10/23(月)ぼくらの500円銀貨

2023年10月23日 Posted in 中野note
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↑よく見てください。昭和59年製の銀色500円硬貨

昨日、湯河原町に行きました。
そこで行われた野外ダンスイベントを観に行くためでしたが、
せっかく海辺の街に来たのだからと、そこでお土産に干物を買いました。
何度か訪れたことのある馴染みの干物屋。

その際に面白かったのは、
会計のお釣りに500円銀貨を渡されたことです。
昭和59年につくられたと刻印してある。珍しい!

500円玉はあれから金貨になり、
最近はそれがさらに二重に色付けされた金貨になって、
街中の自動販売機の中には、新しい500円は使えません、
というものがあって、これに結構イライラさせられます。
そういう時に、先代どころか2代前の銀貨に久々に再会したのです。

この銀貨には思い出があって、
あれは2002年に初めて『ジョン・シルバー』を公演した時のことです。
ぼくらはまだ大学4年生の春、
ようやく唐十郎ゼミナールで芝居を作るペースが定まった頃。
めくら滅法、とりとめもない稽古を延々としては本番に臨んでいました。

その中で、学生演劇といえど料金を取りたい私たちは
500円という入場料を設定しました。それを聞いた唐さんは即座に
「500円銀貨にしよう!」と言ったのです。

当時は、先々代500円玉から先代500円玉への過渡期で、
感覚的にはやや500円銀貨が押されていた時期でした。
そこへ来て、唐さんは観客に「旧の硬貨である銀貨を持ってこい!」
という指令を下したのです。

これはけっこうウケて、受付はちょっとした盛り上がりを見せました。
『ジョン・シルバー』には銀貨1枚!
ぼくらはそうして唐さんの遊び心に触れていたのです。

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