10/19(火)浅草入り16日目(最終日)〜搬出・さらば浅草

2021年10月20日 Posted in 中野note
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4日振りに家で寝た。
昨晩、帰宅すると2歳半の娘がステッチブックを持って駈けてきて
最近になって描けるようになった抽象画を見てくれとアピール。
応ずる体力を振り絞るも、至難。

そういえば、この娘は唐さんと同じ誕生日に生まれてきた。
ちょうど79年年下の後輩。

唐さん、公演が無事に終わりましたよ。
ここまでこぎつけましたよ。
あとは搬出をして、お客さんも皆も健康維持できれば、公演達成!

ボストンバッグから溜まった衣類を取り出して洗濯に。
こういうのは勢いでやってしまわないと。
疲れが目の前にビジュアル化して、さらに疲れる。
だから、ガッとやる。



早朝。
どんなに疲れていても、習慣的に朝早く起きる。
そして、すでに皆は連動して動き始めている。
冷たい雨。予報されていたこととはいえ、やはり冷たい。

多くのメンバーは9:00を目指して花やしきを目指す。
禿は7:00にうちに車を借りにきて、齋藤と津内口を乗せ、
川崎のレンタカーに彼らを運ぶ。そこでトラックを調達し、2台で浅草へ。

私は、横浜駅のレンタカーまで歩いて行き、大型の車を借りた。
午後に花やしきを出た時、多くのメンバーをこの車でに乗せて、
ハンディラボまで運ぶ。公共交通機関は疲れるし、感染予防にもなる。
積んで、降ろして、作業が過酷な分、ここをスムーズにするのが一日の肝。

9:00。朝礼の後。
齋藤のトラック、運送会社さんが運転してきてくれたトラック、
2台のトラックを連ねて、荷積が始まる。
この頃には雨が上がっていて、希望を持つ。

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何人か、唐組から来て下さった助っ人の力も借りて、着々と積み込んでいく。
今回、初めての出演ですべてが真新しかったメンバーも、
搬入時の経験から要領を得ており、早い。

テント資材やセットなどを積んでいく平トラック。
衣装や機材などを積んでいく箱トラック。
それぞれに分かれて荷物をあげていく。

箱トラックは女性陣がメインで積み込みを行なっているが、
丸山雄也と佐藤昼寝がここに加わっているのが面白い。
雄也くんは小柄で可愛いし、昼寝くんは淫腐が板につきすぎて、
何だかフェミニンになっている。二人とも、女性班に紛れてハマっている。

私はといえば、楽屋に借りた建物にある流しを掃除した。
100円均一でメラミンスポンジ(劇落ちくん)を買ってきて、磨き上げる。

その後、あいさつ周り。
花やしき近隣の皆さんや、浅草で応援してくださった皆さんに
御礼を言って回る。思えば8月末。この場所で公演が始まり、
こうして終わることなど、影も形もなかった。
今では急速に低下した感染状況は猛威をふるって、とてもこんな風に
収まるだなんて想像もつかなかった。
そういう状況下で、浅草の皆さんは私たちを受け容れて下さった。
しかも、すべての手続きを、チラシの完成やチケット販売や、
各所での許可取得に追いまくられる私を慮って、超スピードで
サポートして下さった。

突如ふって湧き、皆さんの日常に割り込んできた案件。
こちらは自分たちのことばかりに追い込まれてしまって、
きっとおかしな目つきにもなっていたと思う。
それを、嫌な顔ひとつせずに対応して下さった。

急場を救って下さったことへの御礼を、心から言って回った。
中には、かえってお土産を頂いてしまった方々もいて、
言葉が出なくなってしまう。『こち亀』は決してフィクションではない。

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13:00過ぎに現場に戻ると、積み込みを終えた皆がお弁当を食べていた。
聞けば、すでに地面の危険物チェックも終わったとのこと。
ここは駐車場だから、釘やハリガネや、とにかく金物が大敵。
だから、皆が一列に並んで、ローラー作戦でこれらをくまなく拾う。

結局、現場ではほとんど雨が降らずにいてくれて、僥倖。
仕切る齋藤が「過去最高のスピード」と喜びながら、皆で出発。
さようなら、浅草。言問通りを首都高入谷口に向かいながら、
地方巡業並みの寂しさに囚われる。

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車内の暖房をフルパワーにして、ハンディラボを目指す。
道が混んでいるので小一時間。皆、仮眠をとり、ボンヤリしている。

14:30過ぎにハンディに着いた。
2週間前にここを出てから、ずいぶん色んなことがあった。
が、感慨も底そこに積み下ろし作業開始。

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今日は倉庫スペースを唐ゼミ☆が独占させてもらい、
全面を使って一気に展開していく。
箱トラックから降ろし、次に平トラック。
休憩を入れながら、4時間働き続けて、すべての荷物を降ろした。

浜川崎のレンタカーにトラックを返却し、
それから皆を大型車で、日吉や武蔵小杉に送った。
明日はセットや小道具、ゴミを廃棄する。
『唐版 風の又三郎』とのお別れが迫っている。

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