薮野家の人々
<右、青色申告/井上和也 中、権八伝次/安達俊信 左、文化/熊野晋也>
床屋を営む薮野家。
そこの居候をしていたのが伝次。
一幕では、カラスを伝書鳩のように文化が使い伝次を呼び寄せ、
二幕では、あけびがその床屋で働き、
三幕で、そのような床屋はないとバテレンによって明かされます。
薮野家とはいっても本当の薮野は今は亡く、
巳年なのをいいことに勝手に住みついたのが文化達の一族なのです。
<左、知らない人/寺部隼人 右、文化/熊野晋也>
薮野家当主、文化は新人の熊野晋也。
唐ゼミ☆には、昨年の『下谷万年町物語』から。
まだ大学生である彼は、大学のサークルから飛び出し、
様々な外部団体に出演し、
現在唐ゼミ☆に所属。
前回の『愛の乞食』では、
その若々しすぎる風貌と演技体に悩んでいたが、
今回それを奇麗にぬぐい去り、
急成長中の若手です。
そして、青色申告は井上和也。
彼も『下谷万年町物語』に出演。
類い稀なる姿をし、舞台上でのインパクトは凄まじいです。
<知恵の内縁/佐藤悠介>
佐藤悠介。
唐ゼミ☆の一期生の音楽家の佐藤悠介さんと同姓同名。
されど、この佐藤悠介は建築家を目指す若手。
その自然体の演技で今回笑いをさらっていきました。
『愛の乞食』では長々と台詞をしゃべれるところも見せ、
今回の役と合わせて、どんな役でもできる幅を大いに見せています。
<憑依された知恵/禿恵>
禿恵。
今回は、薮野家の文化の妹の知恵を好演。
二幕では、霊媒師によってあけびの母シノがのりうつり、
帰化をするように進めます。
ちらりほらりと見せる文化の妹、知恵のコミカルさと、
母として、女としてあけびを見るシノ。
人間の多面性を様々に見せてくれます。
禿でなければできないアプローチをし、
劇を更に練り上げる動力として
好演をしました。
<Toshinobu Adachi>
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