12/6(金)Dido and Aeneas の6パターン目
2024年12月 6日 Posted in 中野note
↑シンガポールで最も大きなドラァグクイーン、ベッカさんがディドーを
演じていました
英国のオルフェウスと呼ばれたヘンリー・パーセルのオペラです。
今後も忘れることは無いであろうインパクトのある上演でした。
自分はヴェルギリウスの『アエネーイス』が好きで、好きで、
その前半の一節をもとに作られたこのオペラは憧れの作品で、
いつか生で観てきたいとずっと思って過ごしてきました。
ですから、イギリスに行った時は嬉しくて、
それはもう観られる限りの上演を観ました。
BBCシンガーズがトラファルガー広場の前の教会で上演したもの。
中堅メゾのアリス・クーテがBBCプロムスのナイトプログラムで
主演したもの。古代の温泉町バースにて、小さな国立劇場が上演した
舞台美術つきの完全上演。音楽大学の学生たちによるスタジオ公演
さへ観に行きました。それくらい好きで、好きで。
白眉は、オランダのアイントホーフェンまで押しかけて観た
デイム・サラ・コノリー主演、Eirly Opera Companyによる上演でした。
この作品について、この上演を超える舞台を観ることは無いな!
と確信させる舞台でした。ブリュッセル、アントワープを
踏破して駆けつけた甲斐に応えて余りある公演でした。
今日の上演は、シンガポールの演出家による換骨奪胎版でした。
思い切り現代化し、観客巻き込み型のファニーな舞台で、愉しみました。
が、それでも、やっぱり一番好きなアリアの部分になると、
そんな風に現代化し、ある意味では茶化するような上演だったとしても
音楽と歌に感動してしまいました。
無条件に好きな作品はあるもので、自分でも驚きました。
そういうわけで、いまは深夜に帰ってきて録音を聴き、
イギリスで覚えた味覚の一つであるベーコンエッグを食べ、
ダイアンにクリスマスカードを書いています。
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