12/8(月)『盲導犬』本読みWS 第3回 その①
2025年12月 8日 Posted in 中野WS『盲導犬』
↑「夫」が殺されたキャバレーについて検索すると、こんな写真が
出てきました。絶対に違うと思います、タイのキャバレーはすごいん
ですね。「カリプソ」というギリシャ神話の魅惑の女神の名を冠した
「カリプソ・キャバレー」
読んだ箇所は、先週のおさらいで「銀杏が330番に通う経緯」、
それから、「犬を盗んできたフーテンと、破里夫」、
「犬屋・刑事・サカリノと主人公3人」、「盲導犬学校の先生と研修生」
に進みました。
先週のおさらいは面白く、この劇の起点となる「銀杏」と「夫」の
エピソードをもう一度味わいました。海外に単身赴任する朝、
妻がかつての恋人とやりとりしたラブレターを持ち出し、
それをロッカーの330(みさお)番に封印して毎日、妻をロッカーに
通うわせる夫の心理状態もさることながら、意外な意見も出ました。
それは、「銀杏」はやはり「夫」を愛しており、でなければ
毎日100円を入れにロッカーに通わない、という意見でした。
私など、特に「夫」がバンコックの安キャバレーで、女に撃たれて
亡くなった後なら、業者にコインロッカーを開けてもらえば
良いじゃないか!?、などと考えてしまうタチですが、
「銀杏」の愛を云々するこの意見は、今まで短絡的に思い描いていた
「夫」の悪役像が覆すおもしろさがあります。
「夫」は、けっこう良い男ではなかったか。
妻の元恋人に嫉妬してレブレターを封印したり、出張先でハメを
外したからところさえも、彼の人間らしいいじらしさではなかったか。
そういわれて見れば、ひとりの役者が演じるように設定されたもう
一つの役「盲導犬学校の先生」が、これまで日本の盲導犬業界に
果たしてきた貢献は誠実そのもので、何も間違ったことは言っておらず、
むしろ「破里夫」や「ファキイル」の方が断然、迷惑な存在に
思えてなりません。知っているようで、これまで思い描いてきた
『盲導犬』は間違っていないだろうか。そういう視点を生んでくれた
本読みとディスカッションでした。おもしろかった!
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