8月13日(木) 東北巡業8日目

2015年8月14日 Posted in 25_特別野外公演_青頭巾 Posted in 公演記録
中野です。
これを書いている今は、すでに14日(金)の午前4時です。
夜中に降ってきた大雨に叩き起こされました。

昨晩は疲れ果てて、風呂にも行けず寝てしまいました。
本番の日は色々あるので、昨日の朝がはるかに前に感じられます。
これを書くことで思い出してみましょう。


さて、13日(木)山形公演当日の朝。
小雨とともに午前5時起床。
いつもの習慣でノートをつくり、日記を書く。
この生活リズムにもすっかり慣れてしまった。

6時半。
1㎞くらい離れた最寄りのファミリーマートに山形新聞を買いにいく。
載ってる。載ってる。
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学生チームが衣装を着ていまにも駈け出さんとする勇姿を、けっこう大きく取り上げてもらっている。
さあ、これでお客さんが、何人来てくれるか。

7時。
鷲見が起き出してきたので、合羽着て雨の中を歩く。
涼しいなあ。いまのうちにガンガン降っちゃって、夕方晴れてくれるといいなあ。などと話す。

8時になると、衣装をケアするために入山がきてくれたので、自分と鷲見は朝食を食べに出かける。
公演場所の近くに山形警察署があって、今日はここの食堂を狙ってみた。
以前、催しもの開催届を署に出しに行った際、中にある食堂を利用したが、これがなかなかオツだった。
味をしめて、今回も夜勤明けの刑事さんたち混じって納豆を練ろうと思ったが、あいにく食堂はお盆休み。
警察にお盆休みはないのだから食堂も頑張れよ、と言いながら別の店へ。

昨日、ゲネプロの日は2人して朝風呂に入ったが、鷲見の調子が振るわなかったので今日はやめにしておいた。
その分、時間が空いたので、トラックで馬見ヶ崎川の上流、唐松観音に行ってみた。
ここの風景は実にのどかで、木の橋なんかもかかっていて、とりわけ趣がある。
それに、なんといっても「唐」松観音なので、ぜひともお参りしたい。
夕方から晴れますように。

10時に全体集合。 皆で1日の予定を確認する。


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天候の推移によって数パターン想定しておかないと。
その後、設営作業。
観客席の上に屋根を張る。
自分は洗濯に向かい、東北芸工大に横井さんをピックアップ。 

12時。
受付や看板、お客さんの導線、前座パフォーマンスを展開する場所を調整。
この段階の予報によると、夕方に晴れる可能性が強まってきた。
希望を持ちつつ、油断せず。

12時半。 学生たちを車に乗せて山形駅でチラシを撒きに行く。
1時間に1回到着する山形新幹線は、きっとお盆の帰省客でいっぱいだろう。
彼らが興味を持ってくれるかも知れない。
そこまでいかなくとも、自分たちがここで公演していることを知らせなければならない。
少しでも多くのチラシを渡さねば。


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が、改札前でのチラシ撒き3日目にして、ついに駅員さんに注意されてしまった。
もう少しでたくさん降り客が来たのに。
いや、たくさん来るから注意されたというべきか。
2日間は見逃してくれた駅員さんの言うことを聞き、改札前から駅の入り口に撤退。
これでもけっこう渡すことができた。

ところで、横井さんによれば、昨日今日と、彼女の知り合いの間で我が学生チームの奇矯な恰好やチラシ撒きの声出しが話題になっているらしい。
駅前でヤバいの見た、なんて。
山形には、個性的なおじさんはいるが、派手な若い奴はいないらしい。
東京や横浜に比べれば小さな街だから、目立ちもするのだろう。
それ、わたしが世話してるんだよ、と教えてあげたと笑う横井さんは、本当にイイ女だ。
彼女はこういう時、いつも学生チームの横について、道案内したり、写真を撮ったり、色々と気を遣ってくれている。

13時45分に現場に戻り、昼食。
14時半から30分間、昨晩のリハーサルの結果を受けて劇の要所を調整。
天候、好転しているが、まったく気を抜けず。
15時から衣装・メイクを付け始める。
雨が降ったらやることは沢山あるので、早め早めに動く。

16時、劇中歌の練習。
16時45分、思い切って客席頭上の屋根を外す。
上演中に降ってきたら、劇を中断して屋根つければおもしろくなるさ。
せっかく野外でやるのだもの。開放的な方がいい。
降らなければ盛り上がる。降ったら降ったで盛り上げること。

17時、お客さんが来はじめる。

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秋田と同じく、早めの来場。
地面が濡れているので、イスを出して待ってもらう。
この時点での予報では、20時に再び雨雲がかかるらしい。
終演後、ギリギリだな。
前座パフォーマンスの開始、お客さんの集まり具合も鑑みて、予定よりせめて5分早めよう。
それぞれのスタンバイ位置に伝令を飛ばす。

17時15分、前座スタート。

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今日もウケている。 特に、山形あるあるを使ったラップと、名作ドラマ『おしん』の名場面が反応よし。

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川沿い、マンションのベランダから見ている人もいる。

20分で前座を終えると、例によって客席へ誘導。
ポンチョの合羽をお勧めして着てもらった。
17時40分開演。

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全体に地面が濡れているので、踏ん張りが利かない様子。
何人かコケるが、奮闘している。
こっちはオペレーション席にいて、屋根が音を立てると、雨か、雨か、とヤキモキしながら見守る。
休憩時間を過ぎても降らず。
2幕も中盤を過ぎれば劇が過熱し、こりゃ降っても止められないという雰囲気に。
いや、熱演して熱演して、雨を降らせなければいい。
冒頭、張り切りすぎた禿が最後まで保つか心配だったが、出やすい低音を駆使した結果、エピローグの科白はいつもより良かった。
そして、山形用のエンディング。

結局、本番のみならず、終演後の宴会も降らなかった。
山形の人たちと小さな輪をいっぱい作って、皆、嬉しそうに喋っている。

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21時、椎野の劇中歌でお開きにして、片付け始める。
自分はコインランドリーへ。
22時過ぎ、ようやく降ってきたので、作業を翌日に回して撤収。

恵まれた1日、「唐」松観音に感謝します。

そうそう、12日付の日記に書いたバスタオルの件。
あの持ち主は、どうやら学生たちでなく、隣のテントで寝ている鷲見だったようだ。
というのも、皆で洗濯後の衣類をより分けている際、ふっかふかのバスタオルに鷲見が手を伸ばしたのを、劇団員の一人が自分にタレ込んで来た。
学生たちよ、疑ってごめん。

そして。
おい、鷲見よ。お前のバスタオル乾かすために、乾燥機代100円余分にかかっているんだぞ!
と、皆で話題にする。
集団生活というのは、かくも瑣末なことを気にして成り立っているのだ。

今日で巡業全体の日程も中盤。
これから、山形を発って石巻に移動したら、2日間の中休みがやってくる。
広報活動を展開しつつ、皆をリフレッシュさせないと。 


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