12/19(木)ぜんぜん一人芝居じゃなかった!
2024年12月19日 Posted in 中野note
↑こういうU字磁石が「電子親友」なる存在の重要なアイテムだと
ト書きにあったので、津内口が画像をつくってくれました
物語もよく分かったし、唐さんがゲームの世界、ヴァーチャルの世界に
耽溺する人々を、うまく肯定し、ヴァーチャルな出会いにも人肌や
人情を感じていこうとしていることが伝わってきました。
なかなか暖かな、ぬくい芝居なのです。
一方で、この劇は「ひとり芝居」と銘打っていますが、
看板には偽りがあり、ありまくりました。
主人公の田口泥作(たぐち どろさく)が右往左往するなかで、
サッと舞台袖から腕だけ登場したり、人形2体がセットの隙間を
横切ったり、スタッフの人の動きも含めて、主人公のほかに人間の
気配が充分に濃厚なのです。
果ては、ラストシーン。
追い詰められて自殺を試みる田口を、スタッフたちが刑事に扮して
止めにかかるのです。正確には「刑事たちに化けたスタッフが・・」
とありますが、舞台に出てしまえば人はみな出演者であり、
役者なのですから、かなり苦しいエクスキューズです。
唐さんはもともと、一人芝居ぎらいを公言していますし、
唐(もろこし)に十人の強者(つわもの)あり、ということで
唐十郎なのですから、集団性を重んじる人なのです。
結果、思わず一人芝居の枠をはみ出してしまったのでしょう。
こうなると、残る一本の一人芝居『マラカスー消尽』がやたらと
気になります。数日のインターバルを経て、『マラカス』いってみよう!
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