10/15(金)浅草入り12日目〜本番4日目

2021年10月16日 Posted in 中野note
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公演4日目。
早朝、高田三郎を演じている小川哲也くんが昨晩のテント番を
買って出てくれたのだが、少し心配。

連続の晴れ日、風も落ち着いているため
ある程度は安心だけれど、寒さや虫、周囲の騒音のために
彼がコンディションを落とすこともありうる。

しかし、9:30に私が先乗りしてみると、
彼は落ち着いてテントの幕を開けて換気しつつ、
ゆったりイスに腰掛けていた。泰然とした彼は初めてのテント番に対し
「けっこう快適でした」と言っている。なかなかのタフネス。

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一方、公演も折り返し地点ということで、
声を枯らし始めた役者も何人かいる。
別動して声帯の病院に行かせた。

私たちの公演期間は短い。
必然、一回一回の公演に特に気の抜けない度合いは高まる。
"温存"などと考えられない。
今日出し切ってみて、終演後にやっと明日のことを考える。
そういう自転車操業生活になる。毎日ヒリヒリしている。

今日は30分遅らせた10:30集合で、
朝礼・ラジオ体操をして皆、キビキビと動き始めた。
それぞれの作業にも、役割分担にも慣れたもので、準備が速い。
12:00頃には稽古。

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本番をしていると、お客さんの視線を通して改善点が見えてくる。
そういうポイントを工夫していく。
あと、非常に静かなシーンでは、テント周囲の側溝の上を役者たちが
行き来する音が気になった。そこで、側溝をガタを防ぐためにゴム板を
挟み込む。消音。これでまた一つ、劇が良くなる。

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こういう手仕事による工夫を際限なく積み上げて、
私たちの芝居は成り立っている。

15:00が迫るとお客さんが集まりだし、15:30に開演した。
今日も満席。反応よく、よく笑いが起きる。

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『唐版 風の又三郎』には作品のファンがいると感じる。
役者のファンのみならず、作品のファンもよく細部の
くだらなさを嗅ぎ分けて、テント内はにぎやか。

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カーテンコール含め19:00に終演。
役者たちは感染予防ですぐに楽屋に引っ込むけれど、
私は送り出しスタッフの特権で少し声をかけられる。
お客さんが熱い。この劇は役者たちが体を張って台本に向きあえば、
必ずゴールまで連れていってくれる。背後に唐さんのパワーを感じる。
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