼミチューリップのつぼみは秋に向けて膨らみます。
始動
唐ゼミの秋公演準備が開始する。
「黒いチューリップ」の舞台はパチンコ屋。
自らを爬虫類にたとえる妹と、春に耐えられない姉のお話である。
大掛かりなセットと大勢での歌もあり、唐ゼミきっての大スケールな舞台が予想される。
夏の『盲導犬』から一ヶ月、再び満ち満ちたエネルギーを、唐ゼミ役者・スタッフともども、
熱に変えて冷えいく秋に焚きつける。
唐組「眠りオルゴール」には、禿恵ら4人がその舞台を踏む。
唐ゼミを長く続ける役者達が、新しい鎚で練り上げられ、唐ゼミの力にもなるであろう。
未だ見えないところだらけで、その分期待の余地の多い秋公演。
好い芝居になると良い。
画像はオランダ、チューリップもオルゴールもこの国が発祥。
〔いとうしげの〕
唐ゼミ劇団員募集
「盲導犬」閉幕
熱月を駆け抜けた「盲導犬」の全日程が終了した。
御来場くださった皆様、誠にありがとうございました。
今後も唐ゼミを宜しくお願いいたします。
沢渡中央公演へのアクセス
沢渡中央公園へのアクセスはこちら
横浜駅西口から徒歩6分
横浜市営バス202系統 横浜駅西口行き 「泉町」停車徒歩1分
明日はチーム・ヴェネチア、明後日はチーム・コートダジュールの楽日となります。
7月頭から4回公演、大注目の「盲導犬」、チャンスはあと2日です!
さすらいの劇団唐ゼミ
東京大学を去って3日が経過、唐ゼミは既に横浜・沢渡中央公演に蒼テントを設立した。
横浜国大から東大、まさに盲導犬のようにライトへレフトへ闊歩する夏公演である。
夏の作業は暑さと熱さに苦しむが、(<おまけ>の舞台監督の独り言参照)唐ゼミの第七回公演(今回公演)から参加している男性生徒三人が、渇きを潤す役割を果たしている。
下写真左から、伊吹卓光(横浜国大1年)、小林佑基(同1年)錫村聡(同2年)。
3人は「盲導犬」では善意の使徒、盲導犬学校の研修生達を演じている。
沢渡中央公演は一日中そこに居れば様々な人々が訪れる。防災センターが近いため、消防士たちの訓練の様子を見ることもあれば、広い砂地と芝生があるため、高校生ほどの男子生徒たちがキャッチボールをすることもある。小さな女の子達がだるまさんがころんだをする。赤ちゃんを連れたお母さんたちの井戸端会議も開かれる。
日常の溜まり場に、芝居と言う非日常の創作活動をする団体が、さすらってきた。
「盲導犬」の幕を開けるための毎日、唐ゼミの日常は今週末、最高潮に熱くなる。
東大公演終了
駒場小空間にて、いつもより少しだけ遅い時間に行われた東大公演。
二日あわせて250人を上回る観客が集まった。
外気と隔たりをもったホールでの公演は、横浜国大とは一新、独特の雰囲気を醸し出していた。ひとつの公演場所にて一日ずつ、全力をかけた各チームの烈戦は中盤戦を終えた。
コートダジュール←→ヴェネチア
婦人警官サカリノ、影破里夫、タダハルと銀杏の妄執
残るは本拠地横浜。唐ゼミの夏はクライマックスを迎える。
(Shigeno Itoh)
駒場小空間の攻防
七月十日土曜日。東京大学駒場小空間にて、
唐ゼミ第七回公演『盲導犬』の初日が幕を開けた。
東京大学には、”刑事”役で出演中の清末浩平が座長を務めるサーカス劇場の他にも多くの劇団がある。
演劇に関心のある学生が多くいるようで、昨年の新宿パンプルムスの東京公演よりも
多くの学生を目にすることができた。
しかし、その学生に負けまいと、唐ゼミに昨年も来ていただいた方々の姿も見受けられ、
唐ゼミ一同、感謝と喜びを感じています。
一時間遅い開演にも関わらず、多くの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
<A>チーム、ヴェネチア と <B>,チーム、コートダジュール。
ダブルキャストにすることにより、同じ台本を、全く違う個性で演出する本公演。
是非とも両チームの公演とも見ていただきたい。
テキストの面白さだけではなく、肉体が本来持つ魅力を
役者を通して、体感していただけることと思います。
<残すは三公演>
東京大学 駒場小空間 … 7/11(日) A
横浜市 沢渡中央公園 … 7/17(土) A
7/18(日) B
*開演にいたるまでには、日程調整に不手際があり、多くの方にご迷惑をおかけしました。
お詫び申し上げます。未熟な点は多々あると思いますが、今後、このようなことがないよう
唐ゼミ一同、精進いたします。よろしくご支援ください。
<Toshinobu Adachi>
