3/10(木)変なおじさん
2022年3月10日 Posted in 2022イギリス戦記 Posted in 中野note
↑すれ違ってアッと思った。中央の後ろ姿。その道の達人の雰囲気がある。
まず、彼女は私に英語で喋りかけてくる。
当然といえば当然だが、これがためになる。
出かける時はどう言うか、帰宅時にはどう言うか、
スラングも含めて生活に密着した生きた英語を教えてくれる。
それに買い物や交通手段を指南をしてくれる。
あのドラッグストアに行くべし、同じ店でもこう買うべし、
ここからここは電車でなくバスを使うべし。
などとアドバイスをくれるから、少しずつ経費の節約になる。
朝にコーヒーを飲むかと訊かれ、YESと答えると上機嫌になることも
わかった。飲食は別々が原則だが、こちらがあまり食べないのを
心配している。単に日本で一日四食くらい食べまくってきたので、
ちょっとスリムにして動きにキレを出したいと思っているのだが、
心配らしい。だから、今日はカレーをたくさん食べました、
などと報告する。
そんな彼女のアドバイスの一つに、
劇場に行ったら常に「Mature Student」と言うべし、というのがある。
ロンドンは学生に手厚い。自分はAlbanyでの研修生でもあるが、
語学学校の生徒でもある。だから純然たる学生扱いで、
特に劇を見に行く時などに学割を受けられるのだ。
なるほど、先日行ったBush Theatreは5ポンド引きになったし、
今日行ったナショナル・ギャラリーでも、図録が値引きされた。
今日は〇〇を観てきます、帰りは〇〇時頃、と出がけに伝えると
「Don't forget "Mature Student" !」と念押しを忘れない。
ユーモアのある人でもある。
あと、非常に実践的な知恵もくれる。
これは臆してまだ実行できていないのだが、コンサートに行った際、
会場がガラガラであれば、より良い席に移ってしまえば良い。
と言われた。それで怒られないのがロンドンスタイルであるし、
良い席が埋まっていた方がプレイヤーも喜ぶ、と言う。
昨日、いつものサウス・バンク・センターに行った時、
注意して見ていたら、なるほど、その道の達人がいた。
演奏開始間際、指揮者が登壇する頃になり、
あるおじさんがそのタイミングでサッと位置を変えたのだ。
それまではフワフワ動いていたが、一瞬で機敏になるその動きは、
往年のサッカー選手・ロナウドを彷彿とさせた。
実は今、これを書いているのはバービカン・センターなのだが、
そのおじさんが近くにいる!
自分と同じように、毎日、劇場通いしているのだ!!
今日も彼の動きから目が離せない。
これから注意して彼を追いかけよう。
オレンジのビニール袋を持っている長身の男性。よく目立つのだ。
↓おじさんだけだと味気ないので、ナショナル・ギャラリーで
気に入った絵画も添える。楽しそうだ。
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