唐ゼミアンソロジーって?(1)
さて、最終講義の目玉と言えば唐教授と評論家の扇田昭彦氏の対談である。
そして裏のメインと言えば唐ゼミの上演戯曲アンソロジーである。
アンソロジー・・・詩文などの選集。詩華集。(広辞苑より)
つまり唐十郎戯曲という詩歌から、特に美しいフレーズを選んだのが今回の作品。「公演」という型をとらない直球勝負なネーミングではあるが、いつもながらの気合いで挑む「舞台」なのである。上演戯曲は第一回公演「24時53分「塔の下」行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている」から第八回公演「黒いチューリップ」まで。ゼミログをご覧の皆様はどの回をご存知だろうか、とにかく全部やってしまうのである。
(1)の特集は、唐十郎戯曲には必ずあっていいと言える劇中歌。唐ゼミ舞台をご覧の方なら椎野裕美子をはじめ誰かしらが歌っているのを聞いたことがあるだろう。どんな歌があったのか、バックナンバーを一部掲載してみよう。
『オーボエの歌』・・・幻の第一回公演で、傘をもつ少女が歌った一曲。
『あんたが死んだら』・・・「腰巻きお仙〜義理人情いろはにほへと篇〜」で、少年お仙が歌う。
『らくだの歌』・・・「ジョン・シルバー」の劇中歌。双子の姉妹の登場曲でもある。
『氷いちごの歌』・・・「少女都市からの呼び声」で、そのメロディーにのせて雪子が踊り、歌った。
『銀杏の歌』・・・「盲導犬」で、奥尻銀杏が自ら名乗った後に歌った曲。
『なんて綺麗な—』・・・「黒いチューリップ」で、あの唐十郎の名台詞を織り込んだこの曲をノブコが歌う。
今回アンソロジーでは以上の曲をお聞かせすることになる。どの劇中歌も、詞はもちろんのこと、旋律も心に残る作品だ。「ジョン・シルバー」でギターをもって登場した長門洋平(<おまけ>参照)を迎え、生演奏でお送りする。
〔いとうしげの〕
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