足元ご注意

2005年8月 1日 Posted in 2006以前

八月に入った。
されど、作業の日々はいまだに続いています。

仕掛け
『黒井チューリップ』、『盲導犬」ともたくさんの仕掛けがある。
そのため、作業がすすみ、ある程度それぞれの外形ができると
気になってくるのは仕掛けだ。

これまでの作業は、図面さえあれば、時間がかかっても誰でも出来る作業である。
トンテントンテンとたたいていれば、木材の切り方や釘の打ち方の上手い下手、
作り方の手順の巧妙さはあるにしても、出来る作業だ。

だが、仕掛けはそうはいかない。
仕掛けは、一人ずつの頭の中で考え、これでどうだ、これでどうだと
試行錯誤を繰り返しつつ作り上げていく。
いざ、作るという段になれば、責任を持って最後までやり遂げなくてはならない。
責任は発案者が、発案したものを具体的に作り上げるまで持つ。

一度、どちらも公演をしているので、
基本は以前作った仕掛けをより精巧に作り上げることになる。
もちろん、以前の失敗しているつくりに関しては、再考しなければならない。
特に、『盲導犬』は以前、時間との勝負の中で作り上げていった仕掛けが多い為、
再考するものが多い。
『黒いチューリップ』は、仕掛けの数が尋常でなく多い為、再考するよりも、
より精巧に作り上げるのを基本としている。


しかし、現在、仕掛けを気にするよりもまだまだ作るものが…しかも、大物が残っている。
次にすることを気にするのもいいが、足元をすくわれないようにしたい。
そろそろ、毎日終わることを知らない作業に嫌気もさしてくる頃だが、
ここでもう一度、気を引き締めることが必要だ。
この厳しい作業を乗り越えたとき、素晴らしいものが出来上がっている。
そう信じて作り上げていかなくては、報われない。
出来ることならば、予想以上のできばえになることを…。
大丈夫。皆、ものすごい勢いで成長しているのだから。

<Toshinobu Adachi>


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