12/26(土)新たなる発見

2020年12月26日 Posted in 中野note
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↑『ドキュメント日本人6 アウトロウ(學藝書林)』より目次

今日はタイトルの通り新たな発見があったので、
「電車と唐さんシリーズ」をお休みし、そのレポートをします。

去る12/23に、私は『ベンガルの虎』をパソコンで打ち終えました。
あとは、劇団員に誤字脱字をチェックしてもらえば、
ひとまず第一稿の完成です。

資料も同時に集めています。
年末年始にできる時間に目を通すためです。
そこで、新たな発見があった。

『ベンガルの虎』の最終ページには、
執筆時の唐さんが紐解いた資料名が記載されています。
『ビルマの竪琴』『ランボオ詩集』『村岡伊平治伝』
『ドキュメント日本人』こんな具合です。
私は最後の『ドキュメント日本人』が未読でしたので、
早速にこれを取り寄せました。

これはテーマごとに歴史に名を残した日本人を特集した全10巻シリーズで
第6巻「アウトロウ」に出てくる「村岡伊平治」の記述を
唐さんは参照したようです。

で、届いたばかりの本をつと見ると、
目次に並ぶ別の人物に見覚えがある。・・・梅原北明。
唐ゼミ☆が2011年に取り組んだ『海の牙〜黒髪海峡篇』に
登場する梅原北明も、ここに取り上げられていたのです。
しかも、『海の牙〜』初演は、『ベンガルの虎』の直後である1973年の秋。

以前、宮沢賢治の短編を編んだ一冊の岩波文庫から、
唐さんが三作もの台本を生み出した話をしました。
ここでも、唐さんの効率の良さは健在で、
一冊の本から連続して二つの戯曲をものにしていたことが判りました。

取材に行くといえばかなりの高確率で素材を見つける名人・唐さんは、
一冊を買えば、その滋養を余すところ無く絞り取る。
実に地に足のついた庶民の精神が、唐さんの創作には溢れています。

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