1/12(祝月)『下谷万年町物語』対面WS 2日目

2026年1月12日 Posted in 中野note
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今日は対面での本読みWSの2日目でした。
昨日は1幕前半を読み、今日は後半を読み切るというのが目標。

後半は、

まず「白井」が登場して、
それから「軽喜座」の面々が登場します。

「白井」が登場すると、彼が薬物(当時は合法だったヒロポン)の売人
であり、万年町のオカマたちを率いる「お市」の遣いとしてここ瓢簞池
にやってきたことがわかります。

万年町のNo. 1は「お市」でその遣いは「白井」。
万年町のNo.2は「お春」でその遣いは「文ちゃん」。
という構図です。

帽子を持って逃げている「洋一」と「文ちゃん」は友だちですから
手心がありましたが、「白井」は容赦無く二人を追い込みます。
他方、「白井」はヤクザなだけでなく、水面に映る自分への自己嫌悪
を顕わにして「文ちゃん」に迫ったり、池のなかを泳ぐように移動する
存在(結果的にこれがヒロイン「キティ飄田」)を見て、「姉さん!」と
呼びかけたり、極めて内面のある人物であることがわかってきます。

次に出てくる「軽喜座」の稽古風景というのは、
初演の演出家である蜷川幸雄さんが商業演劇に進出した時の
カルチャーショックをパロディしているという話しもしました。
段取り芝居、に苛立つ座長は、かつての蜷川さんの姿だったわけです。

ともかくも、「軽喜座」は警視総監暴行事件をモチーフに
『娼夫の森』という新機軸の舞台をつくり、一発あてようとしている。
この劇団は浅草で知られた存在であるようですが、同時に零落している。
「座長」はちり紙の一片を惜しみ、足袋が買えなくて足に足袋の絵を
描いているという設定がそれを物語っています。

「洋一」は「軽喜座」の小道具係に過ぎず、座員に頭が上がりませんが
彼の語る「水の底の劇場」「そこから現れる女優」という妄想めいた
ビジョンは、「文ちゃん」を魅了します。これが、演出家志望の「洋一」
が池の辺りで小道具つくってくすぶりながら温めてきたアイディアで
あるわけです。「新しい劇団」「新しい舞台」を「洋一」と「文ちゃん」
は思い描き、二人が六本指だったことから、六弁花の「サフラン」を
意識するようになります。

やがて、本物の「お春」が合流して帽子を返さない「洋一」や、
自分たちオカマを新作の題材にしようとしている「軽喜座」と
揉めた後、池の底から「キティ飄田」が現れるという1幕ラストシーン
が展開します。

実際には、自殺志願で池に身を投げた女がいて(といってもかなり
浅い池ですが)、それを「洋一」が担ぎ上げたことが、「洋一」の
妄想が実現するキッカケになるという物語になるわけです。

・・・ここまで読んで、来週1/17(土)は通しでの本読みを目指し
ます。歌を練習したり、せりふのボリューム調整をしたり、重要な
ところをさらったりしながら、完成度を高めて1幕全体を読むのが
目標です。


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