駒場小空間にて
東京公演に向けて着実に準備を進めています。
駒場小空間は東京大学駒場キャンパスにある小さな建物で、唐ゼミの舞台が広がるのはその中の多目的ホールという劇場にちょうど良いサイズの一室です。
第六回公演まで使用した紅テントを天井に張り、唐ゼミ独自の空間にしていきます。
七日に資材・道具を搬入し、そこから休むことなく劇場作りを続行中であります。
今回は清末浩平率いるサーカス劇場に加えて、東京大学の劇団の方々が作業全般を助太刀してくださり、甚大な量の作業も確実に効率を上げています。
この場をもちまして、次の4劇団の方々にお礼を申し上げます。
■サーカス劇場
■Theatre MERCURY
■劇団綺畸
■東京大学ESS
今回は舞台の両手にイントレが組まれています。
イントレを足場にして作業しつつ、内小屋の骨組みとしても使用しています。
ところでこのジャングルジムのような鉄バイプの建立物の名前が「イントレ」なのは、
D.Wグリフィス監督の『イントレランス』という映画で、これを設置し実際映像上にもだしたからだそうです。意味は不寛容・排他。意味のつながりは無さそうです。
話は変わって、来週の木曜か金曜、神奈川テレビ『ミンナデデルテレビ』で、唐ゼミ劇団員小川尊、伊東しげ乃が「盲導犬」のPRをします。詳細は後日。
目にとまったら見てやってください。
小川とランドマークタワーの広場
東大・駒場へのアクセス
駒場へ運ぶ資材・道具などをそろえ、唐ゼミは明日より東大公演の準備を開始します。
駒場キャンパスへのアクセスは下のようになっております。
夜7時45分開場 8時開演
交通:京王井の頭線「駒場東大前」駅から徒歩6分
横浜国大公演では、好評のまま終わりを迎えることのできた「盲導犬」、唐ゼミはさらなる進化を目指しています。既に観られた方も、そうでない方も、どうぞ起こし下さい。
一同、心よりお待ちしております。
コートダジュール・二日目
チーム・コートダジュールによる盲導犬、二日目。すなわち横浜国大公演最終日である。
初日と同じく100人をこえる人々を迎える。「ジョン・シルバー」から2ヶ月、夜7時間近になっても空の青さが残る季節となった。
「盲導犬」の人物関係は複雑である。一人一人が複数人とかかわり、その間にはのっぴきならない事情がありそうだ。誰もが自由に真剣に誰かに語りかける。それは時に重く深く、時に滑稽で可笑しく、哀しい。
この日は、満月だった。偶然、観客に満月の光がしっかりと届いたその時ファキイルがあらわれたのだった。まさに犬狼ファキイルの出現、と、語ってくれた人もあった。
破里夫はヒロイン奥尻銀杏の名前についてこう語る。「オクシリンコスはナイルの猛魚だ。銀杏は東大病院の森さ」銀杏は答える。「破里夫さん、あたし化け銀杏よ。」
今週末唐ゼミが訪れるのは東大・駒場。
観劇に来る際は銀杏の木と着物姿の美しい女に御注意下さい。
ヴェネチア初日
昼間から暑い7月初めの日。
夕方になって風が涼しくなった頃、横国の8号館裏には次々と人が集まり暑さを呼び戻した。
チーム・ヴェネチアによる「盲導犬」初公演日、蒼テントには最終的に100人あまりの動員数となった。
多発する「服従」と「征服」。次第に二分化していく人物達は、それぞれどんな結末を
迎えるのか。
初日を見た観客の言葉をきくと、大掛かりな仕かけや役者の迫力に注目したり、またある一場面はまるでラブ・ストーリーのようで印象深かったという声もある。
続いてはチーム・コートダジュール。『初日』の第二弾である。
是非全く違う色を放つ2チームとも、御覧になってみてください。
当日券は、蒼テント横の受付テントで発売しております。
(shigeno Itoh)
ゲネプロ二日目
両チームとも、ゲネプロが無事終了した。
これから3週間連続して本番を迎えるにあたって、それぞれに、確かな手応えがあったといえるだろう。
ゼミログで過去に触れた「盲導犬」の人物達。
右は盲導犬学校の教師と研修生、左はリンチンチンとそれを追い求める刑事。
七月にに突入し即ちに、チーム・ヴェネチアが先陣を切って「盲導犬」の幕を開ける。
熱月公演の名にふさわしく、間近で燃える太陽を、目の当たりにする三週間が始まる。
ゲネプロ1日目
今日は横浜国大公演1日目の、チーム・ヴェネチアのゲネプロの日でした。
明日チーム・コートダジュールのゲネプロを行い、本番を迎えるのみとなります。
(ゲネプロの様子は、明日まとめて公開します。)
※「盲導犬」の予約まだまだ受付中!
