7/20(祝月)『ガラスの少尉』本読みWS 第4回

↑「ジャンボ旅客機の中」という風変わりな設定のために、2009年の
唐ゼミ☆公演では客席の上に半円筒形のセットをつくりました。
墜落シーンではこれらを揺らして、効果を得ました。お化け屋敷みたいで、
当時の劇団メンバーによる創作の結晶でした。
昨晩のオンライン本読みWS、連休の真ん中にも関わらず
熱心にご参加いただきました。
読んだ箇所は、『ガラスの少尉』中盤から終盤に差し掛かるところ。
ラジオドラマ『ギヤマンのオルゴール』のシナリオをもとに
唐さんが舞台作品に仕立てようと書き足したところで、
そのために、場面も太平洋戦争下のバリ島という設定に固定され、
せりふと対話のおもしろさが増していきます。
この劇のおもしろさといえば、舞台が
現代@日本 → 太平洋戦争下@インドネシア
を行き来するところ。
それに伴い、キャラクターも一人二役で変化します。
ミノミ → ガランス
CM男 → 少尉
ガラス工場の主任 → インドネシアの村長
CM制作会社の上司 → 日本軍の隊長
さらに、全体が、日本からバリ島に向かうジャンボ旅客機が
墜落するなかで夢見られた悪夢的な走馬灯であること、
という、枠組みも加わり、かなり幻想文学的な作品
としての魅力も備えているところが、他の唐十郎作品には無い
魅力です。ジェット機の飛行音とガラス工場のゴウゴウという
稼働音が、両場面を結びつける役割を果たしているのも
ポイントです。
昨日に読んだ箇所では、バリの少女「ガランス」は、
バリ島の人々が少年少女に託して行った抗日ゲリラの一人であったことが
判明しました。だからこそ、「隊長」は「ガランス」を恐れ、敵にあるかも
知れない「ガランス」に惹かれる「少尉」の心の揺れが生きてきます。
現地の「村長」となった「主任」の日本軍兵士に対する面従腹背ぶり、
強かさも魅力です。
昨晩は特に「主任」と「隊長」が魅力的でした。
この後、「ミノミ=ガランス」と「CM男=少尉」がどう決着するのか、
7/26(日)に『ガラスの少尉』ラストシーンまでいきます。


