『君の罠』第6回 10月5日(月)〜10月8日(木)

2015年10月10日 Posted in 26_君の罠
 中野です。
1幕を越えて、いよいよ2幕に突入せんとしています。
すでにいちど終えた場面をさらに煮詰めながら、先に突き進む日々。

今週の前半は、このような感じでした。
5日(月)1幕通し稽古。修正作業。もう一度、1幕通し稽古。
6日(火)望月さんの前で1幕通し稽古。
7日(水)1幕の修正、2幕の本読み。
8日(木)稽古は休みで唐組観劇。

いうまでもなく、最も緊張感に満ちた日は火曜日でした。
この日から望月さんによる大学の講座がスタートしたので、その終わりを待って、これまで稽古した成果を観てもらったのです。
午前中にも一度通し稽古をして、最終確認。
夕方、講義終了後に教室になだれ込み、舞台装置に見立てたビールケースなどを持ち込んで、さあ、通し稽古。
せっかくなので、何人か望月さんの学生にも観てもらいました。

こういう経験は久しぶりです。
唐さんがまだ大学教授だったころ、わたしたちはいつも一週間の稽古の成果を見せるのが習慣でした。
時に、唐さんが何人か講義の学生を連れて総見することもあります。
そのあとはお酒を飲みながら、さっきまでの劇の良し悪しを話し合ったものです。

ああ、懐かしい感覚だ。

肝心の通し稽古は、できるところはできるように、まだできていないところはやっぱりできていないように進みました。
いまだ創作段階ですから、繊細なところは完成度が低く、人物同士のやりとりにおける機微を表現できていません。
ですが、とりあえずインテンポで淀みなく、ぐいぐいと進んでいけば話の輪郭が見えて来るには充分だろうから、細部はとりあえず我慢をして、今後の課題を見極める機会にしよう、そう思い、メモを取りながら見ます。

皆、望月さんに一定の成果をみせるのだと頑張った結果、とりあえずエネルギーと推進力はありました。
ただ一点、1幕中盤過ぎに出てくる入山だけは、明らかに一段声量が落ちます
それ以前に、体から発散するパワーが圧倒的に乏しい。
普段ボソボソ喋りで引っ込み思案な彼女は、人前に立った時に果たすべき立ち方や発声に、いまだ到達できずにいます。
すると、そこから劇のトーンが急激に沈んでしまって、これを回復するのに、なんとか会話のボリュームを無理やり浮上させようと丸山、椎野が躍起になっていました。

入山には今回、けっこう大きな役を任せています。
特に望月さんの思い入れが強いキャラクターでもある。
強烈なテコ入れが必要だと思いました。

終わったあとは、全体で、あるいは場所を中華料理屋に移してからは少人数で、これからどうしていくか望月さんを囲んで話をしました。
いくつかのアイディアが出て、それから、ちょっと1幕を刈り込もうということにもなりました。

そういうわけで、水曜日以降は、その後の対策を行って過ごしています。
1幕を振り返ったり、先を見通したり。


それにしても涼しくなってきました。
いつの間にか長袖になり、さらに気づけば何枚か着ている。

公演はこれから約一月後。
その時、どれだけ気温は下がっているのだろう。
16時開演が、どうか有効であってくれ。




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