2021/1/1(金)年始と唐さん

2021年1月 1日 Posted in 中野note
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あけましておめでとうございます。
現在、元旦の午後7時。
いつもだったら唐さんのお宅に伺ったり、
どこかに出掛けていたのですが、さすがに今年は自宅にいます。

目の前には、上等のせんべいを食べながらアニメを観る
さねよしがいて、私は年末に『ベンガルの虎』の資料として取り寄せた
『ドキュメント日本人6 アウトロウ』を読んでいます。


元旦と唐さんの思い出といえば、
まだ学生時代、正月らしい正月を過ごすには貧しい自分のために、
唐さんがおせち料理やお鮨を用意して、もてなして下さったことです。

中でも、ニシンの昆布巻きは特に印象深い。
丁寧に処理した肉厚の身欠きニシンを昆布とかんぴょうで巻き付けて
煮含めるところまで、唐さんが丹精した自慢の逸品です。
唐さんの手による、これぞ東京下町の真骨頂たる甘辛さ。
私が昆布巻きを初めて美味しいと思った、これが最初の体験でした。
(実家の母には申し訳ない話ですが)

あと、特に面白かったのは、
ある年、唐組の稲荷さんや鳥山さん、
新宿梁山泊の金さんらと昼過ぎから唐さんを囲んだ後、
そろそろ夜も遅いので引き上げようとしたところ、
唐さんから「中野は一人だろうから泊まっていけ!」
と言われた時のことです。

二人っきりになるとすぐさま、それまでテーブルにありながら
見向きもしなかったチーズケーキを唐さんは鷲掴みにして、
ムシャムシャと食べ始めた。「オレはこういうのも好きなんだ!」
そう吠えながら・・・。

普段から、宴席での唐さんは基本的にものを食べません。
つまみを少し召し上がる程度。
まして甘いものに手を出すなどあり得ないことで、
お誕生ケーキにセレモニーとして手を付けるほかは、
皆無といって過言でない。(お酒飲みに共通する美学ですね)

その時は、本当はチーズケーキが気になっていたことが、
可笑しくて仕方ありませんでしたが、それにしても、
ケーキを鷲掴みにしたあの獰猛さは凄かった。

硬派に見えて柔らかく、
超真剣と思いきや完全にふざけている、
闇に充ち充ちていると同時にバカバカしいくらい朗らか。

2021年もそういう唐さんの世界を追いかけて、唐ゼミ☆やります!
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