11/4(木)稽古を打ち上げる

2020年11月 5日 Posted in 中野note
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劇団虹の素の宮本(左)、現役大学生の小山(真ん中)、
ダンサーで普段は映像の俳優をやっている小林(右)が、
要所で重要な役割を担います。彼らの戯曲理解が超重要です。

今日は暖かな日中の時間を存分に生かそうと、朝のうちに集合しました。
そこで、昨日の2回目の通し稽古の結果を受けた修正をする。

修正作業というのは主に二通りのやり方があって、
上手くいっていない箇所を指摘し、
こうすればもっとよくなると言葉でアドバイスを送る場合。
実際にその場面が理想的になるまで、出演者総出で何度でも繰り返す場合。

こんな具合です。

1回目の通し稽古の翌日は、徹底して後者をやりました。
これには大変に時間がかかるのですが、コロナ禍の影響で
私たちは直接に多くのメンバーが集まらないようにしてきましたから、
どうしても実際の手合わせが不足していたのです。

昨日の2回目は、半々。
せりふの機微などについては、もう言葉で伝えるにとどめ、
音楽との絡みや出演者が入り乱れるところなど、
実際にやってみなければ改善できない要所を当たるのみにしました。

ですから、稽古場である若葉町WHARFを使える時間は
まだまだありましたが、全体での稽古を、
まだ陽が残っているうちに終えることができました。
次に稽古に取り組むのはテントをたてた後、場当たりで、
ということになります。

稽古を終えると、劇団員たちの大半はハンディラボに急行します。
集中して稽古を行ったこの10日間、齋藤は一人で頑張り続けているのですが、
どうしても遅れが出ている。そこで、作業の応援に行ったのです。

一方で、禿と、唐ゼミ☆に出演している外部の人たちは稽古場に残り、
自分たちの試行錯誤をしていました。

そう云えば、今回は、自分たちで工夫する話し合いの場が激減していた。
これは、テレワークを導入せざるを得ないあらゆる仕事の現場で
起こっていることでもあると思います。

事務作業をしながら、彼らの会話がふと耳に入ってきます。
すると、今回の公演で唐作品自体に初めて接した役者までもが、
『唐版 風の又三郎』全編の筋や、自分の与えられた役柄と役割、
せりふや所作が果たすべき役割をもとに、今の舞台での動き、
せりふの言い方を考えていることが、彼らのやり取りから伝わってきました。

当たり前といえば当たり前ですが、
半年前は自分の頭の中だけにあったことが出演者の一人一人に伝わっていると
感じる時、演出家としての手応えを感じます。

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