11/29(火)麺のトラウマ

2022年11月29日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note

替え玉.jpg

↑日本ではしない替え玉。これで340円くらい


ロンドンでは、クロワッサンが一個400円する。

サンドイッチ一個とミネラルウォーターで1,000円。

だから毎日が真剣だ。


が、物価の高いロンドンにあっていくつか安いと思うものがある。

ハム、チーズ、アイスクリーム、ショーのチケット。

最後のは特に助かっている。今回の滞在はこれが目的なので。


昨日、さらに安いものを発見した。花だ。

今まで数度買い。昨日もスーパーで買って確信した。

ちょっとしたスーパーにけっこう豪華な花束がいつも置いてあって、

それらがさほど高くない。こちらの人にとって身近だからか。

そもそも花束にするような花はいずれも西欧からやってきたのが

理由か。日本で3,000円くらいしそうな薔薇の花束が、

こちらで2,500円くらい。物価の差を加味すれば半分くらいの値段。


それを持って、昨日はウィリアム・ブレイクの墓に誕生祝いに行き、

Albanyでお世話になってきた合唱のレイチェル先生のライブに行った。


こういう時、パッと花をプレゼントすることも、

自分は唐さんから教わった。人の芝居を観に行くときに、

物語に関係がある花を考えて、唐さんはよく買っていた。


が、ハム、チーズ、アイスクリーム、チケット、花、

これらは例外である。他のものは押し並べて高い。


特に高いと感じるのが日本食だ。

よく「日本食を食べたくなるでしょう?」と訊かれるが

値段を見れば到底納得できないから「いいえ」と答える。

それに、何度か経験して失敗の連続でここまで来たのだ。


親子丼、カツ丼、すし、うどん、

どれもチャレンジして強烈な違和感だけが後味として残った。

そこに、先日は一昨日は味噌ラーメンが加わった。


コンサートを聴いた帰り、いつもの通りを一本入ったところに

日本食の店を発見し、驚いた。こんな身近なところに、

しかも、閉店時間の早いロンドンなのに22:30まで営業。


それで、なんだか日本を思い出した。

何かを観て、少し食べて帰る。あれがやってみたくなった。

それで、一杯2,000円する一番安い味噌ラーメンを頼んだのである。


酷かった。ただひたすら酷かった。

スープもひどいが麺がさらにひどい。明らかに小分けにする用の

ザルでしかも茹ですぎているために(英国人はアルデンテを理解しない)、

ニチャニチャと固まった半分ダンゴのような麺が沈んでいた。

歯触りが悪すぎる。向こうから吸い付き、こちらが絡め取られる

ような食感だった。


一晩経ってもあまりにあの口の中のニチャニチャとした感覚、

おの記憶がひどいので今日は一風堂に立ち寄った。

ここは値段を除けば日本とそう変わらない。

多くの人はスープが薄いとかいうけれど自分はそう感じない。

むしろ、温度がぬるいことの方が気になる。雑なのである。


・・・という具合にトラウマを更新しないではいられなかった。

あんなに好きだった麺類そのものを嫌いさせるほどの迫力だったが、

克服して現在に至る。おかげで出費は倍。


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