12/1(金)祭のあと
2023年12月 1日 Posted in 中野note
↑なんてことないベランダからの風景も、寒くて空気が澄んできれいに、
少し寂しくも感じられます
うちの建物は結構古くて、そのために10月半ばから大規模な外装工事が
入っていました。
初め、みるみるうちに足場が組まれ、外観はネットで覆われました。
建物全体に徹底した養生がなされ、ビニールとテープが全体を包む。
ペンキ塗り直しが飛散しなよう、ほんとうに徹底して覆われたために
窓を開けてもビニールで塞がれて外の空気がいっさい入らない。
そもそも、ベランダ修繕中は窓が開けられない日も続きました。
今年は11月上旬まで暑かったので、この密閉感には難儀しましたが、
一方で、工事のする人たちに行き帰り挨拶するのは、なかなか
良いものでした。住民が窮屈な思いをしているのが分かりきって
いるので、皆さん、それはそれは丁寧に接してくれるのです。
やがて、人見知りの子どもたちも、働き者のおじさんたちに
挨拶できるようになりました。それが今朝、いよいよ終了予定日に
なって足場を解体していたのです。
当たり前ですが、先ほど帰宅した時には、
静かでさっぱりとした、それでいて以前より綺麗になったうちの
マンションに戻っていました。駐輪場から自転車を引き出すのに
一苦労させられていた鉄骨も取り除かれ、しんとして、
清潔な感じがします。
賑やかだった工事道具もなくなり、もうあのおじさんたちに
会うことがないのだと思うと感慨がありました。
そして、自分たちのテント劇場を見守ってくれていた周囲の方々も
いつもこんな感慨だったのかも知れないと思うようになりました。
うるさく、わずらわしく始まった工事が、
こんなふうに懐かしさと虚無感を生むのです。ああ、早く芝居小屋を
つくって、早くこういう感慨を届ける側になりたいと強く思います。
次回作『鐵假面(てっかめん)』は3月末に公演予定です。
詳細は近く発表。『オオカミだ!』こそ上演してきましたが、
やっと芝居屋に戻れるな、と。
準備を進めながら実感が強まってきています。
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