10/20(火)『ベンガルの虎』本読みWS 第9回

昨日はオンラインの本読みWSでした。
前回から、テント建てや公演のために2週お休みして、3週間ぶりの実施です。
続きとして、三幕の中盤から終盤に差し掛かるところを読みました。

状況としては、

・二幕で自分の出自が明らかになった「カンナ」はすっかり弱気になっている。
母「マサノ」が南洋で死んだラシャメンと分かり、自分は、生まれてすぐに
死んだ赤ん坊だと明らかになったからである。自分の存在が根本から揺れている。

・「銀次」に連れられ、自己を確かめに、自分が生まれ育った入谷町を訪ねる
「カンナ」。ちょうどこの日は朝顔市。近所の人たちが自分を知っているかどうか。
それにより、自分が生きているのか、死者なのかが分かる。

・入谷の人々は「カンナ」を知っていた。つまり「カンナ」は生きていた?

・夫「水島」が帰ってくる。すると、この入谷町会の人々全員がそもそも
幽霊、つまり死んでいるのではないか、という疑いが生まれてくる。
不安に苛まれる「カンナ」は、今再び一緒に南洋を目指そう、という
「水島」の誘いに惹かれる。

・「銀次」が、死の世界に魅入られていく「カンナ」を引き止める。
「銀次」は「月光仮面」に扮することで、「水島」を筆頭にした町内会の人々
と全面対決する。

という具合でした。
活き活きとしてして見える下町の人々が、一転、死者の群れに転化する
ところに、唐さんのセンスが光ります。義理や人情といった寅さん的な
下町の関わりと同時に、下町には闇があることも教えてくれます。

『ベンガルの虎』公演を経たことで、新規ご参加の方が増えて、
とてもありがたく感じています。公演を通じて唐十郎作品に興味を
持ってくださり、台本を読んでみたくなった。冥利につきるご意見です。
来週10/26(月)に『ベンガルの虎』を締めくくり、11月からは
『唐版 風の又三郎』を『ベンガルの虎』と比較しながら読んでいきます。