12/27(金)たまたま会えてしまう日もある

2019年12月28日 Posted in 中野note
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21世紀の2時間ドラマの中で、「紙芝居屋」という設定だった!

一昨日、昨日と書いてきて思い出したのですが、
いい加減な約束にも関わらず、なんだか会えてしまった、
ということもありました。

あれは2007年のことだったと記憶していますが、
現在では映画監督となった三島有紀子さんが、
名取裕子さん主演のドラマ『京都地検の女』を監督される際、
唐さんをキャスティングしたんですね。

唐さんは烏丸せつ子さんと二人で、
14歳の一人娘が自ら命を絶ったことに苦しむ夫婦の役をされていました。
あれ、なかなか凄くて、唐さんの職業は「紙芝居屋」ですし、
それにかこつけてタキシードを常に着ていた。
夫婦が住むアパートの本棚は、中原中也など文学系の全集で埋められるなど、
三島監督がメジャー枠にコアなネタを忍ばせる手腕に、唸ったものです。

で、京都の話ですから、唐さんは京都の太秦で撮影されたんですが、
事前に「今度、京都で撮影だ」という話をしていた時、
私が「ああ、その時期は自分も京都にいますよ」と応えたんですね。
確か、唐ゼミ☆京都公演の打合せか何かが、たまたまあった。

すると、またしても唐さんが別れ際に「じゃ、京都でな」と言って、
スッと帰っていく。
今度は、鶴橋でなく太秦に、一応行ってみることになりました。

ところがこの時は、何故か会えた。
初めて行く太秦の撮影所でしたから、自分も全く確信が持てなかったのですが、
何となしに駅から降りて進んでいったら、交差点を挟んだ向こうの建物から、
ちょうど唐さんが出てきたところでした。
隣にいたのは、当時、唐組劇団員として、同じドラマに出演していた丸山敦人さん。

「よお、中野!」と声を掛けられ、喫茶店に行って、
東京で会っているのと全く変わらない茶飲み話をし、
「それじゃ、撮影、頑張って下さい」と伝えて失礼をしました。

ああいう時、面白いのは、唐さんがいかにも普通であるということです。
こっちからすればタイミングと場所が合ったのはかなり底確率の偶然なのですが、
唐さんは全くもって驚きもしないし、
すごく日常的にニコニコして、お話しするだけなのです。
で、こっちもそれが面白いので、東京でしていた続きの会話をして、ただ別れる。

昨日書いたのとは違って、何だか会えてしまう日もありました。

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