足元ご注意
八月に入った。
されど、作業の日々はいまだに続いています。
仕掛け
『黒井チューリップ』、『盲導犬」ともたくさんの仕掛けがある。
そのため、作業がすすみ、ある程度それぞれの外形ができると
気になってくるのは仕掛けだ。
これまでの作業は、図面さえあれば、時間がかかっても誰でも出来る作業である。
トンテントンテンとたたいていれば、木材の切り方や釘の打ち方の上手い下手、
作り方の手順の巧妙さはあるにしても、出来る作業だ。
だが、仕掛けはそうはいかない。
仕掛けは、一人ずつの頭の中で考え、これでどうだ、これでどうだと
試行錯誤を繰り返しつつ作り上げていく。
いざ、作るという段になれば、責任を持って最後までやり遂げなくてはならない。
責任は発案者が、発案したものを具体的に作り上げるまで持つ。
一度、どちらも公演をしているので、
基本は以前作った仕掛けをより精巧に作り上げることになる。
もちろん、以前の失敗しているつくりに関しては、再考しなければならない。
特に、『盲導犬』は以前、時間との勝負の中で作り上げていった仕掛けが多い為、
再考するものが多い。
『黒いチューリップ』は、仕掛けの数が尋常でなく多い為、再考するよりも、
より精巧に作り上げるのを基本としている。
しかし、現在、仕掛けを気にするよりもまだまだ作るものが…しかも、大物が残っている。
次にすることを気にするのもいいが、足元をすくわれないようにしたい。
そろそろ、毎日終わることを知らない作業に嫌気もさしてくる頃だが、
ここでもう一度、気を引き締めることが必要だ。
この厳しい作業を乗り越えたとき、素晴らしいものが出来上がっている。
そう信じて作り上げていかなくては、報われない。
出来ることならば、予想以上のできばえになることを…。
大丈夫。皆、ものすごい勢いで成長しているのだから。
<Toshinobu Adachi>
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