10/24(土)横須賀と『唐版 滝の白糸』

2020年10月24日 Posted in 中野note
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今日は朝から、KAATの仕事で横須賀に行きました。
快晴に恵まれ、横浜横須賀道路を降りて汐入に進む道すがら、
左手にはいくつも軍艦が輝いているのが見えました。

2013年秋に神奈川芸術劇場で『唐版 滝の白糸』を上演することに
なった時、私は事前に何箇所か遠出をして、いくつかのものを
目に焼き付けておきました。

例えばそれは、劇中に出てくる蛇「エメラルドボア」。
調べたところ、地元である名古屋の東山動物園と、
静岡の日本平動物園にいるということがわかり、
二箇所を訪れて実物を見ました。

横須賀にも、同じ理由でやってきたのです。
劇中、主人公の青年「アリダ」がまだ少年だった10年前、
彼を誘拐した「銀メガネ」は、逃亡の途中にここ横須賀に寄り、
二人で潜水艦を観たというのです。
銀メガネ曰く、二人で潜水艦に乗り、
エメラルドボアの棲む南米に向かって逃げ出したかった、と。

横須賀駅前にあるヴェルニー公園には
かつて潜水艦に装着されていた巨大なスクリューが展示されています。
それを見ていると、閃きがありました。
『唐版 滝の白糸』の舞台である長屋にもスクリューの羽と似たものがある。
それは、物干し台で存在感を放つ「えもん掛け」でした。

こういう発見も、実地に見聞すればこそたどり着いたものです。

いずれ、『唐版 風の又三郎』公演が終わったら、
ワークショップの題材に『唐版 滝の白糸』も取り上げてみたいと思います。

この二つの作品には関連性があって、
それが『唐版 滝の白糸』冒頭の謎めいたト書き「ホテルのロビー」
を解くカギであるとも考えています。
そのあたりの話も、いずれしてみたい。

今日はこの後、夕方から青少年センターで稽古です。

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