本番まで…

2005年9月12日 Posted in 2006以前

さて、本番まで二週間ほどだ。
時間の流れが判らないCリハーサル室で毎日を過ごしている。
これから毎日、日替わりで通し稽古をしながら、
そして、通し稽古が終われば作業へと移っていく。
『ようやくギアが噛み合ってきた』という演出・中野。
通し稽古で、全体の流れの中で演じることと
これまで細部で直してきたことを組み合わせることで、大きなうねりを作り出してきている。
これが本番ではどのようなビックウエイブを見せるか。

<通し後の作業>
通し稽古後の作業はかなりきつい。
全精力を身体ごとぶつけた後なのだから、極度の疲労に身も心も襲われる。
スポーツの試合での緊張と練習の疲労が、同時に襲ってくる感じだ。
演劇も十分に格闘なのだ、と思う瞬間である。

さて、その中での作業だ。
実際の作業量がどれほどか。実際に把握しているのはごく少人数だ。
多くの人は与えられた作業を次々にこなしている。
どこまでやれば終わるのか。ゴールが見えないまま走っている。
しかし、ゴールなど実際にはない。
時間の許すかぎりアイディアをどんどん上乗せする。それが唐ゼミ★の舞台美術だ。
決して、不完全なものを作っているのではない。
答えが転がっていないのだから、自分達で答えを出すしかない。
ならば、どこまでも突き進んでみる。まるで迷走のようにも思える。
だが、このことがあってはじめて複雑な舞台が組みあがっていく。

今回、舞台美術の久保井さんは何度か大きな手直しを入れつつ、
更に手を付けるべき点を探っているようだ。
今後、舞台セットの大枠はかわることはないが、舞台美術は変わっていきそうだ。

<Toshinobu Adachi>


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