電話・FAX:(045-339-3341)/e-mail:karazemi@yahoo.co.jp
または当HPのチケットフォーム(トップページ最下)にて受付中です。
★チケットフォーム御利用の場合、メールアドレスの入力ミスに御注意下さい。
『盲導犬』舞台完成版
銀板のコインロッカーに、無機質なデジタル文字。
立ち往生をしたかのような柱や天井から重圧を与えるダクトは赤く錆び、未使用のロッカーからは青いキーホルダーが主張無くたれ下がっている。
まるでヒールで歩くとかかとの音が当たりに響き渡りそうな静寂のコインロッカー。
今回の盲導犬の舞台完成版である。
初めに目の当たりにするとあまりの飾り気のなさに「舞台」といったものから違和感を覚えるかもしれない。しかしいざその前に腰をすえると、まさに金色の沈黙などというものを感じ取れるに違いない。
「舞台」を舞台空間内では終わらせない舞台。今回「盲導犬」の劇場全体がそれを体現するよう手が施されてきた。よく見れば、最も年月の液体を浴びた330のロッカーを筆頭に、今にも何かを語りはじめそうだ。然るべくして物語が始まり、然るべくして劇場は開いていく。四角い舞台の板から、あらゆる方向に広がっていく。
唐ゼミ初、舞台という名の役者の登場である。
善意の毛を噛み切るべく身を潜めるファキイルの息遣いを、是非劇場に足を運び聴いてみていただきたい。
(Shigeno Itoh)
横浜国大のアクセス
国大公演も目前に迫りました。
以下は詳しいアクセス情報です。
交通:相鉄バス 横浜駅西口発 D−10番乗口『交通裁判所循環』
「岡沢町」下車徒歩10分
(通常約17分で運行 15分おき)
みなとみらいで初披露した蒼テントを、本拠地横浜国立大学にかまえての公演は初。
海辺から上陸した唐ゼミは、今回を口火に二大都市を闊歩します。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
名犬・リンチンチン
さて、「盲導犬」では様々な犬が登場する。
盲導犬教師達が連れるブリキの犬、彼らが「悪魔の犬」と呼ぶ破里夫の盲導犬ファキイル、登場人物が犬になる、なんてこともあるかもしれない。
今回のお話で大事な役割を果たす犬の中で、シェパードとチンの血が半分ずつ流れる雑種、犬屋の看板犬リンチンチンがいる。
「盲導犬」は櫻社や新宿梁山泊など、いくつかの劇団が公演をしたが、犬屋のマスコットがフーテン少年に盗まれるのは「盲導犬」史上異例の事件。犬屋も刑事も必死で追いかけるところを見ると、リンチンチンは誰からも愛されている犬なのだろう。
身体は大きいが全体的になめらかな肉付き、茶と黒の艶やかな毛並み、黒く濡れた瞳。
店先で穏やかに町並みを見守っていただろう彼はフーテンに盗まれることによって、町並みに隠れた陰を垣間見ることになる。
このリンチンチンは出演していないときも、やはり舞台裏でマスコット的存在として唐ゼミのメンバーのこころに安らぎを与えている。
90分間疾走し続ける「盲導犬」、その中で唯一誰をも導かずに静かに佇む犬、それがリンチンチンなのだ。
ちなみに、このマスコット犬の名付け親は唐教授であるが、昔、「名犬リンチンチン」というテレビシリーズがあったという。騎兵隊の隊員が飼っているシェパードが活躍する物語だ。
リンチンチンが言いにくいので日本版では「リンティ」と縮めて呼んでいた。
《イメージ画像》
人魚の海
海にいるのは あれは 人魚ではありません
海にいるのは 波ばかり
それでたとえ眠れなくても ひゅうごう 町をおそってやろう
これは盲導犬教師たちが劇中で謳う歌である。お気付きの方もいるかもしれないが、これは中原中也の詩から引用したものだ。
中原中也は中学生時代、学校の画一的な教育形式に抵抗する力を出すかのように、また抵抗の限界からの捌け口として詩を書いていたことがあるというが、『盲導犬』に登場する盲導犬教師たちが町を統一的に導こうとする様は恐ろしい。
