8/20(木)二幕、最後まで

↑唐さんも、丹波哲郎さんを話の引き合いに出すことがよくありました。
今日は早朝から慌ただしく。
書類を作って関内に行き、それから、平塚市→大磯町→厚木市と
渡り歩きました。最近はジャスに縁があって、特に平塚と厚木は
ジャズがらみのイベントの実施や準備のために動いています。
車のなかでは、直近に親しく接する音楽家のCDを聴いています。
が、思い立って、久々にキース・ジャレットの『ケルン・コンサート』を
聴きました。音の透明感に、車のなかが涼しくなります。
学生時代によく聴きましたから、安心感もある。
これはジャズではありませんが、
景気付けにキング・クリムゾン初期を聴いたりもしていると、
1970年代だなあ、と思って、『ベンガルの虎』初演の頃を想像します。
夕方から、今日は三人での稽古。
米澤、津内口、宇野雷蔵君の三人で、二幕のラストシーンをつくる
稽古です。特に雷蔵君は今回、死の世界に片足つっこんだ商社員
「水島」を演じています。要所で出番がたくさんあり、出てくると
せりふも多い。けれど、あんまり感情的に喋っていると「死の世界」
の風合いが出ません。
「もっと棒読みで」とオーダーすると、なかなか難しいようだったので
棒読みの名優、について話し合いました。いや、「棒読み」というと
失礼ですから、「抑制されたせりふまわし」ということで。
岸辺一徳さんは、そういうところありますね。
小津安二郎さんの映画はぜんたいに、ワーワー言いませんね。
私がおもしろいと思うのは丹波哲郎さんです。
すごく熱演なんだけれども、せりふにはあまり抑揚がなく、
それでいて聴かせる。叙事的にすぐれていて、事物がクリアだからこそ、
そうした対象に人間がぶつかった時にどう心が動くのか、
それは聴く人に任せている、ということでしょう。
丹波さんが後年は「カンペの帝王」になった話をし、
若い頃の熱演である映画『砂の器』の終盤の語りを一緒に聴いたり
しました。大人数の稽古だと、あまりこういうことはできません。
三人だからこそ、おしゃべり半分にして、やる時はガッと集中です。
良い時間でした。
そうだ。『砂の器』も1970年代です。


