12/3(木)まったく歯が立たない!

2020年12月 4日 Posted in 中野note
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公演が終わって間も無く2週間が経とうとしています。
あと3日で年季明け。新型コロナウィルスによる緊張感は
今も私たちに付き纏っており、今日のように急激に冷え込もうとも、
怖くて熱も出せません。

ところで、『唐版 風の又三郎』の全編は、
今も自分の頭と身体にこびりついており、
あ、2幕のあの部分はこう云うやり方もあったな、
などと改善案が浮かぶと、俳優たちを集めて試してみたくなります。

一方で、いつまでも『唐版 風の又三郎』ばかりをくゆらせているのも、
なんだか進歩がない気がしてきます。
通暁している演目に遊ぶのは愉しい。
けれども、未知の荒野に踏み出し、頭を抱えつつも
新たな作品を自分のものにしていかなければ。
そういう強迫観念にかられます。

そこで、『ベンガルの虎』に取り組んでみることにしました。

何しろこの作品は、70年代初頭の唐さんがホップ・ステップ・ジャンプで
生み出した成功作群の一角を担う傑作と云われています。

ホップ・・・・『二都物語』1972年春公演
ステップ・・・『ベンガルの虎』1973年春公演
ジャンプ・・・『唐版 風の又三郎』1974年春公演

と云う具合です。
『唐版 風の又三郎』は当然いつでもいける。
『二都物語』は明日から稽古しろと言われてもいける。
ところが『ベンガルの虎』はといえば、恥ずかしながら
これまでノーマークでやってきていました。

そこで、早朝に起き出しては、余儀に研究してみることにしました。
これはもう上演する・しないではなく、長年やってきたように、
一作一作のせりふやト書きを吟味し、理想の脳内劇場上演を
構想してみるのです。

方法は至ってシンプル。
台本を端から端まで、少しずつパソコンで打ち込み、
せりふやト書きを書き写していく、それだけです。
分量が多いので、全編を制覇するのに3週間ほど
かかりそうです。年内には終わりそう。

こんな風にして私のパソコンには、
大量の台本データが入っていますが、
コツコツと写してきた結果です。

現在、『ベンガルの虎』は1幕の半ばを過ぎたところです。
が、主人公の水島カンナが謎めき過ぎているし、
その他おおぜいの登場人物たちも、その行動原理がよくわからず。
今のところ、まったく歯が立っていません。

最後までいけば判るのかどうか分かりませんが、
ともあれ、こうしてひとつひとつ、
精通している演目を増やしたいと考えています。

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