1/9(木)米澤に手こずる
2020年1月10日 Posted in 中野note
↑前回の『ジョン・シルバー三部作』終演後のショット
写真は、『あれからのジョン・シルバー』、新旧「黒犬」役の二人です。
右が木下藤吉さん、左が米澤剛志。
この四日間、劇団員にこのゼミログの担当を預けました。
年末この方、
『唐版 風の又三郎』の台本づくりを一人でひたすらやってきましたが、
これがかつてなく膨大だからです。
1幕が終わった段階の分量が『ジョン・シルバー』全編に匹敵する!
怖ろしいことですが、この件については、また明日、書くとしましょう。
で、みんな、それぞれの現場を良いペースでレポートしてくれていたわけですが、
ここに一人、問題児が。
米澤です。
米澤は、基本的に優秀な男です。
大学生の頃から、声もよく出る、口跡は良い、台本をよく理解する頭脳もある、
身体にバネがあって身体能力が高く、さらに、映像作成なんかも出来る。
が、極端にマイペースなんですね。
とにかく、締め切りが守れない。
さらに、よく音信が途絶える。
普段は寡黙な男ですが、その寡黙が沈黙に至る。
それで、昨日はこのゼミログを管理する椎野が手こずりました。
当初は、米澤にこの日記を書くようリマインドして、
「今から書きます」というので安心していたんですが、気づけば朝になっている。
これまでに再三再四こういうことはありましたから、
仕方なく、もう書き上がるまで電話をつなぎっぱなしにすることにしたそうです。
ところが、今度は、電話をつなぎっぱなしにしてものの数分で、
全くの沈黙になってしまった。
「書いてる?」「今、どのくらい?」と話しかけても、反応が無い。
彼はよく寝落ちしますから、椎野は不安になる。
相変わらずの沈黙、そして、すでに電話はつながっているわけですから、
ここでもし米澤が寝ていたら、これ以上、連絡する手段が無い。
電話がつながっているのに音信不通という状況が出来したわけです。
で、延々サイレントが続いて、「あ、書けました」と米澤の声がしたのが、
3時間後だったそうです。
このままいくと稽古場に遅刻してしまうのでは、とこちらをヤキモキさせる男。
本人は後に「ずっと書いてました」と言っていましたが、
その間、意識があったのかどうか、もう本人にもわからないレベルに、
彼は達しているんだと思います。
来月の舞台、錚々たる演出家に挑んでいますから、応援してやってください。
トラックバック (0)
- トラックバックURL:
コメントする
(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)