8月12日(水) 東北巡業7日目
2015年8月13日 Posted in 25_特別野外公演_青頭巾
中野です。
山形公演を翌日に控えた12日(水)は、午前4時前に目覚めてしまいました。
これも馬見ヶ崎の圧倒的暗さ、昨夜の強制就寝のなせる技です。
早起きは三文の得とはよく言ったもので、思い当たって、一本メールを送りました。
宛先は、山形経済新聞というネットニュースです。
「経済」とありますが、必ずしも堅苦しくなく、文化やイベント情報にも精通して、小回りの効いた情報をネット上で発信してくれている「みんなの経済新聞」シリーズの山形版です。
地元の横浜には「ヨコハマ経済新聞」があり、現在勤めている横浜都市文化ラボの前身、北仲スクールが始めた頃からその存在を知って、これまでものすごくお世話になってきました。
ですから、山形版に直前掲載をお願いしたらどうだろう、と室井教授が閃いたのです。
ネットだから、対応も早いはず。
果たして、午前10時には返信が来て、突貫で掲載してくださることになりました。
昨日の宣伝活動が思わしくなかったので、ありがたさが身にしみます。
(記事はこちら)
ところで、このツアーが始まって以来、公演場所の番は、ずっと自分と鷲見武が担当しています。
自分は小さいころ小児喘息で、布団や衣類など、布が大量にある環境が苦手です。
だったら空気の良いアウトドア生活がよかろうと、劇団活動のある時期から、ずっとテント番をするようになりました。
朝早く起きてはゴソゴソ仕事したり遊んだりしていますし、夜もさっさと寝てしまうマイペース生活です。
鷲見は、あまりに鼾がうるさくて、オーケストラの異名をとる猛者です。
他人に迷惑かけることをよしとしない彼は、公演場所で大自然とともにあることを選びました。
さらにもうひとつ理由があって、どうも最近の鷲見は太りすぎている。
いや、役者たるもの太っていることは良いのです。
だって、見た目おもしろいのが魅力になりますから。
しかし、動きにキレがないのはまずい。
そこでこれを機会に、早朝の運動を習慣づけようということになりました。
毎日、7時くらいから、2人で5〜8㎞は歩いたり走ったりして、ストレッチを行い、発声や科白の練習もやっています。
まさに一石二鳥。
食事はしっかり摂りつつも、彼は旅に出てから2㎏落ちました。
動きも良い。
こうしてわたしたちは、今も2つの楽屋を守っているのです。
さて、12日(木)の記録。
今日は10時半に河原に集合。
皆は夕方からのリハーサルに備えて、設営作業に入る。
すっかり慣れて早い。
自分は別動。
東北芸工大の近くに住む横井さんを迎えに行きつつ、皆の洗濯物を担当することになった。
いつもは団員の重村や入山が洗濯しているから、初めての担当。
途中にあるコインランドリーに大量22人分を放り込み、横井さんをピックアップし、帰りに衣類を回収する。
昨晩「オレに触られたくないものは洗濯ネットにしまっておくように」と通達したところ、女子は全てネットに入れてある。
男は実に乱雑で、汗を大量にかくらしく、重い。
とりわけ、これは学生チームだなあ、と思うのはバスタオル。
自分にも経験がありますが、旅慣れてくると、バスタオルは持たない。
重いし、かさばるし。
人間はフェイスタオルで十分だと、彼らはまだ気づいていないのです。
女子の中には、パジャマ持参の者もいるらしい。
バスタオルとパジャマか。
まだまだお子様よのう、と独りごちながら、初めての洗濯係。
ちなみに、横井さんによると、山形にはコインランドリーが多いらしい。
あと、横浜は洗濯から乾燥まで全自動が多いのに、どうもセパレートが充実している。
これはおそらく、雪国ならではのものに違いない。
冬場、洗濯物が乾かせないので、皆さん、大量に乾燥機だけ使いに来るのではないかしら、というのが自分の仮説。
さて、ここで朗報。
横井さんによると、朝日新聞の地域ページに今朝掲載されたらしい。
加えて、ランドリーで乾燥待ちしていたら山形新聞の記者さんから電話があって、午後に取材に来て、明日、公演当日の朝刊に乗せてくれるとのこと。
さらに、洗濯を終えて現場に戻ってみたら、劇団の制作ケータイ電話にNHK山形から連絡があり、イベント情報として紹介してくれる運び。
昨日はいかにも反応薄でうなだれていたが、こんなに成果が出るなんて。
冒頭の山形経済新聞も含め、7戦4勝の勝ち越し。
あったかいぜ、山形!
12時半には現場に戻り、学生たちの稽古。
河原を使ったアイディアなど、彼らはだんだん自分たちで考えては試すようになってきている。
13時過ぎに雨が降ってきて、展開していた現場を一旦片付ける。
けっこうな雨量。
13時半に、山形新聞の記者さんがやってくる。
大雨強風なので、仕方なくトラックの助手席にお招きして、こちらは運転席に座って対応。
しばらく概要を話していたら晴れてきたので、前座パフォーマンスのさわりを見せることができた。
取材が終わると昼食を済ませ、14時半過ぎからチラシ撒き。
山形駅前に繰り出したが、再び雨も降るし、人もまばらで、約300枚が余ってしまった。
明日、公演当日も粘ろうと決意して、リハーサル準備のため16時に河原に戻る。
17時からリハーサル体制。
観客の導線や人員配置を確認しながら、17時20分から前座パフォーマンスを開始。
山形では17時半開演で告知してある。
山形市が管理する河原の駐車場が20時で閉まってしまうために、19時半には終演しなければならないのだ。
大自然に囲まれてのパフォーマンスは不思議と絵になる。
ミュージシャンのアルバム・ジャケットみたい。
西陽を浴びながらの『青頭巾』本編スタート。
1幕はほとんど明るくて、暗くなるのは、1幕終盤、休憩時間というところ。
リハーサルは順調だが、雨の後の気温変化と風で、客席が寒いということがわかった。
明日は、雨の日用に持ってきたカッパを配ろう。
あれは風除けにもなる。
予定通り19時終演。
観客の見送り体制を示し合わせた後、劇の修正点を確認、片付けをして21時過ぎに解散。
ここからは、車で温泉に行く者。
歩いて宿舎に直行する者に分かれる。
横井さんが教えてくれた八百坊温泉に入りながら舞台監督・齋藤とミーティング。
ついでにリハーサルで汗を吸った皆の衣装を抱えてコインランドリーに寄り、本日2度目の洗濯係。
現場に戻り、鷲見と明日の早朝予定を確認。 あまりの暗さに今日もブラックアウト。
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