『君の罠』第5回 10月2日(金)〜10月4日(日)
2015年10月 5日 Posted in 26_君の罠
中野です。
超特急の稽古の毎日です。
前回の本番から間がないので、今回は特に時間がなく、日々たくさんの量の場面をクリアしていかなければなりません。
立ち稽古が始まって一週間、今日は夕方から1幕の通し稽古。
明日、大学の映画ワークショップ講座で望月さんが登校するので、せっかくだから1幕を見せなければ、と急いで準備しているのです。
いつもの1.5倍の速さですが、これを後押ししているのが、望月さんの台本。
『君の罠』1幕は、登場人物がグループ単位で丸ごと入れ替わりながら展開するので、誰かが極端に出ずっぱりというわけではありません。
ゆえに、何箇所かで同時に自主稽古ができるわけです。
助かる。
強いて挙げるなら、熊野が出番多いけれど、まあ彼は、いつも出っぱなしですから大丈夫。
ここ3日の動きはこんな感じでした。
10月2日(金)大道具づくり
10月3日(土)事務作業と自主稽古
10月4日(日)1幕後半を稽古
そうそう。先週末から、重村がステキなお爺さんとやりとりしています。
今回、1幕後半に戦中戦後の風景を語る場面があり、ト書きに「疎開の歌がかかる。」という一節があります。
これには困った。
音響係をやっている重村は、調べても調べても音源がないこの「疎開の歌」について、ある新聞が2013年に取り上げたのを発見。
さっそく新聞社に連絡をとり、紙面で「疎開の歌」について語った男性の連絡先を教えてもらったのです。
相手はまさに戦争を体験されたご高齢の方でもあるし、重村の電話が不明瞭になってもいけないから、ファックスすることに。
ところが、こういうやりとりに不慣れな重村は、自分の文章に自信がない。
そこで、添削です。
いいか、あいさつはこう、つづいて要件をわかりやすく、公演のあまりに細かい情報より、いかに「疎開の歌」が必要か、文字は大きめで、とにかく丁寧に。
そんな感じで一晩かけて原稿を作り、ようやく翌日にファックス。
すると、数分後には電話に着信。
先方は重村の情熱に応えて、テープを送ってくれるのみならず、楽譜や歌詞や、歌のいわれまで指南してくれることになったのです。
まるで初めてのお遣い。
ファックスの前で、連絡が来たらすぐに折り返そうと待ち構えている重村は、いつにない緊張感がありました。
もうすぐ、件の音源テープが届きます。
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