10/13(火)今後のワークショップについて

2020年10月13日 Posted in 中野note
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↑今日はKAATの仕事で鎌倉に行き、鶴岡八幡宮にもお参りしました。
公演に関わるメンバーやお客さんの無事と、上演の成功を祈願!

初日まで40日を切りました。
ここで、今後のワークショップ展開について説明します。

公演に向けて『唐版 風の又三郎』の稽古が本格化する中、
一旦、唐ゼミ☆ワークショップは別作品を歩むことにしました。
あれは暑くなった頃からだったと思いますが、
あえて様々な唐十郎作品に寄り道して、視野を広げたかったのです。
稽古していると、どうしても近視眼的になりますから。

参加者の皆さんと、
『少女仮面』『恋と蒲団』『ジョン・シルバー』『下谷万年町物語』
を渡り歩いてきました。

特に『恋と蒲団』は短い作品です。
皆さんと全編を愉しむことができましたし、
今年の夏の酷暑がかえって魅力的に感じられるような劇世界で、
多くの実りがありました。

また、『ジョン・シルバー』と『下谷万年町物語』は
30本やってきた唐ゼミ☆の歴史の中でも特に大切な演目ですから、
原点に立ち戻るような思いがしました。

私は、一見複雑そうに見える唐さんの世界の中に、
シンプルなルールを発見することが掛け値なしに好きです。
作品によってそのルールは異なりますが、極限まで単純化して物語を理解し
鍵となるモチーフを発見すれば、劇の中にスッと入っていくことができます。
また、そういう手続きを踏むことで、ほんとうに"謎"としか思えないもの、
どうにも読み解けず、意味にもまったく回収されないけれど、
異様に吸引力を持つせりふや所作や場面を発見できるようになります。

私は前者に、唐さんのすこぶる熱い人間性や卓抜な物語りの手腕を感じて
共感します。後者には、まさに天才の所業を見てめまいがします。

とにかくも、ここから一月は別の物語を味わう余裕はありません。
猛烈に『唐版 風の又三郎』に帰って、
初夏まで語りそびれたキャラクターの妙味や、
少し入り組んだ筋立てを解きほぐしてみようと考えています。

まるで壮大なプレトーク。
11月の上演をさらに愉しんでもらえるようになることが私の目標です。

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