9月2日(水) 臨港パーク2日目
2015年9月 2日 Posted in 25_特別野外公演_青頭巾
中野です。
今朝起きると、自宅の窓際の床が濡れていました。
暑いから窓開けっぱなしにしていたら、夜中に強い雨と風があったらしい。
昨晩から臨港パークで番をしているワダは、一体どうしているのでしょうか?
心配です。
9月2日(水)臨港パークで徹底的に稽古する日。
起きぬけに早速ワダに電話してみる。
寝ているかとも思ったが、彼はすぐ出た。
タワーの話によると、雨風は問題無かった、ただ、昨晩の願いむなしく、
とにかく想像以上に蚊がひどかったらしい。
10時に集合。
体操を済ませて、まずは雨のなか風対策。
楽屋や装置を固定する。
海風は強烈だ。
穏やかな日は気持ちがいいけれど、一旦強さを増すや、
床に敷いているトラックシートまで豪快にひっくり返してくる。
あとは櫓の飾り付けや、前座パフォーマンスの小道具作りをして過ごす。
12時近くになって急に晴れてきた。
晴れてきたあとで天気予報を見たら、今日は夜まで晴れに変わっている。
露骨な帳尻合わせだ。
女心と秋の空というが、ここまで天気予報が日和見になるとは。
作業がひと段落すると、トラックの助手席でワダが寝はじめた。
彼は一晩中、雨風の被害から楽屋テントを守っていたらしい。
しかもよくよく聞いてみれば、先ほど挙げた大量の蚊の他に、
26時ごろまで海岸でキャッキャしていたカップルがいたらしい。
これにもかなり苦しめられたという。
あんな天候でしかも虫だってたくさんいるのに、かなりの盛り上がりだったらしい。
すごい。恋のチカラ。
14時から遅めの昼食をとり、15時から稽古へ。
まずはストレッチからはじめて、身体を動かす上での注意点を伝える。
ここはみなとみらいの中でも、とりわけ空と海と大地の広さを感じられる場所だから、
これまでよりさらに運動量を増やすべく、入念に準備運動をさせた。
その上で劇本編の修正点をひとつひとつ当たっていく。
ここまでくれば、要はよく周囲の環境を使いこなしてひたすら遊べばいいのだ
が、この「遊ぶ」というのが難儀なのだ。
見ている人たちに伝わるように遊びきるには、逆説的なようだが、実は周到な準備が必要だ。
あとは圧倒的な度胸。
本番はぜひとも、演者がやりたい放題やっている開放感を味わってもらいたい。
それが東北ツアーを経て培ってきた野外劇の醍醐味だ。
19時半に劇の稽古を終えて、前座パフォーマンスの練習に入る。
が、しかし、すぐに自己練習を命じる。
なんというクオリティの低さ。
やはり合宿体制はよかったと思わざるを得ない。
毎日帰宅してプライベートがあると、彼らは足並み揃えて追い込み練習をしないのだ。
というわけで目下、ひたすらラップを繰り返す学生を遠くに眺めながら、ベンチでこれを書いている。
あと3日で彼らも解散なのだから、どうか持てる力をすべて絞り尽くしてもらいたい。
明日は、全体が12時集合となった。
自分だけは今後の劇団活動に向けて都内で打ち合わせがあるので、遅れてゲネプロの直前に合流となる。
稽古で伝えられることはすべて伝えた。
明日を含めて、この『青頭巾』に接していられるのも残すところあと3回きりだ。
2年前、とびきり子どもっぽくて、笑えて、
でもどこか切れ味するどい演目を求めてこの台本に辿り着いた。
花やしきを皮切りにトラックに乗って巡業していると、
自分たちが登場人物のテキ屋たちと重なるようにもなってきた。
超大作ではないけれど、愛すべき、スマッシュヒットな劇。
稽古しながら、本番をやりながら、まったく唐さんは恐ろしく下らないこと考える達人だよな、
と何度も大笑いさせてもらった。
あと数回笑い尽くしたら、また大感動の大河ドラマにも立ち向かってみたい。
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