8月11日(火) 東北巡業6日目

2015年8月12日 Posted in 25_特別野外公演_青頭巾
中野です。
山形に移動して迎えた初めての朝です。
今日から、山形公演の会場、馬見ヶ崎の河原に入りました。
昨日、山形入りした直後は、秋田とは明らかに違う蒸し暑さに恐れをなしていましたが、今日は曇っています。
涼しく、過ごしやすい。

ちょっと埃っぽいのでどこかで雨が降って欲しいと思うあたり、 秋田公演の本番直前からすると、現金なものです。
ただ、東北にいると、こんなに雨が降らなくて、農作物は大丈夫なのかとも心配になるのです。
少し郊外に行けばずっとずっと田園地帯ですから。

現在は、一通り4大祭りが終わったところ、晴天に守られて各地で派手に開催できたことをそれぞれの地域の人たちは喜んでいる様子ですが、いまとなればもうちょっと降ってもらわないと。
多くの地元と話すと、よくそういう話題になります。
立ち寄るお店やガソリンスタンド、チラシを受け取ったもらう通行人の皆さんなんかと、そんな話を繰り広げながらのキャラバン。
こうやって親しく接しているあたり、わたしたちも巡業で高揚しているし、なにより、東北の人たちは開放的で親切です。

さて、改めて、今日は馬見ヶ崎での仕込みと稽古、山形市内を宣伝で回った話です。


朝10時。
山形駅前や七日町にある宿舎を出て、河原に集結する。

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ところが、学生女子4人がいない。
どうやら迷っているらしい。
山形市は空襲被害にあっていないらしく、区画が入り組んでいる。
住んでいる人からすると馬見ヶ崎へ出ることなど何でもないでしょうが、 初めてだと、目印になる店もなくけっこう難しい。
自分も下見の時、30分で済むところを倍歩かされました。
初めからスマートフォン世代の彼らにとって道に迷うことは珍しいらしく、遅れてきて、かなり消耗している。

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気をとり直して、搬入と積み降ろし。

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山形は二ヶ所目の公演地。 皆、秋田で一通りの公演準備を経験済みなので、それぞれが先を読むことで、作業は迅速に進みます。
それに、実際に腰を落ち着けて周囲をウロウロしていると、街から外れて便の悪い河原だと思っていたこの場所が、意外と快適だということもわかってきました。

さすが山形の秋のビックイベント、芋煮会大鍋会場だけあって、水道がたくさん設置されています。
公衆トイレも、立派なのが近くにある。

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周囲にあまり店がないなあと思っていましたが、コンビニやスーパーは無いものの、カフェやお蕎麦屋さん、居酒屋さんに酒屋さんに和菓子屋さんも付近にあることがわかってきました。
いずれも個人経営店なので、ぱっと見、住宅と同化している感じで見つけにくかったのですが、慣れてくると、色々とわかってきました。

曇り空の涼しさにも助けられて準備は快調。

一方で、苦戦しているのが集客。
秋田では、地元の協力者のおかげで100人を超える観客に恵まれたけれど、山形での現在の予約はその半分に満たない数。
なんとか、これを増やしたい。
せっかく山形市に初めて来たのだから、少しでも多くの人たいに顔見世したい。
そう思って宣伝に繰り出すことに決める。
特に、同行している企画代表の室井教授は山形市で5歳まで育ったので、そういったことも話題にして、なんとか山形の皆さんの心を捉えられないかという作戦。

まずは手始めに、2年前にやなぎみわさんと作った『パノラマ』公演の絡みで知り合った、東北芸工大の横井さんを、大学まで迎えに行く。
これまでの公演準備期間、山形では彼女が色々と骨を折ってくれている。
郵送では行き届かないところにチラシやポスターを持って行ったり、馬見ヶ崎周辺のお宅に炎天下の中、一軒一軒、自転車でポスティングしてくれたり。
山形で暮らす横井さんを加えて、マスコミを回る。

事前にプレスリリースは回し、直接訪問したところもありましたが、反応はよくなかった。
けれども、もう一回一通り回ってみることにする。
NHK山形、山形新聞。 
毎日新聞、朝日新聞、読売新聞の山形市局。
エフエム山形。 直前すぎて反応は今ひとつだが、とにかくやれることをやる。

夕方からは、学生チームをハイエースに乗せて、七日町や山形駅前に。 チラシを撒いて練り歩く。
これは、皆さんかなり受け取ってくれた。

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他にも、横浜国大でダンスを教えている先生の親戚のお宅や、下見の時にたまたま知り合って道案内をしてくれた方のお宅までご挨拶にも行き、どうか知り合いもに薦めてくださるよう、お願いして回った。
途中雨が降ってきたが、残された時間でやれるだけのことをやった。

18時過ぎからは稽古。

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この場所を利用しながら、各シーン、登場や退場、エンディングなどを組み替えていく。
驚いたのは、あっという間に暗くなったこと。
そして暗くなると、本当に闇。
背景は川、その向こうにそびえる山。
電灯はほとんどなし。
圧倒的に闇。
こんな環境は初めてで、皆おもしろがって稽古した。

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2時間くらいやって、各自に自主稽古の時間を与え、自分はトラックで横井さんを送る。
芸工大生が通う店や、コインランドリー、温泉の場所も教えてもらった。
食事して帰って来ると、皆解散して、鷲見がひとりで番をしている。
日本昔話みたいな風景。 その登場人物のような鷲見。

こりゃ虫との闘いだなあ、などと話しながら、あまりの暗さに強制就寝。



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