10/26(月)『ベンガルの虎』本読みWS 第11回

先ほどまで、オンラインで集まって下さった皆さんと『ベンガルの虎』を
読みました。8月頭より、公演を挟んで全11回に渡り読んできたシリーズの
最終回です。にも関わらず、この回から新しく参加して下さった方もいて、
公演をきっかけに興味を持って下さったことが本当にありがたいです。
読んだ箇所は三幕終盤。
「カンナ」にとって、「銀次」と「水島」のうち、どちらを選ぶのか
という闘いが繰り広げられます。そこへ「エディター」が割って入る。
「エディター」は、初演で唐さんが演じた役です。
一幕「ミシン売りの中年男」
二幕「予想屋の将軍」「領事」
と変身し、最後に雑誌『薔薇族』の「エディター」として登場する。
唐さんはご自身で演じる役を、かように美味しく造形します。
この役が「文学」と呼ばれているのは、『薔薇族』の創刊者であり
編集者のお名前が「伊藤文學」さんだからです。固有名詞です。
で、ここから『ハムレット』ばりの決闘に入り、
「水島」→「俗物」
「銀次」→「カンナ」
という風に選手交代しながら、「銀次」「カンナ」は傷つき、
「カンナ」が「水島」を刺してしまうことで、この決闘が終結します。
「水島」が傷つき、息絶えると、「俗物」を先頭にした町内会の人々は
葬列を組んで『朝顔市の唄』を歌い、去ります。
残される「カンナ」と「銀次」はまさに死に体です。
ここで「カンナ」は、改めて「銀次」に「虎」たること求めます。
豪胆な男になり、自分を守って欲しい、と。
が、「銀次」は応えきれない。そのうち、「カンナ」に死が忍び寄ります。
自らを覆う死も、「カンナ」は「虎」と表現します。
この時点で、この台本が難しいのは、「カンナ」が、
自分を護る者、殺す者、正反対のそれぞれを「虎」と表現している事です。
両方、「虎」。ここを整理しながら読むことが、この劇全体を読むコツです。
その後、煮え切らない「銀次」のために二人の間に悶着がありますが、
苦しむ「カンナ」の懇願によって、「銀次」は水を取りに走ります。
一人になった「カンナ」を、「マサノ」や「俗物」を先頭にした
南洋の人々は迎えにくる。こうなると、「カンナ」はいよいよ死の世界に
取り込まれようとしていきます。
すると、そこに行李を持った「銀次」が再登場し、
自分が、「カンナ」を入れた行李を持って旅をする、と宣言する。
「銀次」は、「カンナ」を護る「虎」に成長しました。
・・・今日は、あらすじを書くだけで精いっぱいだったので、
明日に続きを書きます。
写真:伏見行介

