第3回公演 『ジョン・シルバー』
2002年5月28日
【あらすじ】
小春(こはる)は、失踪してしまった夫を求めて旅をつづけていた。
夫の名は片足の海賊「ジョン・シルバー」。
かつてスティーブンソンの名作『宝島』で大活劇を繰り広げた海賊シルバーは、
その後小春と所帯を持ち、台東区の風呂屋で番台に座り、日々過ごしていた。
が、シルバーは姿を消してしまう。
風呂屋のタイル画をみているうちに、海が恋しくなってしまったのか。
ある日、山手線のホームの先から、行方をくらましてしまったのだ。
そして、小春は海辺で出会った一人の紳士に導かれ、一軒の床屋に辿りつく。
床屋の鏡の中から次々に現われる、シルバーの偽者たち。
あれも違う・・。これも違う・・・。
人違いに狂乱する小春の前にようやく現れた男もまた、
リアカーを引いて黒アゲハを捕まえようと虫取り網をふりまわす小男だった。
影だけを残して逃げ続けるシルバーを求めて、小春はさらなる旅へと渡り歩いてゆくのであった。
キャスト/スタッフ
作・監修=唐十郎
演出=中野敦之
男=安達俊信
姉=禿恵
妹=奥山知佳子
紳士=新堀航
女=椎野裕美子
床屋=寺坂裕治
小男=前田裕己
盲銀=小松重之
唖銀=池田嘉久
破銀=橋本幸紀
かごかき1=倉内智史
かごかき2=太田憲夫
ギター=長門洋平
美術=松浦香里
作曲=サトウユウスケ、五十嵐靖也
衣装=奥原真貴子
宣伝=禿恵