3/22(土)私の大河ドラマ

2025年3月22日 Posted in 中野note
download.jpg
↑大河ドラマ『武田信玄(1988)』より。が、『NINAGAWAマクベス』に
見えて仕方がない


最近、子どもの頃に見ていた大河ドラマを見る機会がありました。
私の初めての大河ドラマの記憶は、中井貴一さん主演『武田信玄』から
始まります。ついで、大原麗子さんの『春日局』に進み、
西田敏行さんと鹿賀丈史さんがダブル主演した『翔ぶが如く』、
いまだに最も好きな『太平記』という流れだったと記憶しています。

うちの実家はテレビをよく観て、日曜20:00になるとNHKを観ていました。
家族の風習により大河ドラマに親しむようになりました。あの『独眼竜政宗』は
記憶になく、自分がドラマを観ていられるようになったのは、『独眼竜政宗』の
1987年から『武田信玄』の始まる1988年の間だという感じがします。
だいたい、小学1年から2年の間。

今、『武田信玄』を観ていると、父・信虎を演じた平幹二朗さんの衣裳や演技、
美術にさえも、1980年に初演された『NINAGAWAマクベス』の影響が
如実なのを感じて、痛快です。

山本直純さんによるテーマ音楽の中に、秦琴の深草アキさんが大活躍
しています。後に私は深草さんのファンになり、CDを全て揃えました。
武田信玄の母を演じ、ナレーターとしても活躍された若尾文子さんと、
その旦那様である黒川紀章さんに、後に、一度だけお目にかかれもしました。
そんな風に、現在の視点からみると面白さが増しています。

この『武田信玄』のせりふには、独特な特徴があります。
具体的にそれは、助詞を省くことにより成り立っています。
例えば、普通は「そなたの命を奪う」というところを、「を」を
わざと省略して「そなたの命奪う」という風にしているわけです。

こうすることで、古典的な風格と、山国である甲斐という国の
質実剛健さを伝えるのに効果を生んでいる。そう思います。

それにしても、当時27歳だった中井貴一さんには驚くばかりです。
現在、40台半ばに差し掛かった私からしても、この時の信玄公を
観ていると大人に感じるからです。思い込みや刷り込みなのか。
でも、やっぱり、自己抑制の効いた重厚な大人に感じます。


トラックバックURL:

コメントする

(コメントを表示する際、コメントの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。その時はしばらくお待ちください。)