1/15(水)「月光町」について(『唐版 風の又三郎』WSでの質問より)

2025年1月15日 Posted in 中野note
IMG_0173 2.jpg
↑「東」の右上に「光月町」の文字アリ

1/11(土)-13(祝月)の『唐版 風の又三郎』ワークショップで
参加の方から質問を受けました。あれから調べてわかったことが
あったので、それをレポートします。

質問は次の内容でした。

Q.『唐版 風の又三郎』に出てくる「月光町」とアニメ『おじゃる丸』
の「月光町」には関係があるのか?

その場で私が答えることができたのは、

・唐さんはすでに2作目『月光町月光丁目三日月番地(1964)』で
「月光町」という地名を出している。
・唐さんの創作で、むしろ『おじゃる丸』が唐さんの影響を
受けたのではないか?
・唐さん、『おじゃる丸』 で猫の「はさまりさん」役の声優を
やっていたし 

ということでした。
『おじゃる丸』は1998年放映なので、唐十郎の方が先であるわけです。

では、唐さんのなかで「月光町」はどこから生じたのか。
これは、昔の台東区の地図を見ると、ヒントがありました。

台東区には「光月町(こうげつちょう)」というのが、ある。

浅草と上野・入谷界隈の間の千束のあたりに今も通りの名前となって
生きています。唐さんは現在の東上野・北上野の交わる地域=
「下谷万年町」で幼少期を過ごし、浅草を遊び場としていたわけですから
当然、光月町も行動範囲のうちにあったはずです。

↓打合せで都内に行ったので寄りました。「光月通り」!
IMG_0200.jpg

そのようなわけで、唐さんは光月町を転じて月光町を描いたのではないか、
というのが、現在の私の見解です。この発見もまた、ワークショップの効能。

皆さん、どうもありがとうございます!



トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)