2/24(金)あのオルガン曲を聴けた!

2023年2月24日 Posted in 中野note
download.jpg

帰国後、今年から県民ホールに勤めるようになり、
音楽事業も担当するようになりました。
中でも、小ホールにあるパイプオルガンを活用したオルガンコンサートの
担当から、自分の音楽プロデューサーへの道が始まっています。
もちろん、メイン担当がいて、私はサブですが。

オルガンコンサートは毎月恒例で行われ、
大規模な特別会もあるので、たくさんの曲を聴くことができます。
今日も本番があって、働きながら愉しみ、また勉強にもなりましたが、
ここ一月半でいちばん感激したのは、バッハのBWV.540を初めて生で
聴けたことです。

これは、唐さんが大好きな映画『Phaedra(邦題:死んでもいい 1962年)』の
エンディングでかかった曲です。

継母フェードラ(メリナ・メルクーリ)との許されぬ恋を父親に咎められた
青年アレキシス(アンソニー・パーキンス)が、映画の終わり、
海外沿いを車でかっ飛ばし、車ごと投身自殺を図る。

その時、車中で彼が流したのがこのバッハのオルガン曲でした。
曲に合わせ、アンソニー・パーキンスは独白し、歌いもする。
元がギリシャ悲劇ですから、普通の映画ではあり得ないシーンですが、
これが不思議とハマる。

車、オルガン、長せりふのスピード感が一体になって、
唐さんが痺れたもの頷けます。亡き根津甚八さんのブログによれば、
当時の状況劇場劇団員はこぞってこの映画を観たそうです。

唐ゼミ☆も上演した『続ジョン・シルバー』では、
このオルガン曲と長せりふを真似たト書き指示があり、
唐ゼミ☆で初めてこの作品に取り組んだ2006年に、
私は聴けるだけのCDでこのBWV.540を聴きました。
だから思い入れがあります。

映画でかかった演奏スピードはあまりに速く、
CDや実演とはだいぶ違いますが、それでも初めて生で演奏される熱演を
客席後方で聴いて痺れました。役得です。

トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)