善意を液体にたとえそれを「横流し」とする彼等はが町に現れると、町は瞬く間に様変わりしていく。水滴が流れ落ちるように、狂気は統一され、やがて通常になる。
彼等が唯一恐れるのは、銀杏がかかげる「火」である。束縛と愚かさを哀しみながらも楽しむ彼女は、町の狂気と限りなく遠い人物。盲導犬教師たちは無理矢理彼女を導こうとする。
その時ファキイルは、何のために姿を現すのだろうか。
(Shigeno Itou)
一掛けニ掛け三掛ける仕掛け
盲導犬の舞台が完成に近付く。
今回は舞台中を鈍く銀に光るコインロッカーが包む。今までの唐ゼミとはイメージが変わって装飾の類いが目立たない。それだけでは語りかけてくることのない、静かな舞台である。
しかし、押し黙る舞台の隠れた所には、様々なものが役割を果たすべく息をひそめている。
1.天井に下がる黒い籠。
『鉛の心臓』を御覧になった方は思い出すであろうか。椎野裕美子演じるつばめが、家族と闘う時、あるものが効果を出していた。
2.クリスマス、もみの木に飾るようなライト。
パネルの裏に縦横に奔っている。ロッカーというロッカーが閉じきっているのにも関わらず、この光はどのように見えてくるのだろうか。
3.割れている何か。
破里夫は星であるファキイルとはぐれ、声がかすれてもその名を呼び続ける。時折聞こえる遠ぼえは、ファキイルが何を謂わんとする声なのか。
「あ、見えた。何がだ?永遠。行ってしまった海のことさあ。太陽もろとも行ってしまった・・・。」
4.パネルへ続く階段。
ロッカーパネルへ近付く程、段が高くなっているのが今回の舞台だ。ロッカーの中に自らの大切な「手紙」を封じた銀杏。高くそびえ立つコインロッカーはより厳粛に彼女を戒める。
唐ゼミ一同、寝る間も惜しんで作る舞台。
みなとみらいの夜景にこぼれた嘆息を再び呼び起こす為、日々稽古と作業に身を置いている。
破里夫と少年
唐ゼミは横浜国大公演に向けて目下劇場設立中である。
仕掛け満載の舞台のレポートは、少し先に送るとして、今回は次回公演「盲導犬」の主役二人、盲人・影破里夫とフーテン少年について。
チーム・ヴェネチアでは渡辺幸作と前田裕己が熱の篭もった二人を演じる。
二人はみなとみらい公演「ジョン・シルバー」で床屋役と小男役として共演した。床屋は、自分の店に突如現われ嵐のように言葉をまくしたて去っていく小男にあきれかえる。小男のぼけと床屋のつっこみは一見漫才のように思えるがしかし、小男が自分の記憶を取り戻したとき、小男が忘れていたものを全て知っていたかのように、床屋は笑うのだった。
どたばたと劇全体をまぜっかえし、クライマックスに衝撃を持ち込んだ二人が、今回は不服従の犬ファキイルの話をすすめていく。超越的なものを見透かす破里夫と、リアリストでニヒルな少年の掛け合いは、前回と立場が逆転しているようで興味深い。
どちらにしても、観客はおそらく汗をかく。
チーム・コートダジュールでは新堀航と土岐泰章が痛快に掛け合う。
この二人、第四回公演・金沢特別公演の演目「動物園が消える日」の中で、灰牙役・田口役として絡んでいる。新堀航が好演した灰牙は、飄々としてどこか達観していて、命を惜しまないほどの執念の持ち主。自分の計画に一度協力した田口に対しても、月日を挟んでなお固執していた。
破里夫と少年の間柄にも、時折同じようなものがうかがえる。少年を自分を導いてゆく星であると見込んだ破里夫は、少年と自分を輪のようにつなぐ〔風〕を起こそうとする。土岐泰章扮する少年は、破里夫の言動に眉をひそめつつも、目の見えない破里夫にその場の状況を親切に意外と素直に教えてしまうようなところが妙に可笑しい。
息の合った掛け合いに期待大。
(Shigeno Itoh)
仏伊の夕陽
公演キャスト及びチーム名が決定しました。
日程と合わせて御覧下さい。
横浜国立大学:7月1日(木)...キャストA、7月2日(金)...キャストB
東京大学:7月10日(土)...キャストB、11日(日)...キャストA
沢渡中央公園(横浜市):7月17日(土)...キャストA、18日(日)...キャストB
<キャストA>
