時間から離れ、肉の鼓動を聞け

2005年9月 2日 Posted in 2006以前

引っ越し先のCリハーサルルームは地下二階にあります。
高い天井には明かり取りの小さな窓があり、そこから外光は差し込むものの、
室内は人工の明かりによって、常に一定の明るさに保たれています。
また、空調もしっかり利いているため、
外の気温が30度を超したところで、さっぱり分かりません。

自然の気候の変化を肌で感じられないこの場所で過ごすと、
時間を感じる事が出来ません。
これから一ヶ月半、時間から離れた場所で過ごす日々が続きます。
早朝、そして夜は、真夏よりも寒くなってきました。
この公演が終わる頃には、どういった季節になっているでしょう。

時間から離れ、季節から離れた我々には、
人工物との格闘が待っています。
既に用意された完全な人工物に、我々が用意している不完全な人工物が立ち向かう。
どちらが強いかではない。
どちらが完成されているかではない。
どちらが見る人に迫れるかだ。
肉の鼓動が、そこまで迫っています。


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