3/25(木)ワークショップレポート(佐々木)

2021年3月25日 Posted in ワークショップ Posted in 唐十郎戯曲を読む『盲導犬』
こんにちは。佐々木あかりです。
本日もワークショップのレポートをさせて頂きます!

今週は、ヒロインの銀杏が盲導犬の胴輪をはめられてしまい、
昔の恋人タダハルが必死に外そうとするシーンからでした。

タダハルが自分の事を想い、必死に胴輪を外そうとする姿に、銀杏は喜びます。
するとそこに盲人の破里夫とフーテン少年がやってきます。
破里夫は目の前の出来事がわからず銀杏の事を馬鹿にしますが、
銀杏は自分が破里夫の盲導犬となって、面倒を見てやると反撃。
馬鹿にされた破里夫は、さらに銀杏に攻撃しようとしますが、
タダハルが毅然として肩を掴みます。
『俺の女だ』
登場した時はブリキの犬がいないと何もできなかったのに、
こんなセリフを言うほど男らしさが出たタダハル。

・・・男性の皆さんはそんな台詞を日常生活で口にした事はありますか?
中野さんも言ったことはないそうです。
男の人はみな一度は言ってみたいとか。
(私は俺の女とまで言わせる女になってみたいものです)

タダハルから思わぬ反撃を受けた破里夫は、フーテンの力を借りようとしますが、
フーテンからは『あんたには失望しました。』と見捨てられます。
さあ助けてくれ!と声をかけたものの返ってきた言葉で驚きを隠せない。

フーテン役はここまで裏切るようなそぶりを見せないように演じておくと、
ここで破里夫を一気に裏切る事ができます。
破里夫の『え!?』という台詞が生きてきますね。

破里夫はどうにかフーテンに振り向いて欲しくて、ガスバーナーを持って戻ってきます。
ガスバーナーで銀杏の胴輪を焼き切ろうとするこの場面、
こういう時に大事なのが、「実感」です。
『いくらか肉が焦げるかもしれない』という熱と痛みへの感覚や
目が見えない自分が、バーナーを当てるという恐怖。
もちろん舞台上はそうはいきませんが、練習の時に本物でやってみると、
そこにあるだけで怖いものへの実感が湧きます。
結局焼き切る事はできず、盲導犬学校の先生と生徒がやってきます。
さっきまでとても男らしかったタダハルも、先生が現れると非常に貧弱な男へと戻ってしまいます。

来週は『盲導犬』最終回。
ラスト1ページのクライマックスです。『盲導犬』に関する文献を読んだり、『唐版 滝の白糸』との比較をしたりします!
来週もよろしくお願い致します!

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