『チーム・ヴェネチア』
影破里夫・・・渡辺幸作
銀杏・・・禿恵
フーテン少年・・・前田裕己
婦人警官サカリノ・・・古川望
<キャストB>
『チーム・コートダジュール』
影破里夫・・・新堀航
銀杏・・・椎野裕美子
フーテン少年・・・土岐泰章
婦人警官サカリノ・・・伊東しげ乃
チーム名は、唐教授がそれぞれのイメージとしてあげた地名を使わせていただきました。
公演場所のアクセスは、後日<ゼミログ>にも掲載しますので、よろしくお願いします。
(Shigeno Itoh)
ランチタイム
唐ゼミは、作業を主に横国大大学キャンパスで行っています。
特に、講義が休みである土曜などは、午前中から集合して稽古及び作業にとりかかります。
そして、昼休憩では各々が学校近辺へ食事をしに行きます。
基本的には門から出てすぐにある家庭定食屋、弁当屋、コンビニエンスストアで昼食をとります。(下写真左から定食屋、弁当屋、コンビニ)
唐ゼミは卒業生・他大学生などが大半を占めている集団ではありますが、こういった横国生と同じ場所にいるのを見ると、今なお“学び続けている”団体であると、改めて考えます。
2匹の盲導犬
盲導犬の稽古も佳境を迎えています。
今夏、第七回公演は、盲導犬全6回公演をダブルキャストでおおくりします。
ダブルキャストは、第ニ回公演『腰巻きお仙〜義理人情いろはにほへと篇〜』以来、約三年ぶりとなります。
<A公演>
影破里夫・・・新堀航
銀杏・・・椎野裕美子
フーテン少年・・・土岐泰章
婦人警官サカリノ・・・伊東しげ乃
<B公演>
影破里夫・・・渡辺幸作
銀杏・・・禿恵
フーテン少年・・・前田裕己
婦人警官サカリノ・・・古川望
同じ戯曲であっても、二つの舞台とも独特の表情をもっています。
役者としては、役を演じると同時に客観的に見ることの出来る、唐ゼミでは希有な機会をもうけることが出来たので、有効に活用していきたい所です。
それぞれのファキイルは、どのように姿を現すのでしょうか。
(Shigeno Itoh)
満員御礼
海風に悩まされたものの、みなとみらいは連日晴れ。
唐ゼミ初披露の蒼テントのもと、沢山のお客さまにお越し頂いた。
三日間と言う短い間であったが、唐ゼミは熱い舞台を繰り広げた。
連日満員御礼。
お越し下さった皆様、誠にありがとうございました。
今後もどうぞよろしくお願い致します。
楽日、唐十郎教授見参!
4/23からはじまった、みなとみらい公演「ジョン・シルバー」。
唐ゼミでのテントを持って外部へと進出する初めての試みである。
昨年の金沢特別公演の時のように、映画館の中にテントを建てるのではなく、
海風の強い海岸にテントを建てた。
そして、楽日に当たる4/25には、唐十郎教授が舞台を踏む。
4/23,24と唐組春関西公演「津波」で唐ゼミの方に出演していただくことが
出来なかった唐教授が、いよいよその姿を楽日に見せる。
連日多くの方にお越しいただき、4/24には150人を越える方々の
ご来場、誠にありがとうございます。
なお、楽日に当たる本日4/25には,4/24同数ほどのお客様のご予約をいただいております。
予約されている方でも、開場時間より遅く来られますと、
立ち見になるおそれがありますので、ご了承ください。
一見の価値のある横浜の夜景と、唐ゼミの蒼テント芝居。
この機会に是非ご覧ください。
唐ゼミ一同お待ちしております。
(Toshinobu Adachi)
ゲネプロ
今日は、明日からの本番に向けてのゲネプロの日でした。
お客様の入場からお帰りの際のご案内など、すべて本番を想定して行いました。
その後潮風と闘う為に若干の補強を蒼テント及び舞台に施し、明日への準備は整った
と言えるでしょう。
それでは、「ジョン・シルバー」まもなく開演です。
唐ゼミ一同、ご来場心よりお待ちしております。
仕込み終了
今日付けで、「ジョン・シルバー」に関する小屋、舞台、装置、小道具など
全てがみなとみらいに出揃った。
昨日、一昨日とピッチを上げた作業が続いたが、その甲斐あってか本日は比較的
