11/16(水)まるで横浜国大
↑スターリング大学内。劇場や図書館を含むセンター周辺の明かりを
見つけてホッとした。郊外なので、寮に住んでいる学生か劇場への観客
の他、人気はあまりない。
先週末はグラスゴーに行ってきた。
幸い天気がよく、北方にも関わらず気温もロンドンと変わらなかった。
スコットランド国立劇場の公演を観て事務局を訪ねるための
短い旅行だったけれど、この地域が持つ質実剛健さに
触れることができた。
特に初日の土曜は面白く、
グラスゴー中央駅で降りてホテルにチェックインしたらすぐに駅に戻り、
さらに北に30分強行ったところにあるStirlingまで行った。
バスも使えたけれど、初めて訪れる場所は地形もチェックしたい。
そこから小一時間歩いて目当ての公演会場を目指した。
劇場は山の上の大学の中にあった。
劇場を含むアートセンターが堂々とスターリング大学の中にあって、
一般のお客さんも自分の街の文化施設として気兼ねなく利用していた。
公演は、まるで大河ドラマだった。
シェイクスピアの歴史劇にも似て、スコットランド史に輝く英雄に
想を得ながら、現代人のセンスと美学で描いていた。
啓蒙とエンターテイメントが上手く融合した舞台で、
この地方の気質も反映してか、言葉がシンプルに書かれていたので、
自分にもよく理解できた。
現代の服装で現れた役者たちが衣裳を着て時代劇を演じ始める構造を
わざと見せるところなど、山﨑正和さんの『実朝出帆』をやった時の
ことを思い出した。
終演は22時過ぎで、向こう1時間来ないバスを待つのもかったるくなり、
結局、往復ともに駅まで歩いた。道はさらに暗く、歩道の無い箇所も
あったけれど轢かれないよう気をつけながら歩いて、
スムーズに辿り着くことができた。
日付が変わる頃にはグラスゴーのホテルに辿り着いた。
それにしても、あの坂を登る感じ。
敷地の境界が曖昧でどこからでも入れそうなセキュリティのユルさ。
電灯の少なさからくる夜の暗さ。どこもかしこも横浜国大みたいだった。
↓劇場ロビーのポスターの前で
その後にグラスゴーをウロウロして分かったが、この地域は実によく
街の景観に大学が溶け込んでいる。グラスゴー大学、市立大学、
そういったものを見かけだが、それぞれに美術館やコンサートホール、
カフェ、庭を持っており、これが周辺住民や観光客にも開かれていた。
学校が賑わっていて、留学生も多かった。日本人は見かけなかったけれど、
中国や韓国から来ている人が多くて、彼らのニーズに応える料理屋が
充実していた。久々にキムチチゲを、しかも安く食べることができた。
↓グラスゴー大学内の美術館
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