8/2(月)ワークショップレポート(佐々木)

2021年8月 2日 Posted in 唐十郎戯曲を読む『ジョン・シルバー(続)』
みなさんこんばんは。佐々木です。
今週からワークショップは『ジョン・シルバー(続)』になりました!

『ジョン・シルバー(続)』は、天声出版から出されている
横尾忠則さん装丁の本『ジョン・シルバー』におさめられています。
『ジョン・シルバー』『ジョン・シルバー(続)』
『あれからのジョン・シルバー』『愛の乞食』と、
シリーズもののひとつとして書かれた戯曲です。

『ジョン・シルバー(続)』をよく理解するために、
『絵巻巷談 ジョン・シルバー』と『ジョン・シルバー』の
解説と重要ポイントを抜粋で読んでいきました。

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『絵巻巷談 ジョン・シルバー』
ヒロイン小春と彼女が惚れ抜いた男、シルバーの話です。
ジョン・シルバーというと『宝島』の悪役の海賊を思い出しますね。
唐さんは「昔小説は『宝島』しか読んだことなかった」とか言っていたそうですが。
そんなことありませんよね...。

かつては海賊だったシルバーも今や庶民として燻った生活をしています。
しかし、本当は冒険がしたい。
風呂屋の番台におさまってしまったシルバーは
これでいいのかと夜中に思うのです。
そんなシルバーには誘惑がありました。
それは風呂屋の銭湯にあるこんなアイテム。

・タイル画の海の絵
・鏡

海の絵の向こうから歌が聞こえてくるよう。

死人箱にゃ七四人
それからラムが一びんと
よいこらさあ

シルバーは「おいらもう海賊ではねぇ」と海の絵を拒みます。
すると「やばいぞシルバー!」とハク製のオウムの船長が叫びます。
鏡の中には一本足のもう一人の海賊が立っている。
彼は言う「シルバー、もう一つの"宝島"を探せって」
シルバーは平々凡々な日常に耐えかね、ついに家出をするのです!!!

『ジョン・シルバー』
この作品の基本プロットは
シルバーを探すために女房の小春はさまざまな所へ旅をし、
そこで一風変わった人たちに出会う。といったもの。
出会った変な人代表は、"紳士"。
小春に惚れ込み自分のものにならないかとずっと狙っています。
紳士と小春がはじめて出会う場面では、
小春がかごかきに襲われそうになった時長い長いふんどしをつけて、現れます。
そうして彼は一目惚れ。

そして二幕、彼は小春が訪ねてきてくれるとウキウキして待っている。
しかし小春はこの辺でシルバーらしき男を見ないかと聞きにきている。
彼は巧みな話術で彼女を不安にさせ、諦めさせようとする。
小春も諦めかける。

そこへびっこを引いた松葉杖の音が...
やって来たのは...

小男。
残念ながらジョン・シルバーではありませんでした。


そしてついに、『ジョン・シルバー(続)』の本読みに入っていきました。

『続ジョン・シルバー』
この作品は、小春と紳士の近況からスタートします。
ついに男と小春は結婚。新婚生活を送っているにもかかわらず、
満たされぬ思いを抱え、小春はムスタングをかっ飛ばしてる。
そう、シルバーを全然諦めていない!!
さぁ、小春はジョン・シルバーに会うことができるのか、
はたまた男の思惑通りになってしまうのか。非常に楽しみですね。
来週もよろしくお願い致します!

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小春はこんな車を乗り回していたなんて。なんて自由な人だ!



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