唐ゼミと紅テント
初代紅テント、二代目紅テントを連結させ、大きな天井を成しているのが、『少女都市からの呼び声』に使われている紅テントである。
紅テントを“唐ゼミ”で使わせていただくようになったのが、『腰巻お仙 〜義理人情いろはにほへと編〜』からである。屋内公演であったので、紅テントは客席の頭上に吊るすこととなった。
『腰巻お仙 〜義理人情いろはにほへと編〜』は、状況劇場が花園神社に初めてテントを持ち込んだ記念すべき作品である。この時の二日間の公演には、緑魔子、大久保鷹、劇団唐組の役者たちが訪れ、劇団員たちを新たな挑戦へと駆り立ててくれた。
屋外にテントを持ち出したのは、第3回公演の『ジョン・シルバー』からである。公演は五月、六月に行なわれたが、どのように用いるか、実験的に紅テントを広げたのは、三月であった。
上がその時の写真である。この時は初代紅テントを展開させた。テントを吊り上げている鉄パイプの高さは低く、二代目と比べ、初代紅テントは大きさが小さい。
本番で実際に展開されたのは、二代目紅テントのみであり、吊るす高さも高くなった。そして、横にトラックシートを吊るすことで、紅テントを作り上げた。
『少女都市からの呼び声』のように、初代と二代目紅テントの連結をするようになったのが、『動物園が消える日』からである。
これは、観客数が『ジョン・シルバー』から大幅に増えることを見越して広いテントを作り上げた。
実際に観客の入りは大幅に増え、花道まで埋めなければならなくなった。最終日には、観客席を更に拡張しても、観客を押し込むことになり、劇団員一同、嬉しい悲鳴をあげた。
そして、『少女都市からの呼び声』では、下のような紅テントになったのである。
余談ではあるが、紅テントの形態は同じ公演でも、日々違う形態をしている。理由はあるのだが、それは一先ず置いて、テントという自由な空間を外部から眺めるのも、また一興ではないだろうか。
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