緩やかな空気での作業となった。
明日は、現在劇団唐組公演「津波」のため大阪へ遠征している唐十郎教授が、
横浜みなとみらいに駆けつけ、いよいよ本番に向けてのゲネプロを行う。
今日までご協力して下さった他劇団の方々、本当にありがとうございました。
この場を借りてお礼の言葉を表させて頂きます。
臨港パーク搬入
本日、劇場テント、楽屋テント、舞台パネルなど全てを、みなとみらい臨港パークに
搬入しました。
資材を運ぶトラックは学校と臨港パークを三往復し、人員を分けて、学校からの積み込みと、パークでの積みおろしを行いました。
臨港パークは一日中潮風が激しいため、その対策を練らねばなりません。
そこで今回登場したのが水の入った重り、「水重し」です。
水重しには3パターンの形と大きさがあります。
ひとつは、片手に一つずつ運べるようなコンパクトタイプ。ふたつめは二人掛かりで運ぶ重量型。そしてみっつ目は男性4人掛かりで運ぶほどの重さをもつメガトンタイプ。
最も重い水重しは、その水を海から電動ポンプでくみ上げています。
鉄骨の骨組みにコップ型のシートを取り付け、海から長いパイプをのばして
溜めていきます。
(
海風対策に海水を使って、いよいよ夜の海沿いに蒼テントがたちます。
臨港パークはとはその名の通り港と海岸に沿った形をしている公園であり、近くには
『汐入の池』があります。
夜になれば、みなとみらいの街並、海を進んでいく船、そして「汐入の池」が
ライトアップされ、非常に美しい夜景が楽しめます。
(トップ画像がその街並、裏トップ画像が汐入の池です。)
ライトアップされた船
みなとみらいへのアクセス
いよいよ今週末唐ゼミみなとみらい公演が行われます。
唐ゼミが公演をうつのは始めての場所でもあるので、このゼミログで改めて
唐ゼミ蒼テントへのアクセスを掲示します。
電車:横浜みなとみらい線 「みなとみらい」駅から 徒歩10分
JR線 「桜木町」駅から徒歩20分
100円バス(土日のみ運行):
「展示ホール・パシフィコ横浜」下車 徒歩5分
横浜駅東口・C-14番から 15分
桜木町駅前・一番から 最短5分
※大さん橋・山下公園ルートが便利です。
尚、開場時間は夕方六時半、開演は七時となります。
テントをたたみ、そして
間近に控える本番へ向けて、実に12日間に及ぶ小屋作り、舞台作り、通し練習、そして
本日のテントバラシ(テントをたたむことの通称)が終了した。
舞台、蒼シート、骨組みと丁寧に片付けていく作業に、役者スタッフ総勢が朝から夜まで
かけて取りかかった。
最後に、テント及びゴンドラの資材をトラックに積み込み、横浜国大のグラウンドに
スタンバイする。これでみなとみらいへの準備は全て整った。
小屋監督が運転するトラックとその荷台に乗り込む劇団員たち
いよいよ今週、みなとみらいに唐ゼミの新たな象徴である蒼テントを設立し、
港と海へ最も近い公園で、船出の先でただ一人生き残ったある海賊の物語を
始めることとなる。
さて、みなとみらい公演「ジョン・シルバー」は、2002年に横浜国大で行ったものの
再演である。これにあたり、就職活動をする学生もおり、キャストに変更が出ている。
変更があったキャストは
<男>杉山雄樹
<妹>伊東しげ乃
<床屋>渡辺幸作
<盲銀>橋本幸紀
<跛銀>土岐泰章
<唖銀>小川尊
国大の公演とは異なりまた心機一転、全く別なものになっていくことだろう。
劇場作り・後編
中編から一週間近くたったが、今回は後編、3のオペ室作りについて。
オペ室は、テント立てと平行して作られ、後に機材が運び込まれる。
機材を近くで撮ったものが下の写真である。右側が音響、左側が照明となっている。
どちらともフェーダーと呼ばれるツマミがついているのがわかる。
音響はこれで音量を、照明は光量を調節していくのである。
<音響>
音響とは、芝居の際に、その場面や登場人物の心情に曲をのせていく仕事である。
操作は基本的には二通りで、「カット」と「フェード」という効果がある。
「カット」は一瞬で曲同士が入れ替わったり