12/4(木)『盲導犬』本読みWS 第2回 その②

2025年12月 4日 Posted in 中野WS『盲導犬』

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新宿駅サブナードのコインロッカー。モデルはここかな?

 

歌っているさなか。一人の女が、コインロッカーの

330の前に立つ。歌い終る頃、女はマッチをつけ

て、ロッカーの鍵穴に押し当てる。間。破里夫は

それをじっと嗅ごうとする。

女、またマッチをすって穴に押しあてる。

 

破里夫         もし。

             がまんしてね。

破里夫         もし。

             こらえてね。

破里夫         ええ。あの

             しばしよ。しばしの間なの。

破里夫         こりゃ、何の匂いですか?

             爪です。

 

 

『盲導犬』といえば、上記の「銀杏」登場シーンに

触れないわけにいきません。

「銀杏(=女)」のせりふ、初めの3つ目までについて。

 

唐さんは、

「破里夫」に言うんじゃない、

コインロッカーのなかのラブレターに語りかけるんだ、

と教えてくれました。

(初演の)魔子ちゃんはそうやってくれた、とも。

 

ところが、このシーン。「女」は初めから「破里夫」に

語りかけているようにも取れるし、事実、たいがいの

上演はそうしています。

 

唐さんがそう書いたのか、それとも、緑魔子さんが、

唐さんが書いた以上のことをしてしまったのか、

それはわかりません。が、やはり、「ラブレターに

語りかける」方が良いに違いありません。

 

唐さんから受けた細かな指導として、同じせりふでも、

話しかける対象を変えるだけでこんなにも役と劇が膨らむのだ

という証拠として書いておきます。前にも書いたかも

しれませんが、もういっぺんここに書いておきます。


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