11/30(水)肩慣らしは南アフリカ国歌

2022年11月30日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note

シニア&小学生 合唱稽古.jpg


毎週火曜日は恒例WSの日と決まっている。

午後から合唱の練習があった。


もうすぐクリスマス、だから12/8(木)には

都心のオールド・ヴィック座で行われるイベントに参加する。

そこで歌うために、特別に近所の小学生たちと練習。


AlbanyのあるDeptfordは移民の街だ。

アフリカ、中東、アジア・・・、まんべんなくいる。

小学生たちは95%が黒人。これが可愛い。


そして、彼らのウォーミングアップが面白かった。

国歌を歌おうという合唱指導の先生の合図で、

彼らはイギリスでなく、南アフリカ共和国の国歌を歌った。

アフリカ系でない子もいるだろうけれども、今日は南アフリカ、

そういう感じだった。


こちらのシニアメンバーの中にはアフリカ系の人もいるから、

彼らも自然に歌い始めた。それでアフリカ出身なんだと自分が

理解できた人もいた。カリブ出身も多いから、肌の色だけでは

自分には判断がつかない。


こんな風に、いくつもの出身国が当たり前に入り乱れているのが面白い。

日本にも在日の人がいて、沖縄や北海道が独自の出身地であると

誇りにしている人もいると思うが、私は日本人という人との

数の多寡がはっきりしているために、だいぶ違う。


一方で、人間みな同じだなと思うのは、先生に対する反応だった。

昨日、いつも指導に当たっているレイチェルさんがお休みだった。

一昨日の晩、彼女は自分のバンドと一緒にライブがあったのだ。

半年以上お世話になってきたレイチェル先生だし、

どんなライブハウスでどんな風に歌うか興味があって駆けつけた。

ぜんぜん別人のレイチェル。



という風に完全燃焼した翌日だからレイチェルは休んだわけだが、

代わりを務める若手の先生も大したものだった、

が、シニアメンバーの何人かは納得しないのである。

レイチェルじゃないとダメ・・・という雰囲気を漂わせて身が入らない。

こういうところは人類普遍だと思って可笑しかった。


レイチェル先生だって曖昧な指示を出したり間違えたりするが、

皆は不満に思いもしない、が、若手がやると文句が出るのだ。

・・・という具合に来週に向けて準備をしている。


オールド・ヴィック座のステージ裏に入れるのは愉しみだ。

劇を観にいったことはあるけど、裏に入るのは初めて。

高校時代、初めて手に取ったシェイクスピアの文庫本は、

新潮から出ている福田恒存訳『リチャード三世』だった。


表紙を開くと、そこには本場イギリスのロバート・ヘルプマンが

主人公を演じている写真があって、さらに「オールド・ヴィック座」

と書かれていた。今はあまりシェイクスピアなどやっていなさそうだし、

改修もされているだろうが、それでも同じ建物だ。

何か雰囲気を探ることは出来るだろう。


地震のない国の良さがここにある。


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