7/21(祝月)『お化け煙突物語』本読みWS 第1回

2025年7月21日 Posted in 中野WS『お化け煙突物語』
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↑引き続きこの本にお世話になります

昨晩はオンラインWS。
新しく取り組む『お化け煙突物語』本読みの初回でした。
皆さん、新たな気持ちで臨んでくださっています。

この『お化け煙突物語』。
唐さんの作品としてはそんなにメジャーでなく、
2006年に私たち唐ゼミ⭐︎が上演した他に再演の話も聞かない演目です。
が、冒頭から読んでみると、これが楽しい。

物語としては、前半である第一幕は鉄道病院を舞台にしています。
病室には、性病に罹っている娼婦らしき「姉(苗字は本間)」と、
彼女を見舞いにきた「妹」、戦後にメチルアルコールを飲料として商い、
自らもそれを飲んだために体を悪くした「母(苗字は大塚)」らが
いて、そこに、自分の探すいわく付きのベッドを求めてヒロインが
やってくる、という内容です。

昨日はそのうちの、「本間姉妹」の会話、
「大塚の母」を見舞いに来た「大塚の息子」と、彼が惚れ込む
妹の「本間玲子」との会話を読みました。
軽妙で、スイスイ進むやりとりでした。
わかりやすい設定、コントのような掛け合いがおもしろく、
演目の初回としては異例の約20ページ進むことができました。

全10回ほどかかるかな、と思っていましたが、
これはもっと一気呵成に、8回ほどでいけるかも知れないという
予感がしています。(これは、見立てて今後に方針を出します)

ともかくも、思い込みの激しい「姉」としっかり者の「妹・玲子」
のやりとり、「玲子」が自分に気があると思い込んでいるバカ息子
「大塚」の口説きによる軽妙な空回りにより、『お化け煙突物語』
は快調に滑り出しました。

スピード感があって、爽快な印象です。
1980年代に入って新展開を模索していた唐さんが、
『下谷万年町物語』をテコに出自である下町モノを書くことで
新たな扉を開いていく。過去を題材にしたものなので地味にも
思えますが、とにかく唐さんが着想を得てイキイキしているのが
体感できます。来週が楽しみで待ち遠しい、そう思わせてくれる
始まりでした、次回は7/27(日)です。




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