3/22(金)大通り公園9日目〜『鐵假面』公演3回目
2024年3月22日 Posted in 中野note
↑今日は本番中の写真から何点か
今日も寒かったけれどほぼ無風で、
私たちにとっては運営しやすいことこのうえ無かった。
2日目の落ち着いた上演により上がってきた修正点を稽古するため
今日は本番前に1時間の稽古をした。
11:45 集合、片付けとセッティング
12:30 稽古
13:30 昼食
14:30 客席づくり
14:45 劇中歌練習
15:15 集合と最終確認
15:30 受付開始
16:00 開場スタンバイ
16:15 開場
16:30 開演
という具合に、私たちのルーティンはできている。
開場時間の遅さは、寒さ、西陽の強さ(開演ギリギリまで照りつける)
もあるが、自分にとって、お客さんが入りきった後、開演前の
あのしーんとした時間が他の劇場にいても耐え難いからである。
お客さんが入ったら間髪入れずに始めたい。
ということも考えて15分前開場。
ところで、今回のこの大通り公園という場所、
今まで公演してきた中でもほんとうに恵まれた場所だと感じている。
もともとイベント用広場なので、横浜市の担当者も百戦錬磨で
柔軟に対応してくれる。往来なので、多くの人たちが劇場に
関心を持ってくれる。それでいて、けっこう大人な人たちが多く、
夜中に劇場に侵入したり、昼間も騒ぎ立てたり、という人がいない。
それでいて、無菌室のようにキレイすぎるわけでなく、程よい
人間味や活力があって、空間全体に品がある。
というわけでかなり気に入り、ここにいられることに感謝でいっぱい。
おもしろいことも多くて。
例えば、目の前の公衆トイレはさすがにかなり荒れるので
もともと1日2回の清掃が入っており、さらには公演直前に私たちも
掃除する。この際、お客さん向けにハンドソープを置くのだが、
これが毎日、確実に盗まれる。手間とふところ的にはダメージで
あるものの、なんだか好感が持てる。
さらに、公演を行き来するレギュラーメンバーもはっきりと
わかってきていて。私たちが「リア王」と呼ぶおじさんは
公園中のいろいろなところに自分の荷物を置いては、
一日中日向を求めて移動しながら過ごす。(私たちの劇場が
彼のスペースを侵してしまったのではないかとやや心配になる)
あるいは、「ランニングマン」と呼ぶおじさんは
ちょうど私たちの公演中の夕方時間にハーフパンツ姿で現れて
実にゆっくりとしたペースで公園内を周回する。その着実なこと。
一定ペースを守ることは、なんだかイチローを彷彿とさせて
これも好感が持てる。
という具合に、他にもなかなかチャーミングなキャラクターが
揃っており、私たちの芝居の役づくりも負けていられないなと思う。
そういえば、亡くなった柳家小三治師匠のまくらに
『駐車場物語』という噺があり、あれに出てくる駐車場住まいの
長谷川さんのように折目正しさがある人は、やっぱり魅力的だ。
こういうこともまたテントや野外劇のよろこびである。
私がずっとテント番をしているのも、みんなのコンディション維持
もあるけれど、束の間、公園の24時間を知って、世界には多くの
人々がいることを知る愉しさがあるからだし、
『鐵假面』はそういう芝居だとも思う。
この場所と街に心から感謝。明日も宜しくお願いします!
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